セゾン美術館
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セゾン美術館 Sezon Museum of Art | |
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かつてセゾン美術館が置かれていた、西武百貨店池袋店別館(2000年撮影) | |
施設情報 | |
正式名称 | セゾン美術館 |
前身 | 西武美術館 |
開館 | 1975年 |
閉館 | 1999年 |
所在地 | 日本 東京都豊島区南池袋 1-28-11 西武百貨店池袋店別館 |
位置 | 北緯35度43分40秒 東経139度42分42秒 / 北緯35.72778度 東経139.71167度座標: 北緯35度43分40秒 東経139度42分42秒 / 北緯35.72778度 東経139.71167度 |
最寄駅 | 池袋駅 |
プロジェクト:GLAM |
セゾン美術館︵セゾンびじゅつかん、Sezon Museum of Art︶は、かつて東京都豊島区南池袋の西武百貨店池袋店︵後の西武池袋本店︶内に所在した美術館。1975年︵昭和50年︶開館、1999年︵平成11年︶閉館。
セゾン美術館開館と同時に、併設して美術書専門書店﹁アール・ヴィヴァン (ART VIVANT) ﹂が開店[1]。前衛美術専門書など書籍のほか、現代音楽のレコードなども取り扱い、当時の日本では入手困難だった音源を紹介した。美術館の閉館に先立ち1995年に閉店した[1]。
1979年には姉妹館として西武百貨店船橋店内に﹁船橋西武美術館﹂が開館し、1996年に閉館した[2][3]。
セゾン現代美術館
セゾングループが蒐集し、西武美術館・セゾン美術館が開催した展覧会で展示された美術作品は、軽井沢のセゾン現代美術館に収蔵・展示されている。
概要[編集]
1975年に西武百貨店池袋店の第9期増築が完了し、最上階に堤清二による﹁時代精神の根拠地﹂の宣言に基づき[4]﹁西武美術館﹂として開館。1989年10月に﹁SMA館﹂への移転に伴い﹁セゾン美術館﹂に改称された[5]。改称の前後で美術館のコンセプトに大きな変更はなされていない。なお、本来﹁セゾン﹂のラテン文字表記は﹁Saison﹂だが、本館に限って﹁Sezon﹂となっている理由は不明︵セゾン現代美術館の英語表記も同様の表記︶。 美術館として独立した建物になっておらず、本店の建物︵現在の別館︶の中に入っており、2階分の構造となっていた。百貨店系にしては高めの天井で、レイアウト的にも極めて自由の利く構造を持っていた。また壁の移動のみならず、入り口を1階と2階のいずれにすることもできた上に、1階と2階を完全に仕切って別々の企画を行うこともできるなど、用途に応じ使い分けていた。 企画の対象は他の百貨店系の美術館︵美術スペース︶とは異なり、20世紀の内外の美術︵建築、写真、デザイン等を含み、主として前衛美術︶に特化しており、国立の近代美術館レベルの企画も数多く行った。展示スペースも20世紀美術︵特に第二次世界大戦後の美術︶を意識するなど、世界の現代美術を日本に紹介した[4]。 各展覧会のポスター、展覧会カタログ、チラシ、チケット等のデザインについても力を入れており、当初は田中一光、のちには松永真を採用して、他の美術館に先駆けてトータルなイメージ作りを行った点にも大きな特徴がある。百貨店の宣伝的機能をはるかに超え、利益を度外視したいわゆる﹁メセナ﹂活動というべき展開を示した。これは堤清二の意向を強く反映しているといわれる。 しかしバブル崩壊後の経済状況により百貨店の事業整理が始まり、1992年には西友の管轄となり[6]、同年、西武百貨店会長に就任し改革を断行した和田繁明[注釈 1]の決断により[7]、1999年に閉館となった。跡地は北欧家具・雑貨ショップ﹁イルムス﹂を経て無印良品へと変遷している。 閉館した1999年から数年間、セゾン美術館の学芸員が東京・青山にセゾンアートプログラムという企画団体を組み、展覧会の企画運営などを行った。開催された主な展覧会[編集]
全開催展については、国立新美術館の記録[8][9]を参照。- 月岡芳年の全貌展(1977年)
- 芸術と革命展(1982年)
- オランダ絵画の100年展(1985年)
- シカゴ美術館印象派展(1985年)
- 芸術と革命II展(1987年)
- バウハウス1919-1933展(1995年)
- デ・ステイル展(1997年)
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
(一)^ abアール・ヴィヴァン︽ART VIVANT︾ デジタル大辞泉プラス、コトバンク
(二)^ “特別講座 美術館は静かにどこへ向かうのか 第一回 美術館の閉館は誰の問題か?” (PDF). 美学校 (2015年1月26日). 2018年12月30日閲覧。
(三)^ “日本の美術展覧会記録1945-2005”. 国立新美術館. 2018年12月30日閲覧。︵船橋西武美術館︶
(四)^ ab﹃セゾンの挫折と再生 Series SAISON 2﹄p.219
(五)^ セゾン美術館 現代美術用語辞典 artscape
(六)^ ﹃セゾンの挫折と再生 Series SAISON 2﹄p.221
(七)^ ﹃セゾン文化は何を夢みた﹄p.192
(八)^ “日本の美術展覧会記録1945-2005”. 国立新美術館. 2018年12月30日閲覧。︵西武美術館︶
(九)^ “日本の美術展覧会記録1945-2005”. 国立新美術館. 2018年12月30日閲覧。︵セゾン美術館︶