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また[[1952年]]に就航した、世界初のジェット旅客機である[[デ・ハビランド DH.106 コメット]]の設計不良による連続事故と、その後の飛行停止措置、および発注取り消しにも助けられ、その生産機数は伸び続けた。 |
また[[1952年]]に就航した、世界初のジェット旅客機である[[デ・ハビランド DH.106 コメット]]の設計不良による連続事故と、その後の飛行停止措置、および発注取り消しにも助けられ、その生産機数は伸び続けた。 |
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[[1956年]]には、開発中の[[ダグラス DC-7|DC-7C]]に対抗して改良型エンジンR-3350 988 TC18-EA-2より大きな翼型に設計を変更し、航続距離をさらに伸ばした最終発展型のL-1649A スターライナーが追加されたが、ジェット旅客機の[[ボーイング707]]や[[ダグラス DC-8]]の就航の直前であったこともあり、生産は44機、採用はトランス・ワールド航空、ルフトハンザドイツ航空 |
[[1956年]]には、開発中の[[ダグラス DC-7|DC-7C]]に対抗して改良型エンジンR-3350 988 TC18-EA-2より大きな翼型に設計を変更し、航続距離をさらに伸ばした最終発展型のL-1649A スターライナーが追加されたが、ジェット旅客機の[[ボーイング707]]や[[ダグラス DC-8]]の就航の直前であったこともあり、生産は44機、採用はトランス・ワールド航空、ルフトハンザドイツ航空<ref group="注">乗入れ空港先の機体整備など、トランス・ワールド航空とは協定を結んでいた。</ref>、エールフランス航空の3社に留まった。 |
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エールフランス航空はL-049、L-749、L-649、L-1049にL-1649Aの全てのモデルを採用した唯一の航空会社である(トランスワールド航空は会社合併から中古のL-649を取得しているが、新規採用はしていない)。 |
エールフランス航空はL-049、L-749、L-649、L-1049にL-1649Aの全てのモデルを採用した唯一の航空会社である(トランスワールド航空は会社合併から中古のL-649を取得しているが、新規採用はしていない)。 |
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2021年3月6日 (土) 15:12時点における版
コンステレーション
トランス・ワールド航空の
L-1049「スーパー・コンステレーション」の派生型L-1649「スターライナー」(主翼が新設計)
- 用途:旅客機
- 製造者:ロッキード
- 運用者:トランス・ワールド航空
パンアメリカン航空
ヴァリグ・ブラジル航空
英国海外航空など - 初飛行:1943年
- 生産開始:1943年
- 運用状況:数機のみ
沿革
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/3/3c/Lockheed_C-69.jpg/220px-Lockheed_C-69.jpg)
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/1/1a/VC-121A_of_Gen_MacArthur_in_Korea_1950.jpg/220px-VC-121A_of_Gen_MacArthur_in_Korea_1950.jpg)
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/5/55/Lockheed_L049_C-69C_G-AKCE_BOAC_LHR_12.09.54.jpg/220px-Lockheed_L049_C-69C_G-AKCE_BOAC_LHR_12.09.54.jpg)
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/5/52/Eastern_L-649_Constellation.jpg/220px-Eastern_L-649_Constellation.jpg)
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/f/f4/Lockheed_L-749A_ZS-DBR_SAA_LAP_30.05.53_edited-2.jpg/220px-Lockheed_L-749A_ZS-DBR_SAA_LAP_30.05.53_edited-2.jpg)
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/26/Super_Constellation%2C_Heathrow%2C_1960_%28299298405%29.jpg/220px-Super_Constellation%2C_Heathrow%2C_1960_%28299298405%29.jpg)
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/c/ce/Lockheed_L-1649A_Starliner%2C_Trans_World_Airlines_%28TWA%29_JP5940973.jpg/220px-Lockheed_L-1649A_Starliner%2C_Trans_World_Airlines_%28TWA%29_JP5940973.jpg)
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/3/34/Lockheed_L749A_N6022C_TWA_Connie_final.jpg/220px-Lockheed_L749A_N6022C_TWA_Connie_final.jpg)
開発開始
1939年に、トランス・ワールド航空︵TWA︶のオーナーで、大富豪として知られるハワード・ヒューズの支援のもと、当時の新鋭長距離爆撃機を超える飛行性能と与圧された客室を持ち、北アメリカ大陸無着陸横断飛行が可能な旅客輸送機を目標に、ロッキード社のカリフォルニア州・バーバンク工場で﹁L-49﹂の計画名称で開発が始まった。初期型
1943年1月9日に初飛行。プラット・アンド・ホイットニー R-2800型を4基搭載し、航続距離、巡航速度は世界最高性能を誇った。第二次世界大戦への参戦により、アメリカが戦時体制下に置かれたことから、完成したL-49は、トランスワールド航空ではなくアメリカ陸軍に輸送機﹁C-69﹂として納入されることが決定していた。しかし、ロッキード社ではP-38ライトニングなどの製造が優先され、量産計画も立てられない状況が続き、1945年8月の戦争終結まで数機が完成して訓練用などに用いられたに留まり、実戦配備には至らなかった。生産再開
戦時中、﹁L-49﹂の計画名称はロッキード社設計チームとトランスワールド航空の技術職員が討議した改良案で﹁L-049﹂に変更された。戦争が終わった年の1945年10月1日、トランスワールド航空が一機目を受領、同年12月3日ワシントンD.C.-パリ便から就航した。 その後ライバルのパンアメリカン航空をはじめ、各国で民間航空が復活するとともに英国海外航空、エールフランス航空やKLMオランダ航空など、各国のフラッグキャリアをはじめとした航空会社に向けた生産が拡大された。そして、これらの航空会社により大西洋、続いて太平洋を越えて運航される最初の民間機の一つとなった。 1947年には、ライバルのダグラス DC-6に対抗する2モデルを発表した。大西洋横断飛行用に燃料タンクを増設した﹁L-749 コンステレーション﹂と、北米大陸横断飛行用にカスタマイズした﹁L-049-84﹂案からの量産モデル﹁L-649﹂である。いずれもエンジンをライト R-3350型749C18BDデュプレックス・サイクロンに換装し、巡航速度を向上させ搭載重量を大幅に増やしている。 1947年3月14日にL-749[1] が投入され、トランス・ワールド航空やパンアメリカン航空の大西洋横断路線に導入された。L-649[2] は同年5月にイースタン航空へ納入された。ここで高評価を得て、エールフランス航空の追加採用、ウェスタン航空などからの発注が続いた。 ペイロード強化には成功した反面、手荷物や郵便物などを扱う貨物室の狭さや、日を追って増加する乗客に対応するため機体の大型化による容積の拡大が要望され、搭載重量に余裕があるL-649の機体中央に懸架するカッターボート状で非与圧の脱着式貨物用バルク﹁スピードパック︵Speedpak︶﹂をオプションとして開発し、イースタン航空やウェスタン航空などがこれを採用した[3]。 L-749は軍用の﹁C-121﹂として採用され、ドワイト・D・アイゼンハワー大統領の専用機︵VC-121︶やダグラス・マッカーサー元帥の専用機﹁バターン号︵VC-121A︶﹂としても使用された。航続距離延長型
ダグラスがDC-6のペイロード増加型貨物輸送機DC-6Aから旅客型DC-6Bを開発して販売したのにともない、ロッキード社は胴体の中央を直線円筒状に5.64 m延長した﹁L-1049スーパー・コンステレーション﹂を発表した。 開発期間の短縮へ民間モデルL-049のデモンストレーション試験機を改造し、製造行程の簡略化を行った。これにより懸案だった容積不足は解消したが、L-1049は北米大陸横断便では搭載人員に対するエンジンの出力不足は否めず、また大西洋横断路線便用のL-749は航続距離不足でトランスワールド航空のハブ空港であったニューヨークのアイドルワイルド国際空港からの大西洋無着陸飛行ができなかった︵アイルランドのシャノンやカナダのガンダー、グース・ベイなどへ、燃料給油のための着陸が必要であった︶。 このためL-1049を更に改良し、1950年にはエンジンをターボコンパウンド付ライトR-3350型972-TC-18DAに換装し出力不足を解消、構造を強化したL-1049Cと貨客混載型L-1049Dを追加した。1951年7月には航続距離を向上させたL-1049Gが導入され、トランス・ワールド航空のみならず長距離路線を多く保有するエール・フランス、ルフトハンザ・ドイツ航空やヴァリグ・ブラジル航空など世界の大手航空会社に導入された。 L-1049Gの特色とされる翼端燃料タンク、通称﹁チップ・タンク﹂はオプションで、おもに大洋横断飛行用など長距離飛行用仕様機に装備され、陸上を飛行するL-1049Gや準同型のL-1049Hでは取り付けない機体もあった。 その多くが太平洋や大西洋横断路線、アメリカ大陸横断路線などの長距離かつ需要の大きい路線に、DC-6などともに投入され、その結果1950年代に至るまで﹁クイーン・メリー﹂や﹁ユナイテッド・ステーツ﹂、﹁クイーン・エリザベス﹂などの豪華客船が大きなシェアを占めていた大西洋横断航路や、太平洋横断航路はいずれも衰退に追い込まれた。 また1952年に就航した、世界初のジェット旅客機であるデ・ハビランド DH.106 コメットの設計不良による連続事故と、その後の飛行停止措置、および発注取り消しにも助けられ、その生産機数は伸び続けた。 1956年には、開発中のDC-7Cに対抗して改良型エンジンR-3350 988 TC18-EA-2より大きな翼型に設計を変更し、航続距離をさらに伸ばした最終発展型のL-1649A スターライナーが追加されたが、ジェット旅客機のボーイング707やダグラス DC-8の就航の直前であったこともあり、生産は44機、採用はトランス・ワールド航空、ルフトハンザドイツ航空[注 1]、エールフランス航空の3社に留まった。 エールフランス航空はL-049、L-749、L-649、L-1049にL-1649Aの全てのモデルを採用した唯一の航空会社である︵トランスワールド航空は会社合併から中古のL-649を取得しているが、新規採用はしていない︶。生産中止
新型ターボプロップ機のL-188 エレクトラの生産開始を受け、1958年にL-1049Hの生産を終了、ターボプロップ機やボーイング707、ダグラス DC-8などのジェット機に道を譲った。 生産が開始された1943年から1958年までの間に、民間型、軍用型合わせて856機が生産され、ボーイング377やDC-7Cとともにレシプロ機の黄金時代の最後を飾る機体となった。第一線からの退役
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/95/Lockheed_L1649A_Starliner_D-ALAN_LH_RWY_05.08.61_edited-2.jpg/220px-Lockheed_L1649A_Starliner_D-ALAN_LH_RWY_05.08.61_edited-2.jpg)
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/9f/145941_Lockheed_EC-121P_Warning_Star_US_Navy_%2810984824144%29.jpg/220px-145941_Lockheed_EC-121P_Warning_Star_US_Navy_%2810984824144%29.jpg)
保存
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/9d/US_Air_Force_DF-SD-06-12521_A_Trans_World_Airlines_%28TWA%29_C-121_Constellation_commercial_airliner_aircraft_taxies_on_the_runway_at_Barksdale_Air_Force_Base_%28AFB%29_Louisiana_%28LA%29.JPEG/220px-thumbnail.jpeg)
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/e/e5/Lockheed_Super_Constellation_VH-EAG_1.jpg/220px-Lockheed_Super_Constellation_VH-EAG_1.jpg)
技術
スペック︵投影図はL-1049C︶
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/c/cf/Lockheed_Super_Constellation_L-1049A.svg/400px-Lockheed_Super_Constellation_L-1049A.svg.png)
派生型
●L-049 軍の指定 ●C-69 ●C-69A ●C-69B ●C-69C ●C-69D ●L-049 コンステレーション L-049の民間向け名称 ●L-649 コンステレーション ●L-749 コンステレーション ●L-1049 スーパー・コンステレーション ●L-1249 スーパー・コンステレーション ●L-1649 スターライナー ●EC-121 ウォーニングスター 早期警戒機 アメリカ海軍が使用運航者
航空会社
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/8/8a/F-BHBI_L1049G_Super_Constellation_Air_France_LPL_12JUL66_%285936742876%29.jpg/220px-F-BHBI_L1049G_Super_Constellation_Air_France_LPL_12JUL66_%285936742876%29.jpg)
軍用
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/f/f4/YC-121F_MATS.jpg/220px-YC-121F_MATS.jpg)
![フランスの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/93/Flag_of_France_%281794%E2%80%931815%2C_1830%E2%80%931974%29.svg/25px-Flag_of_France_%281794%E2%80%931815%2C_1830%E2%80%931974%29.svg.png)
![インドの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/41/Flag_of_India.svg/25px-Flag_of_India.svg.png)
![インドネシアの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/9f/Flag_of_Indonesia.svg/25px-Flag_of_Indonesia.svg.png)
![イスラエルの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/d/d4/Flag_of_Israel.svg/25px-Flag_of_Israel.svg.png)
![アメリカ合衆国の旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/a/a4/Flag_of_the_United_States.svg/25px-Flag_of_the_United_States.svg.png)
日本におけるコンステレーション
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/b/b3/UsafC-121-54-0168.jpg/220px-UsafC-121-54-0168.jpg)
脚注
注釈
- ^ 乗入れ空港先の機体整備など、トランス・ワールド航空とは協定を結んでいた。
出典
関連項目
- カム・フライ・ウィズ・ミー(フランク・シナトラの1958年のアルバムおよび同名楽曲。TWAとのタイアップにより、ジャケットにシナトラとコンステレーション機が描かれている)
- カシミールプリンセス号爆破事件
- グランドキャニオン空中衝突事故
- サンチアゴ航空513便事件(コンステレーションが関係したとされる架空のオカルト事件)
- ボーイング377