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日本語能力試験

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
日本語能力試験
英名 Japanese-Language Proficiency Test
略称 日語能試・JLPT
実施国 世界の旗 世界
資格種類 公的資格
分野 日本語
試験形式 筆記試験マークシート
認定団体 公財法人日本国際教育支援協会
独立行政法人国際交流基金
後援 外務省文部科学省文化庁
認定開始年月日 1984年
等級・称号 N1 - N5
(2009年まで1級、2級、3級、4級)
公式サイト www.jlpt.jp
ウィキプロジェクト ウィキプロジェクト 資格
ウィキポータル ウィキポータル 資格
テンプレートを表示

: Japanese-Language Proficiency TestJLPT

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9220237122202312638%[1]

N1N55201043

2010[2]

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[]


N1TOEFLN2200

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N1[ 1][2]15N2[ 2]10[3]70[4]

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1N1[5][6]N1[7]

N1

N3N5N2[8]

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11N4[ 3]22N3[ 3]1[9]

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沿[]


19845911220011320021420092112712

201022144N1N557N1N312N4N5202027202012N4N5202212N1

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198459157,0002009212000200921277

201022602010201729898201911720202023512654

[]


201022N1-N55NNihongoNew
レベルと概要[10]
レベル 認定の目安  旧試験との比較
N1 幅広い場面で使われる日本語を理解することができる。 旧試験の1級よりやや高めのレベルまで測れる。合格ラインは旧試験とほぼ同じ。
N2 日常的な場面で使われる日本語の理解に加え、より幅広い場面で使われる日本語をある程度理解することができる。 旧試験の2級とほぼ同じレベル。
N3 日常的な場面で使われる日本語をある程度理解することができる。 旧試験の2級と3級の間のレベル。
N4 基本的な日本語を理解することができる。 旧試験の3級とほぼ同じレベル。
N5 基本的な日本語をある程度理解することができる。 旧試験の4級とほぼ同じレベル。

日本語能力試験側は CEFR との対応関係を発表していない。TOPJ実用日本語運用能力試験[11]およびJ.TEST実用日本語検定[12]は自身の検定試験および日本語能力試験と CEFR との対応関係が以下の関係であると主張している。

CEFR 日本語能力試験 TOPJ実用日本語運用能力試験 J.TEST実用日本語検定
C2 N/A 上級A A級
C1 N1 上級C~上級B 準B級
B2 N2 中級B~中級A C級
B1 N3 中級C D級
A2 N4 初級A-4 E級
A1 N5 初級A-5 F級

試験内容[編集]

日本語能力試験は、2010年(平成22年)からの新試験において、日本語に関する知識とともに実際に運用できる日本語能力を重視する。そのために日本語能力試験は、文字・語彙・文法といった言語知識と、その言語知識を利用してコミュニケーション上の課題を遂行する能力を測ることとし、この能力を「課題遂行のための言語コミュニケーション能力」と呼ぶ[13]。測定にあたり、「言語知識」「読解」「聴解」の三つに分けて測定を行う[14]

試験科目と時間[編集]

レベル 言語知識(文字・語彙・文法)・読解 聴解 合計
N1 110分 55分 165分
N2 105分 50分 155分
レベル 言語知識(文字・語彙) 言語知識(文法)・読解 聴解 合計
N3 30分 70分 40分 140分
N4 25分 55分 35分 115分
N5 20分 40分 30分 90分

N1N2 N3N4N5 N3N4N5 [15]

[]


[13]
大問の構成[16]
試験科目 満点 大問 レベル 内容
言語知識 文字・語彙 60点[注 4] 漢字読み 漢字で書かれた語の読み方を問う
表記 N2-N5 ひらがなで書かれた語の漢字表記・カタカナ表記(N5のみ出題)を問う
語形成 N2 派生語や複合語の知識を問う。N1とN3は文脈規定で同様の知識を問う
文脈規定 一文中の空所に入る意味的に最も適当な語を問う
言い換え類義 出題される語や表現と意味的に近い語や表現を問う
用法 N1-N4 語が文の中でどのように使われるのかを問う
文法 文の文法1(文法形式の判断) 一文レベルの空所補充形式。文の内容に合った文法形式かどうかを判断できるかを問う
文の文法2(文の組み立て) 一文レベルの並べ替え形式。統語的に正しく、かつ、意味が通る文を組み立てることができるかを問う
文章の文法 一文を超えたレベルの空所補充形式。文章の流れに合った文かどうかを判断することができるかを問う
読解 60点[注 4] 内容理解(短文) テキストに書かれている事実関係が理解できているか、理由や原因が把握できているか、その文脈ではどのような意味なのかを理解できているかなどを問う
内容理解(中文)
内容理解(長文) N1、N3
統合理解 N1-N2 複数のテキストを読み比べて、比較・統合しながら理解できるかを問う
主張理解(長文) N1-N2 テキストが全体として伝えようとしている主張・意見を読み取ることができるかを問う
情報検索 情報素材の中から必要な情報を探し出すことができるかを問う
聴解 60点 課題理解 具体的な課題解決に必要な情報を聞き取り、次に何をするのが適当か理解できるかを問う
ポイント理解 事前に示されている聞くべきことをふまえ、ポイントを絞って聞くことができるかを問う
概要理解 N1-N3 テキスト全体から話者の意図や主張などを理解できるかどうかを問う
発話表現 N3-N5 イラストを見ながら、状況説明を聞いて、適切な発話が選択できるかを問う
即時応答 質問などの短い発話を聞いて、適切な応答が選択できるかを問う
統合理解 N1-N2 内容がより複雑で情報量の多いテキストについて、内容の理解を問う

得点区分と合格点[編集]

2010年(平成22年)の改定より、得点はすべて点数等化による「尺度点」によって出されている。このため、試験の難易に関わらずどの回で受験しても同じ能力であれば同じ得点になるとされる。また、得点区分は試験時の試験科目(時間割)と異なっている。N4とN5の得点区分が「言語知識(文字・語彙・文法)」と「読解」で一つになっているのは、「言語知識」と「読解」の能力で重なる部分が多いので、「読解」だけの得点を出すよりも、「言語知識」と合わせて得点を出すこと が学習段階の特徴に合っていると考えられるためである[15]

各級とも総合得点が合格点以上かつ、各得点区分が基準点以上であれば合格となる。合格点は、N1-N3は2010年(平成22年)8月30日に、N4-N5は2011年(平成23年)1月31日に発表された。

N1-N3

  • 言語知識(文字・語彙・文法)(0点-60点)
  • 読解(0点-60点)
  • 聴解(0点-60点)

N4~N5

  • 言語知識(文字・語彙・文法)・読解(0点-120点)
  • 聴解(0点-60点)
各級の合格点・基準点
総合得点 言語知識(文字・語彙・文法) 読解 聴解
得点範囲 0点-180点 0点-60点 0点-60点 0点-60点
合格点 基準点
N1 100点 19点 19点 19点
N2 90点 19点 19点 19点
N3 95点 19点 19点 19点
総合得点 言語知識(文字・語彙・文法)・読解 聴解
得点範囲 0点-180点 0点-120点 0点-60点
合格点 基準点
N4 90点 38点 19点
N5 80点 38点 19点

受験申込[編集]


17421296,500MyJLPT2[ 5]便


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[ 6]

A42011[17][18][19][20]

[]


20235

20232[21][22]N1N2N3N4N5[23]
2023年 国別海外受験者数[1]
国・地域 受験者数 構成比
7月 12月 合計
中華人民共和国の旗 中国 139,933 129,103 269,036 32.4%
(内訳) 中国本土 132,064 122,124 254,188 30.6%
香港 7,523 6,690 14,213 1.7%
マカオ 346 289 635 0.1%
ミャンマーの旗 ミャンマー 90,000 86,406 176,406 21.2%
大韓民国の旗 大韓民国 34,107 38,359 72,466 8.7%
中華民国の旗 台湾 34,094 34,376 68,470 8.2%
 ベトナム 26,245 28,562 54,807 6.6%
インドネシアの旗 インドネシア 13,347 16,468 29,815 3.6%
インドの旗 インド 13,923 14,464 28,387 3.4%
タイ王国の旗 タイ 12,468 15,683 28,151 3.4%
スリランカの旗 スリランカ 10,875 8,293 19,168 2.3%
その他 30,004 55,034 85,038 10.2%
海外計 404,996 426,748 831,744 100%
日本の旗 日本国内 197,144 236,547 433,691 -
合計 602,140 663,295 1,265,435 -

2009年までの試験内容[編集]

1984年から2009年まで実施された旧試験の内容について述べる。

旧試験の級(試験レベル)[24]
旧級 語彙数 漢字数 学習時間の目安 能力の目安 対応する新試験
1級 10000語 2000字 900時間 社会生活をする上で必要な総合的な日本語能力 N1
2級 6000語 1000字 600時間 一般的な事柄について、会話ができ、読み書きできる能力 N2
3級 1500語 300字 300時間 日常生活に役立つ会話ができ、簡単な文章が読み書きできる能力 N4
4級 800語 100字 150時間 簡単な会話ができ、平易な文または短い文章が読み書きできる能力 N5
旧試験の試験時間[25]
旧級 文字・語彙 聴解 読解・文法 合計
1級 45分 45分 90分 180分
2級 35分 40分 70分 145分
3級 35分 35分 70分 140分
4級 25分 25分 50分 100分
旧試験の配点
文字・語彙 聴解 読解・文法 合計
100点 100点 200点 400点
旧試験の合格基準[26]
旧級 合計点
1級 280点(70%)以上 / 400点
2級 - 4級 240点(60%)以上 / 400点

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ またはBJTビジネス日本語能力テスト480点以上
  2. ^ またはBJTビジネス日本語能力テスト400点以上
  3. ^ a b または日本語能力試験との対応関係が明確に示されている、日本語を評価する他の試験の同等レベル。
  4. ^ a b ただしN4-N5は言語知識・読解合わせて120点
  5. ^ 2019年までは、『受験案内』を大手書店等で購入(500円)し特定記録郵便にて郵送する方法でも行われていた。
  6. ^ 合格者は同じはがきに「日本語能力認定書」が印刷されている

出典[編集]



(一)^ ab. (2024326). 202446 

(二)^ abhttps://www.japanesestudies.org.uk/ejcjs/vol19/iss3/niveri.html

(三)^ . . 202135

(四)^ . . 202135

(五)^ . . 201927

(六)^ 173240324007

(七)^ . . 201927

(八)^ . . 201927

(九)^  (PDF). . 202235

(十)^ 2010 1  

(11)^ TOPJ 

(12)^ J.TEST | J.TEST

(13)^ ab20094-6

(14)^ 200927

(15)^ ab200915

(16)^ 200918-39

(17)^  20191172020411

(18)^ . (202025). 2020411

(19)^ 520201262020128

(20)^ 201 . (202021). 2021828

(21)^  20. (202414). 2024518

(22)^ 202212JLPTN1N5. (2023618). 2024518

(23)^ 20237JLPTN1N5. (20231119). 2024518

(24)^     -  JLPT

(25)^ 200971

(26)^ 200970

関連項目[編集]

外部リンク[編集]