小木港
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小木港 | |
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佐渡汽船ターミナルビル(2020年8月)小木地区の位置 | |
所在地 | |
国 | 日本 |
所在地 | 新潟県佐渡市 |
座標 | 北緯37度48分30秒 東経138度16分45秒 / 北緯37.80833度 東経138.27917度座標: 北緯37度48分30秒 東経138度16分45秒 / 北緯37.80833度 東経138.27917度 |
詳細 | |
管理者 | 新潟県 |
種類 | 重要港湾 |
統計 | |
統計年度 | 2015年度 |
発着数 | 664隻(2,949,759総トン)[1] |
旅客数 | 163,070人[2] |
公式サイト | 新潟県佐渡地域振興局:小木港 |
小木港︵おぎこう︶は、新潟県佐渡市︵佐渡島︶にある港湾。港湾管理者は新潟県。佐渡島では両津港と並んで港湾法上の重要港湾に指定されている。
概要[編集]
佐渡島の南端に立地する。旧小木町の中心部に位置する北地区・南地区に加え、同地区の北東約2 km、旧羽茂町に位置する﹁羽茂地区﹂があり、以上の計3地区から成る[3][4]。前者は旧来より﹁小木港﹂と呼ばれていた港であり、後者は1998年に合併した旧・羽茂港である。 小木側の地区は、佐渡汽船のフェリー航路が就航しているほか、力屋観光汽船が観光船の運航拠点としている。羽茂地区は砂、砂利、石材、セメントなどの建設資材を取り扱う物流港として整備が進められている。 2015年度の発着数は664隻︵2,949,759総トン︶[1]、利用客数は163,070人︵乗込人員78,012人、上陸人員85,058人︶である[2]。 小木地区周辺では、地形の制約から市街地が手狭だったことから、1980年代に埋め立てにより宅地造成が行われた[5]。旧来の市街地には1904年︵明治37年︶の大火後に建てられた建造物が多く残っており、2021年現在、国の重要伝統的建造物群保存地区選定に向けた動きが進められている[6]。歴史[編集]
小木港は江戸時代には佐渡金山から産出した金・銀の輸送や西廻り航路の風待ち港として賑わい、佐渡の主要な玄関口として発展した[7][8][9]︵明治期以降は両津港が主要な玄関口となる︶。港は城山を挟んで西側の﹁内ノ澗﹂と東側の﹁外ノ澗﹂に隔てられた天然の良港であり[7]、前者は現・漁港、後者は現・商港である[10]。 羽茂港は明治時代から佐渡味噌の生産地として栄えてきた[11]。沿革[編集]
●1604年︵慶長9年︶ - 小木代官として原土佐守宗男が派遣される。従来からの港である元小木︵現在の小木港の西方︶から現在の小木へ港湾機能と人々を移転させ、内ノ澗に沿って計画的な町並みを築いた[12]。 ●1614年︵慶長19年︶ - 幕府直轄港となる[12]。 ●1672年︵寛文12年︶ - 西廻り航路が開設され、寄港地となる[12]。 ●1974年︵昭和49年︶ - 直江津港、両津港に続く県内3港目の重要港湾に指定 ●1985年︵昭和60年︶ - RC造4階建ての旅客ターミナルビル完成[11][13] ●1993年︵平成5年︶ - フェリーの大型化に対応した新フェリー埠頭を供用開始[11] ●1998年︵平成10年︶ - 羽茂港を合併、小木港羽茂地区とする[11] ●2015年︵平成27年︶4月25日 - 小木直江津航路に高速フェリー﹁あかね﹂が就航 ●2020年︵令和2年︶11月15日 - 高速フェリー﹁あかね﹂小木直江津航路最終運航。翌2021年~2022年はジェットフォイル﹁ぎんが﹂が就航した。 ●2023年︵令和5年︶4月29日 - 小木直江津航路にカーフェリー﹁こがね丸﹂が就航。航路[編集]
佐渡汽船[編集]
小木直江津航路 ●直江津港 - 小木港 2023年4月より、カーフェリー﹁こがね丸﹂が1日2往復就航している。冬期は運休となる。 2021年~2022年はカーフェリー運航がなかったため、ジェットフォイルにて運航されていた。力屋観光汽船[編集]
2007年に導入された64人乗り高速船﹁あかしあ﹂を用いて、寺泊港や柏崎港、能登半島の飯田港などとの間にチャーター便が運航されることがあった[14][15][16]。日本海観光フェリー[編集]
名鉄グループの日本海観光フェリーが能登半島の七尾港、和倉港、飯田港と当港の間でフェリー運航していたが、1978年には廃止となった。交通アクセス[編集]
- 新潟交通佐渡 の「小木港佐渡汽船」バス停がターミナル前に設けられており、佐和田BS方面と結ぶ小木線・赤泊線のほか、宿根木線が発着する。
- ターミナルから徒歩約2分の南佐渡観光案内所ではレンタサイクルの貸出しが行われている[17]。
- ターミナル内や周辺にレンタカー店が所在する。
脚注[編集]
(一)^ ab港湾統計︵平成27年度︶第2部第1表
(二)^ ab港湾統計︵平成27年度︶第2部第2表
(三)^ “小木港港湾計画図”. 新潟県交通政策局 港湾整備課. 2019年9月24日閲覧。
(四)^ “直江津港をいかしたまちづくりに関する調査 ―日本海沿岸地域の連携を目指して― 平成20年度調査報告書 4.小木港・両津港の現状”. 上越市創造行政研究所 (2009年3月). 2019年9月24日閲覧。
(五)^ ““港の前の住宅団地”完売目前に―佐渡の小木町。”. 日本経済新聞. (1986年5月13日). p. 22地方経済面 新潟
(六)^ “歴史ある町並みを後世に 佐渡小木・保存推進委が広報紙発行”. 新潟日報. (2021年3月3日)
(七)^ ab"小木(新潟県)". 日本大百科全書(ニッポニカ). コトバンクより2020年7月11日閲覧。
(八)^ 情報誌﹁シマイル﹂ 第4号 特集‥開港から四百年!北前船で栄えた港町 小木 p.2 - 佐渡市︵2020年5月10日アーカイブ︶ - 国立国会図書館Web Archiving Project
(九)^ “佐渡市歴史文化基本構想 pp.36-40 第3章 3-1 歴史的変遷”. 佐渡市 (2011年3月). 2021年4月18日閲覧。
(十)^ “県管理漁港‥小木漁港”. 新潟県農林水産部 漁港課. 2019年9月24日閲覧。
(11)^ abcd“小木港︵重要港湾︶”. 新潟県佐渡地域振興局 地域整備部. 2019年9月24日閲覧。
(12)^ abc“佐渡市歴史文化基本構想 pp.60-61 第3章 3-2 (2) 集落・都市”. 佐渡市 (2011年3月). 2021年4月18日閲覧。
(13)^ “佐渡汽船と新潟県・小木町、小木港でターミナルビルの完工式。”. 日本経済新聞. (1985年4月6日). p. 22地方経済面 新潟
(14)^ “力屋観光汽船が来月、新型高速船を導入、座席幅広く、疲れにくく。”. 日本経済新聞. (2007年4月25日). p. 22地方経済面 新潟
(15)^ “力屋観光汽船、小木―寺泊、継続運航に、許可受け来春から。”. 日本経済新聞. (2008年12月19日). p. 22地方経済面 新潟
(16)^ “小木発﹁あかしあ﹂運航開始 夏の能登は船旅で 今季3倍増便”. 新潟日報. (2015年6月2日)
(17)^ “レンタサイクル”. 佐渡観光交流機構. 2021年4月18日閲覧。