プール学院短期大学
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プール学院短期大学 | |
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大学設置 | 1950年 |
創立 | 1879年 |
廃止 | 2021年 |
学校種別 | 私立 |
設置者 | 学校法人プール学院 |
本部所在地 | 大阪府堺市南区槇塚台4丁5番1号 |
学部 |
秘書科 幼児教育保育学科 |
プール学院短期大学︵プールがくいんたんきだいがく、英語: Poole Gakuin College︶は、大阪府堺市南区槇塚台4丁5番1号に本部を置いていた日本の私立大学である。1950年に設置され、2021年に廃止された。大学の略称はプール短大、ぷーたん。
概観[編集]
大学全体[編集]
●短大制度が発足した1950年に設置された日本の私立短期大学で、キャンパスは大阪府堺市にあった。運営母体は学校法人プール学院。学名の由来はイギリスから派遣されたウィリアム・アーサー・プール博士によるものであった。1996年のプール学院大学の新設に伴いプール学院大学短期大学部と改称されたが、2018年に4年制大学が学校法人桃山学院に移譲され桃山学院教育大学となったため、短期大学部は再びプール学院短期大学に改称された。 ●秘書科、幼児教育保育学科の2学科体制。学生は女子のみを対象としていた。 ●同じ敷地内にあったプール学院大学は定員割れにより厳しい運営体制が続き[1]、2018年3月にキリスト教同派の学校法人桃山学院に運営を譲渡した。2015年当初は﹁桃山学院大学教育学部﹂となる事が構想されていたが、譲渡時には﹁桃山学院教育大学﹂として独立した大学となった︵2025年に桃山学院大学へ統合、同大学の﹁人間教育学部﹂となる予定︶。プール学院短期大学と桃山学院教育大学は異なる法人の運営する学校であるが、同じ校地内に併存していた。 ●プール学院短期大学の運営継続について、少子高齢化が加速する中での好転は望めず、2018年5月28日開催のプール学院理事会において﹁2020年度からの学生募集の停止﹂が決定された︵同年6月4日の短期大学ホームページで告知︶[2]。2021年3月31日をもって閉学するに至った[3]。同窓会組織は、プール学院ミヅバ会︵短期大学・大学同窓会︶である。建学の精神︵校訓・理念・学是︶[編集]
●プール学院短期大学における建学の精神は﹁キリスト教による円満な人間形成﹂となっていた。教育および研究[編集]
●プール学院短期大学に設置されている学科の一つにまず秘書科があった。この学科では、設置基準から経営学科に移行はできなかった。かつては全国でもトップクラスの実務教育と評価されていた。﹁情報処理論﹂や﹁情報表現演習﹂など情報系の科目を主に学ぶ﹃ビジネス情報コース﹄、﹁プレゼンテーション演習﹂や﹁マーケティング﹂などの科目がある﹃ビジネスコミュニケーションコース﹄、﹁ビジネス実務総論﹂・﹁簿記会計学﹂などを学ぶが、名称がかつての﹁女性秘書﹂のイメージで現代にマッチしない古臭い名称のため学生集めに苦労をしていた。 ●幼児教育保育学科ではプール学院幼稚園やキリスト教系の幼稚園、保育所・児童福祉施設など実習協力園や施設が多数あるのが特色となっていた。学風および特色[編集]
●キリスト教の思想に基づいた教育が行なわれており、毎日のチャペルタイムや、クリスマス礼拝をはじめとした宗教的行事が行なわれていた。沿革[編集]
●1879年 - 英国聖公会宣教協会により永生女学校が設置される。 ●1890年 - プール女学校に改組。 ●1950年4月 - プール学院短期大学として開学。英文科を置く[注釈 1]。 ●1970年 - 山崎謹一郎が学長に就任。 ●1978年5月 - 植村信久が学長に就任。 ●1982年 - 生野区勝山から堺市槇塚台にキャンパスを移転。 ●1984年 - 秘書科を増設。 ●1990年 - 専攻科英文専攻を設置。 ●1996年 - プール学院大学短期大学部と改称。英文科募集停止。 ●2006年 - 幼児教育保育学科が増設される。 ●2014年 - プール学院創立135年を迎える。 ●2018年 - プール学院大学の桃山学院への移管により、再びプール学院短期大学に改称。6月4日に2020年度からの学生募集停止を発表。 ●2019年 - プール学院創立140周年を迎える。 ●2020年 - プール学院短期大学開学70周年を迎える。 ●2021年 ●3月31日 - 閉学[3][注釈 2]。 ●9月27日 - 文部科学大臣から本学の廃止が認可される[6]。基礎データ[編集]
所在地[編集]
●大阪府堺市南区槇塚台4-5-1交通アクセス[編集]
●泉北高速鉄道泉ヶ丘駅1番乗り場から金剛駅前行き、南海高野線金剛駅4番乗り場から泉ヶ丘駅行きで﹁プール学院前﹂に下車してすぐであった。象徴[編集]
●カレッジマークはキリスト教をイメージした十字架が中央部に描かれていた。卒業者数[編集]
閉学までに各学科に在籍した卒業者の数は次のとおりである。英文科卒業者数[編集]
英文科︵沿革のとおり1996年度まで︶の卒業者数の累計は7396人である[7]。秘書科卒業者数[編集]
1984年に開設された秘書科の卒業者数の累計は5699人である[7]。幼児教育保育学科卒業者数[編集]
2006年に開設された幼児教育保育学科の卒業者数の累計は842人である[7]。教育および研究[編集]
組織[編集]
学科[編集]
●秘書科‥﹁接客・販売﹂・﹁金融・簿記﹂・﹁情報・メディア﹂・﹁医療事務﹂・﹁エアライン・観光﹂・﹁キャリア・イングリッシュ﹂︵かつては﹁ビジネス情報﹂・﹁ビジネスコミュニケーション﹂・﹁ビジネス実務﹂︶の各コース︵履修モデル︶からなっていた。これらのコースを3つ選択していた。 ●幼児教育保育学科‥過去にあった学科[編集]
●英文科‥短大としての募集は1995年度まで。翌年開学のプール学院大学に引き継がれたが、2012年に募集停止になった。専攻科[編集]
●かつて英語専攻が設置されていた。英語系の短大卒業者を対象に、さらに英語や英米文学などを深く学ぶことを希望する人のために設けられた課程で、大学評価・学位授与機構認定されていたため学士の学位を取得することも可能となっていた。別科[編集]
●なし取得資格について[編集]
資格 ●秘書士‥秘書科 ●保育士‥幼児教育保育学科 教職課程 ●幼稚園教諭二種免許状が幼児教育保育学科にて設置されていた。 ●中学校教諭二種免許状︵英語︶が英文科にて設置されていた。学生生活[編集]
部活動・クラブ活動・サークル活動[編集]
●バスケットボール・テニス・ダンス・体操・バドミントン・サッカー・軟式野球・スキー・スノーボードなどの体育系クラブや写真・コーラス・音楽・軽音楽・アジアを知る会︵ASK) などの文化系クラブが活動していた。学園祭[編集]
●学園祭は、かつては﹁白雲祭﹂、その後﹁不死鳥祭﹂と呼ばれていた。大学関係者と組織[編集]
高松美代子︵元競輪選手、卒業生︶![]() | プロジェクト:大学/人物一覧記事についての編集方針(ガイドライン)「記載する人物」により、単独記事のない人物(赤リンクまたはリンクなし)は掲載禁止となっています。記事のある人物のみ追加してください。(2021年12月) |
キャンパス[編集]
●体育館 ●広場︵﹁アゴラ﹂と称していた︶ ●エレノアホール‥﹁いずみチャペル﹂と称した小教会があった。 ●図書館‥所蔵数はおよそ120,000冊となっていた。 ●学生自習室 ●キャリアサポートセンター ●ホワイエ ●情報教育施設 ●学生ラウンジ ●学生食堂 ●保育実習棟対外関係[編集]
系列校[編集]
●プール学院中学校・高等学校関係校[編集]
●プール幼稚園 - 学院の同窓会が設立。学校法人プール学院が運営しているわけではない卒業後の進路について[編集]
就職について[編集]
秘書科 IBM・三井住友銀行・塩野義製薬・タカラスタンダード・日本通運・トウペ・堺化学工業・大日本インキ化学工業・ダイハツ工業・東洋紡績・大和紡績・日本ハム・日清食品・山善・ミズノ・松下電工・村田製作所・関西電力・大和ガス・三井ホーム・エアーニッポン・阪急ホールディングス・オンワード樫山・近鉄百貨店・伊勢丹・イズミヤ・岩谷産業・三越・川本産業・日産・プリンス店・三菱自動車・グンゼ・日本銀行・あおぞら銀行・りそな銀行・紀陽銀行・泉州銀行・大阪信用金庫・日本生命保険・第一生命保険・カプコン・京セラ・ニューオータニ・近畿日本ツーリスト・非破壊検査・吉本興業などの一般企業へ就職していた。ほか秘書士の資格を活かして企業の部長秘書になっている人もいた。 幼児教育保育学科 保育所や幼稚園への就職者が多いものとなっていた。編入学・進学実績[編集]
●秘書科‥大阪府立大学・東京女子大学・立教大学・立命館大学・追手門学院大学・大阪経済大学・関西大学・関西外国語大学・関西福祉科学大学・四天王寺国際仏教大学・帝塚山学院大学・梅花女子大学・桃山学院大学・関西学院大学・神戸松蔭女子学院大学・聖和大学ほか ●幼児教育保育学科‥立教大学・LEC東京リーガルマインド大学・梅光学院大学ほか関連項目[編集]
●学校法人プール学院参考文献[編集]
●﹃プール学院大学短期大学部開学50年の歩み﹄︵短大50年誌編集委員会編、プール学院大学短期大学部、1999年6月2日︶ ●﹃プール学院短期大学70周年記念誌――神に見守られた軌跡﹄︵プール学院短期大学70周年記念誌編集委員会編、プール学院、2021年︶ ●﹃全国学校総覧﹄ ●﹃日本の私立短期大学﹄︵日本私立短期大学協会発行‥1980年︶ ●﹃進学年鑑﹄︵﹃私大コース﹄シリーズ別冊︶ ●﹃全国短期大学高等専門学校一覧﹄︵文部省高等教育局技術教育課監修︶ ●﹃短期大学教育﹄第49号︵日本私立短期大学協会発行‥1992年︶ ●﹃短大蛍雪﹄︵全国短大&専修・各種学校受験年鑑シリーズ。旺文社︶ ●﹃全国短期大学受験要覧﹄︵廣潤社︶ ●﹃全国短期大学案内﹄︵教学社︶ ●﹃全国短期大学受験案内﹄︵晶文社︶ ●﹃全国短期大学案内﹄︵梧桐書院︶ ●﹃短大蛍雪﹄︵2000年5月臨時増刊。旺文社︶ ●﹃プール学院短期大学﹄‥入学案内小冊子 ●﹃プール学院大学 プール学院大学短期大学部﹄‥入学案内冊子脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
(一)^ ﹁学校法人プール学院 プール学院短期大学 期間別評価結果﹂︵PDF︶﹃平成30年度認証評価結果報告書﹄、一般財団法人大学・短期大学基準協会、2019年3月、2021年4月7日閲覧。
(二)^ ﹁︽法人だより︾2020年度 短期大学の募集停止について﹂︵PDF︶﹃プール学院報﹄第87号、学校法人 プール学院、2018年8月、2021年4月6日閲覧。
(三)^ ab卒業証明書や成績証明書はプール学院法人本部︵大阪市生野区勝山北1-19-31︶で発行を受け付けている。﹁︽法人だより︾短期大学の閉学に伴う重要なお知らせ﹂︵PDF︶﹃プール学院報﹄第91号、学校法人 プール学院、2021年3月、2021年4月6日閲覧。
(四)^ ﹃短期大学一覧﹄︵昭和31年度︶文部省大学学術局︿短期大学資料 第15号﹀、1956年、27頁。NDLJP:9577299/19。
(五)^ “短大卒業式と閉学式について”. ご報告 (一般社団法人POOLE︵プール学院同窓会︶). (2021年3月18日) 2021年4月6日閲覧。
(六)^ “令和3年度廃止大学等一覧” (PDF). 文部科学省 (2022年2月1日). 2022年2月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年2月18日閲覧。 “︵廃止認可日︶令和3年9月27日”
(七)^ abc“プール学院短期大学閉学のご挨拶”. プール学院短期大学 (2021年3月31日). 2021年7月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年7月24日閲覧。