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* {{Anchors|itej61-6-761}}伊藤泰宏「[https://doi.org/10.3169/itej.61.761 知っておきたいキーワード 第18回 緊急警報放送]」 映像情報メディア学会 『映像情報メディア学会誌』 2007年 61巻 6号 p.761-763, {{doi|10.3169/itej.61.761}}, {{NAID|110006854628}}。 |
* {{Anchors|itej61-6-761}}伊藤泰宏「[https://doi.org/10.3169/itej.61.761 知っておきたいキーワード 第18回 緊急警報放送]」 映像情報メディア学会 『映像情報メディア学会誌』 2007年 61巻 6号 p.761-763, {{doi|10.3169/itej.61.761}}, {{NAID|110006854628}}。 |
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* {{Anchors|itej62-5-666}}田口誠「[https://doi.org/10.3169/itej.62.666 緊急警報放送によるワンセグ端末の自動起動]」 『映像情報メディア学会誌』2008年 62巻 5号 p.666-669, {{doi|10.3169/itej.62.666}}, {{NAID|110006855201}}。 |
* {{Anchors|itej62-5-666}}田口誠「[https://doi.org/10.3169/itej.62.666 緊急警報放送によるワンセグ端末の自動起動]」 『映像情報メディア学会誌』2008年 62巻 5号 p.666-669, {{doi|10.3169/itej.62.666}}, {{NAID|110006855201}}。 |
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* {{Anchors|nhkbr090904}}福長秀彦「{{PDFLink|[ |
* {{Anchors|nhkbr090904}}福長秀彦「{{PDFLink|[https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/research/report/2009_09/090904.pdf 警報伝達と携帯ネットワーク(下)~公衆警報システムへの新展開~]}}」[[NHK放送文化研究所]]『放送研究と調査』2009年9月号、38-50ページ、2009年, {{naid|110009838566}}。 |
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* {{Anchors|nhkbr100403}}福長秀彦「{{PDFLink|[https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/research/report/2010_04/100403.pdf 公衆警報の様式統一と放送~米国のCAP 導入と気象庁XML ~]}}」NHK放送文化研究所『放送研究と調査』2010年4月号、36-51ページ、2010年 |
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* {{Anchors|bqa76}}「{{PDFLink|[http://www.engineer.or.jp/cmty/bousai/BousaiQandA_Ver1_02_20090909A/chap_7/7.6.pdf 緊急警報放送とは?]}}」日本技術士会『防災Q&A』第7章第6項、2012年12月22日閲覧。 |
* {{Anchors|bqa76}}「{{PDFLink|[http://www.engineer.or.jp/cmty/bousai/BousaiQandA_Ver1_02_20090909A/chap_7/7.6.pdf 緊急警報放送とは?]}}」日本技術士会『防災Q&A』第7章第6項、2012年12月22日閲覧。 |
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* {{Anchors|cbwkg4-4}}﹁{{PDFLink|[http://www.bousai.go.jp/jishin/chubou/taisaku_tsunami/4/4.pdf 資料4情報伝達に関する技術・システム︵追加︶]}}﹂[[中央防災会議]] 災害時の避難に関する専門調査会 津波防災に関するワーキンググループ第4回会合、2012年3月26日、2012年12月22日閲覧。
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* {{Anchors|cbwkg4-4}}﹁{{PDFLink|[http://www.bousai.go.jp/jishin/chubou/taisaku_tsunami/4/4.pdf 資料4情報伝達に関する技術・システム︵追加︶]}}﹂[[中央防災会議]] 災害時の避難に関する専門調査会 津波防災に関するワーキンググループ第4回会合、2012年3月26日、2012年12月22日閲覧。
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* [https://www.nhk.or.jp/digital/faq/Emerg01.html 緊急警報放送について]、[[日本放送協会]] (NHK) |
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* [http://ja.bousai.wikia.com/wiki/%E7%B7%8A%E6%80%A5%E8%AD%A6%E5%A0%B1%E6%94%BE%E9%80%81 緊急警報放送]、防災情報研究 Wiki、[[ウィキア]] |
* [http://ja.bousai.wikia.com/wiki/%E7%B7%8A%E6%80%A5%E8%AD%A6%E5%A0%B1%E6%94%BE%E9%80%81 緊急警報放送]、防災情報研究 Wiki、[[ウィキア]] |
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2020年5月21日 (木) 23:53時点における版
概要
該当する地域の住民の生命・財産の保護のため、放送局が緊急警報信号(Emergency Warning Signal, 略称:EWS[2])と呼ばれる特別な信号を前置したうえで臨時に行う放送で、1985年9月から実施している。以下の条件のいずれかに該当する場合に行われる ︵放送法施行規則第82条︵平成23年総務省令第62号による改正前は第17条の27︶及び無線局運用規則138条の2に規定している[3][4]。 ●(大)津波警報が発表された場合 ●災害対策基本法第57条に基づく都道府県知事や市町村長からの要請があった場合 緊急警報放送の受信に対応した受信機は、待機状態でも緊急警報信号を受信するための回路を作動させており、緊急警報信号を受信した際には直ちに電源をオンにして放送の受信状態に移行する。これにより、緊急警報放送の開始時に受信機の電源がオフの状態であったとしても、放送を受信することが可能である[3]。 緊急警報信号の形式はアナログとデジタルで異なる。アナログ放送では音声にFSK[注 2]の警報信号を多重するが、1024または640Hzの可聴音であるため耳で聞き取ることができる︵俗に﹁ピロピロ音﹂と称される︶。デジタル放送では放送波の中の制御信号︵音声等には変換されない︶に織り込まれているため、聞き取ることはできない[4]。ただし、デジタル放送では緊急警報放送の受信後、自動で電源が入った後はメッセージ︵﹁緊急警報放送が放送されています﹂︶が表示されるだけで警報音が鳴らない機種がほとんどのため、日本放送協会︵NHK︶ではデジタル放送でもアラーム代わりとして信号音を送出している。 放送の内容は通常の災害報道であり、安否情報や火の元の安全を呼びかける放送、津波の到達が予想される場合は警報・注意報の発表状況、津波の到達予想時刻などが繰り返し放送される。信号
緊急警報信号の種類
緊急警報放送の開始・終了の際に使用される緊急警報信号には第1種開始信号、第2種開始信号、終了信号の3種ある[3]。 ●第1種信号は 各自治体︵都道府県、並びに市区町村︶の首長から避難指示︵勧告︶が発動された場合などに送信される︵第1種、第2種ともに約16秒間鳴らされる︶。 ●第2種信号は (大)津波警報が発表された時のみ送信される。第1種信号は強制的に動作するが、第2種信号は受信側で動作させない設定が可能である︵特に海岸や川の河口からはるかに離れている地域や内陸の地域︶。 ●終了信号は、第1種開始信号や第2種開始信号が送信された場合、すみやかに送信される︵概ね10分以内。信号音は2秒間で4回鳴らされる︶。 ●試験信号は、終了信号と同一であるが、開始信号を送信することなく終了信号のみが送信された場合を意味する。試験信号は受信機が正常に動作するかを確認するための信号である︵事実上、緊急警報放送の定期放送ともされている︶。アナログ放送
アナログ放送では、音声搬送波にデジタルの警報信号を多重して送信される。開始信号が96ビット・終了信号が192ビットの長さ、通信速度64bps︵よって、開始信号は1.5秒間、終了信号は3秒間︶で、開始/終了、地域区分、日付や時間を示す情報が織り込まれている。この信号の情報は、FSK変調[注 2]により﹁1﹂を1024Hzの音声信号、﹁0﹂を640Hzの音声信号とするデジタル信号に変換されて音声搬送波に多重され送信される[4]。対応する受信器︵テレビ︶はこれを復調して信号を検出する回路を持っており、信号に応じてスイッチを入れるなどの動作をする[5]。なお、開始信号では受信確率が高まるよう4 - 10回、終了信号は2 - 4回繰り返される[4]。デジタル放送
デジタル放送では、制御信号の緊急警報放送識別子というデータで送信される。具体的には、伝送制御信号TMCC(Transmission and Multiplexing Configuration and Control)の中の﹁起動制御信号﹂︵起動フラグ︶と、MPEG-TS信号のPMT︵Program Map Table︶の緊急情報記述子の中の信号、2種類を用いる。起動制御信号は全204ビットあるTMCCビット列の中の26番目に設定されており、これが﹁1﹂のときが緊急警報放送﹁放送中﹂、﹁0﹂の時が終了・通常放送中である。緊急情報記述子の中の関連する部分は、﹁1﹂﹁0﹂で放送中か否かを表す"start_end_flag"︵1ビット︶、第1種/第2種種別を示す符号︵1ビット︶、間に予備ビット︵6ビット︶を挟んで、地域符号の長さを示す符号︵8ビット︶、地域符号︵12ビット︶から構成される。受信機は起動制御信号を常時監視し、﹁1﹂となったら次は"start_end_flag"を監視し、これも﹁1﹂となったら緊急警報放送の受信を開始する。また、"start_end_flag"が﹁0﹂になるか、起動制御信号が﹁0﹂になれば受信を終了する。この信号は理論上はワンセグでも受信でき、現状機種は対応していない(ただし、ワンセグ対応携帯電話は一部機種を除きエリアメールで代用可能)が、その手法の検討がいくつか行われている[4][6][7]。 その信号を受信した放送局に合わせると、﹁このチャンネルで緊急警報放送が放送されています﹂︵シャープ製品の場合︶[注 3]というような情報が確認することができる。なお、対応機種はごく限られているため、すべてのデジタル放送受信機で表示されるわけではない。デジタル放送でも、アナログ放送のEWS信号音を音声信号と見なして放送できることが法律で認められている。地域符号
緊急警報信号には、特定の県にだけ警報を発する﹁県域符号﹂、より範囲の広い﹁広域符号﹂、全域に発する﹁地域共通符号﹂がある[4]。放送の制限
緊急警報放送はその役割から、放送法施行規則第82条及び無線局運用規則第138条に、規定された理由以外での使用をしてはならないとしている。しかしながら、2010年3月7日のTBSテレビ﹃サンデーモーニング﹄において、前週の2010年2月28日に放映した内容を録画放映した際に、チリ地震により大津波警報・津波警報・津波注意報が日本各地に発表されたときの緊急警報放送が入ったままのVTRを放映し、一部受信機が動作した事例が存在する。この事例では放映から80分後の番組終了間際に終了信号の送信が行われた。試験信号放送
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「今から、緊急警報放送の試験信号をNHKから放送します。緊急警報受信機をお持ちの方は、受信機が信号を正しく受信するかどうか確かめてください」 (信号音:終了信号と同じく2秒間で4回鳴らされる) |