氷川神社 (川越市)
氷川神社 | |
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所在地 | 埼玉県川越市宮下町2-11-3 |
位置 | 北緯35度55分39.0秒 東経139度29分18.7秒 / 北緯35.927500度 東経139.488528度座標: 北緯35度55分39.0秒 東経139度29分18.7秒 / 北緯35.927500度 東経139.488528度 |
主祭神 | 素戔嗚尊、奇稲田姫命、大己貴命、脚摩乳命、手摩乳命[1] |
社格等 | 別表神社 |
創建 | 欽明天皇2年 |
本殿の様式 | 入母屋造 |
例祭 | 10月14日、10月15日 |
地図 |
氷川神社︵ひかわじんじゃ︶は、埼玉県川越市宮下町にある神社。埼玉県さいたま市大宮区の氷川神社と区別するため、川越氷川神社と称されることもある。なお、川越市内に氷川神社は当社を含めて14社ある。
概要[編集]
太田道灌以来、川越の総鎮守とされ、川越藩主ら歴代領主の篤い崇敬を受けた。 国の重要無形民俗文化財である川越まつり︵川越氷川祭︶は毎年10月14日に氷川神社にて斎行される﹁例大祭﹂、直後に行われる﹁神幸祭﹂﹁山車行事︵祭礼︶﹂から成り立っている。 氷川神社に古くから伝わる﹁境内の玉砂利を持ち帰り、たいせつにすると良縁に恵まれる﹂との言い伝えにちなみ、本殿前の白い玉砂利を巫女が麻の網に包み、神職がお祓いした﹁縁結び玉﹂が毎朝8時より20体頒布されている。 毎年、七夕を含む夏には境内に飾られた2,000個以上の江戸風鈴に、願いを書いた短冊を結ぶ祭事﹁縁むすび風鈴﹂で賑わう。 敷地内には、結婚式場の氷川会館があり、埼玉県内では唯一の神社隣接の専門結婚式場として知られる。また、結婚式で執り行われる誓いの儀式﹁結い紐の儀﹂は川越氷川神社独自の儀式として商標登録されている。祭神[編集]
素戔嗚尊、奇稲田姫命、大己貴命、脚摩乳命、手摩乳命。2組の夫婦神が鎮座していることから古くから夫婦円満・縁結びの神社として信仰されている。歴史[編集]
●541年︵欽明天皇2年︶ 入間川で夜な夜な光るものがあり、これを氷川神の霊光だと捉え、当地に氷川神社を勧請したと伝えられる。 ●1457年︵長禄元年︶ 河越城を築いた太田道灌は当社へ詣で、和歌を残している︵﹁老いらくの 身をつみてこそ 武蔵野の 草にいつまで 残る白雪﹂︶。 ●川越藩歴代藩主の崇敬を受け、酒井忠勝、堀田正盛、松平斉典が社殿造営を行った。 ●旧社格は県社で、現在は神社本庁の別表神社である。 ●1948年︵昭和23年︶ 境内より祭祀用の石剣が発掘され、当地では5世紀を中心とする古墳時代に集落が形成され、祭祀が行われていたことが判明した[2]。 ●2003年︵平成15年︶ ﹁絵馬のトンネル﹂を設ける[3]。 ●2020年︵令和2年︶ 新型コロナウイルス感染症の流行により、縁むすび風鈴は飾りつけを縮小して祭礼は中止。10月の川越まつりも取り止め[3]。社殿・境内[編集]
●本殿‥入母屋造銅板葺向拝付で、1849年︵嘉永2年︶に松平斉典の寄進により完成した。彫物師は、嶋村源蔵と飯田巌次郎、江戸彫りの精巧な彫刻が施されている。 ●八坂神社︵旧牛頭天王社︶‥1637年︵寛永4年︶に江戸幕府第3代将軍・徳川家光が江戸城二の丸に東照宮として建立したもので、1656年︵明暦2年︶に川越城内の三芳野神社の外宮として移された。川越城廃城で1872年︵明治5年︶に当地に移築され社殿となっている。 ●柿本人麻呂神社 ●稲荷社 ●護国神社‥西南戦争以降の川越出身の戦没軍人2,970柱を奉斎している。1935年︵昭和10年︶の社殿改築は山本五十六が参列した。 ●大鳥居‥木造では日本有数の鳥居[注釈 1]。扁額の社号は勝海舟が記したもの。 ●舞殿‥宝永元年︵1704年︶の建立で、御囃子や奉納芸能などが行われる。 ●境内には人形流しを行う﹁払いの川﹂がある。祭事・年中行事[編集]
●良縁祈願祭‥毎月八日八時八分および毎月第四土曜日八時八分に斎行︵八が末広がりの縁起の良い数のため。申込多数の場合は同日八時三八分にも斎行︶。詳しくはホームページを参照。 ●川越氷川祭‥1652年︵慶安4年︶、川越藩主・松平信綱時代に開始された。毎年10月14日・15日に開催されていたが、1997年︵平成9年︶より10月第3土曜日・日曜日へ変更となった。29基もの山車を有し、毎年15基前後が隔年で曳き回される。 ●お衾替神事‥12月28日に行われる神事。本殿内陣に紅白の絹を捧げる。 ●大祓‥7月31日・12月31日に斎行。日頃の身の穢れを洗い流す祭事。 ●縁むすび風鈴‥2014年から始まった祭事。7月初めから9月にかけて開催。境内に2000個以上の江戸風鈴が並ぶ﹁風鈴回廊﹂が設置され、願いごとが書かれた短冊を結び付けることができる。 ●恋あかり︵恋あかり特別良縁祈願祭︶‥2017年から始まった夏の催事。上記縁結び風鈴と同時期に開催される[5]。氷川神社特製のぼんぼりが授与される。ぼんぼりの光源はLED電球で、好みの色に変えることができる[6]。文化財[編集]
●本殿‥埼玉県指定有形文化財 ●川越氷川祭の山車行事‥重要無形民俗文化財指定[7] ●八坂神社社殿 1637年︵寛永14年︶建造、江戸城内より移築︶‥埼玉県指定文化財 ●書画 ●﹃川越氷川祭礼絵巻﹄江野楳雪‥川越市指定有形民俗文化財 ●﹃川越氷川祭礼絵馬﹄長谷川雪渓‥埼玉県指定文化財 ●﹃高島流炮術額﹄‥川越市指定有形民俗文化財 ●﹃黒馬図大絵馬﹄‥川越市指定有形民俗文化財 ●﹃朝鮮通信使行列図大絵馬﹄‥川越市指定有形民俗文化財所在地・交通[編集]
埼玉県川越市宮下町2-11-3 ●最寄駅‥東武東上線・JR川越線川越駅、西武新宿線本川越駅より東武バス 川越氷川神社下車すぐ。喜多町下車徒歩5分。 小江戸巡回バス(イーグルバス︶氷川神社前下車すぐ。脚注[編集]
注釈[編集]
- ^ 神社のサイトには「木造鳥居としては日本一」とある[4]が、日本一の木造鳥居と称されるものは他にも存在する(厳島神社、北口本宮冨士浅間神社など)。
出典[編集]
(一)^ 新編武蔵風土記稿 河越城并城下町 宮ノ下.
(二)^ ﹃博物館だより﹄ 13号、川越市立博物館、1995年。2020年7月31日閲覧。
(三)^ ab﹃読売新聞﹄よみほっと︵日曜別刷り︶2020年12月13日1面︻ニッポン探景︼絵馬のトンネル︵埼玉県川越市︶祈り終結 苦難越えた先へ
(四)^ “境内のご案内 - 大鳥居”. 川越氷川神社. 2020年7月31日閲覧。
(五)^ “神社のあかりを、まちへ-恋あかり-”. 氷川神社. 2020年3月28日閲覧。
(六)^ “神社特性ぼんぼり”. 氷川神社. 2020年3月28日閲覧。
(七)^ 文化庁.