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'''左翼'''、'''左派'''︵さよく、さは/{{lang-en|left-wing, the Left}}︶{{#tag:ref|語義については﹁[[wikt:左派|左派 (ウィクショナリー)]]﹂も参照のこと。|group="注"}}とは、[[政治]]においては通常、﹁より[[平等]]な[[社会]]を目指すための社会変革を支持する層﹂を指すとされる<ref name="名前なし-1">T. Alexander Smith, Raymond Tatalovich. Cultures at war: moral conflicts in western democracies. Toronto, Canada: Broadview Press, Ltd, 2003. Pp 30.</ref><ref name="名前なし-2"> Left and right: the significance of a political distinction, Norberto Bobbio and Allan Cameron, pg. 37, University of Chicago Press, 1997.</ref>。[[リベラル]]、[[共産主義]]{{#tag:ref|[[日本]]の[[民社党]]や[[ドイツ社会民主党]]など[[反共]]の中道左派政党も存在する|group="注"}}<ref name="名前なし-3">{{cite book|title=大辞林|publisher=三省堂}}</ref><ref>{{cite book|title=広辞苑|publisher=岩波書店}}</ref><ref name="kotobank">{{Cite Kotobank|word=左翼|author=|encyclopedia=|access-date=2023-05-21}}</ref>、[[社会主義]]<ref name="kotobank"/>のほか、急進的な |
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ただし﹁左派﹂は、必ずしもリベラル勢力に限らず、様々な組織の急進的な勢力を指す場合<ref>{{Cite Kotobank|word=左翼|author=|encyclopedia=デジタル大辞泉|access-date=2018-08-13}}</ref>や、保守勢力の中でも穏健派の立場を指す場合もある<ref>{{Cite Kotobank|word=左翼|author=|encyclopedia=世界大百科事典 第2版|access-date=2018-08-13}}</ref><ref>{{Cite news | author = [[犬塚元]] | title = ひもとく - リベラルとは何か | newspaper = [[朝日新聞]] | pages = 13 | date = 2017年11月12日 | url = | accessdate = }}</ref>。
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ただし﹁左派﹂は、必ずしもリベラル勢力に限らず、様々な組織の急進的な勢力を指す場合<ref>{{Cite Kotobank|word=左翼|author=|encyclopedia=デジタル大辞泉|access-date=2018-08-13}}</ref>や、保守勢力の中でも穏健派の立場を指す場合もある<ref>{{Cite Kotobank|word=左翼|author=|encyclopedia=世界大百科事典 第2版|access-date=2018-08-13}}</ref><ref>{{Cite news | author = [[犬塚元]] | title = ひもとく - リベラルとは何か | newspaper = [[朝日新聞]] | pages = 13 | date = 2017年11月12日 | url = | accessdate = }}</ref>。
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2024年5月19日 (日) 14:05時点における版
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用語
概要
﹁左翼﹂は相対的な用語であり、何を﹁左翼﹂や﹁右翼﹂と呼ぶかは時代・国・視点などによって変化する。経済的自由主義や資本主義はフランス革命当初は﹁左翼﹂だが、社会主義勢力の拡大後は﹁右翼﹂と呼ばれる場合が多い。また﹁左翼﹂や﹁右翼﹂という用語はレッテル貼りに使われる場合も多い。 ネットで活動する左翼や左翼活動家に対しては﹁ネトサヨ﹂や﹁パヨク﹂という揶揄表現が使われる事もある。 左翼と呼ばれる勢力には、多かれ少なかれ根底には専制政治や弱肉強食的な資本主義に対する懐疑がある。左翼は平等、労働条件の改善、社会保障、福祉、平和などを追求する場合が多い。 左翼は総称であり、非常に幅広い潮流を含んでいる。たとえば目標とする国家については、市民や労働者の自治を重視するサンディカリスム、政府を否定する無政府主義、逆に国家の積極的な介入を重視する福祉国家、執権党が一党独裁を行うソ連型社会主義などがある。また変革の方法についても、資本主義の枠内での社会改良主義、議会制民主主義のもとで将来的には社会主義社会を目指す平和革命主義、武力革命を行うべきとする暴力革命主義などがある。 身分制度や封建主義などに反対して近代化と富の増大を求める面では、資本主義と同様に近代主義・啓蒙主義・自由主義の側面がある場合がある。逆に、資本主義による伝統的な地域共同体の破壊や労働者の搾取に反対する面では、保守主義の側面がある場合もある。 ヨーロッパ、特に大陸では﹁左派﹂と政党や政治家が自ら公称することは珍しくない。一方でアメリカ合衆国では﹁左派﹂﹁右派﹂とも批判的な文脈では使われるが、自称する例は少ない。一般に左派は﹁リベラル﹂と称されるが、1980年代以降の政治家はこの呼称で定義されることも避け、中道的立場を強調することが多い。これは﹁保守﹂を強調する政治家が一定存在し、また﹁保守﹂と定義されることを避ける政治家があまりいない点と異なる。 政党の内部において、党内の﹁左派﹂﹁右派﹂と呼ばれる例も多い。たとえば、旧日本社会党では、社会民主主義的な勢力は﹁社会党右派﹂、労農派マルクス主義の流れをくむ勢力は﹁社会党左派﹂と呼ばれた。 近年の研究においては、左翼過激主義は精神病質やナルシシズムと関連があることが示唆されている[13][14]。左翼の急進勢力
左翼の中でも極端に急進的な変革や暴力革命を目指すものは極左・急進左派と呼ばれる。ウラジーミル・レーニンは、各国の共産党において左翼派と称する人々が急進的な説を唱えることを指摘し、これを嘲笑的に「左翼小児病」と呼んだ[15]。なお極左と極右は全体主義や党派性などに類似性が指摘される事もあり、また反権力の観点から極左と極右が連係する場合もある。
歴史
フランス革命以降
現在
中国
中国共産党による一党独裁を堅持しながら、経済的には鄧小平理論などに基づいて市場原理を導入した。だが、政府の意思決定プロセスは透明性に欠け、市民の声が政策に反映されにくい状況になっており、人権侵害や汚職、環境汚染を行っているとして国内外から批判を受けてる[16][17][18]。特にウイグルやチベット、法輪功などの少数民族や宗教に対する迫害が問題視されており、また政治的な異議を唱える人々や、ジャーナリストなどが拘束されている[19]。香港の民主活動家である周庭は約7カ月にわたり収監され、2021年6月に出所した後に、カナダに政治亡命をした[20]。中国共産党はインターネットやメディアの内容に対する厳しい統制も行っており、報道の自由が制限されている[21]。北朝鮮
北朝鮮は共産主義国でありながら、事実上の絶対君主制を導入した[22]。金一族支配による朝鮮労働党の一党独裁を続け、国内では人権侵害や餓死が発生し、脱北者が相次ぐ事態となっている[23]。国外に対しては核開発とロケット開発を行い、国連による数々の制裁を受け続けている[24]。また1970年代~1980年代にかけて日本人を数十人拉致し、現在も解決していない[25]。ロシア
ソ連崩壊後、当初はG8にも参加し民主主義国としての道を歩むと思われたが、2014年のクリミア危機で一転し、欧米諸国と対立し始めた。2020年には警察権限を強化し、デモや言論の自由を取り締まり、ソ連への先祖帰りのような動きを強めている[26]。2024年大統領選挙で野党指導者ボリス・ナジェージュジンは、立候補支持の署名に不正が見つかったという理由で出馬が禁じられた[27]。ただし、長年ロシア政界で与党である統一ロシアはソ連共産党の後継で左派・保守的なロシア連邦共産党とは違い権威主義的な右派政党である。韓国
韓国は教育界に左派が入り込んでおり、生徒に対し反日活動への参加を強要している[28]。また労働組合の全国中央組織である民主労総の幹部が、﹁反日感情をあおれ﹂などの北朝鮮からの指令文90件を受けたスパイであるとされ、逮捕起訴された[29]。最大野党の共に民主党の李在明代表も北朝鮮への不正送金疑惑が発覚し、韓国国会は逮捕同意案を可決した[30]。シリア
近年はアサド大統領による強権支配体制が強まり、2011年にシリア内戦が勃発。1960年以降の世界史において最も難民が発生した戦争と言われており[31]、欧州に難民危機を引き起こした。またアメリカ政府によると、この内戦でシリア政府はサリンなどの化学兵器を使用した[32]。カンボジア
国民の4人に1人が殺されたカンボジア大虐殺による、ポル・ポト政権元最高幹部への特別法廷が2006年に開始された。2022年に最高刑である終身刑の判決が言い渡された[33]。この虐殺では教師や医師など多くの知識層が狙われた。その結果、教師を育成するにも生き残った者は、高卒程度の数学が理解できないため、現在も負の連鎖が続き発展の妨げとなっている[34][35]。アメリカ
2010年代からポリコレやWokeといった考えが広がり始めた[36]。これにより性差やLGBT、人種への言及は慎重に扱われるようになった[37]。だが本音を言えず息苦しいとして、アメリカ人の過半数がポリコレ疲れを起こした[38]。アメリカ在住の脱北者はこの状況を﹁お互いの思想を検閲し、沈黙させ合う一つのイデオロギーに夢中﹂などとし、言論統制をする北朝鮮に似ていると述べた[39]。また移民の受け入れは、不法移民や難民にも寛容な姿勢を取っていたが、コロナ禍後より流入が急増したため体感治安が悪化した[40][41]。ラテンアメリカ
ラテンアメリカではアメリカが主導するアメリカニゼーション・新自由主義に対する反発から、ベネズエラのウゴ・チャベスやボリビアのエボ・モラレスなどの反米左翼政権が数多く誕生した。また、反米というわけではないがブラジル大統領であるルラも労組出身の左翼であり、後継のルセフもルラの政策を引き継いでいる。その後2022年ブラジル総選挙でルラは大統領に返り咲いた。1980年代以降一部の左派系の政権も新自由主義的な経済政策を取り入れ始めたため、急進左派勢力がある程度勢力を拡大している。欧州連合諸国
ドイツでも、旧東ドイツのドイツ社会主義統一党の流れを汲む民主社会党PDSと、ドイツ社会民主党SPD左派が合流した左翼党が党勢を伸張している。東欧では市場経済導入以降の国内の経済格差批判から、党綱領と党名を変革した旧共産党の保守的な社会民主主義政党が政権に戻りつつある。 イギリスでは、労働党のトニー・ブレア首相は、労働党の政策を新自由主義を取り入れた第三の道へ変えることで政権を獲得したが、第三の道は支持母体の労働組合の反発を招き、党勢の衰退をもたらした。 ヨーロッパの学派は、日本の沈滞状況とは対照的に、ネグリ、ハート、アルチュセール、ジジェク、ラクラウ、デリダ、バトラーなど、新保守主義、リベラルとは違う第三極として、ニューレフトを模索する運動が盛んである。これらは、カルチュラル・スタディーズやポストモダンなど政治を離れて文化的、哲学的な論及も行うため、文化左翼といった呼び方もされる。左翼団体
﹁左翼﹂を自称し、または﹁左翼﹂とされる団体は、﹁左翼団体﹂と呼ばれる。左翼団体には穏健な市民団体[注 3]もあるが、中には中核派や革マル派などのように、共産主義社会の実現を暴力革命で狙う過激な任意団体もあり、そのような集団を公安は極左暴力集団と呼んでいる。主な人物
左派政党に所属していた人物
中道左派政党
- マハトマ・ガンディー (インド国民会議[注 4])
- ムスタファ・ケマル・アタテュルク (共和人民党)
- ネルソン・マンデラ (アフリカ民族会議)
- スカルノ(インドネシア国民党)
- アウンサンスーチー(国民民主連盟[注 5])
- フランクリン・ルーズベルト(民主党)
- クレメント・アトリー(労働党)
- サルバドール・アジェンデ (チリ社会党)
- アントニオ・グテーレス (社会党)
- トリグブ・リー (ノルウェー労働党)
- 江田三郎 (社会市民連合)
- 徳川家広 (立憲民主党)
左派政党
- ヨシップ・ブロズ・チトー (ユーゴスラビア共産主義者同盟)
- ワンガリ・マータイ (ケニア・マジンジラ緑の党)
- サダム・フセイン (バアス党)
- カダフィ大佐 (リビア・アラブ社会主義同盟 )
- バッシャール・アル=アサド (バアス党)
急進左派政党
- ホセ・ムヒカ (人民参加運動)
- 水道橋博士 (れいわ新選組)
- 毛沢東 (中国共産党)
- 金日成 (朝鮮労働党)
- ヨシフ・スターリン (ソビエト連邦共産党)
- ポル・ポト (カンプチア共産党)
- フィデル・カストロ (キューバ共産党)
- ホー・チ・ミン (ベトナム共産党)
革命家
- チェ・ゲバラ
- 重信房子 (日本赤軍)
- 奥平剛士 (日本赤軍)
- 森恒夫 (連合赤軍)
- 塩見孝也 (赤軍派)
- 大道寺将司 (東アジア反日武装戦線)
- 桐島聡 (東アジア反日武装戦線)
- アンドレアス・バーダー (ドイツ赤軍)
- マリオ・モレッティ(赤い旅団)
- ジョルジュ・イブラヒム・アブダラ(レバノン武装革命派)
- ピエール・カレット(戦闘的共産主義者細胞)
世界各国の主な左翼政党
「左翼」とされている主なマスコミ
- 日本 - 朝日新聞[80]、毎日新聞[80]、東京新聞[80]、中日新聞[81]、沖縄タイムス[82]、琉球新報[83]、北海道新聞[84]、神奈川新聞[84]、信濃毎日新聞[84]、愛媛新聞[84]、しんぶん赤旗[85]
- 中華人民共和国 - 人民日報[86]、環球時報[86]
- 韓国 - ハンギョレ[87]、ソウル新聞
- アメリカ合衆国 - CNN[88]、MSNBC[89]、ニューヨーク・タイムズ[90]、ロサンゼルス・タイムズ、ハフィントンポスト、Vox Media
- フランス - リュマニテ
- ドイツ - ディー・ターゲスツァイトゥング、ノイエス・ドイチュラント
- イタリア - ラ・レプッブリカ