「国鉄207系電車」の版間の差分
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'''国鉄207系電車'''(こくてつ207けいでんしゃ)は、[[日本国有鉄道]](国鉄)が[[1986年]]([[昭和]]61年)に製造した[[直流電化|直流]][[通勤形車両 (鉄道)|通勤形電車]]である。 |
'''国鉄207系電車'''(こくてつ207けいでんしゃ)は、[[日本国有鉄道]](国鉄)が[[1986年]]([[昭和]]61年)に製造した[[直流電化|直流]][[通勤形車両 (鉄道)|通勤形電車]]である。 |
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== 概要 == |
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国鉄における最初で最後の営業用[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御]]電車として10両編成1本が[[プロトタイプ#鉄道車両|試作]]された。そのため、試作車としての900番台のみが存在する。[[1987年]]︵昭和62年︶の[[国鉄分割民営化]]に伴い、全車が[[東日本旅客鉄道]]︵JR東日本︶に承継 |
国鉄における最初で最後の営業用[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御]]電車として10両編成1本が[[プロトタイプ#鉄道車両|試作]]された。そのため、試作車としての900番台のみが存在する。[[1987年]](昭和62年)の[[国鉄分割民営化]]に伴い、全車が[[東日本旅客鉄道]](JR東日本)に承継された。 |
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== 製造の経緯 == |
=== 製造の経緯 === |
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国鉄では[[1984年]](昭和59年)から[[北陸新幹線]]での本格採用を目標としたVVVFインバータ制御の研究を進め、[[国鉄101系電車|101系]]を改造して試験を行いデータを取得した。次の段階として、量産に向けその結果を反映した車両を新規に製造することとなり、投入路線としては[[常磐緩行線]]が選定された。 |
国鉄では[[1984年]](昭和59年)から[[北陸新幹線]]での本格採用を目標としたVVVFインバータ制御の研究を進め、[[国鉄101系電車|101系]]を改造して試験を行いデータを取得した。次の段階として、量産に向けその結果を反映した車両を新規に製造することとなり、投入路線としては[[常磐緩行線]]が選定された。 |
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== 編成 |
== 編成表 == |
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[[東日本旅客鉄道東京支社|東京支社]][[松戸車両センター]](東マト)71編成 |
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1986年11月上旬に川崎重工業において6両編成で落成し、[[山陽本線]]、[[東海道本線]]で[[試運転]]を行った。数日後、関東へ回送して東急車輛製造に入場し、中間車4両を組み込んで約1か月半もの期間、各路線で試運転を継続した。各種試験終了後の同年[[12月29日]]から営業運転に入った<ref>交友社﹁鉄道ファン﹂2008年3月号﹁気になる希少車 207系900番台﹂。</ref>。
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1986年11月上旬に川崎重工業において6両編成で落成し、[[山陽本線]]、[[東海道本線]]で[[試運転]]を行った。数日後、関東へ回送して東急車輛製造に入場し、中間車4両を組み込んで約1か月半もの期間、各路線で試運転を継続した。各種試験終了後の同年[[12月29日]]から営業運転に入った<ref>交友社﹁鉄道ファン﹂2008年3月号﹁気になる希少車 207系900番台﹂。</ref>。
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1本のみが試験的に製造され、営業運転をしながらの試験が続けられたが、悪天候時は[[空転]]が多いなどの欠点がある上に、製造コストが203系より高く、常磐緩行線における必要編成数も既に充足していたことから |
1本のみが試験的に製造され、営業運転をしながらの試験が続けられたが、悪天候時は[[空転]]が多いなどの欠点がある上に、製造コストが203系より高く、常磐緩行線における必要編成数も既に充足していたことから、製造は1編成のみに留まった。
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[[1980年代]]後半の時点ではVVVFインバータ制御の車両は製造費が非常に高価であり、当時[[山手線]]で運用されていた205系10両編成 (6M4T) 並みのコストにするには4M6Tまで電動車比率を下げなければならなかったが、 |
[[1980年代]]後半の時点ではVVVFインバータ制御の車両は製造費が非常に高価であり、当時[[山手線]]で運用されていた205系10両編成 (6M4T) 並みのコストにするには4M6Tまで電動車比率を下げなければならなかったが、比率を下げると営団との乗り入れ協定において要求される加速性能を満たせなくなる。このコストと性能の問題点は、国鉄とその後のJR東日本だけでなく乗り入れ先の営団にも影響を与えた。営団はインバータ制御を用いた車両の導入を検討していたが、[[電機子チョッパ制御]]や独自に開発した改良型の高周波分巻チョッパ制御を用いて[[営団6000系電車|6000系]]などを追加新製している。 |
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本系列以降、常磐緩行線と千代田線の直通運用にインバータ |
本系列以降、常磐緩行線と千代田線の直通運用にVVVFインバータ車が新規導入されたのは、営団は[[1993年]]︵[[平成]]5年︶の[[営団06系電車|06系]]、JR東日本では[[1999年]]︵平成11年︶の209系1000番台となる<ref group="注">一方、同様に千代田線に乗り入れる[[小田急電鉄]]では、[[1988年]]よりインバータ制御車である[[小田急1000形電車|1000形]]を小田原線と千代田線の直通用に製造し、[[1990年]]に直通運用に投入、同年には90両あった自社の直通運用車両︵[[小田急9000形電車|9000形]]︶をすべて1000形に置き換えている。</ref>。
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== 営業運転の終了 == |
=== 営業運転の終了 === |
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[[2008年]](平成20年) |
常磐緩行線には[[2008年]](平成20年)に千代田線直通用の[[JR東日本E233系電車#2000番台|E233系2000番台]]が新製されることが発表され<ref>JR東日本のプレスリリース [http://www.jreast.co.jp/press/2006_2/20070303.pdf]</ref>、翌[[2009年]](平成21年)5月に第1編成が落成した。 |
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これにより、203系とともに本系列は置き換えられる事とな |
これにより、203系とともに本系列は置き換えられる事となり、同年9月上旬までに定期営業運転から離脱する予定と報道された<ref>{{cite news |
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|title = E233系がメトロ初登場 たった1両のレア車両207系は引退へ |
|title = E233系がメトロ初登場 たった1両のレア車両207系は引退へ |
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|title=常磐緩行線E233系、9日導入 |
|title=常磐緩行線E233系、9日導入 |
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|date=2009年9月5日 |
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|title = 来月5日に常磐線「207系」のさよなら運転 |
|title = 来月5日に常磐線「207系」のさよなら運転 |
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|archivedate = 2009年11月22日 |
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⚫ | }}</ref>。当日は「ありがとう 207系 松戸車両センター 2009.12.5」と表記された三角形の[[方向幕#ヘッドマーク|ヘッドマーク]]<ref group="注">新製試運転時に川崎重工業が装着したヘッドマークを模したもの。</ref>が両先頭車貫通扉部分に装着され、[[団体専用列車]]として常磐緩行線松戸 - 取手間を1往復し<ref>{{cite news |
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⚫ | 。当日は「ありがとう 207系 松戸車両センター 2009.12.5」と表記された三角形の[[方向幕#ヘッドマーク|ヘッドマーク]]<ref group="注">新製試運転時に川崎重工業が装着したヘッドマークを模したもの。</ref>が両先頭車貫通扉部分に装着され、[[団体専用列車]]として常磐緩行線松戸 - 取手間を1往復し<ref>{{cite news |
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|url=http://railf.jp/news/2009/12/05/201200.html |
|url=http://railf.jp/news/2009/12/05/201200.html |
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|title=「ありがとう207系の旅」開催 |
|title=「ありがとう207系の旅」開催 |
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|date=2009年12月5日 |
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|url=http://railf.jp/news/2009/12/05/201300.html |
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|title=「ありがとう207系の旅」ツアーにあわせて松戸車両センターで撮影会 |
|title=「ありがとう207系の旅」ツアーにあわせて松戸車両センターで撮影会 |
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|date=2009年12月5日 |
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[[2010年]]1月5日に[[長野総合車両センター]]へ配給輸送され<ref>「[http://railf.jp/news/2010/01/06/194000.html 207系900番台が長野総合車両センターへ]」交友社『鉄道ファン』railf.jp鉄道ニュース、2010年1月5日</ref>、翌6日付で廃車された<ref>『鉄道ファン』2010年7月号 JR車両のデータバンク</ref>。 |
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== その他 == |
== その他 == |
2022年1月12日 (水) 10:56時点における版
国鉄207系電車900番台 | |
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![]() 207系900番台 (2006年5月29日 松戸駅) | |
基本情報 | |
運用者 |
日本国有鉄道 東日本旅客鉄道 |
製造所 |
川崎重工業(1・5・6・8・9・10号車) 東急車輛製造(2・3・4・7号車) |
製造年 | 1986年 |
製造数 | 1編成10両 |
運用開始 | 1986年11月29日 |
引退 | 2009年12月5日 |
廃車 | 2010年1月6日 |
投入先 | 常磐緩行線(千代田線直通) |
主要諸元 | |
編成 | 10両編成 |
軌間 | 1,067 mm(狭軌) |
電気方式 |
直流1,500V (架空電車線方式) |
最高運転速度 |
90 km/h(常磐緩行線) 80 km/h(千代田線) |
設計最高速度 | 100 km/h[1] |
起動加速度 | 3.3 km/h/s[1] |
減速度(常用) | 3.7 km/h/s[1] |
減速度(非常) | 4.7 km/h/s[1] |
編成定員 | 座席528・立席896(計) |
車両定員 |
先頭車: 座席48・立席88 中間車: 座席54・立席90 |
自重 |
クハ207形: 25.9 t モハ207形: 32.5 t モハ206形: 34.5 t サハ207形: 23.6 t クハ206形: 25.8 t |
編成重量 | 299.9 t |
全長 | 20,000 mm |
車体長 | 19,500 mm |
車体幅 | 2,800 mm |
全高 | 4,140 mm |
車体 | ステンレス鋼 |
台車 |
円錐積層ゴム式ボルスタレス台車 DT50E・TR235F |
主電動機 |
かご形三相誘導電動機 MT63 |
主電動機出力 | 150 kW × 4基 |
駆動方式 | TD平行カルダン駆動方式 |
歯車比 | 99:14 (7.07) |
編成出力 | 3,600 kW(6M4T) |
制御方式 | GTOサイリスタ素子VVVFインバータ制御 |
制御装置 | SC20 |
制動装置 | 回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキ |
保安装置 | ATS-SN, ATC-10(新CS-ATC) |
概要
国鉄における最初で最後の営業用VVVFインバータ制御電車として10両編成1本が試作された。そのため、試作車としての900番台のみが存在する。1987年︵昭和62年︶の国鉄分割民営化に伴い、全車が東日本旅客鉄道︵JR東日本︶に承継された。製造の経緯
国鉄では1984年︵昭和59年︶から北陸新幹線での本格採用を目標としたVVVFインバータ制御の研究を進め、101系を改造して試験を行いデータを取得した。次の段階として、量産に向けその結果を反映した車両を新規に製造することとなり、投入路線としては常磐緩行線が選定された。 常磐緩行線は帝都高速度交通営団︵営団、現・東京地下鉄︶千代田線との相互直通運転を行っており、協定を満たす高い加減速性能と、車両使用料の関係から営団車両と同等の省エネルギー性能が要求される路線であり、また同線にはすでに103系1000番台に代わって電機子チョッパ制御を採用した203系が投入されていたことから、性能の比較検討もできるので投入するに適当であるとされ、1986年11月1日国鉄ダイヤ改正での同線の所要車両数の増加に合わせて製造・投入された。製造後は同線および千代田線の営業運転にて運用し、経過を見ることにした。構造
車体
203系のアルミ車体に代わり、当時製造中の205系に準じたステンレス製軽量車体としている。地下鉄対策で前面中央部に非常用貫通扉を設け、各部の装備品がA-A基準に対応したものとなっており、側面も電動車の電動機冷却風取り入れ用の通風口がないなど、205系と異なる点がある。 203系などと同様、登場当時は先頭車の前面右上と各車の側面幕板部︵片面につき2箇所︶にJNRマークを掲出していたが、分割民営化時に前面はJRマークに差し替えられ、側面は消去されて両先頭車のみ別の位置にJRマークが掲出されている。民営化直前に運用を開始したため、JNRマークの掲出期間は非常に短かった︵約3か月︶。また、前面の運行番号表示器は当初は巻き取り式であったが、2004年ごろにLED式に改造されている。台車・機器
台車は、205系が採用しているものと同等の軽量ボルスタレス台車DT50E︵電動車︶とTR235F︵制御車・付随車︶が採用されている。 後述するが、性能比較のため、別々のメーカーのインバータ装置︵SC20形︶を搭載したが、本系列のインバータユニットは東芝、ゲート制御部については日立製作所が設計を担当するOEM方式を採用している[2]。このため、磁励音は製造メーカーが違うものであってもほぼ同一であり、また日立製作所製のものをベースとしていることから、先に登場した東急9000系に類似している。インバータ装置の使用素子はGTOサイリスタ︵4,500V-2,000A︶である。 各電動車はモハ207形︵M1車︶とモハ206形︵M2車︶で2両ペアとなっているが、各車毎に制御装置とインバータ装置を搭載している︵1C4M制御︶。ただし、パンタグラフとフィルタ装置はM1車に集約搭載している。 富士電機製の制御装置は、在来線での以後の採用例は209系900番台︵製造当初はパワートランジスタを採用。2001年のD-ATC導入に伴い三菱電機製GTOに交換︶や山陽電気鉄道5030系︵富士電機製IGBT︶など、一部に限られている。MT63形主電動機の基本性能は定格出力150kW︵端子電圧1,100V、電流100A、定格回転数2,200rpm、すべり率2.5%︶で統一されている。1時間定格速度は48.0km/hである。駆動装置は国鉄の車両としては唯一、TD平行カルダン駆動方式が採用されている。車内設備
室内はクリーム色系の内装板、床敷物は薄茶色と205系のほぼそのままの内装カラーを踏襲している。 座席はロングシートで、205系に準じた構造である。座席モケットも新造時は205系と同様に7人掛けの中央1人分が薄茶色で、他は茶色であったが、203系と同様に後年1人ごとの着座位置を示す印が入った青色ベースのものに取り替えている。 乗務員室背面仕切壁は、203系ではATC装置などの機器スペースとしていたが、本系列では205系同様にこれらを床下艤装としたため、仕切壁には窓が設けられた。-
207系900番台車内
-
乗務員室
(2009年8月16日) -
運転台
(2009年8月16日)
編成表
号車 | 形式 | メーカー | 解説 |
---|---|---|---|
10 | クハ207-901 (Tc) | 川崎重工業 | 取手方の先頭に連結される制御車。 |
9 | モハ207-901 (M1) | パンタグラフ・空気圧縮機 (CP) と東芝製のインバータ装置を搭載する中間電動車。モハ206-901とペアを組む。 | |
8 | モハ206-901 (M2) | 電動発電機 (MG) と三菱電機製のインバータ装置を搭載する中間電動車。モハ207-901とペアを組む。 | |
7 | サハ207-901 (T1) | 東急車輛製造 | 付随車。 |
6 | モハ207-902 (M1) | 川崎重工業 | パンタグラフ・CPと富士電機製のインバータ装置を搭載する中間電動車。モハ206-902とペアを組む。 |
5 | モハ206-902 (M2) | MGと日立製作所製のインバータ装置を搭載する中間電動車。モハ207-902とペアを組む。 | |
4 | サハ207-902 (T2) | 東急車輛製造 | 付随車。 |
3 | モハ207-903 (M1) | パンタグラフ・CPと東芝製のインバータ装置を搭載する中間電動車。モハ206-903とペアを組む。 | |
2 | モハ206-903 (M2) | MGと東洋電機製造製のインバータ装置を搭載する中間電動車。モハ207-903とペアを組む。 | |
1 | クハ206-901 (Tc') | 川崎重工業 | 代々木上原方の先頭に連結される制御車。 |
運用
営業運転の終了
常磐緩行線には2008年︵平成20年︶に千代田線直通用のE233系2000番台が新製されることが発表され[4]、翌2009年︵平成21年︶5月に第1編成が落成した。 これにより、203系とともに本系列は置き換えられる事となり、同年9月上旬までに定期営業運転から離脱する予定と報道された[5][6]。その後、同年12月5日にさよなら運転を実施することが報道された[7]。当日は﹁ありがとう 207系 松戸車両センター 2009.12.5﹂と表記された三角形のヘッドマーク[注 2]が両先頭車貫通扉部分に装着され、団体専用列車として常磐緩行線松戸 - 取手間を1往復し[8]、その後松戸車両センター内において当該列車の乗客を対象とした車両撮影会が実施された[9]。 2010年1月5日に長野総合車両センターへ配給輸送され[10]、翌6日付で廃車された[11]。その他
西日本旅客鉄道︵JR西日本︶では、1991年︵平成3年︶から2003年︵平成15年︶にかけて同形式名の207系を導入したが、設計思想が大きく異なっており、本番台とは無関係である[注 3]。 また、JR西日本車の車両番号は量産先行車を含め1から付番されている︵900番台が存在しない︶ため、車両番号の重複は発生していない。脚注
注釈
出典
関連項目
- 国鉄205系電車 - ベースとなった車両。
外部リンク
- 編集長敬白アーカイブ「さようなら207系900番台」(インターネットアーカイブ)