少女クラブ
﹃少女クラブ﹄︵しょうじょクラブ︶は、大日本雄辨會講談社︵現・講談社︶が発行していた少女向け雑誌。1923年創刊、1962年廃刊。
少女倶楽部2巻11号1924年11月1日
概要[編集]
1923年に﹃少女倶楽部﹄として創刊され、1946年に雑誌名を﹃少女クラブ﹄に改め、1962年に廃刊となった︵﹃週刊少女フレンド﹄へと発展︶。少女小説や詩を中心に掲載していたが、後に漫画作品が主となった。﹃少女倶楽部﹄は長編小説に力を入れていたのが特色で、小学校高学年から女学校︵高等女学校︶低学年の少女を主な読者対象としていて、受験シーズンになると入試のための心得が掲載された。ライバル雑誌の﹃少女の友﹄・﹃少女画報﹄とは対照的に映画俳優や歌劇のスターを取り上げることはなく、紙面では良妻賢母的な人物が紹介されていた。そのため保護者からも支持を受け、発行部数第1位を維持した。発行部数は1923年が6万7千部、1937年が49万2千部[1]。-
「母の愛」、『少女倶楽部』昭和三年一月号(昭和2年刊<1927年>)山川秀峰口絵
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『少女倶楽部』昭和10年(1935年)10月号に掲載された長谷川町子のグラビア写真。
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講談社出版物の表紙
主な作家[編集]
文学作品の作家[編集]
●吉屋信子 - ﹃三つの花﹄︵大正15年4月号-昭和2年6月号︶、﹃白鸚鵡﹄︵昭和3年1月-12月︶、﹃七本椿﹄︵昭和4年1月-12月︶、﹃あの道この道﹄︵昭和9年4月-10年2月︶、﹃毬子﹄︵昭和11年︶ ●川端康成 - ﹃愛犬エリ﹄︵昭和7年12月号︶、﹃開校記念日﹄︵昭和8年2月号︶、﹃夏の宿題﹄︵昭和8年7月号︶、 ﹃学校の花﹄︵昭和8年9-12月号︶、﹃薔薇の家﹄︵昭和9年2月号︶、﹃駒鳥温泉﹄︵昭和10年2月号︶、﹃弟の秘密﹄︵昭和10年12月号︶、﹃翼にのせて﹄︵昭和11年6月号︶、﹃コスモスの友﹄︵昭和11年10月号︶。 ●由利聖子 - ﹃我が家の合唱﹄︵昭和16年︶ ●西條八十 - ﹃天使の翼﹄︵昭和12年-昭和13年︶、﹃荒野の少女﹄︵昭和14年1月号-昭和15年5月号︶、﹃人食いバラ﹄︵昭和28年1-12月号︶、﹃幽霊やしき﹄︵昭和29年1月号-12月号︶、﹃流れ星の歌﹄︵昭和30年1月号-12月号︶ ●菊池寛 - ﹃心の王冠﹄︵昭和13年1月号-昭和14年12月号︶、﹃珠を争う﹄︵昭和15年1月号-12月号︶、﹃輝ける道﹄︵昭和16年1月号-昭和17年3月号︶ ●佐藤紅緑 - ﹃毬の行方﹄︵昭和3年1月号-昭和4年7月号︶、﹃朝の雲雀﹄︵昭和4年4月号-昭和5年5月号︶、﹃夾竹桃の花咲けば﹄︵昭和5年7月号-昭和6年6月号︶、﹃みどりの天使﹄︵昭和6年︶、﹃麗わしき母﹄︵昭和7年︶、﹃桃太郎遠征記﹄︵昭和8年︶、﹃朝日のごとく﹄︵昭和9年︶、﹃あの山越えて﹄︵昭和10年︶、﹃手に手をとって﹄︵昭和11年︶、﹃花咲く丘へ﹄︵昭和12年︶、﹃美しき港﹄︵昭和13年︶、﹃微風﹄︵昭和14年︶ ●佐々木邦 - ﹃プラスとマイナス﹄︵大正14年︶、﹃小女権論者﹄︵大正15年︶、﹃全権先生﹄︵昭和5年︶、﹃短所矯正同盟﹄︵昭和3年︶、﹃少女百面相﹄︵昭和7年︶ ●北川千代 - ﹃春やいづこ﹄(昭和6年) ●細川武子 - ﹃乙女の国﹄︵昭和21年1月号-12月号︶ ●小糸のぶ - ﹃花いつの日に﹄、﹃また足音が…﹄、﹃リラの花かげに﹄、﹃花いつの日に﹄、﹃秋高し﹄、﹃星の道は遠い﹄、﹃白い雲のむこうに﹄、﹃風が泣くとき﹄ ●中沢ミチ夫 - ﹃おもかげ草紙﹄、﹃乙女の密使﹄、﹃観音笛﹄、﹃金鈴草紙﹄、﹃春駒人形﹄、﹃白雪おとめ﹄、﹃母恋山彦﹄、﹃郵便馬車の少女﹄ ●北條誠 - ﹃花は清らに﹄、﹃浅草﹄、﹃白いことば﹄、﹃涙にぬれて﹄ ●高木彬光 - ﹃鬼火の家﹄、﹃金色の猫﹄、﹃紅色のダイヤ﹄、﹃道化人形﹄ ●江戸川乱歩 - ﹃塔上の奇術師﹄、﹃魔法人形﹄ ●紅ユリ子 - ﹃三ちゃん物語﹄、﹃こんぺいとう先生﹄ ●北畠八穂 - ﹃海のオルガン﹄、﹃吹雪のタラ舟﹄ ●津村節子 - ﹃真紀とにいちゃん﹄ ●堤千代 - ﹃かえで鳥の歌﹄ ●横山美智子 - ﹃冬に咲く花﹄ ●大原富枝 - ﹃昌子と珊瑚細工﹄ ●井上靖 - ﹃赤い実﹄ ●船山馨 - ﹃白鳥はかなしからずや﹄ ●加藤まさを - 画家、詩人。詩と挿絵からなる﹃月の沙漠﹄を発表。漫画家[編集]
●田河水泡 - ﹃窓野雪夫さん﹄ ●杉浦茂 ●原一司 ●長谷川町子 - ﹃仲よし手帖﹄、﹃サザエさん﹄︵単行本﹁別冊サザエさん﹂に収録︶ ●手塚治虫 - ﹃リボンの騎士﹄、﹃火の鳥﹄ ●石ノ森章太郎 ●水野英子 ●ちばてつや - ﹃ユカをよぶ海﹄、﹃1・2・3と4・5・ロク﹄ ●あすなひろし ●西谷祥子 ●松本零士 ●杵渕やすお ●赤塚不二夫 - ﹃くらやみの天使﹄、﹃おハナちゃん﹄、﹃青い目の由紀﹄ ●上田トシコ - ﹃フイチンさん﹄画家[編集]
●蕗谷虹児 - 挿絵、表紙絵を担当。 ●高畠華宵 - 同上。 ●加藤まさを ●須藤しげる ●石原豪人 - ﹃塔上の奇術師﹄、﹃魔法人形﹄などの挿絵を担当。参考文献[編集]
●﹃少女倶楽部・少女クラブ総目次﹄全2巻、ゆまに書房、2010年出典[編集]
- ^ 今田絵里香 『「少女」の社会史』 勁草書房、2007年。ISBN 978-4326648788。