「南海8000系電車 (2代)」の版間の差分
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ファイル:Nankai8000 1.JPG|[[南海高野線|高野線]]で試運転中の8001編成<br />([[狭山駅]]) |
ファイル:Nankai8000 1.JPG|[[南海高野線|高野線]]で試運転中の8001編成<br />([[狭山駅]]) |
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8001編成・8002編成は[[2007年]]10月に[[東急車輛製造]]で8両が落成し、同年10月30日から10月31日にかけて未装飾の状態で[[車両輸送|甲種車両輸送]]が行われた。そして同年11月3日に[[千代田検車区]]で開催された「南海電車まつり」において未装飾の状態で公開された。8003編成・8004編成は2009年3月2日から3月4日にかけて、[[横須賀線]]・[[根岸線]]・[[東海道本線]]・[[おおさか東線|城東貨物線(おおさか東線)]]・[[関西本線]]・[[和歌山線]]・[[紀勢本線]]を経由した[[甲種輸送]]で[[和歌山市駅]]に搬入された。陸送を用いない、また同駅を経由した新型車両の輸送は[[南海1000系電車 (2代)#6次車(50番台)|1000系1051編成]]以来8年ぶりであった。また[[2010年]]以降の輸送経路は、横須賀線・根岸線・東海道本線・[[梅田貨物線]]・[[大阪環状線]]・関西本線・和歌山線・紀勢本線経由に変更されている。 |
8001編成・8002編成は[[2007年]]10月に[[東急車輛製造]]で8両が落成し、同年10月30日から10月31日にかけて未装飾の状態で[[車両輸送|甲種車両輸送]]が行われた。そして同年11月3日に[[千代田検車区]]で開催された「南海電車まつり」において未装飾の状態で公開された。8003編成・8004編成は2009年3月2日から3月4日にかけて、[[横須賀線]]・[[根岸線]]・[[東海道本線]]・[[おおさか東線|城東貨物線(おおさか東線)]]・[[関西本線]]・[[和歌山線]]・[[紀勢本線]]を経由した[[甲種輸送]]で[[和歌山市駅]]に搬入された。陸送を用いない、また同駅を経由した新型車両の輸送は[[南海1000系電車 (2代)#第6次車(50番台)|1000系1051編成]]以来8年ぶりであった。また[[2010年]]以降の輸送経路は、横須賀線・根岸線・東海道本線・[[梅田貨物線]]・[[大阪環状線]]・関西本線・和歌山線・紀勢本線経由に変更されている。 |
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営業運転開始当初は4両編成の[[南海本線#普通(普通車)|普通列車]]のみだったが、2014年10月のダイヤ改正後は1000系または8300系2両編成との併結による優等列車運用を含めた6両編成、本系列同士2本、9000系VVVFリニューアル車4両編成または8300系4両編成か2両編成2本併結の8両編成による優等列車や[[南海12000系電車|12000系]]と連結した特急「[[サザン (列車)|サザン]]」の[[自由席]]車両<ref>イカロス出版『私鉄特急年鑑 2011 - 2012』2011年発行</ref>と幅広く使用されている。 |
営業運転開始当初は4両編成の[[南海本線#普通(普通車)|普通列車]]のみだったが、2014年10月のダイヤ改正後は1000系または8300系2両編成との併結による優等列車運用を含めた6両編成、本系列同士2本、9000系VVVFリニューアル車4両編成または8300系4両編成か2両編成2本併結の8両編成による優等列車や[[南海12000系電車|12000系]]と連結した特急「[[サザン (列車)|サザン]]」の[[自由席]]車両<ref>イカロス出版『私鉄特急年鑑 2011 - 2012』2011年発行</ref>と幅広く使用されている。 |
2022年5月27日 (金) 14:35時点における版
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南海8000系電車(2代) | |
---|---|
南海本線・空港線の空港急行で運用する8000系 (粉浜駅) | |
基本情報 | |
運用者 | 南海電気鉄道 |
製造所 |
東急車輛製造 総合車両製作所横浜事業所 |
製造年 | 2007年 - 2014年 |
製造数 | 13編成52両 |
運用開始 | 2008年3月26日 |
投入先 | 南海線 |
主要諸元 | |
編成 | 4両編成 |
軌間 | 1,067 mm (狭軌) |
電気方式 |
直流1,500V (架空電車線方式) |
最高運転速度 | 110 km/h |
設計最高速度 | 120 km/h |
起動加速度 | 2.5 km/h/s |
減速度(常用) | 3.7 km/h/s |
減速度(非常) | 4.0 km/h/s |
編成定員 | 588名 |
車両定員 |
先頭車142名 中間車152名 |
編成重量 | 127.0 t |
全長 |
先頭車 20,765 mm 中間車 20,665 mm |
全幅 | 2,820 mm |
全高 |
先頭車 4,140 mm 中間車 4,050 mm |
車体 | ステンレス |
台車 |
モノリンク式ボルスタレス台車 住友金属工業→新日鐵住金SS-177M形・SS-177T形 |
主電動機 |
かご形三相誘導電動機 三菱電機製MB-5091A2形 |
主電動機出力 | 180 kW |
駆動方式 | WNドライブ |
歯車比 | 98:15 (6.53) |
編成出力 | 1,440 kW |
制御方式 | IGBT素子VVVFインバータ制御 |
制御装置 | 日立製作所製VFI-HR-1420Q形 |
制動装置 | 三菱MBSA回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ、全電気ブレーキ |
保安装置 | 南海型ATS |
概要
本系列は老朽化が進んでいる南海線用の7000系を置き換える目的で導入された。走行機器類の基本設計や車内設備は1000系を踏襲しており、1000系編成との相互連結も可能である。2001年に旧8000系が車両機器改造により6200系に編入されたため、車両番号は空き番となっていた8000番台を使用することとなった。 足かけ7年に渡って製造が続けられたが、2015年度以降は近畿車輛製の8300系の製造へと移行し[2][3]、同年10月8日より営業運転を開始している[4]。車両概説
車体
車体は現存車両をベースとしながらも、東日本旅客鉄道︵JR東日本︶E231系の部品を一部取り入れた東急車輛製造︵現在の鉄道車両製造事業は総合車両製作所︶標準の20m級片側4扉のステンレス製軽量構造で、側面と屋根部分の構体は雨樋部分をスポット溶接で接合する設計が採用された。全体は無塗装とし、アクセントとして配されるブルー■とオレンジ■の帯はフィルム張りでなく塗装とした。先頭車前面には1000系と同様に貫通扉が設置されている。8003編成・8004編成では貫通扉がグレー塗装となり、さらに8005編成は前面貫通路の窓の大きさが若干大きくなった。 前照灯は2300系と同等の配置で貫通扉上部に配されている。2016年より一部の編成が白熱電球からLED電球に交換されており、年度内に全編成の交換が完了した。 車体幅・車体長は南海の在来車と同一であるが、客用扉の中心間隔は4,820mmに変更された。車体幅は2,820mmである。窓配置はdD2D2D2D1︵d‥乗務員扉、D‥客用扉︶または1D2D2D2D1であるが、客用扉間は客室側から見て右側が固定窓で左側が下降窓、車端部は固定窓としている。また、車端部の窓は1000系に比較すると横幅が狭くなっている。窓ガラスには紫外線 (UV) カットガラスを使用するが、客室側窓の巻き上げカーテンは存置されている。 前面および側面の種別・行先表示器は南海では初めてフルカラーLED・白色LEDが採用された。側面表示器は日本語と英語を3秒サイクルで交互表示する。なお、特急﹁サザン﹂で運用される場合は前面もスペースの関係から種別表示側が日本語と英語による交互表示となり、側面では行先の横に︵自由席︶と案内される。英語では上段に行先、下段に﹁Non-reserved﹂と表示される。7000系︵全廃︶・7100系では﹁サザン﹂の横に南十字星の星マークが配されるが、本系列では星マークの代わりに縦書きで﹁特急﹂の種別を表示する。さらに、側面では関西空港行きに接続する場合は関西空港接続︵泉佐野乗り換え︶が行先と交互に表示される。車内
定員着席促進のためのスタンションポールなど、車内には大型の手すりが多数設置されている。貫通路幅を775mmに拡張することや床面の高さを1000系の1,170mmから1,150mmに低くすることで駅ホームとの段差を縮小するなどのバリアフリー推進が図られている。編成定員は588名である。 網棚はパイプで天井中央部の素材は繊維強化プラスチック (FRP) 製に変更された。ラインデリア︵補助送風機︶整風板は1000系のような車体全長への設置とは異なり、要所要所に設置されたタイプに変更された。車内照明は、基本的にカバーなしの蛍光灯だが、8008編成からはLED照明が採用され、8008編成と8010編成以降では直接照明、8009編成では間接照明となっている。バリアフリー対応として貫通路幅を775mmに拡張し、座席は車端部も含めてすべて片持ち式ロングシートで、南海では2000系1 - 4次車以来のオールロングシート車となった。座席端部の仕切りは大型FRP製である。座席モケットは茶色であるが、優先座席は青色として識別を図っている。1人あたりの座席幅は従来の455mmから460mmへと拡大した。クッション材はSバネ入りポリエステル綿であるが、従来車より硬い座り心地となった。7人掛け座席の中間部には2本ずつスタンションポールを設置した︵1両につき中間車14本、先頭車両のみ12本︶。2016年10月以降8007編成以前もLED照明に更新されている。 つり革についても優先座席部分については他の部分の白色に対し、オレンジ色を採用することで識別を図っているが、つり革の形は従来車と同じ○型になっている。 客用扉の室内側は2300系と同様に化粧板を廃止し、ステンレス無塗装仕上げとされた。戸当たり部には黄色のマーキングテープが高さいっぱいに貼付されるとともに、床面部分は黄色とされた。またドアチャイムとドア開閉ランプも装備されている。車内案内表示器はLED1段スクロール式で、各車両に4基が千鳥配置で設置されている。車両間の貫通扉もステンレス製無塗装仕上げであり、傾斜式戸閉方式機構の引き戸を採用した。 運転台の主幹制御器は1000系と同等の横軸2ハンドル式デスクタイプで、計器類は1000系6次車に準じたアナログ式である。 冷房装置は冷凍能力23.26kW (20,000kcal/h) の集約分散式CU-732を各車2基搭載する。これは2300系と同一だが、冷媒に代替フロンを採用した点が異なる。冬期の暖房補助用として電気ヒーターを組み込んでいる。 4か国語対応の自動放送装置が全編成に設置されている。普通車への自動放送の搭載は8300系に続き2例目︵ワンマン対応車を除いて︶である。なお、2016年10月までは設置準備工事のみの状態で、特急サザンの12000系および8300系と併結した場合のみ自動放送が流れ、それ以外の場合は車掌の肉声放送で対応していたが、2016年12月頃から全面的に自動放送対応になった。-
車内
-
車いす・ベビーカースペース
-
8009Fに使われている間接照明タイプのLED照明
走行機器など
編成
← 難波 関西空港・和歌山市 → |
|||||
形式 | モハ8001 (Mc1) |
サハ8801 (T1) |
サハ8851 (T2) |
モハ8101 (Mc2) |
製造年 |
---|---|---|---|---|---|
機器類 | CONT, SIV | CP | SIV | CONT, CP | |
車両番号 | 8001 | 8801 | 8851 | 8101 | 2007年 |
8002 | 8802 | 8852 | 8102 | ||
8003 | 8803 | 8853 | 8103 | 2009年 | |
8004 | 8804 | 8854 | 8104 | ||
8005 | 8805 | 8855 | 8105 | 2010年 | |
8006 | 8806 | 8856 | 8106 | 2012年 | |
8007 | 8807 | 8857 | 8107 | ||
8008 | 8808 | 8858 | 8108 | 2013年 | |
8009 | 8809 | 8859 | 8109 | ||
8010 | 8810 | 8860 | 8110 | 2014年 | |
8011 | 8811 | 8861 | 8111 | ||
8012 | 8812 | 8862 | 8112 | ||
8013 | 8813 | 8863 | 8113 | ||
備考 | 弱冷車 | 8両編成 4号車の場合 女性専用車 |
凡例
- CONT:主制御器 (1C4M)
- SIV:補助電源装置(静止形インバータ)75kVA
- CP:空気圧縮機
運用
-
塗装前の車体
(2007年11月3日 南海電車まつり)
脚注
- ^ 現在の車両 - 鉄道博物館 - 南海電気鉄道
- ^ 新型車両「8300系」を導入します (PDF)
- ^ 同社が南海電鉄へ鉄道車両を納入するのは1970年代まで製造していた7100系以来約40年ぶりとなる
- ^ “南海電鉄8300系が営業運転を開始”. railf.jp. (2015年10月14日) 2015年10月16日閲覧。
- ^ イカロス出版『私鉄特急年鑑 2011 - 2012』2011年発行
参考文献
- 南海電気鉄道(株)鉄道営業本部車両部車両課 福原栄二「新車ガイド 南海電気鉄道8000系」『鉄道ファン』2008年4月号(通巻564号)p.62 - 66、交友社
関連項目
- 南海8300系電車
- 南海12000系電車 - 本系列と同じ車両規格の特急型電車。
- サザン - 12000系と併結して運用。
外部リンク
- 南海電車まつりで新型車両を披露 (PDF) (南海電気鉄道公式ニュースリリース)
- 新型車両「8000系」へのラッピング広告スポンサーを募集! (PDF) (南海電気鉄道公式ニュースリリース)
公式外
- 南海8000系登場。(ネコ・パブリッシング『鉄道ホビダス』編集長敬白アーカイブ 2008年2月4日)
- 南海電気鉄道8000系 - 総合車両製作所