半月 (期間)
半月︵はんつき・はんげつ︶は、1か月の半分である。1年の各月をほぼ2等分したいずれか、あるいは、それに等しい期間を表す。
太陽暦の半月[編集]
グレゴリオ暦での暦月︵暦上の1か月︶の長さは、月の大小によって28~31日と異なるので、半月の長さも14~15.5日と変わる。 平均すれば、1年の長さの平均である365.2425日の1⁄24に等しく、15.2184375日である。またこれは2.1740625週間にも等しい。 実際には、月の日数に関わらず、1日から15日までを月の前半、16日から月末日までを後半とすることが多い︵旬が10日まで・20日まで・月末日までなのに似る︶。この場合の半月は13~16日となり、平年の2月の後半が最も短く13日、大の月の後半が最も長く16日である。 24節気は1太陽年を24分しているため、間隔は︵季節によりやや変動するが︶ほぼ半月である。 天文学では、新発見の彗星・小惑星につけられる仮符号に、それぞれの半月(half-month)にAからYまで︵Iは1と紛らわしいので不使用︶割り振った記号を使用している。ここでは、1日-15日を月前半、16日-月末日を月後半とする。A | 1月1-15日 | N | 7月1-15日 |
B | 1月16-31日 | O | 7月16-31日 |
C | 2月1-15日 | P | 8月1-15日 |
D | 2月16-28/29日 | Q | 8月16-31日 |
E | 3月1-15日 | R | 9月1-15日 |
F | 3月16-31日 | S | 9月16-30日 |
G | 4月1-15日 | T | 10月1-15日 |
H | 4月16-30日 | U | 10月16-31日 |
J | 5月1-15日 | V | 11月1-15日 |
K | 5月16-31日 | W | 11月16-30日 |
L | 6月1-15日 | X | 12月1-15日 |
M | 6月16-30日 | Y | 12月16-31日 |
半月に1回の予定[編集]
実際に半月に1回の予定を組むには、15日程度の間をあけた2つの日付、例えば﹁︵毎月︶1日と15日﹂﹁5日と20日﹂などを決めることが多い。この日付がn日間隔︵翌日を1日間隔とする︶の場合、実際の間隔は、月をまたがない場合n日、月をまたぐ場合 (28 - n) ~ (31 - n) 日である。
﹁第1・第3○曜日﹂または﹁第2・第4○曜日﹂の形もある。この場合の間隔は14日か21日︵2週間か3週間︶である。
半月に1度発刊される定期刊行物は﹁月2刊﹂﹁月2回刊﹂と呼ばれる。
太陰暦の半月[編集]
太陰暦・太陰太陽暦では朔望月、つまり朔から次の朔までを1月とするが、朔から望︵満月︶までと望から次の朔までをそれぞれ単位とすることもあった。これが半月となる。 その長さは朔望月の半分で、平均すれば平均朔望月の半分の約14.765日である。 暦月で考える場合、ひと月は29~30日なのでその半分は14.5~15日となるが、やはり1日~15日と16日~末日で区切ることが多く、長さは14日か15日となる。約23%が14日、約77%が15日である。パクシャ[編集]
ヒンドゥー暦の旧暦︵太陰太陽暦︶では、サンスクリット語で﹁太陰暦の1か月の半分﹂を意味する पक्ष (パクシャ、paksha) が使われる。 朔から望まで・望から朔までがそれぞれ shukla paksha︵白分︶・krishna paksh︵黒分︶と呼ばれる。 パクシャの長さは約14.765日で、これが15ティティに分けられる︵期間を等分、または、月相を等分する︶。実際の暦上では15のティティは日に割り振られるので、パクシャの長さは14日か15日になる。14日しかない場合、あるティティに充てられる日がない﹁欠日﹂が起こっている。月とは無関係な似た長さ[編集]
いくつかの言語では半月に似た長さに固有の呼称がある。これらは現在では月とは無関係に長さのみを表すが、太陰暦の半月に由来するとの説もある。2週間︵14日︶[編集]
半月に近い期間に﹁2週間﹂︵= 14日間︶がある。英語のフォートナイト (fortnight) など、いくつかの言語では﹁2週間﹂を1語で言い表す言葉がある。 fortnight という語は、古英語で14夜 (fourteen nights) を意味する feorwertyne niht に由来する[1][2]。 フォートナイトは、イギリスや、インド・ニュージーランド・オーストラリアなどの英連邦諸国では広く用いられている。賃金や、社会保障制度による給付金は、フォートナイトを基準として支払われる[3]。アメリカ合衆国ではまれに用いられ、カナダでは一部地域で用いられる。 アラビア語では أسبوعان (asbw'ean)、ヘブライ語では、שבועיים (shbv'eyym) が広く使われている。 ウェールズ語では﹁15夜 (fifteen nights)﹂を意味する pythefnos という語を使う。これは、1週間のことを﹁8夜 (eight nights)﹂を意味する wythnos と呼ぶのに対応している。 日本語には、﹁2週間﹂を1語で言い表す言葉はない。﹁2週間に1度﹂︵英語の fortnightly や bi-weekly︶を意味する﹁隔週﹂という言葉はあるが、頻度をあらわすもので﹁2週間という期間﹂を直接指している表現ではない。15日[編集]
スペイン語の quincena︵または quince días︶・イタリア語の quindicina・フランス語の quinzaine・ポルトガル語の quinzena は﹁15日間﹂を意味する。ラテン語で﹁15﹂を意味する quindecim との関係が見て取れる。 ギリシア語の δεκαπενθημερο (dekapenthimero) も﹁15日間﹂を意味する。 アラビア語では خمسة عشر يوماً (khmsh 'eshr ywmaan) だが、2週間を意味する語より長く、あまり用いられない。脚注[編集]
- ^ The Concise Oxford Dictionary, 5th Edition, 1964, p. 480
- ^ 7日間(1週間)を意味するsenight, sennight, se’night(seven-night の意味の語に由来)という言葉が、19世紀初頭まで使用されていた。
- ^ “Australian Government - How much Disability Support Pension do I get?”. 2008年5月22日閲覧。