「兵庫県南部地震」の版間の差分
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|deaths=死者6,434人、行方不明者3人<br />負傷者43,792人<br />住家被害約64万棟<sup>1</sup> |
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'''兵庫県南部地震'''(ひょうごけんなんぶじしん)は、[[気象庁]]命名の正式名称を'''平成7年(1995年)兵庫県南部地震'''といい、{{和暦|1995}}[[1月17日]][[火曜日]]午前5時46分に発生した[[地震]]である。大都市直下を震源とする日本で初めての大地震で、[[震度]]7の激震を記録した初めての地震。[[兵庫県]]南部を中心に大きな被害を出し、死者数は日本の[[戦後]]最多となった。この地震による被害の名称として、「阪神・淡路大震災」「阪神大震災」などがある。 |
'''兵庫県南部地震'''(ひょうごけんなんぶじしん)は、[[気象庁]]命名の正式名称を'''平成7年(1995年)兵庫県南部地震'''といい、{{和暦|1995}}[[1月17日]][[火曜日]]午前5時46分に発生した[[地震]]である。 |
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大都市直下を震源とする日本で初めての大地震で、[[震度]]7の激震を記録した初めての地震。[[兵庫県]]南部を中心に大きな被害を出し、死者数は日本の[[戦後]]最多となった。この地震による被害の名称として、「阪神・淡路大震災」「阪神大震災」などがある。 |
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== 地震活動概要 == |
== 地震活動概要 == |
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: 震度4(中震) - [[姫路市|姫路]]、[[加西市|加西]]、[[大阪市|大阪]]、[[堺市|堺]]、[[枚方市|枚方]]、[[和歌山市|和歌山]]、[[奈良市|奈良]]、[[上野市|上野]]、[[四日市市|四日市]]、[[津市|津]]、[[舞鶴市|舞鶴]]、[[敦賀市|敦賀]]、[[福井市|福井]]、[[岐阜市|岐阜]]、[[徳島市|徳島]]、[[高松市|高松]]、[[多度津町|多度津]]、[[高知市|高知]]、[[岡山市|岡山]]、[[津山市|津山]]、[[鳥取市|鳥取]]、[[福山市|福山]]、[[呉市|呉]]、[[鳥取市|鳥取]]、[[境港市|境]] |
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: 震度1(微震) - [[新潟市|新潟]]、[[小名浜]]、[[前橋市|前橋]]、[[宇都宮市|宇都宮]]、[[水戸市|水戸]]、[[熊谷市|熊谷]]、[[秩父市|秩父]]、[[八郷町|柿岡]]、[[東京都|東京]]、[[千葉市|千葉]]、[[館山市|館山]]、[[熱海市|綱代]]、[[土佐清水市|足摺]]、[[福岡市|福岡]]、[[佐賀市|佐賀]]、[[佐世保市|佐世保]]、[[平戸市|平戸]]、[[阿蘇山]]、[[延岡市|延岡]]、[[鹿児島市|鹿児島]] |
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2009年8月15日 (土) 17:59時点における版
平成7年(1995年)兵庫県南部地震 | |
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本震 | |
発生時刻 | 1995年 1月17日 05:46 52秒(JST) |
震央 |
日本 兵庫県南部 北緯34度35.9分 東経135度2.1分(北緯34度35.9分秒 東経135度2.1分秒) |
震源の深さ | 16 km |
規模 | マグニチュード(M)7.3 |
最大震度 | 震度7:兵庫県 神戸市須磨区、長田区、兵庫区、中央区、灘区、東灘区、芦屋市、西宮市、宝塚市、北淡町、一宮町、津名町 |
津波 | なし[1] |
地震の種類 |
直下型地震 逆断層・横ずれ断層型 |
余震 | |
回数 | 1995年 3月1日までに震度1の微震以上が190回、震度0が1,615回 |
最大余震 | 1995年 1月17日 05:50、M5.2、震度4 |
被害 | |
死傷者数 |
死者6,434人、行方不明者3人 負傷者43,792人 住家被害約64万棟1 |
被害総額 | 約10兆円 |
被害地域 | 近畿地方、特に淡路島北部や阪神間を中心とする大阪湾岸 |
*注1:消防庁などによる。
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プロジェクト:地球科学 プロジェクト:災害 |
地震活動概要
本震
●発生時刻 : 1995年︵平成7年︶1月17日 火曜日 午前5時46分52秒︵JST︶ ●震源 : 兵庫県津名郡北淡町︵現・淡路市︶の北緯34度35.9分、東経135度2.1分、深さ16km ●地震の規模 : マグニチュード7.3︵気象庁マグニチュードMJMA。当初は気象庁マグニチュードMjで7.2だったが、2001年︵平成13年︶4月23日の気象庁マグニチュードの改訂により7.3に修正された。モーメントマグニチュードは6.9︶ 各地の震度 震度7︵激震・最大震度︶ - 神戸市須磨区鷹取、長田区大橋、兵庫区大開、中央区三宮、灘区六甲道、東灘区住吉、芦屋市芦屋駅付近、西宮市、宝塚市、淡路島の津名郡北淡町・一宮町・津名町︵現・淡路市︶の一部 震度6︵烈震︶ - 神戸、明石、洲本、尼崎 震度5︵強震︶ - 京都、彦根、豊岡 震度4︵中震︶ - 姫路、加西、大阪、堺、枚方、和歌山、奈良、上野、四日市、津、舞鶴、敦賀、福井、岐阜、徳島、高松、多度津、高知、岡山、津山、鳥取、福山、呉、鳥取、境 震度3︵弱震︶ - 名古屋、尾鷲、潮岬、伊良湖、飯田、諏訪、金沢、輪島、富山、米子、松江、西郷、萩、広島、山口、松山、室戸岬、大分 震度2︵軽震︶ - 高田、長野、松本、軽井沢、横浜、河口湖、甲府、伏木、高山、静岡、三島、御前崎、浜松、下関、宇和島、宿毛、日田、熊本、人吉、宮崎、都城 震度1︵微震︶ - 新潟、小名浜、前橋、宇都宮、水戸、熊谷、秩父、柿岡、東京、千葉、館山、綱代、足摺、福岡、佐賀、佐世保、平戸、阿蘇山、延岡、鹿児島 なお、地震発生当初は、神戸・明石・洲本の震度6が最大震度とされていた。これは当時の震度が、震度6までは各地の震度計の測定情報を基にした速報体制が敷かれていたものの、震度7については倒壊家屋の割合が3割を超えることが基準であったため、後の現地調査によって判定されていたことによるもの。そのため、気象庁が正式に震度7の地域を発表したのは、地震から半月以上経った2月7日であった。1948年︵昭和23年︶の福井地震を契機として1949年︵昭和24年︶に震度7が創設されてから、初めて震度7を観測した地震となった。 また、震度5や震度6では、同じ震度でも被害の程度に大きな差があることが指摘され、地震発生や震度などのより早い情報提供を求める声も高まっていた。この反省を踏まえて、1995年3月1日には気象庁が発表する地震情報を改編し、地震速報︵震度3以上の地域名︶・津波予報︵津波の到達地域と高さ︶・津波情報︵津波到達予想時刻、観測時刻、観測波高︶・地震情報︵震源位置・規模・震度3以上の地域名︶・各地の震度に関する情報︵震源位置、規模、震度1以上の観測点︶の5段階の体制となった。翌1996年︵平成8年︶10月1日には、震度5と震度6をそれぞれ﹁弱﹂と﹁強﹂に分け、震度7についても震度計による測定に移行した。余震
余震の推移を見ると、震度0の無感以上の地震が、本震以後の1995年で2360回、1996年と1997年︵平成9年︶がともに100回台と、次第に回数が減少し、規模も小さくなっている。最大余震は本震と同日の午前5時50分に起こったM5.2の地震で、神戸で震度4の中震を観測した。メカニズムと構造
余震の分布などから、兵庫県南部地震を起こした断層は﹁六甲-淡路断層帯﹂と呼ばれる断層帯であることが分かった。六甲-淡路断層帯の内この地震で動いたのは、淡路島北側の江井崎から伊丹市中心部付近まで、南西から北東に伸びる約50km、深さ約18km~5kmの断層面であった。この断層面の南西の端から始まった断層のずれは、数秒の間に断層全体に広がって大きな揺れを引き起こしたと推定されている。 断層面の真上に当たる帯状の地域を概観すると、淡路島北部では、地下の六甲-淡路断層帯のずれが地上にまで明瞭に現れ、野島断層のずれが地表にあらわれた。一方、本州の神戸市南部では地面の亀裂が見られた程度で、明瞭な断層面は地表には現れなかったものの、地下には断層が伸びており、﹁震災の帯﹂と呼ばれる細長い帯状の地域に被害が集中し、その地域の揺れが特に大きかったことを示している。被害
兵庫県南部地震の被害の詳細については阪神・淡路大震災を参照。 この地震による被害は、日本でも数十年に1回程度しか発生しないような甚大なものであった。死者6,434人、行方不明者3人、負傷者43,792人、被害建物689,776棟、被害総額は約10兆円に達した︵これは自然災害によるものの中で史上最大の被害額といわれる︶。地震・震災の名称
気象庁は、この地震を﹁平成7年︵1995年︶兵庫県南部地震﹂と命名した[2]。マスメディアなどでの通称は阪神大震災、もしくは神戸大震災とも呼ばれた。英語の正式名称は﹁1995 South Hyogo Prefecture Earthquake﹂あるいは﹁The South Hyogo prefecture Earthquake in 1995﹂であり、一般的には﹁Kobe earthquake﹂﹁Hanshin earthquake﹂などと呼ばれる。 気象庁は地震が発生したその日のうちに﹁平成7年︵1995年︶兵庫県南部地震﹂と命名した。しかし、気象庁による正式命名に先立って毎日新聞が﹁阪神大震災﹂と呼び始めていた。他の報道機関のなかにもこれに追随する動きがではじめた。 一方、朝日新聞や日刊スポーツでは﹁関西大震災﹂と呼称していたこともある。 その後、政府は、今回の災害の規模が大きい事に加えて今後の復旧に統一的な名称が必要であるという観点から、淡路島地区の被害も大きかったことも考慮し、災害名を﹁阪神・淡路大震災﹂と呼称する事が2月14日の閣議によって口頭了解された。2月24日には、5年間の時限立法として﹁阪神・淡路大震災復興の基本方針及び組織に関する法律︵平成7年法律第12号︶﹂が制定︵即日施行︶された。この時に﹁阪神・淡路大震災﹂と呼ばれるようになる。前兆現象
猪名川群発地震
1994年11月9日以降、有感の微震が断続的に発生した。 (PDF) 前兆であった可能性が高いとされる。 (PDF)前震
本震前日の1月16日の18時28分、明石海峡付近を震源とするM3.3の地震が発生し、神戸で震度1の微震を観測したのを始まりに、16日中に計4回の小さな地震が観測された。これは大方のところ、翌日の大地震の前震だったと見られている。しかし、当時も含め現在、前震から大地震の発生を予測するのは困難であるとされる。 これは、無数にある地震のパターンからどのようなものが前震であるかいまだに見つけられていないことや、前震を捕らえるためには特定の地域を精密に長期的に観測し続けることが必要なことなどが理由として挙げられる。ただ、前震と本震との関連性やパターンが明らかになれば、大地震の予知につながるものだとされ、研究が行われている。宏観異常現象
地震の数日前から、直前に至るまでの間に、関西地方を中心として様々な異常現象が見られたという一部の人からの報告がある。いわゆる、﹁地震雲﹂をはじめに、謎の夜間発光現象の目撃情報、ミミズや昆虫の異常大量発生、動物の異常な行動、携帯電話などの電波を用いる機器の異常、太陽・月の光などの異常などである。 これらは、宏観異常現象として将来の地震予知に役立つのではないかと考えられている。それらの証言・情報を収集し研究する研究者もいるものの、検証不足などが指摘されており、疑似科学程度に過ぎないとされているものが多い。しかしながら、地震の1箇月ほど前から記録が残っている地下水のラドン濃度の異常など、ある程度の有意性が認められているものもある。関連項目
- 北但馬地震、北丹後地震(同じく近畿地方で起きた直下型地震)
- 福井地震(この地震を契機に震度7が作られた)
- 新潟県中越地震(震度7が機械で観測された初めての地震)
- ノースリッジ地震(1994年に起きた都市直下型地震であり、兵庫県南部地震とよく比較される)