ダム湖百選
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ダム湖百選(ダムこひゃくせん)は、2005年(平成17年)に制定された制度で、所在する地方自治体首長の推薦を受けて財団法人ダム水源地環境整備センター(現・一般財団法人水源地環境センター)が選定したダム湖のことである。
制定までの流れ[編集]
詳細は「日本のダム#ダムと観光」を参照
ダムは治水・利水に大きな役割を果たしているが、その一方で建設される水源地域への負担が極めて過重であった。水没予定地の住民に対する負担もさることながら、水没する地域の産業も大きく破壊されることからダム完成後急速に過疎が進行する地域・自治体が後を絶たなかった。
蜂の巣城紛争において﹁生活再建﹂と﹁地域振興﹂が大きな問題としてクローズアップされ、これが1973年︵昭和48年︶の水源地域対策特別措置法︵水特法︶の制定に結実する。この法律で事業者は法指定されたダムに関しては地域振興のためのインフラ整備等を行うことが義務付けられ、これ以降特に大規模ダム事業においては水特法の指定によるダム周辺整備が行われた。一方、温井ダムなど法律の対象外となったダムにおいても事業者と地域住民による生活再建・地域振興策が検討されていった。こうして水源地域にとって本来犠牲を強いられるダム建設を、逆に観光資源として地域活性化に役立てようとする風潮が形成されていった。
1988年︵昭和63年︶にダム周辺地域の環境整備・水没補償・地域振興の促進を援護する役割を持つ財団法人・ダム水源地環境整備センターが設立された。折から森林浴ブーム等で山間部へ足を運ぶ観光客の数が増加していたが、建設省︵現・国土交通省︶は従来の閉鎖的なダム管理方針を大きく転換。1992年︵平成4年︶より﹁地域に開かれたダム﹂事業を展開し、建設省直轄・水資源開発公団︵現・独立行政法人水資源機構︶管理ダムについて地域振興のための積極的ダム開放と周辺整備を実施した。こうしたことから従来限定的であったダムの観光資源化が大きく促進され、宮ヶ瀬ダム・御所ダムでは年間100万人以上の観光客を集める一大観光地に成長した。
この流れをさらに促進し、かつ地域に親しまれるダム作りそして偏向的に見られがちなダム事業を正しくアピールし地域になくてはならないダムの役割を一般に広く認知してもらう施策として、﹁ダム湖百選﹂が選定された。選定については所在する地方自治体首長からの推薦を受けたダム湖が選定されるが、その理由は様々である。百選に選定されたダム湖には国立公園、国定公園に指定された場所に位置する自然度の高いダム湖や、地域のレクリェーションスポットとしてのダム湖、温泉など周辺整備により観光地化したダム湖などバラエティに富んでいる。現在65箇所のダム湖が選定されているが、今後増えていくものと考えられる。
一覧[編集]
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- ダム湖百選(一般財団法人水源地環境センター)