写真フィルム

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35mmスチールカメラ用のイルフォード社製造のパトローネ入りフィルムの例

[ 1]

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使



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使使51950湿[2][3]1990[ 2][ 3]

19904199799119981083148283010102008201015583退

分類[編集]

用途別[編集]

モノクロフィルム
黒と白の濃淡(モノクロ)で表現するフィルム。現在でもよく使われ、カラーフィルムの現像プロセスで現像するモノクロフィルムも市販されている。かつてはネガフィルムだけでなくリバーサルフィルム(ポジフィルム)も製造されていた(8ミリ映画用モノクロフィルムは大半がリバーサルだった)。現在は一部の現像液を用いて反転現像処理をすることでポジが得られる。
コピー用フィルム
文献等の複写を行なうときに使うフィルム。コントラストが強く、高解像度。一般的なマイクロフィルムはここに含まれる(マイクロフィルムは古くはモノクロ・文献用のみだったが、現在ではカラーの階調画像を記録するものもある)。
カラーフィルム
リバーサルフィルム
被写体の色がそのまま再現されるフィルム。ポジフィルムともいう。透過原稿用・スライド映写機での鑑賞用に使われる。また8ミリ映画用カラーフィルムの大半はリバーサルだった。
ネガフィルム
被写体の色や濃度が反転するフィルム。映画用やプリント用などに一般に広く利用されている。ネガと略称することもある。
インスタントフィルム
撮影後、特別の現像作業を必要とせず写真が完成するフィルムまたは印画紙。数十秒から10分程度で可視像が得られることからインスタント(即席)と呼ばれる。

感色性別[編集]






 - 



-使



 - 







使使



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X使使使使

XX使



XX

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デイライトタイプ
色温度5500度K - 5900度Kによる撮影で正しいホワイトバランスが得られるよう設計されたフィルム。ほとんどのカラーリバーサルフィルムはこのデイライトタイプである。昼光、青色写真電球、青色フラッシュバルブ、フラッシュライトによる撮影に使用。
タイプA(タングステンタイプ)
3400度Kの写真電球や小型映画用ハロゲンランプによる撮影で正しいホワイトバランスが得られるよう設計されたフィルム。小型映画用の8mmフィルムはこのタイプであったし、かつてコダクロームにKPAというプロ用のタイプAフィルムが存在した。
タイプB(タングステンタイプ)
3100度K - 3200度Kの一般的な写真電球による撮影で正しいホワイトバランスが得られるよう設計されたフィルム。現在でもプロ用のエクタクロームEPYやフジクロームT64などが発売されており、スタジオでの商品や人物撮影に用いられている。コダックのラッテン(Wratten )85Bフィルターまたはその同等品を用いることにより昼光でも使用できる。
タイプF
3800度Kのクリアフラッシュバルブによる撮影で正しいホワイトバランスが得られるよう設計されたフィルム。かつてエクタクロームタイプF(ASA32)が存在したがフラッシュライトが普及して姿を消した。
タイプE
タイプEというのは正式な名称ではないが、6500度Kの初期のフラッシュライトによる撮影で正しいホワイトバランスが得られるよう設計されたフィルム。かつてアンスコのアンスコクロームに存在したのが唯一のものである。
タイプS
プロ用カラーネガフィルムは相反則不軌の影響を避けるため、短時間露光用と長時間露光用の双方が製造された。タイプsは短時間露光用でデイライトタイプである。
タイプL
プロ用カラーネガの長時間露光用でタングステンタイプである。1/30秒より長い露光時間で適正なカラーバランスが得られる。

形態別[編集]

ロールフィルム
長いフィルムを巻いて使うもの。一般の写真フィルムは主にこれ。
シートフィルム
ビューカメラやレントゲン装置(直接撮影)で用いられる。いわゆる4×5in、8×10inサイズはシートフィルム。(なお、インスタントカメラにおいて像を得るために使われる材料は、シートフィルムに近いがどちらかというと印画紙の一種であるが、商品の名称としては「インスタントフィルム」となっている)
ディスクフィルム
円盤状のフィルムを回転させつつ撮影する。

ISO感度別[編集]

ISO感度の高低により現在はほぼ以下のように分類されているが、技術の進歩によりだんだん高感度になっている。

低感度
一般にISO感度100未満を低感度という。粒状性は非常に細かく、解像力などの描写特性も非常に高い。そのため感度が低い事による使いにくさを覚悟しても、解像度や色再現、質感などを徹底して要求される被写体の撮影に用いる。その一例として、大きなサイズで高画質での引き延ばしが必要な場合や、精密さを要求される接写、風景写真、商品写真や若い女性のポートレートといった用途が挙げられる。また意図的に低シャッター速度や開放絞りが明るい条件で必要な場合にも用いられる。カラーの場合、ほとんどがリバーサルタイプである。
中庸感度
一般にISO感度100 - 200程度を中庸感度という。感度・粒状性・解像度などが低感度や高感度に比べて中間的な性質を持ち、用途的にも比較的無難で、標準的なものである。しかし最近ではこのクラスも従前の低感度クラスと同等以上の描写性を持つようになって来たし、ネガフィルムの場合ISO400クラスが標準感度になりつつある。
高感度
一般にISO感度400 - 1000程度を高感度という。粒状性はやや粗いが、今では従前のISO100と同等以上にまで描写性が改善され、感度本位のものとして、白黒ネガやカラーネガではISO400クラスが標準感度になりつつある。ISO100クラスに比べ日中屋外でも天候の変化などに対しても使いやすく、特にF値の暗いレンズが多いズームやコンパクトカメラでは有利である。F値の明るい単レンズでは、高速シャッターの使用や、室内でのノンフラッシュ手持ち撮影が可能となることもある。またモノクロや内式カラーリバーサルの場合、ISO1600 - 5000程度までの増感現像が可能な場合もある。
超高感度
一般にISO感度1600以上を超高感度という。粗粒子であり、これも従前のISO400 - 800クラス並みに改善されたとはいえ、画質の面では他の感度に比べ明らかに差がつく。そのため室内スポーツや超望遠レンズの手持ち撮影、ライブなどの舞台、盆踊り縁日などの夜間の夏祭り、博覧会場などの屋内展示場、天体撮影など多少の写りの悪さを覚悟しても高い感度が必要な暗い場面や高速の被写体に用いる。また意図的に粗粒子表現を行いたい場合にも用いられる。モノクロの場合はISO6400またはそれ以上の増感が可能な場合もある。

規格別[編集]

特記しない限りロールフィルム。数字(昇順)、アルファベット順で記載。

2×3in
シートフィルム
3×4in
シートフィルム。
4×5in
大判カメラ用のシートフィルム。通称シノゴ。 揺らしてもフィルムがずれないというメリットがあるクイックロード式フィルムホルダーが使われていた時期があるが、現在はすべて生産を終えている。
5×7in
大判カメラ用のシートフィルム。通称ゴヒチ。
8×10in
大判カメラ用のシートフィルム。通称エイトバイテン、略してバイテンとも呼ばれる。
11×14in
大判カメラ用のシートフィルム。イレブンフォーティーンと呼ばれる。通常販売されていることは少なく、受注生産がほとんど。
8ミリ
映画用フィルムの規格。幅16ミリの映画用フィルムを半裁して片パーフォレーションの8ミリ幅としたもの。映画『ローマの休日』で有名になった鈴木光学のエコー8はこの8ミリ幅フィルムを使用した6×6mm判の20枚撮りスチールカメラ。
その後、送り機構に必要な幅を小さくして画面寸法を広げ画質改善をはかった「スーパー8」「シングル8」という新規格が誕生した(旧来の16ミリフィルムを使う規格は「レギュラー8」「スタンダード8」「ダブル8」などと呼ばれて区別される)。
8ミリはアマチュア用の映画の規格と位置づけられており、フィルムの使用量の削減が重要であったことから、リバーサルフィルムが多く用いられていた(ネガタイプのフィルムを使うと、ネガとそれを反転させた上映用プリントが必要になり、フィルムの使用量が2倍になってしまうため)。
9.5ミリ

19229.58820%3[ 4]

3539.5142[4]

1924貿168

9.5

16
映画用フィルムの規格。ニュース映画やドキュメンタリー映画の取材・テレビ番組やテレビCMの送り出し・ハイアマチュアの自主映画製作・小規模上映などの用途に使われた。編集を前提とする用途であったため、基本的にはネガフィルムでありその後反転焼付けをして上映用フィルムを得た。
本来は両パーフォレーションで1駒あたり2つずつあいていたが、その後いろいろと改善され、現在では長さあたりの穴数を半分に減らし1駒1パーフォレーションとしたものや、片パーフォレーションにしたものが多い(サウンドトラックは、片側のパーフォレーションがあった部分を使っている)。
このフィルムを流用したスチールカメラもあり、1960年代頃まではそのためのカートリッジフィルムも販売されていた。画面サイズは10×14mm。その後は販売されていないが、映画用のフィルムをハンドロードすることで使用は可能。「ミノルタ16」「マミヤ16」などが有名。ビスカワイド16は画面サイズ10×52mmで水平包括角度100度。ローライ16エディクサ16等が採用するドイツのDIN-16規格ではスーパー16のフィルムがマガジンに装填され画面サイズも12×17mmである。
17.5ミリ

32/ft3517.519311635

20

1938使2018×18mm[5]

22

19123使

28

1910351411

35

使
35

/使200ft42in301116×22mm35

35

3520032使

使35使13535mm1224[ 5]36[ 6]使33250F2100750

24mm×36mm35mm35mm使81



24mm×32mmI353535/[ 7]使71

24mm×24mm

24mm×18mm[ 8]

6MF使24×56mm24×59mmTXOEMX-Pan24×65mm

APS(IX240)
65ミリ/70ミリ
これも元々は映画用フィルムの規格として作られたもの。
映画用として、画質改善のために35ミリのものより大きな画面寸法を持つフィルムとして、65ミリ/70ミリシステムが開発された。撮影に65ミリ幅のフィルムを使い、上映にはその画面サイズにサウンドトラック(あるいは同期トラック)を付加した70ミリ幅のフィルムを使うというもの(「トッドAO」「ウルトラパナヴィジョン」の2方式)、撮影には35ミリ横走りのビスタビジョンを使い上映に70ミリを使うもの(「スーパーテクニラマ」)などがある。
この規格のフィルムもまたスチール写真用に転用された。120/220フィルムを使用するカメラの交換マガジン用フィルムとして使用されることが多い。
110

16mm13×17mm1972135使197019801980135姿2000ISO100Ferrania SolarisISO200ISO200 ISO4002008200992012

Yankee調110

LOVe110使189819295×4in


110フィルムの裏面(詳細は画像をクリック)
110フィルムの裏面(詳細は画像をクリック)
  • 110フィルムの正面(詳細は画像をクリック)
    110フィルムの正面(詳細は画像をクリック)
  • トイカメラでの110フィルムの使用例(詳細は画像をクリック)
    トイカメラでの110フィルムの使用例(詳細は画像をクリック)
  • 110フィルムを使うトイカメラのフィルム室(詳細は画像をクリック)
    110フィルムを使うトイカメラのフィルム室(詳細は画像をクリック)
  • 116

    6.5×11cm使No.1AD6.5×11使使120()

    117

    6×6cm6120&使120No.11B

    120
    フィルム幅61.5mm、長さ830mmでパーフォレーションなしのロールフィルムブローニーNo.2、2Bとも呼ばれる。120はコダックによる呼称、2Bはアグフアによる呼称である。裏紙が付いていてそこに各フォーマットで使用時のコマ数表示があり、赤窓式のカメラではそれでコマ送りを確認する。35mmフィルムよりも面積が大きい分画質に優れるため、ハイアマチュアやプロによって使用されている。本来は6×9cm判(ロクキュー、8枚撮り)用であったが早い時期に6×4.5cm判(ロクヨンゴまたはセミ判、一般に16枚撮り)、6×6cm判(ロクロク、一般に12枚撮り)に流用され裏紙にコマ数表示もされている。その後6×7cm判(ロクナナ、10枚撮り)、6×8cm判(ロクハチ、9枚撮り)、6×12cm判(ロクイチニー、6枚撮り)、6×17cm判(ロクイチナナ、4枚撮り)、6×24cm判(3枚撮り)などのフォーマットにも使用されている。特殊なものとしてパノンカメラのパノンカメラAIIは50×112mmの6枚撮り、日本パノックスのパノフィックは50×120mmの6枚撮り。一般のDPE店などミニラボでは現像やプリントの処理ができない場合があり、その場合は大手の現像所に依頼するか、もしくはミニラボで現像所に取り次いでもらうことになる。スプールは当初金属縁のついた木製であったが後に金属製、さらに現在ではプラスチック製になっている。
    120フィルムは市場流通量が割合多いので愛好者も多いが、フィルムの取り扱いには注意を要する。120フィルムの構造はフィルムの裏面に遮光紙を重ね合わせ巻き軸に巻いただけのものなので、フィルム交換に時間が掛かる上、落としてしまえばフィルムが露光する危険性もある。
    126
    1963年、コダックがフォトキナで発表したカートリッジ入りフィルム。インスタマチックとも呼ばれる。フィルム幅35mm、画面寸法は「26×26mm判」の正方形で、カートリッジは後の「110フィルム」より一回り大きいがよく似た形状。カメラへの装着が簡単で一眼レフも発売されるなど、一時期広く普及したが110などの出現で廃れてしまい、1980年代には僅かにトイカメラが発売されたのみにとどまる。日本でも各社が販売したが、ほとんど普及しなかった。1999年にコダックがフィルムの出荷を終了、近年までイタリアのフェッラーニアがフィルムを製造していた(日本未流通)が2007年に生産終了しており、入手は非常に困難。現在は愛好家の間ではカートリッジと裏紙を入手して35mmフィルムを巻き直して使用する手法が取られている。ただ、120を620に転用する様にスプールに巻き直すだけではない為巻き直し作業はより煩雑になる。1906年 - 1949年の期間に同名の「11×16.5cm判」用のロールフィルム規格が存在したが、コダックが廃番を流用しただけで関連はない。
    127
    本来は4×6.5cm判(ベスト判、8枚撮り)用であったが、4×4cm判(ヨンヨン、12枚撮り)に流用され1960年代まで多用されたため127=ベスト判=4×4cm判と誤解されている向きもある。4×4cm判の他4×5cm判、4×4.5cm判、4×3cm判(ベスト半裁、16枚撮り)にも流用された。かつてはスーパーサイズと呼ばれたがコダックヴェスト・ポケット・コダックのヒットによりベスト判と呼ばれるようになった。4×4cm判は2×2inマウントに収まりライカ判用スライド映写機で映写できるため「スーパースライド」と呼ばれて一時期もてはやされた。細軸でカーリングがひどい欠点があり、また安価な機種は126へ移行し廃れてしまった。
    コダック社では1996年にエクタクロームを製造中止したことにより、127のフィルム生産は全て取りやめている。現在製品としては、クロアチアのフォトケミカ(エフケ)で生産されたフィルムが僅かに流通しているのみである。120フィルムから巻き直したフィルムが一部カメラ店で販売されているほか、愛好家自身による巻き直しも幅広く行われている。
    135
    220
    120フィルムの裏紙をフィルムの先端と末端のみとしたフィルム。裏紙がない分、120比で2倍のコマ数の撮影が可能。120と直接の互換性はないが、専用のマガジンや圧板位置調整機構を用意する形で、120と220の両フィルムに対応したカメラが多数存在しており、画面寸法も120に準じる。赤窓式のカメラではフィルムが感光してしまうため使用できない。
    616
    フィルムは116と同じだがスプール軸はこちらの方が細い。既に生産中止。頭の「6」は6枚撮りを意味する。このフォーマットのカメラを使用する愛好家向けに120フィルムに履かせるスペーサー(アダプター、ゲタ)が発売されており、日本国内では販売されていないが個人輸入で入手は可能である。
    620
    フィルムは120と同じだがスプール軸はこちらの方が細い。既に生産中止。このフォーマットのカメラを使っている人は120を620のスプールに巻きなおすか、愛好家自身の手で巻き直されたフィルムが販売されているのでそれを購入して使用している。また120のフランジの周囲を溝に沿って爪切りなどで切り落として使用するより簡便な方法も取られている。頭の「6」は6枚撮りを意味するが、120フォーマットのフィルムを巻き直したものは8枚撮ることができる。現在でもアメリカには現像を請け負ってくれるラボが存在する。
    828
    主に28×40mm判で使用される。使用したカメラの名称から「バンタム判」とも言われる。既にフィルム自体は生産中止になっているが、このフォーマットのカメラを使用している人は、愛好家自身の手で巻き直されたフィルムが販売されているのでそれを入手するか、スプールと裏紙を入手して自ら巻き直すかして使用している。本来は無穿孔(パーフォレーションが無い)35mmフィルムを巻き直すが、120フォーマットのフィルムを裁断して巻き直す事も行われている。また有穿孔の35mmフィルムでも可能だが、画像領域に穿孔が入り込むので有効画像サイズはそれだけ小さくなる。
    ボルタフィルム
    当初は 1935年ドイツ製のボルタヴィットというカメラ専用に開発されたもの。画面寸法は24×24mmまたは24×36mm。裏紙付きとし、赤窓式のフィルム送りが可能なためフィルム送給機構が簡易にでき、またカメラが比較的小型になるために玩具カメラに多用された。フィルムは裏紙付きで幅35mmの、パーフォレーションのない135フィルムの様である。ただし流通していたフィルムには135フィルムを流用したパーフォレーション付きの製品もあった。現在は生産されておらず、市販品の入手は不可能。愛好家はかつてのフィルムの裏紙に135フィルムを貼り付けて巻き直すなどして代用している。
    ディスクフィルム
    日本国内で発売されていたディスクフィルム
    1982年ディスクカメラ用としてコダックが発売。直径6.5cmの円盤状フィルムの周辺に放射状に15コマが撮影できる部分が付いており、フロッピーディスクのような薄型のケースに収められていた。画面寸法は8.2×10.6mmと「110」よりもさらに小さく画質が悪いためかあまり普及せず短命に終わり、1998年にフィルムの生産が終了した。ケースの問題や特殊な形状のフィルムのため、他のフィルムを加工しての代用は非常に困難である。カメラ本体の製造はコダックミノルタ(現コニカミノルタホールディングス)・富士フイルムコニカ(現コニカミノルタホールディングス)など数社にとどまっている。
    IX240
    135フィルム(上)とAPSフィルム(APSフィルムの下の円は大きさ比較のため置いた100円玉
    APSカメラ用のフィルム。1996年に登場。小型のカートリッジに収められている。フィルム幅は24mm、画面寸法は16.7×30.2mm。MRC(ミッド・ロール・チェンジ)機能に対応したカメラならば撮影途中でのフィルム交換が可能。またカメラ側で撮影時に様々な情報をフイルムに磁気記録することができるようになっており、現像/プリント/CD-R記録時にこの情報を利用できる。ニコンキヤノンミノルタから一眼レフカメラが発売される等意欲的な規格であったが、同時期に登場したデジタルカメラに押されて売れ行きが伸びず、フイルムの生産も2011年で終了した。現在でもアメリカには現像を請け負ってくれるラボが存在する。
    ミゼット
    美篶商会のミゼット(Midget )が元祖であることからこう呼ばれる。戦前から1950年代にかけて販売された。幅17.5mm[6]、裏紙付きでリーダーペーパーは幅18mm。画面寸法は「14×14mm判」。生産中止となって久しく市販品を入手することが不可能となっていたが、東京の田中商会がフィルム部品を入手したのに伴い製造を2016年4月に再開した。しかし、2018年に廃業とともに生産終了してしまった。よって、市販品を入手するのが再度不可能となった。また一部のユーザーは120フィルムを加工し、自作して使用している。
    ミノックス
    戦前にラトビアで開発されたスパイカメラの代表格とも言える超小型カメラミノックス」用のフィルム。本家ミノックスの他にヤシカがアトロンシリーズ、日向工業がミニマックスシリーズ、浅沼商会がアクメルシリーズ、フジがMC-007、メガハウスがシャランシリーズを出している。フイルム幅は9.5 mm、画面寸法は8×11 mm、かつては36または50枚撮りがあった。
    日本国内では浅沼商会(キング)がカラーネガ(ISO100、ISO400)の15枚撮りと30枚撮りを、ミノックスがモノクロネガフィルム(ミノパン)をそれぞれ出荷しており、最近まで大手カメラ店等で購入が可能だった。キングのフィルムは出荷が中止となったあと、株式会社シャランが販売を再開し、一時は白黒ネガフィルムやリバーサルフィルムも出荷したが、2013年にすべての製品が品切れとなった。ミノパンも入手難の状況にあり、一部で詰め替えフィルムが流通しているのみである。
    自作する場合、市販の135フィルムをカッターで4分割する(フィルム上下のパーフォレーション部分をカットして取り、中央の撮影面をさらに2分割し、長さを調整して空のカートリッジに挿入する。もちろん作業は全暗黒の中でしなければならない)。
    構造上フィルムカートリッジ内に光が入りやすく、フィルムの出し入れはなるべく暗い所で行わなければならないとともに、所定の撮影枚数が終了した際には必ず2枚空写しをして巻上げてから(それ以上空写しをしてフィルムをカートリッジに全部巻き込むと光線漏れのを起こす可能性がある)付属のフィルムケースに入れて現像に出さねばならない。一般の写真店に設置されているミニラボ機では現像や焼付けができないため専門の現像所へ送られ、通常のフィルムより時間がかかる。フィルムサイズの関係上から画質は低くなりがちで、用途の限られる特殊なフィルムとも言える。
    ペタル(Petal)
    聖ペテロ光学のペタル、さくらペタルが使用する。直径24 mmの円形シートフィルムに6 mm径の写真を6枚撮る。
    ラピッドシステム(Rapid System)
    アグフアが1930年代から販売して来たアグフアカラートドイツ語版を感度自動セット機能を付加するなどの改良をし、126フィルムに対抗して1964年発表された[7]。35 mmフィルムをカートリッジに装填してあり装填が簡単で巻き戻し不要。画面寸法は18×24 mm、24×24 mmまたは24×36 mm。速やかに廃れて日本国内では愛光商会の製品を最後に1983年生産終了。フィルムそのものは普通の35 mmフィルムと同じであるため、カートリッジさえ残っていれば詰め替えは比較的容易である。
    アトム判

    4.5×6 cm



    6.5×9 cm



    8×10.5 cm



    9×12 cm







    []

    脚注[編集]

    []



    (一)^ 

    (二)^ TAC

    (三)^ 8

    (四)^ 83.5×4.8mm6.5×8.5mm9.52

    (五)^ 1220362024

    (六)^ 35mm135

    (七)^ 

    (八)^ 使

    []



    (一)^ SD20221218

    (二)^  -. 201561

    (三)^ Acetate Film Base Deterioration - The Vinegar Syndrome.  Image Permanence Institute, Rochester Institute of Technology. 201561

    (四)^  (2010-03-25), 9.5mm  (pdf), GP  2009 (): pp. 34, http://www.ritsumei.ac.jp/eizo/gp/image/gp_report2009_P33-38.pdf 2010915 

    (五)^ Guzzi Camera Page. mycro.jp. 202445

    (六)^ p.134.

    (七)^   - 

    関連項目[編集]

    外部リンク[編集]