リフレクティング・プール
リフレクティング・プール︵英: Reflecting Pool︶は周辺環境を反射して景観とする施設[1]。水景物または水盤の一種であり、その英語による呼称︵reflection poolとも︶。対訳は反射池[2]、また同じ発案をフランス語で﹁水鏡﹂︵仏: Miroir d'eau︶と呼ぶ。庭園や公園、墓地や史跡に設ける人工の池である。
通常、浅い水たまりを築いて反射面を形成し、水面を乱す噴水の噴流などの要素を制御する。
旧帝国ホテル前の池泉
設計[編集]
起源は古代のペルシャ式庭園とされ[3]、反射像を乱す波を制御するため、水深は池水の周辺部をやや深く築く例が多い。また面積は野鳥の沐浴用の﹁バードバス﹂ほど小ぶりのものから、景観の中心的な要素となる広大なものまで見られる。おもなリフレクティング・プール[編集]
アジア[編集]
●タージマハル︵※1︶の景色を写し込むムガル庭園︵英語︶︵インド、アグラ︶ ●チェール・ソトゥーン︵英語︶︵※2︶は世界遺産︵イラン︶。南北アメリカ[編集]
50音順
●マーティン・ルーサー・キングJr.国立歴史公園︵ジョージア州アトランタ︶
●リンカーン記念堂※3とアメリカ国会議事堂それぞれの池水︵ワシントンD.C.︶
歴史的な事件の記念
●オクラホマシティ国定記念碑はオクラホマシティ連邦政府ビル爆破事件の現場に立つ国定記念建造物
●国立9月11日記念館には、旧世界貿易センタービルのツインタワー跡地︵英語︶に2基、設けてある︵ニューヨーク市 ※4︶
現存しないもの
●ハリウッド・ボウルのステージ前には、かつて1953年頃 - 1972年頃、人工池があった。︵カリフォルニア州ロサンゼルス[4]︶
ブラジル[編集]
●モダニズム建築の例‥ブラジリアのプラナルト宮殿とアルボラーダ宮殿にある池ヨーロッパ[編集]
●ブルス広場の建物に囲まれた水鏡︵※6︶︵フランス語︶は、世界最大の例[5]︵フランス、ボルドー︶ギャラリー[編集]
タージマハル※1
アルハンブラ宮殿のアラヤネス門の池(スペイン、グラナダ)
ペルシャ庭園のチェール・ソトゥーンは世界遺産※2
夕暮れのワールドトレードセンター前。国立9月11日記念館の北プール※4
首都にあるプラナルト宮殿※6(ブラジル)
クライストチャーチ・アートセンター(ニュージーランド)
脚注[編集]
(一)^ 安藤正隆; 松本 直司 (2000-10). “都市内公園の水景施設における子供の遊び行為と空間条件の関係--名古屋市内公園での調査分析”. 都市計画論文集 (日本都市計画学会 編) 35: 637-642 (コマ番号0341.jp2‐). doi:10.11501/2873169. ISSN 09160647.国立国会図書館内公開。
(二)^ 浅野 孝、Burton, Franklin L. (Franklin Louis)、Leverenz, Harold L.、Tsuchihashi, Ryujiro、Tchobanoglous, George﹃水再生利用学 : 持続可能社会を支える水マネジメント﹄大阪市下水道技術協会 企画、監訳委員会 監訳、技報堂出版、東京、2010年。原題は﹃Water reuse﹄。
(三)^ Farrar, Linda (2016). Gardens and Gardeners of the Ancient World. Oxford: Windgather Press. OCLC 963658066ISBN 9781909686854, 1909686859
(四)^ “Hollywood Bowl” (英語). 2010年7月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月18日閲覧。
(五)^ “Place de la Bourse” (フランス語). worldsiteguides.com. 2016年3月18日閲覧。