QRIO
QRIO、Qrio︵キュリオ︶は、ソニーがかつて開発していた二足歩行ロボット、または、ソニーの100%子会社。
(一)QRIO (Quest for Curiosity) : ソニーがかつて開発していた二足歩行ヒューマノイドロボットである。
(二)Qrio株式会社︵英: Qrio, Inc.︶: スマートホーム事業会社。ハードウェア製品として、Qrio Smart Lock︵キュリオスマートロック︶やQrio Smart Tag︵キュリオスマートタグ︶などの開発・販売を行っている。
以降、本項において特記のない場合は、1. の二足歩行ロボットを指すものとする。
身長は58cm、体重は7kg (SDR-4X II)。
概要[編集]
ソニーは QRIO を﹁コーポレートアンバサダー﹂︵企業親善大使︶と位置付けていた。開発したのは土井利忠ソニー上席常務。 当初より、ダンスを踊る・集団でシンクロした動作をするなど、エンタテインメントロボットとして位置付けられている。そのため、以下のような各種安全機構も充実していた。
●ステレオカメラが搭載されており、障害物を把握することができる。
●転倒した場合でも破損しにくい小柄なボディ︵重量は約7kgで身長58cm︶
●路面適応制御
凹凸や傾斜を判断して重心を移動
階段や段差を目で見て認識し、上り下りができる
●外力適応制御
体を押すと、押された方向へ歩く - 自ら移動することで重心を移動し、転倒を防ぐ
﹁だっこ﹂されると自動的に手足の動作を制限し、受動的な状態になる
人間に手足を掴まれ、無理に動かされると﹁いたいよ~﹂と音声で無理な動作を止めるように求める
●総合転倒運動制御
転倒の際に受身を取る
倒れても自力で起き上がる
●はさみ込み防止センサーや、指はさみを起こさない可動部カバーシャッター構造の採用
ロボカップにて、AIBOを見つめるQRIO
●2000年11月21日 - SDR-3X が発表される。
●2002年3月19日 - SDR-4X が発表される。
●2003年
●3月24日 - SDR-4X II が発表される。
●9月4日 - これまで SDR (Sony Dream Robot) と呼ばれていたロボット群に QRIO という名称が与えられ、以後はQRIOと呼ばれることになった。以後も、サブタイトル的にSony Dream Robotという言葉は使われた。
●10月1日 - JR東海の新幹線品川駅開業イベントの一環として、二足歩行ロボットとしては初めて乗客として品川駅のホームから新幹線に乗り込み、静岡駅まで﹁旅行﹂した。
●12月31日 - 第54回NHK紅白歌合戦に扇子を持った4台のQRIOが出演。赤組を舞で応援するとともに、松浦亜弥の曲︵ね〜え?︶を紹介した。
●2004年
●従来の三倍の歩幅での歩行が可能となり、三次元認識機能も追加された。
●3月26日から28日 - 東京お台場のメディアージュにて開催された﹁Sony Spring Festival in Mediage﹂に QRIO が出演、メディアージュ内にある﹁ソニースタイル ショールーム﹂にて QRIO のオリジナルダンスショーを開催、同時に QRIO のデモストレーションも実施。また、館内にあるソニーの科学館﹁ソニーエクスプローラサイエンス﹂にて行われた QRIO の開発者による講演にて、従来の三倍の歩幅で歩く QRIO が初めて一般向けに公開された。
●秋 - ピタゴラスイッチに出演。﹁アルゴリズムたいそう﹂を行った。
●2005年
●3月24日 - 2005年日本国際博覧会︵愛・地球博︶の開幕式に登場。ASIMOと競演し、握手を交わした[1]。
●11月、アメリカ合衆国のミュージシャン・ベックの楽曲﹁Hell Yes﹂のプロモーションビデオに出演。プログラマーたちは、QRIO に振り付けをプログラムするにあたって3週間を費やしたという[2]。
●2006年
●1月26日 - ソニーは﹁特定ビジネス分野の収益性改善プラン﹂の一環として、AIBO とともに QRIO の新規開発、生産を中止することを発表した。開発者の土井は、2004年の経営会議で、ネット事業に執着する出井伸之会長からQRIOの商品化中止を命じられていた[3][4]。
●3月26日 - 長崎市科学館にて技術デモンストレーション。
●2017年 - ソニービルにて開催された﹁It’s a Sony展﹂で、動かない状態でAIBOとともに展示された[5]。