追分宿
表示
追分宿︵おいわけしゅく︶は、中山道六十九次のうち江戸から数えて二十番目の宿場。
現在の長野県北佐久郡軽井沢町追分にあたる。北国街道︵北陸道︶との分岐点でもあり﹁追分﹂の名はこれに由来する。元禄時代には旅籠屋71軒、茶屋18軒、商店28軒を数え、飯盛女も最盛期には200~270人もいたとされるほど栄えた。また、民謡に多く見られる追分節の発祥の地である。旧脇本陣の油屋は、堀辰雄や立原道造、室生犀星らに愛され、堀辰雄の小説﹃菜穂子﹄、﹃ふるさとびと﹄に登場する牡丹屋という旅館はこの油屋がモデルである。
木曽海道六十九次 追分︵渓斎英泉画︶
焼失する前の﹃油屋旅館﹄
天保14年︵1843年︶の﹃中山道宿村大概帳﹄によれば、追分宿の宿内家数は103軒、うち本陣1軒、脇本陣2軒、旅籠35軒で宿内人口は712人であった。また御影陣屋支配下の貫目改所が設置された。