ファンタジア (映画)
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ファンタジア | |
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Fantasia | |
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監督 | ベン・シャープスティーン |
脚本 |
ジョー・グラント ディック・ヒューマー |
製作 | ウォルト・ディズニー |
ナレーター | ディームズ・テイラー |
出演者 |
ディームズ・テイラー レオポルド・ストコフスキー |
製作会社 | ウォルト・ディズニー・プロダクション |
配給 |
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公開 |
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上映時間 |
126分(オリジナル公開版) 80分(1942年再公開版) 120分(1990年リリース版) |
製作国 |
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言語 | 英語 |
製作費 | $2,280,000 |
興行収入 |
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前作 | ピノキオ |
次作 |
ファンタジア2000(ファンタジアシリーズ) ダンボ(ディズニー・クラシックス全般) |
﹃ファンタジア﹄︵原題: Fantasia︶は、1940年のアメリカ映画。アニメーション映画。ディズニー製作、監督はベン・シャープスティーン。1940年11月13日封切。ディズニー長編アニメーション第3作であり、史上初のステレオ音声方式による映画作品である。日本での公式公開は第二次世界大戦後の1955年9月23日であった。
登場キャラクター
くるみ割り人形
●しずくの精 ●ホップ・ロウ ●マッシュルーム・ダンサー ●花の踊り子 ●金魚 ●あざみの少年たち ●らんの少女たち ●秋の精 ●とうわたの踊り子 ●霜の精 ●雪結晶の精魔法使いの弟子
●ミッキーマウス ●イェン・シッド ●ミッキーマウスが魔法使いの弟子となった時、弟子入りした偉大な魔法使いの先生。大きな蝶を出したり、大洪水を2つに分けてひかせるという魔法を見せる。Yen Sidの名は、Disney︵ディズニー︶のつづりを逆から読んだもの。 ●ほうき春の祭典
●恐竜たちをメインキャストにして、地球創世期~生命誕生︵勿論、登場するのは恐竜ばかりではなく、原生動物から多細胞生物である無脊椎動物、無顎類、シーラカンス︵あるいは肺魚︶まで多岐にわたる︶、そして恐竜その他翼竜など、大部分の爬虫類の︵異常乾燥による︶絶滅までが描かれる。田園交響曲
●ペガサス ●ユニコーン ●ブルダス ●メリンダ ●バッカス ●ジャッカス ●ゼウス ●ウルカヌス ●アポロン ●アイリス ●ディアナ ●モーフェウス ●キューピッド ●ケンタウルス また、公開当時にはサンフラワー︵英‥Sunflower ひまわりという意味︶というキャラクターがいたが、黒人のステレオタイプであるという批判を受けて現行のDVDでは彼女の出演シーンのカットや映っている部分のトリミングなどが行われている。時の踊り
●ミラ・ユパノーバ ●ヒヤシンス・ヒッポ ●エレファンシーネ ●ベン・アリ・ゲーターはげ山の一夜
●悪魔 ●幽霊 ●チェルナボーグ ●本作のディズニー・ヴィランズ。真夜中に悪魔や幽霊を禿山に誘い、夜会を催す。アヴェ・マリア
●巡礼者主な編曲箇所
本作では、アニメーションと合わせる都合上、曲に少なからず改変が行われている。下にその一部を紹介する。トッカータとフーガ ニ短調
●ストコフスキーによる編曲版が用いられているが、ストコフスキーが通常演奏していた編曲版とは異なる箇所がある。 ●ハープ独奏部分のチェレスタ・フルート[要出典]が無い。組曲﹁くるみ割り人形﹂
●曲順の入れ替えがある。 ●金平糖の踊り→中国の踊り→葦笛の踊り→アラビアの踊り→トレパーク→花のワルツ魔法使いの弟子
●用いられているのはストコフスキーによる編曲版である。 ●冒頭のヴィオラ、チェロ、ヴァイオリンのピツィカートがカットされている。 ●ミッキーが箒に魔法をかけるシーンの直前部分に延長がある。 ●箒が水を汲むシーンのホルンの応答が2回から1回になっている。春の祭典
●曲順の入れ替えがある。 ●第1場序奏→春のきざし→乙女達の踊り→誘拐→第2場序奏→乙女達の神秘的な集い→いけにえの賛美→祖先の呼び出し→祖先の儀式→大地への口付け→大地の踊り→第1場序奏冒頭部田園交響曲
●第4楽章以外が短縮されている。時の踊り
●﹁昼の時の踊り﹂の編曲&繰り返し。 ●4箇所︵ダチョウが転ぶシーン、ワニにカバが飛びつくシーンで2回、最後に扉が落ちるシーン︶に大太鼓が入っている。禿山の一夜
●ストコフスキーによる編曲版が用いられている。 ●冒頭部の弦トリルの追加。 ●木管で奏される早いパッセージが弦で演奏される。 ●弦のハーモニックスの追加 ●シロフォンの追加 ●銅鑼の一撃にアクセントが付いている。 ●終結部に合唱が入る︵次曲への導入︶アヴェ・マリア
●歌曲からの移調︵ト長調︶、編曲キャスト
キャラクター | 原語版 | BVHE(旧)版 | BVHE(新)版 |
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ディームズ・テイラー | - | 垂木勉 | |
レオポルド・ストコフスキー | 原語版流用 | 松岡文雄 | |
ミッキーマウス | ウォルト・ディズニー | 原語版流用 | 青柳隆志 |
ナレーション | ティム・マシスン | 矢島正明 | - |
スタッフ
演奏 フィラデルフィア管弦楽団 指揮 レオポルド・ストコフスキー アドヴァイザー オスカー・フィッシンガー参考文献
●デヴィッド・R・スミス﹃ウォルト・ディズニー︽ファンタジア︾ライナーノーツ﹄ブエナ・ビスタ&ポニーキャニオン、1990年。 ●日野康一﹁画期的な世界最初のステレオ録音﹂﹃ウォルト・ディズニー︽ファンタジア︾ライナーノーツ﹄ブエナ・ビスタ&ポニーキャニオン、1990年。 ●John Hunt﹃Leopold Stokowski Discography・Concert register﹄The Leopold stokowski Society、1996年。 ●萩原由加里﹃政岡憲三とその時代:﹁日本アニメーションの父﹂の戦前と戦後﹄青弓社、2015年。ISBN 978-4787273741 第5章"﹃ファンタジア﹄という呪縛―戦時下日本の漫画映画と制作者"、には、第2次世界大戦中に日本軍が占領接収したファンタジアなどの映画フィルムが、映画製作関係者や一部の軍の縁故者を限定に日本国内で上映会が行われ鑑賞されていた当時の状況の記述がある。 ●﹁キネマ旬報﹂1947年4月号 シンガポールで﹃ファンタジア﹄を観た小津安二郎の感想を伝えている。関連項目
ネオ・ファンタジア 原題は﹃Allegro Non Troppo﹄。ディズニーのものとは違い、大人向け。実写のシーンを狂言回しに、色々な作風のアニメーションが6作繋がった作品である。 ファンタジア2000 ﹃ファンタジア﹄上映から60年後、ウォルトの甥ロイ・E・ディズニー製作総指揮、ジェームズ・レヴァイン指揮、シカゴ交響楽団演奏による、新たな﹃ファンタジア﹄が制作された。前作の中から﹁魔法使いの弟子﹂をデジタルリマスター版で復活させ、新たにベートーヴェン作曲﹁交響曲第5番・運命﹂、レスピーギ作曲﹁ローマの松﹂、ガーシュイン作曲﹁ラプソディー・イン・ブルー﹂、ショスタコーヴィチ作曲﹁ピアノ協奏曲第2番第1楽章﹂、サン=サーンス作曲﹁動物の謝肉祭より終曲﹂、エルガー作曲﹁威風堂々第4番・第2番・第3番・第1番﹂、ストラヴィンスキー作曲﹁火の鳥﹂を加えた8曲で構成されている。﹃ファンタジア﹄ではピアノは一切使用されなかったが、この作品ではピアノが大々的に使用された。 ファンタジア ミッキーマウス・マジック 1991年11月22日、セガ発売、インフォグラム開発のメガドライブ用アクションゲーム。内容は夢の世界に散らばった音符をミッキーマウスが魔法を駆使して夢の中で音符を探す冒険であるが、その内容とは裏腹に操作性が非常に悪いこともあって、メガドライブユーザーからは酷評されていた。 ロジャー・ラビット ﹁魔法使いの弟子﹂から箒が出演。撮影スタジオの外でスタッフが吹くサックスのメロディに合わせ、掃除をしている。 キングダム ハーツ ﹁魔法使いの弟子﹂より箒がディズニーキャッスルの使用人として登場。﹁はげ山の一夜﹂より﹁ファンタジアの魔人﹂という名前でチェルノボーグが登場する。ファイナルミックスではチェルノボーグとの戦闘時に、﹁はげ山の一夜﹂をアレンジしたものが流れる。 キングダム ハーツII ﹁魔法使いの弟子﹂より箒とイェン・シッドが登場している。連携技にも﹁ファンタジア﹂という名前のものがある。 キングダム ハーツ 3D ﹇ドリーム ドロップ ディスタンス﹈ ワールド﹁シンフォニー・オブ・ソーサリー﹂では﹁魔法使いの弟子﹂のミッキーを悪夢から救うため、楽譜の中の世界︵本作をモチーフとしている︶を冒険、リクはチェルノボーグと対決する。 全編を通してイェン・シッドも登場している。 ミッキーの大演奏会 1935年公開の短編アニメーション。こちらのほうが先に作られているが、﹁ファンタジア﹂で、指揮者レオポルド・ストコフスキーに見込まれて、この役を得たという裏設定がある。 東京ディズニーリゾートの花火 マジック・イン・ザ・スカイ、スターライト・マジックは﹁ファンタジア﹂の曲に合わせたショーである。 魔法使いの弟子 本作の﹁魔法使いの弟子﹂をベースとした2010年の実写映画。 ファンタズミック! ミッキーの格好や演出など本作を参考にした部分が随所にある。 音楽ファンタジー・ゆめ クラシック音楽を題材とした日本の子供向けアニメーション。 なつぞら 2019年度前期放映のNHK連続テレビ小説のテレビドラマ。同年︵令和元年︶5月8日放送の第33話では、なつ︵演‥広瀬すず︶と天陽︵演‥吉沢亮︶が帯広市の映画館で﹁ファンタジア﹂を見る場面があり、﹁魔法使いの弟子﹂と﹁禿山の一夜﹂を除く楽曲が数秒ずつ抜粋された。なつが入社を志す事になるアニメ製作会社が配給を行っているという設定がある。 ヒューレット・パッカード 同社の最初期の製品であるオーディオ発振器﹁HP 200B﹂を、ディズニーが本作の音響システムの開発およびテスト用として8台購入した。同社にとってディズニーは最初の主要な顧客となった[1]。外部リンク
●ファンタジア|ブルーレイ・DVD・デジタル配信|ディズニー公式︵日本語︶ ●ファンタジア - Disney+︵日本語︶ ●ファンタジア - allcinema ●ファンタジア - KINENOTE ●Fantasia - オールムービー︵英語︶ ●Fantasia - IMDb︵英語︶ ●Fantasia - The Big Cartoon DataBase︵英語︶脚注
注釈
出典
- ^ “HPの歴史|日本HP”. 2019年6月9日閲覧。