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「パーソナルコンピュータ史」の版間の差分

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1990年代末には、パーソナルコンピュータ市場は多数のメーカーによるPC/AT互換機と[[Microsoft Windows|Windows]]の組み合わせ ([[Wintel]]) がほぼ支配するようになった。だが、[[コモディティ化]]が進みメーカーによる差別化が困難となったPC市場では、[[デル]]など低価格で製造するメーカーがいくつも乱立、過当競争によって各メーカーは利益率が著しく低下し経営内容は悪化、そのうちに中華圏のメーカーが台頭し、撤退や[[合併 (企業)|合併]]・[[買収]]など、再編が相次いだ。PCのオリジナルであるIBM PCを開発・販売した[[IBM]]も、パーソナルコンピュータ事業の業績不振から、2004年12月にパーソナルコンピュータ事業を[[中華人民共和国|中国]]のレノボ・グループ([[レノボ|聯想集団]])に売却すると発表した。ハードウエアのオープンアーキテクチャ化を大きな要因として繁栄したPC/AT互換機であったが、その本家本元のIBMが、最終的にはその互換機同士の過当競争によって市場撤退へと追い込まれてしまうことになった。

1990年代末には、パーソナルコンピュータ市場は多数のメーカーによるPC/AT互換機と[[Microsoft Windows|Windows]]の組み合わせ ([[Wintel]]) がほぼ支配するようになった。だが、[[コモディティ化]]が進みメーカーによる差別化が困難となったPC市場では、[[デル]]など低価格で製造するメーカーがいくつも乱立、過当競争によって各メーカーは利益率が著しく低下し経営内容は悪化、そのうちに中華圏のメーカーが台頭し、撤退や[[合併 (企業)|合併]]・[[買収]]など、再編が相次いだ。PCのオリジナルであるIBM PCを開発・販売した[[IBM]]も、パーソナルコンピュータ事業の業績不振から、2004年12月にパーソナルコンピュータ事業を[[中華人民共和国|中国]]のレノボ・グループ([[レノボ|聯想集団]])に売却すると発表した。ハードウエアのオープンアーキテクチャ化を大きな要因として繁栄したPC/AT互換機であったが、その本家本元のIBMが、最終的にはその互換機同士の過当競争によって市場撤退へと追い込まれてしまうことになった。



Macintoshは、アップルが他社による互換機を排し、ハードウェア・OS・小売事業の全てをアップル一社で提供する、という[[垂直統合 (ビジネス用語)|垂直統合]]のビジネスモデルを堅持したおかげで、全パーソナルコンピュータ販売数に占める割合、という点で見かけ上は小さくても、実は好調な利益率を確保することでビジネスとしては成功、パーソナルコンピュータ全体に占めるシェアまでも再びじわじわと拡大する傾向となった。


MacintoshOS[[ ()|]]調2023


== 日本における歴史 ==

== 日本における歴史 ==


2023年5月26日 (金) 05:00時点における版

パーソナルコンピュータ

パーソナルコンピュータ史(パーソナルコンピュータし)は、パーソナルコンピュータ(パソコン)の歴史である。

米国における歴史


(Personal Computer)使1962113John Mauchly使

使1970IBM 5100HP-9800

19708
Altair 8800

19751MITSAltair 8800IMSAIIMSAI 8080Altair19748080CPUS-100IEEE-696
Apple I

Apple I19763Apple ComputerApple I1977Apple IIBASICROMApple II[1]

19773 1980
IBM PC(1981年登場)およびIBM CGAモニタ、IBM PCキーボード、IBM 5152プリンタ。

1981IBM IBM PCPCOriginal PCIBM Personal Computer515016CPUIBM PCIBM PCIBM PCIBMPC/XTCPU80286PC/ATPC/ATPC/AT[ 1]
Macintosh 128K1988

19805Apple III (Apple3) Apple IIApple IIIGUILisa 1983Macintosh1984Apple IIMacintoshPC/ATMacintosh[2]

19801990UNIX2000MacintoshOSUNIXMac OS XPC/ATOSUNIXWindows NT

1990PC/ATWindows (Wintel) PC退PCIBM PCIBM200412PC/ATIBM退

MacintoshOS調2023

日本における歴史


使HITAC 1019692使[3][4]

1996WindowsWindows 95PC/ATDOS/V[5]1990PC-9800EPSON1995Windows 95OSWindowsDOS/V1DOS/V5NECDOS/V

ワンボードマイコン・キットの時代


調[6]Altair 8800

19765TLCS-12A EX-0[ 2]99,000[7]12LED使
NEC TK-801976

197683(NEC)TK-8088,500TK(Training Kit)808016LED9Bit-INN[8]10NEC[9]

TK-80[10]

8ビットパソコン・BASICと群雄割拠の時代


便8

19779 M200[11]5FDD[12]BASIC150()-D[13]8101212-D11 SEIKO5700[14]

使1978MB-6880MZ-80K1979NECPC-80003812MZ-80PC-80001980PC-8001MZ-80K/C[15]

ROMBASICROM-BASICBASICBASIC Apple II MZROM

19808NECPC-88001981FM-81981FM-8FM-71982MZX1CZ1982[16]833.5[17]3.533.5[18]
 SMC-701982



31980 6809+MPUMicrosoftBASIC

1981

FP-1100198210

SMC-70198211

3.5SMC-7771983

MULTI-81983

71983
 ZX811981

1010

ZX811981

( M51982

 BASIC1982

 JR-1001981JR-2001982JR-3001983

RX-78 GUNDAM19837


 SHARP PC-1262  CE-124

PCA4Windows CE Handheld PC



HC-20/401982

PC-8201NEC/1983

TRS-80 model 100(/1983

JR-8001984
1993調

8使[19][ 3][19] [1]

使BASIC稿使姿

 MSX1983[20]



CPU650280808080Z80(Z-80A, Z-80B)68(6800, 6801, 6802, 6809, 6809E)CPUZ80808080808080Z80[?]CPU16

8ビットパソコンの終焉

フィリップス MS8250 (MSX2)

1982PC-9800MSX1983

19848NEC3PC-8801mkIISR1985X1turbo1984FM77AV19858PCMFMBASICDISK-BASICROM-BASIC

8CPU3使

81MMB-S11984MSX/MSX2MZMZ-2500198516

1987X68000NEC16NECPC198932NECPC-98DO816/32

MSX219858MSX2+1988 退1990MSXturboR1616

8216

BASICBASIC退使

16ビットパソコン・黎明期とMS-DOSへの移行

NEC PC-9801UV11(1988年)
東芝 J-3100GT(1987年)

197816C-15[21][22]198116MULTI16OSCP/M-86[23][24][25]寿

2000使

198216CPUPC-9800PC-9800BASIC816816CPU

IBM PCPC DOSOEMMS-DOS8OSCP/M-861983IBM PC/XTPC DOS 2.0OEMMS-DOS 2.0MS-DOSPC-9800

816PC-9800BASIC稿

1632

16/32ビットパソコンの転換

シャープ X68000 ACE(1988年)

16/32CAD

PC-98008

PC-9800GRCG/EGC16FM161987X68000NECPC-88VA198932FM TOWNS

X68000Amiga1986ATARI-520ST

32ビットパソコン・Windowsの時代

IBM PC 300PL(1997年)

1990FM TOWNS32CPUPC/ATOSDOS/V1991GUI使Windows 3.0PC/ATOADGAXPC/AT[26]

1993Windows 3.1沿PC/ATCPU

MacintoshTalk7

NECWindowsPC-98211992PC/AT[26]FM-RPC-9800PC/ATFMV1993[27]

1995GUIWindows 95TV[28][29]98PC/ATNEC1997PC/ATPC98-NX[30][31]
 Let'snote1998

WindowsMacintoshLinuxBSDUnixOS使

WindowsNT95Windows XPNT

95OSWindows 1.x/2.x/3.x/95/98/Me

NTOSWindows NT/2000/XP/Vista/7/8/10

20039NECPC-9800

2004MacintoshPC/ATPentiumPowerPCXScaleCPUPDA

1980102000IT[31]退辿[32]

64ビットパソコンの時代

出荷台数の推移で見る日本のパソコン史

日本のPC国内出荷台数(青線)と出荷額(赤線)(JEITA調べ)
1993年までのビット別PC本体の日本国内出荷台数(JEITA調べ)

1978年

初期の8ビットパソコンが登場。シャープ、日立など。

1984年

8ビットパソコンの最盛期。8ビットパソコンの出荷台数がピークに。この後、ビジネス用途を中心に16ビットパソコンへと転換していくが、8ビットパソコンもホビー用途を中心に1980年代は全盛時代となった。また、パソコンには含まれていないが8ビットゲーム機ファミリーコンピュータも1983年に登場した。

1986年

8ビットパソコンと16ビットパソコンの出荷台数が逆転。ビジネス用途を中心に 16ビットパソコンの出荷台数が増加し、8ビットパソコンの出荷台数を追い越した。

1989年

日本で一足先にパソコンよりも早く普及したワープロ専用機の出荷台数は1989年に271万台でピークとなった。この頃まではまだパソコンの出荷台数の方が少なかった。

1990年

注:以後現れる出荷台数は JEITAの統計による。統計に参加していないショップブランドなどの台数が含まれていない点に注意。また、デルの出荷台数は2004年から含まれている。

16ビットパソコンの出荷台数がピークに。32ビットパソコン時代への転換がはじまる。翌年には32ビットパソコンの出荷台数が上回り、16ビットパソコンは急速に減少した。

日本IBMDOS/Vを発表し、PC/AT互換機での漢字表示が可能となる。

1991年

日本国内のパソコンの出荷台数が初の減少に。前年1990年に出荷台数がいったんピークを記録し206万台となった。1991年は190万台に減少し停滞時期となった。翌1992年も減少が続き 176万台。

1993年〜1996年

日本国内のパソコン出荷台数が急増。前年1992年秋にPC/AT互換機の大手コンパックが日本国内市場に参入し、パソコンの価格破壊コストパフォーマンスの急上昇がはじまった。また1993年5月に Windows 3.1日本語版が発売され、性能の向上したパソコンとの相乗効果で日本国内でも MS-DOS の時代から Windows 時代への本格的な転換がはじまった。1993年には日本国内のパソコン出荷台数は 238万台、1994年には 335万台と急増し、Windows 95が発売された1995年には 570万台と500万台の大台を突破、1992年の底からわずか3年で約3倍の増加となった。また、出荷金額も1995年には1兆円を突破した。1996年には出荷台数は 753万台にまで増加した。

1997年〜2000年

1997年は前年までの急増が一段落し出荷台数が 685万台に減少した。その後再び急増に転じ、液晶デスクトップパソコンや14インチ超の大型液晶を搭載したデスクノートパソコンの普及が本格化した2000年には日本国内出荷台数が1,210万台と 1,000万台の大台を突破した。1996年のピークから約1.7倍の増加である。出荷金額も 2兆円を超えた。また、2000年には初めてノートパソコンデスクトップパソコンの出荷台数を上回った。以後、ノートパソコンがやや上回る程度でほぼ半々で推移している。

この頃から携帯電話によるインターネット接続など高機能化が進み、パソコンと競合することになる。詳細は日本における携帯電話を参照。

2001年〜2006年


20021000200520001600017000

PCPC退

2007年〜2010年

Acer Aspire One(2011年)

世界金融危機が深刻化。eMachinesGatewayシャープ日立製作所ソーテック飯山電機など、メーカーの撤退や買収などの再編が進んだのもこの時期である。

2011年〜2015年

パソコンの低価格化は円安やパーツ価格の高騰の影響で下げ止まった。2013年まではWindows XPのサポート終了に伴う駆け込み需要で販売台数を維持していたものの、2014年からはそれがなくなり、パソコンの販売台数が急減。スマートフォンの台頭もあり、販売台数の減少に歯止めがかからなくなっている一方、新勢力のタブレットPCが存在感を示した。

2016年〜2019年

Windows 10搭載パソコンの買い替え需要が増加。省スペースデスクトップ、オールインワンが普及し、ノートの軽量化、薄型化が進んだ。2019年は消費税増税の駆け込み需要、Windows 7サポート終了による買い替え需要もあり出荷台数は1,735万台の大台に到達 [33]iPad Proの大幅アップデートやキーボードやトラックパッドの発売、iPadOSの登場などによりタブレットも販売台数が増加した[34]

2020年〜


20201Windows 7[35]202032547[36]
パソコン本体の日本国内出荷動向(出典:JEITA[37]
年度 台数(千台) 金額(億円) 平均価格(千円) デスク:ノート割合
S53 (1978) 80
S54 (1979) 83
S55 (1980) 94
S56 (1981) 229
S57 (1982) 683
S58 (1983) 885 1,516 171
S59 (1984) 1,196 1,816 152
S60 (1985) 1,187 1,994 168
S61 (1986) 1,236 2,348 190
S62 (1987) 1,204 2,825 235
S63 (1988) 1,375 3,725 271
H1 (1989) 1,657 4,786 289
H2 (1990) 2,066 5,859 284
H3 (1991) 1,903 5,713 300
H4 (1992) 1,766 4,942 280
H5 (1993) 2,382 7,169 301
H6 (1994) 3,349 9,249 276
H7 (1995) 5,704 13,916 244
H8 (1996) 7,192 17,506 243 65%:35%
H9 (1997) 6,851 16,543 241 56%:44%
H10 (1998) 7,538 16,327 217 53%:47%
H11 (1999) 9,941 19,739 199 52%:48%
H12 (2000) 12,102 21,442 177 49%:51%
H13 (2001) 10,686 17,692 166 45%:55%
H14 (2002) 9,840 16,167 164 44%:56%
H15 (2003) 10,783 16,120 149 45%:55%
H16 (2004) 12,075 17,336 144 48%:52%
H17 (2005) 12,860 16,075 125 45%:55%
H18 (2006) 12,089 14,653 121 43%:57%
H19 (2007) 9,301 11,346 122 35%:65%
H20 (2008) 8,792 9,758 111 32%:68%
H21 (2009) 9,518 8,858 93 29%:71%
H22 (2010) 10,438 9,206 88 31%:69%
H23 (2011) 11,277 8,669 77 29%:71%
H24 (2012) 11,152 7,952 71 27%:73%
H25 (2013) 12,109 9,263 76 30%:70%
H26 (2014) 9,187 7,336 79 28%:72%
H27 (2015) 7,111 6,239 87 25%:75%
H28 (2016) 6,974 6,181 88 25%:75%
H29 (2017) 6,767 6,210 91 26%:74%
H30 (2018) 7,398 7,031 95 23%:77%
R1 (2019) 9,475 8,926 94 26%:74%
R2 (2020) 12,083 8,862 73 11%:89%
  • ※2007年度は自主統計参加企業が16社から13社へ減少。2007年度の集計調査対象企業:アップルコンピュータ(現・アップルジャパン/Apple Japan)、NEC(現・NECパーソナルコンピュータ)、シャープ(2010年まで)、セイコーエプソン(エプソン)、ソーテック(のちオンキヨー(現・オンキヨーデジタルソルーションズ)、2013年まで)、ソニー(2014年まで、2015年に独立したVAIOは調査対象ではない)、東芝(現・東芝クライアントソリューション)、日立製作所(2016年まで)、富士通(現・富士通クライアントコンピューティング)、松下電器産業(現・パナソニック)、三菱電機インフォメーションテクノロジー(2012年まで)、MCJ傘下のユニットコム(旧・アロシステム)、レノボ・ジャパン。デル、日本HP、ASUS JAPAN、日本エイサーなど集計に参加していない企業も多いため日本国内総出荷台数とは異なる。デスクトップの割合が高い自作PCやショップブランド(ドスパラなど)が含まれていないため、特にデスクトップの台数は少なめに見積もられている(ただし、エプソンダイレクトとMCJ傘下のパソコン工房系列のショップは調査対象に入っている)。また、ノートPCについても、H25(2013)年度以降はノートPC全体の1~2割を占めると言われる日本マイクロソフトのMicrosoft Surfaceシリーズが含まれてないことにも留意する必要がある。

歴代機種


[?]


脚注





(一)^ PCPC/AT

(二)^ TLCS-12A EX-12/0

(三)^ I/OASCIIRAMOh!PCOh!MZOh!FMOh!HITBITBASIC





(一)^ abHistoryASCII2261998320-321 

(二)^ HistoryMacintoshASCII2291998322-323 

(三)^ http://madlabo.oops.jp/MAD/0007/hitaccat.jpg

(四)^ http://madlabo.oops.jp/MAD/0007/0007.htm

(五)^ 9629.7% 19974249

(六)^ 寿  - ︿197778-118 

(七)^ 1 -  1976812

(八)^ 198334ISBN 4930916119 

(九)^ PC-8001   2010 201015 p.15_58-15_65, doi:10.1587/bplus.2010.15_5 

(十)^  pp.35-39 TK-80

(11)^  M200 19779274

(12)^ M200-.  . 2010925

(13)^ 30 19779196

(14)^ 197711914

(15)^  pp.71-743.  : 

(16)^  調(12) 19836720

(17)^  pp.159-161"6.  "

(18)^  pp.169-173 6.  : 3.5

(19)^ ab. : pp. 33-40. (1982428) 

(20)^  pp.195-1977.  : 

(21)^  (201421). PFUProDeS. PC Watch.  . 201674

(22)^  2014, p. 313.

(23)^  MULTI16. .  . 201674

(24)^  2014, pp. 238239.

(25)^  pp.92-96 3.  : IBM

(26)^ ab : History ASCII2281998378-379ISSN 03865428 

(27)^  pp.280-283 

(28)^ Windows View Vol.18 : WinView.  Windows (199511). 2016113

(29)^ WIndows 95ASCII308200672-73 

(30)^ ASCII308200674-75 

(31)^ ab.  . 2016118

(32)^ PC退  - BCNR

(33)^ 2019PC45.7%調.  PC.Watch (202035). 202048

(34)^ 2019iPad5310. iPhone Mania. 202096

(35)^ PC112.  BCN+R (2020315). 202048

(36)^ PC164.7.  BCN+R (2020426). 2020612

(37)^ 198994-95pp.27-29ISBN 4875661479 

参考文献

関連項目

関連機器
歴史
総合目次

外部リンク