DONET
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DONETとは、︵Dense Oceanfloor Network system for Earthquakes and Tsunamis︶の略称で海洋研究開発機構が運用管理する熊野灘沖の南海トラフで発生すると想定されている東南海地震の想定震源域の一部に敷設されている地震・津波観測監視システムのひとつ。紀伊半島沖熊野灘の水深約1,900m~4,300mの海底に、稠密かつ高精度に地震や津波等のリアルタイム観測を行うための観測機器が設置され、観測データは陸上局から専用回線によりアルタイムで海洋研究開発機構や防災科学技術研究所、気象庁に配信されている。なお、南海地震の想定震源域には、DONET2が整備途上である。
目的
(一)地震によって発生する震動及び津波の発生を震源に近い場所で捉え、陸上観測点より10数秒早く検知し被害を最小限に抑えるための警報を発する。 (二)想定震源域で発生する陸上では捉えられない微小な地震を、多点同時、リアルタイムで観測し地震発生メカニズムを解明する。略歴
●2006年 文部科学省から海洋研究開発機構への補助事業として﹁地震・津波観測監視システム開発﹂の研究開発着手。 ●2011年8月26日 本格運用開始。概要
海溝型地震と地震により発生する津波を常時観測監視するための、陸上局とケーブル式の海底地震計や水圧計などにより構成されている。 三重県尾鷲市に設置された陸上局から、紀伊半島の沖約125km先まで総延長約250kmの基幹ケーブルをループ状に敷設した地震・津波観測システムで、途中5箇所の拡張用分岐装置に、それぞれ4つの観測点が接続されている。水深1500mよりも浅い海域では、底引き網から観測機器を守るため海底下1m程度に埋設される。 強震計、広帯域地震計、水晶水圧計、微差圧計、ハイドロフォン、精密温度計が設置され、地殻変動のようなゆっくりした動きから大きな地振動まであらゆるタイプの海底の動きを確実に捉える。 (一)通信用海底ケーブル技術を用いた高信頼性能を持つ両端陸揚げの基幹ケーブルシステム。 (二)海底における科学観測を実施するために必要な機能が集約されたノード。 (三)最新鋭のセンサー群から構成される交換可能な観測装置。 統合国際深海掘削計画︵IODP︶﹁南海トラフ地震発生帯掘削計画ステージ4に基づきちきゅうが敷設した超深度掘削孔の計測機器と接続︵予定︶。類似の観測網
- DONE2 - 紀伊水道から四国沖に敷設され、南海地震の想定震源域を観測。(2012年現在、敷設工事中)
- 日本海溝海底地震津波観測網[1] - 東北地方太平洋沖地震をきっかけとして整備中。
- 室戸岬沖
- 御前崎沖
- 釧路・十勝沖