神林長平
神林 長平 (かんばやし ちょうへい) | |
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ペンネーム | 神林 長平 |
誕生 |
高柳 清 1953年7月10日(70歳) 新潟県新潟市 |
職業 | 小説家、SF作家 |
言語 | 日本語 |
国籍 | 日本 |
活動期間 | 1979年 - |
ジャンル | SF小説 |
代表作 |
「敵は海賊」シリーズ 「戦闘妖精・雪風」シリーズ |
主な受賞歴 | 日本SF大賞(1995年) |
デビュー作 | 『狐と踊れ』(1979年) |
ウィキポータル 文学 |
神林 長平︵かんばやし ちょうへい、本名:高柳 清、1953年7月10日 -︶は、日本のSF作家。﹁SF作家第三世代﹂を代表する作家。日本SF作家クラブでは11代目会長だったが、2015年現在、退会している。
略歴[編集]
●1953年 - 新潟県新潟市に生まれる。 ●1972年 - 長岡工業高等専門学校卒業。 ●1979年 - ﹁狐と踊れ﹂が第5回ハヤカワ・SFコンテストに佳作入選[1]、﹃SFマガジン﹄9月号に掲載されデビュー。 ●1983年 - 第14回星雲賞日本短編部門を﹁言葉使い師﹂︵﹃言葉使い師﹄収録︶にて受賞[2]。 ●1984年 - 第15回星雲賞日本長編部門を﹃敵は海賊・海賊版﹄、日本短編部門を﹁スーパー・フェニックス﹂︵﹃戦闘妖精・雪風﹄収録︶にて受賞[2]。ダブル受賞は第1回の筒井康隆以来となる。 ●1985年 - 第16回星雲賞日本長編部門を﹃戦闘妖精・雪風﹄にて受賞[2]。 ●1987年 - 第18回星雲賞日本長編部門を﹃プリズム﹄にて受賞[2]。 ●1995年 - 第16回日本SF大賞を﹃言壺﹄にて受賞[3]。 ●1998年 - 第29回星雲賞日本長編部門を﹃敵は海賊・A級の敵﹄にて受賞[2]。 ●2000年 - 第31回星雲賞日本長編部門を﹃グッドラック 戦闘妖精・雪風﹄にて受賞[2]。 ●2001年 - 日本SF作家クラブ会長︵11代目︶就任。 ●2013年 - 第44回星雲賞日本短編部門を﹁いま集合的無意識を、﹂︵﹃いま集合的無意識を、﹄収録︶にて受賞[2]。著書[編集]
火星3部作[編集]
●あなたの魂に安らぎあれ︵1983年1月 早川書房 / 1986年3月 ハヤカワ文庫JA︶ ●帝王の殻︵1990年2月 中央公論社 / 1995年9月 ハヤカワ文庫JA︶ ●膚の下︵2004年4月 早川書房 / 2007年3月 ハヤカワ文庫JA︻上・下︼︶﹁敵は海賊﹂シリーズ[編集]
●敵は海賊・海賊版︵1983年9月 ハヤカワ文庫JA / 2010年8月 ハヤカワ文庫JA︻新装版︼︶ ●敵は海賊・猫たちの饗宴︵1988年1月 ハヤカワ文庫JA︶ ●敵は海賊・海賊たちの憂鬱︵1991年5月 ハヤカワ文庫JA︶ ●敵は海賊・不敵な休暇︵1993年9月 ハヤカワ文庫JA︶ ●敵は海賊・海賊課の一日︵1995年5月 ハヤカワ文庫JA︶ ●敵は海賊・A級の敵︵1997年7月 ハヤカワ文庫JA︶ ●敵は海賊・正義の眼︵2007年6月 ハヤカワ文庫JA︶ ●敵は海賊・短篇版︵2009年8月 ハヤカワ文庫JA︶ ●収録作品‥敵は海賊 / わが名はジュティ、文句あるか / 匋冥の神 / 被書空間 ●敵は海賊・海賊の敵︵2013年1月 ハヤカワ文庫JA︶戦闘妖精・雪風シリーズ[編集]
●戦闘妖精・雪風︵1984年2月 ハヤカワ文庫JA︶ ●戦闘妖精・雪風︿改﹀︵2002年4月 ハヤカワ文庫JA︶ - 細部を﹃グッドラック﹄にあわせ一部改稿。 ●グッドラック 戦闘妖精・雪風︵1999年5月 早川書房 / 2001年12月 ハヤカワ文庫JA︶ ●アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風︵2009年7月 早川書房 / 2011年3月 ハヤカワ文庫JA︶ ●アグレッサーズ 戦闘妖精・雪風︵2022年4月 早川書房︶長編[編集]
●七胴落とし︵1983年2月 ハヤカワ文庫JA︶ ●太陽の汗︵1985年9月 光文社文庫 / 1990年11月 ハヤカワ文庫JA︶ ●宇宙探査機 迷惑一番︵1986年9月 光文社文庫 / 2002年8月 ハヤカワ文庫JA︶ ●蒼いくちづけ︵1987年7月 光文社文庫 / 2002年9月 ハヤカワ文庫JA︶ ●機械たちの時間︵1987年9月 トクマ・ノベルズ / 1995年11月 ハヤカワ文庫JA︶ ●ルナティカン︵1988年5月 光文社文庫 / 2003年3月 ハヤカワ文庫JA︶ ●親切がいっぱい︵1990年5月 光文社文庫 / 2003年8月 ハヤカワ文庫JA︶ ●死して咲く花、実のある夢︵1992年2月 徳間書店 / 1996年10月 ハヤカワ文庫JA︶ ●猶予の月︵1992年5月 早川書房 / 1996年6月 ハヤカワ文庫JA︻上・下︼︶ ●天国にそっくりな星︵1993年2月 光文社文庫 / 2004年2月 ハヤカワ文庫JA︶ ●魂の駆動体︵1995年10月 波書房 / 2000年3月 ハヤカワ文庫JA︶ ●永久帰還装置︵2001年11月 朝日ソノラマ / 2008年3月 ハヤカワ文庫JA︶ ●ラーゼフォン 時間調律師︵2002年9月 徳間デュアル文庫︶- BONES、出渕裕原作。テレビアニメ﹃ラーゼフォン﹄のシェアード・ワールド小説。 ●ぼくらは都市を愛していた︵2012年7月 朝日新聞出版 / 2015年1月 朝日文庫︶ ●だれの息子でもない︵2014年11月 講談社 / 2017年5月 講談社文庫︶ ●絞首台の黙示録︵2015年10月 早川書房 / 2018年3月 ハヤカワ文庫JA︶ ●フォマルハウトの三つの燭台︿倭篇﹀︵2017年5月 講談社︶ ●オーバーロードの街︵2017年9月 朝日新聞出版 / 2021年5月 朝日文庫︶ ●先をゆくもの達︵2019年8月 早川書房︶ ●レームダックの村︵2019年11月 朝日新聞出版︶連作短編集[編集]
●プリズム︵1986年8月 ハヤカワ文庫JA︶ ●今宵、銀河を杯にして︵1987年5月 徳間書店 / 1995年7月 ハヤカワ文庫JA︶ ●過負荷都市︵1988年12月 トクマ・ノベルズ / 1996年3月 ハヤカワ文庫JA︶ ●Uの世界︵1989年3月 徳間書店 / 1996年8月 ハヤカワ文庫JA︶ ●完璧な涙︵1990年5月 ハヤカワ文庫JA︶ ●我語りて世界あり︵1990年11月 徳間書店 / 1996年1月 ハヤカワ文庫JA︶ ●言壺︵1994年11月 中央公論社 / 2000年2月 中公文庫 / 2011年6月 ハヤカワ文庫JA︶ ●ライトジーンの遺産︵1997年1月 朝日ソノラマ / 1999年1月 ソノラマ文庫︻上・下︼ / 2008年10月 ハヤカワ文庫JA︶ ●小指の先の天使︵2003年2月 早川書房 / 2006年3月 ハヤカワ文庫JA︶短編集[編集]
●狐と踊れ︵1981年10月 ハヤカワ文庫JA / 2010年4月 ハヤカワ文庫JA︻新版︼︶ - 新版では﹃敵は海賊・短篇版﹄に再録された﹁敵は海賊﹂が除かれ、短編4篇が追加されている。 ●収録作品‥ビートルズが好き / 返して! / 狐と踊れ / ダイアショック / 敵は海賊︵旧版のみ︶ / 落砂︵新版のみ︶ / 蔦紅葉︵新版のみ︶ / 縛霊︵新版のみ︶ / 奇生︵新版のみ︶ / 忙殺 ●言葉使い師︵1983年6月 ハヤカワ文庫JA︶ ●収録作品‥スフィンクス・マシン / 愛娘 / 美食 / イルカの森 / 言葉使い師 / 甘やかな月の錆 ●時間蝕︵1987年9月 ハヤカワ文庫JA︶ ●収録作品‥渇眠 / 酸性雨 / 兎の夢 / ここにいるよ ●麦撃機の飛ぶ空︵2004年3月 ヒヨコ舎︶ ●収録作品‥All clear / 愛しのリューラ / ファントム / 過速 / マシン・チャイルド / God be with you. / エデン / 怒髪 / 和の君 / とんでもない猿たち / 射性 / 麦撃 / 炎帝朱夏 ●鏡像の敵︵2005年8月 ハヤカワ文庫JA︶ ●収録作品‥渇眠 / 痩せても狼 / ハイブリアンズ / 兎の夢 / ここにいるよ / 鏡像の敵 ●いま集合的無意識を、︵2012年3月 ハヤカワ文庫JA︶ ●収録作品‥ぼくの、マシン / 切り落とし / ウィスカー / 自・我・像 / かくも無数の悲鳴 / いま集合的無意識を、アンソロジー[編集]
﹁﹂内が神林長平の作品
●S-Fマガジン・セレクション 1981︵1983年4月 ハヤカワ文庫JA︶﹁抱いて熱く﹂
●S-Fマガジン・セレクション 1982︵1984年1月 ハヤカワ文庫JA︶﹁フェアリイ・冬﹂
●S-Fマガジン・セレクション 1983︵1984年6月 ハヤカワ文庫JA︶﹁ペンタグラム﹂
●S-Fマガジン・セレクション 1984︵1985年6月 ハヤカワ文庫JA︶﹁被書空間﹂
●S-Fマガジン・セレクション 1985︵1986年7月 ハヤカワ文庫JA︶﹁完璧な涙﹂
●S-Fマガジン・セレクション 1988︵1989年5月 ハヤカワ文庫JA︶﹁射性﹂
●S-Fマガジン・セレクション 1989︵1990年7月 ハヤカワ文庫JA︶﹁痩せても狼﹂
●S-Fマガジン・セレクション 1990︵1991年6月 ハヤカワ文庫JA︶﹁父の樹﹂
●2001︵2000年12月 早川書房︶﹁なんと清浄な街﹂
●逆想コンチェルト 奏の1イラスト先行・競作アンソロジー︵2010年6月 徳間書店︶﹁自・我・像﹂
●NOVA 2 書き下ろし日本SFコレクション︵2010年7月 河出文庫︶﹁かくも無数の悲鳴﹂
●ぼくの、マシン ゼロ年代日本SFベスト集成︿S﹀︵2010年10月 創元SF文庫︶﹁ぼくの、マシン﹂
●拡張幻想 年刊日本SF傑作選︵2012年6月 創元SF文庫︶﹁いま集合的無意識を、﹂
●てのひらの宇宙 星雲賞短編SF傑作選︵2013年3月 創元SF文庫︶﹁言葉使い師﹂
●日本SF全集 3 1978〜1984︵2014年1月 出版芸術社︶﹁言葉使い師﹂
●日本SF短篇50 II 日本SF作家クラブ創立50周年記念アンソロジー︵2013年4月 ハヤカワ文庫JA︶﹁妖精が舞う﹂
●SFマガジン700︻国内篇︼ 創刊700号記念アンソロジー︵2014年5月 ハヤカワ文庫SF︶﹁幽かな効能、機能・効果・検出﹂
●楽園追放 rewired サイバーパンクSF傑作選︵2014年10月 ハヤカワ文庫JA︶﹁TR4989DA﹂
●ヴィジョンズ︵2016年10月 講談社︶﹁あなたがわからない﹂
●2010年代SF傑作選1︵2020年2月 ハヤカワ文庫JA︶﹁鮮やかな賭け﹂
エッセイ・評論など
●本棚2︵2008年9月 アスペクト)
●︻改題︼作家の本棚︵2012年5月 アスペクト文庫︶
●未来力養成教室︵2013年7月 岩波書店︶﹁想像しなくては生きていけない﹂
●猫は名探偵︵2015年11月 竹書房文庫︶﹁猫に学ぶ﹂
単行本未収録作品[編集]
●鮮やかな賭け︵S-Fマガジン 2019年10月号︶関連作品[編集]
敵は海賊〜猫たちの饗宴〜 ●Vol.1 猫じゃらし作戦︵前編︶ ●Vol.2 猫じゃらし作戦︵後編︶ ●Vol.3 猫かぶり前哨戦︵前編︶ ●Vol.4 猫かぶり前哨戦︵後編︶ ●Vol.5 猫いらず大騒動︵前編︶ ●Vol.6 猫いらず大騒動︵後編︶ 1990年にキティフィルムによって製作された﹃敵は海賊・猫たちの饗宴﹄を原作にした、WOWOW初の衛星放送アニメ。後にOVA化。ラテル、アプロのドタバタを中心に描く。2003年にDVD-BOXとして再発。 戦闘妖精・雪風 ●戦闘妖精雪風 OPERATION:1 ●戦闘妖精雪風 OPERATION:2 ●戦闘妖精雪風 OPERATION:3 ●戦闘妖精雪風 OPERATION:4 ●戦闘妖精雪風 OPERATION:5 GONZOによって製作された﹃戦闘妖精・雪風﹄﹃グッドラック﹄をベースにしたOVA作品。全5作。 戦闘妖精・雪風解析マニュアル 早川書房編集部によるOVAの関連商品ではあるが、今まで単行本未収録だった﹁被書空間﹂と書き下ろしの﹁ぼくの、マシン﹂が収録されている。 ﹁被書空間﹂は1984年に著者が雪風の﹁スーパーフェニックス﹂と、﹁敵は海賊・海賊版﹂で星雲賞短編部門・長編部門を同時受賞した記念に書かれた短編で、海賊課のメンバーと雪風がニアミスする作品である。﹁ぼくの、マシン﹂は零の幼時を題材にしており、﹁グッドラック﹂を補完する内容となっている。 これ以外にも、著者の公演録などが収録されている。なお、本書の用語集等はファンによる二次著作物であり、必ずしも原作に沿っているわけではない。 戦闘妖精少女 たすけて!メイヴちゃん OVA版戦闘妖精・雪風からスピンオフした作品︵2005年2月24日発売︶。 OVA版雪風のメカデザイナー・山下いくとの落書きに描かれたキャラクターがアニメ化されたもので、神林との直接の関わりはない。ただ、ある部分に登場する﹁雪風﹂のマーキング文字は神林の直筆を使用している。 監督‥もりたけし、制作‥スタジオ・ファンタジア。 神林長平トリビュート 2009年11月 早川書房 / 2012年4月 ハヤカワ文庫JA 公式アンソロジー短編集。桜坂洋の﹁狐と踊れ﹂、辻村深月の﹁七胴落とし﹂、仁木稔の﹁完璧な涙﹂、円城塔の﹁死して咲く花、実のある夢﹂、森深紅の﹁魂の駆動体﹂、虚淵玄の﹁敵は海賊﹂、元長柾木の﹁我語りて世界あり﹂、海猫沢めろんの﹁言葉使い師﹂が収録されている。この他、伊藤計劃による﹁過負荷都市﹂の収録が予定されていた。 完璧な涙 ラジオドラマ化︵NHK-FM 青春アドベンチャー 1997年9月8日 - 9月19日︵全10回︶︶ コミック化︵画‥東城和実 早川書房 2011年3月1巻・2012年3月2巻︶脚注[編集]
(一)^ “ハヤカワ・SFコンテスト受賞作・候補作一覧1-18回”. 文学賞の世界. 2022年7月13日閲覧。
(二)^ abcdefg“星雲賞受賞作・参考候補作一覧1-52回”. 文学賞の世界. 2022年7月13日閲覧。
(三)^ “日本SF大賞受賞作・候補作一覧1-42回”. 文学賞の世界. 2022年7月13日閲覧。