集積回路

トランジスタなどの電子回路を半導体を使って小さく集積した電子部品。ICと同義。
大規模集積回路から転送)

: integrated circuit, IC
555 IC

[1][2]

[3]

19401950#

#

歴史

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集積回路の誕生

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1909195257D.C.1956RCA[1]

ICIC1[1]

1958Molectronics[2]19602Semiconductor Product12IC31cm[3][4]

1961211[1] (NEC) [5]

22Miniaturized electronic circuits1959219646 ( 3,138,743)Semiconductor device-and-lead structure1959719614 2,981,877

1010

1966201989

殿

SSI・MSI・LSI

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SSI, MSI, LSI IC[6]MSI IC使ICLSIICLSI使

SSI (Small Scale Integration) MSI (Middle Scale Integration) LSI (Large Scale Integration) 19601963IC401

ICICSystem/360IBMSLTSystem/370

1960IC使使1970

MSILSILSIICIC

LSI1980VLSI (Very Large Scale Integration) IC19861MbitRAM1001993Pentium310

LSI[7]VLSIMead & Conway revolutionen:Mead & Conway revolution19501970CADRISCIBM 801RISCSPARCMIPS2

VLSI ULSI (Ultra-Large Scale Integration) 1001000VLSI

WSI (Wafer-Scale Integration) 使[4]11使

System-on-a-chip (SoC) 1

固体撮像素子

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 (CCD) CCDCMOS

伸縮・折り畳み可能なシリコン集積回路

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このシステムは、単結晶硅素無機の整列アレイを含む無機電子材料と、極薄のプラスチックやエラストマー基板を統合している。[8]

回路設計

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製造工程

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1

使530

ウェハー製造

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2007300 mm

前工程

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前工程によって回路が出来上がったウェハー。

前工程は、設計者によって作られた回路のレイアウトに従ってウェハー上に集積回路を作り込む工程である。光学技術、精密加工技術、真空技術、統計工学、プラズマ工学、無人化技術、微細繊維工学、高分子化学、コンピュータ・プログラミング、環境工学など多岐にわたる技術によって構成される。

表面処理

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SOI462014High-K

クリーンルーム

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1100200845nmCMOS

HEPAULPA使使


ウェハーテスト

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ウェハー上への回路形成が完了したら、半導体試験装置を用いて回路が正常に機能するかを確認するウェハーテストを行う。半導体の動作特性は温度にも左右されるため、常温に加え高温や低温下での試験も行われる。

ウェハーテストの結果はダイにマーキングされ、後述する後工程では良品とマークされたダイのみが組み立て対象となる。

欠陥救済
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DRAMCPUCellSynergistic Processor Element8PlayStation 3使Synergistic Processor Element7

後工程

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ダイシング工程によりウェハーから切り出したチップ

前工程で良品としてマーキングされた回路をウェハーから切り出し、シートに貼り付けてパッケージに搭載する。端子との配線や樹脂で封止し、最終製品の形になる。その後、初期不良をあぶり出すバーンイン試験や製品の機能を確認するファイナルテストを経て出荷される。

ダイシング

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ボンディング

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ワイヤ・ボンディング
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チップ上の接続端子であるボンディングパッドとパッケージ端子を細い金属の線で接続する方法。加工の容易さと電気抵抗の低さから、材質にはアルミニウムがよく用いられる。
フリップチップボンディング
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チップ上にバンプと呼ばれる接続用の突起を載せ、その面をパッケージ基板に合わせて接続する方法。チップ全面を接続に使えるため、端子数が多くかつチップ面積が小さい集積回路でよく利用される。

封止

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CPUGPUICIC

バーンイン

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バスタブカーブのグラフ。不良発生を示す青いグラフは、初期不良期間の高故障率を経て、偶発故障期間に移行する様子を示している。

使burn-in


品質検査

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BGA

プログラム書き込み

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EEPROMCPU

プロセス・ルール

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 (MOSFET) DRAM使

44-1 (41) 4114MOSFETON/OFF (Vth) 

 

 
  : 

  : 

  : 

  : 

L : 

W : 

  : 

  : 

  : [9]




微細化

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122 - 3350 nm/250 nm/180 nm/130 nm/90 nm/65 nm/45 nm/32 nm/22 nm/14 nm/10 nm 20205nm[10]3 nm, 2 nm[11][12][13]DRAMDRAM200765nm200857 nm201332 nm[14]201025nm202010 nm[15]

2015201656Intel Core14 nm201610 nm2019[16]20177 nm2023[17][18]

20157IBM7 nm[19]

20163Xeon E5-2600 v4 CPU14 nm22/44[20]

2016318 nmDRAM

20209TSMC5 nmApple A14[21]

使130 nmEDA

20205nmCMOS使[22]

使使APS-C2000[23]

歩留まり

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歩留まりとは、ウェハーから取れる全てのダイに対する良品ダイの割合を指し、イールド・レート (yield rate) とも呼ばれる。PC用のCPUのように、同じ生産ラインで同じ製造工程を経た製品を、完成製品に後からテストによってグレード(動作周波数)を割り振ることがあるので、グレードを下げれば(低クロックでしか動作させられないCPUでも良品と見なせるため)歩留まりが上がるという結果になる。

半導体故障解析

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半導体故障解析とは、極めて多くの素子の集合体である集積回路に於いて、何処が、どの様に、壊れているのかを解析する技術である。LSIテスタ(半導体試験装置)では、不良品であることは分かっても、その回路の何処に異常があるのかまでは分からない。数千万ものトランジスタが集積された回路に於いて、その一つ一つを試験していくのは現実的ではなく、また、それ以上に配線の不良などもあり得る。従って、集積回路の登場当初から、集積度の向上に伴って、故障解析技術も進歩している。

分類

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構成

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モノリシック集積回路

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CAN形ICの内部

モノリシック集積回路は1片のチップに、トランジスタ、ダイオード、抵抗器などの回路素子を形成し、素子間をアルミニウムなどの蒸着によって配線した後、数mm - 十数mm角の小片に切り出したものである。組み立て工数が少ないため安価である。

シリコン(Si、珪素)単結晶基板上に平面状に構成するトランジスタ(プレーナ型トランジスタ)を発展させたものである。アナログICとデジタルICのどちらも1960年代から発展が始まっているが、1990年代には製造プロセスの進歩により高度なアナログ・デジタル混在回路も見られるようになった。

ハイブリッド集積回路

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ハイブリッド集積回路
 
マルチチップモジュール



使100
 
IBMのSystem/360で使われた「SLT」と称されたハイブリッド集積回路

パッケージ

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機能別分類

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ASIC、システムLSI(特定用途向け IC・LSI)

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デジタル制御用LSI

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汎用メモリ

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専用メモリ

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アナログ集積回路

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複合製品

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セキュリティチップ

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System-on-a-chipI/OWorm使IC使ICB-CAS退EUSuicaFelicaNFCISOSIMMicrosoft WindowsWindows VistaEFSvProWindows NTIT

EPROM

脚注

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注釈

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(一)^ 

(二)^ 

(三)^ 

(四)^ 1980WSI

出典

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(一)^ abc1960 IC, http://www.shmj.or.jp/museum2010/exhibi719.htm 

(二)^  -40 HYBRIDS. 198841 p.2-20, doi:10.5104/jiep1985.4.2

(三)^ , http://www.shmj.or.jp/shimura/ssis_shimura2_06.htm 

(四)^  36196148 , http://www.shmj.or.jp/shimura/shimura_J_L/shimura2_06_3L.jpg 

(五)^ , http://www.shmj.or.jp:80/shimura/ssis_shimura2_07.htm     II

(六)^ The Bipolar Digital Integrated Circuits Data Book,  

(七)^ : Introduction to VLSI Systems

(八)^ Kim, Dae-Hyeong; Ahn, Jong-Hyun; Choi, Won Mook; Kim, Hoon-Sik; Kim, Tae-Ho; Song, Jizhou; Huang, Yonggang Y.; Liu, Zhuangjian et al. (2008-04-25). Stretchable and Foldable Silicon Integrated Circuits (). Science 320 (5875): 507511. doi:10.1126/science.1154367. ISSN 0036-8075. https://www.science.org/doi/10.1126/science.1154367. 

(九)^  調 20069151 ISBN 4769312547

(十)^  (2020123). TSMC5nmN52020 6 nm. PC Watch. 202148

(11)^  (2021118). TSMC3 nm2021. PC Watch. 202148

(12)^  (2019516). Samsung3 nmGAAFETMBCFET 6nm5nm2020. PC Watch. 202148

(13)^  (2020130).  2020(). PC Watch. 202148

(14)^  2007115DRAM p.63

(15)^  (2020326). SamsungEUVDRAM. PC Watch. 202148

(16)^ ː Intel10Core10nmL11.5L2. 2021426 2017Kaby Lake10nmCannon Lake(GPU)2019

(17)^ ː Intel2023Intel. 2021/04.26 IntelTSMC5 nm7 nm20222023

(18)^ CPU 201610nm7nm2019 ASCII20160418

(19)^ 7 nm EE Times Japan Weekly 20160328

(20)^ Broadwell-EPXeon E5-2600 v4 ASCII 20160401

(21)^ ASCII.  (1/2). ASCII.jp. 202148

(22)^ New nano logic devices for the 2020 time frames

(23)^  Panasonic Newsroom  201324

参考文献

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 - DVD

 LSI,  1981ISBN 4-563-03179-8

   IC 2006 BP2006ISBN 4-86130-156-4 

 CMOS/IC

関連項目

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外部リンク

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