伝法灌頂
伝法灌頂︵でんぼうかんじょう︶とは、阿闍梨という指導者の位を授ける儀式である。真言宗では、伝法灌頂を受け阿闍梨位を得て、はじめて正式な僧侶と認められる[1][2]。
概要[編集]
日本密教では、四度加行︵しどけぎょう︶という密教の修行を終えた人のみが受けられる。正しくは金胎両部伝法灌頂︵こんたいでりょうぶ・でんぽうかんぢょう︶という。ここで﹁金・胎﹂とは、中期密教の宇宙的世界観を表す金剛界︵こんごうかい︶と胎蔵界︵たいぞうかい︶を意味する。 中国密教、日本密教においては、この灌頂によって密教の奥義がすべて伝授され、弟子を持つこと︵教師資格︶が許される。また、密教においては仏典だけに捉われず、口伝や仏意などを以て弟子を指導することができることになる。阿闍梨灌頂、または受職灌頂ともいう。脚注[編集]
- ^ “高野山大学 キャリアガイド 僧侶をめざす”. [1]. 2016年4月12日閲覧。
- ^ “真言宗智山派総本山智積院 行事・イベント 伝法灌頂”. [2]. 2016年4月12日閲覧。