北米4大プロスポーツリーグ
4大プロスポーツリーグ[編集]
メジャーリーグベースボール[編集]
ナショナルフットボールリーグ[編集]
ナショナルバスケットボールアソシエーション[編集]
ナショナルバスケットボールアソシエーション(NBA)はバスケットボールの世界最高峰リーグであり、1946年にバスケットボールアソシエーションオブアメリカ(BAA)の名称で設立された。1979年に革新的なスリーポイントフィールドゴールが採用された。同年にマジック・ジョンソン(ロサンゼルス・レイカーズ)とラリー・バード(ボストン・セルティックス)がデビューしてからは一時期低迷していた人気が急上昇していった。1984年にはマイケル・ジョーダン(シカゴ・ブルズ)がデビューして更に人気が高まった。1984年に就任したデビッド・スターンコミッショナーは世界戦略を推し進めていき、1992年にはバルセロナオリンピックにおいてマジック・ジョンソン、ラリー・バード、マイケル・ジョーダンらも参加した「ドリームチーム」が編成されるなどして、海外における人気も高まっていった。
1949年にライバル関係にあったナショナルバスケットボールリーグ(NBL)を部分的に吸収して12チームから17チームに増加し、現在の名前に改称した。1976年にライバルのアメリカンバスケットボールアソシエーション(ABA)と合併して18チームから22チームに増加した。2013年はアメリカ合衆国に29チーム、カナダに1チーム存在している。
1997年にヴァイオレット・パルマー[8]とディー・キャンター[9]が、NBAと契約を交わし、北米4大プロスポーツリーグでは初めてとなる女性審判員が誕生することとなった。
また、4大リーグの中では世界的に1番人気があるスポーツであることから最もグローバル化が進んでおり、2020-21シーズンの開幕ロスターに41か国を代表する107人(450人中)のアメリカ国外出身選手が登録されたことを発表した。
イースタン・カンファレンス EAST | |||||
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アトランティック・ディビジョン ATLANTIC | セントラル・ディビジョン CENTRAL | サウスイースト・ディビジョン SOUTHEAST | |||
ボストン・セルティックス | BOS | シカゴ・ブルズ | CHI | アトランタ・ホークス | ATL |
ブルックリン・ネッツ | BKN | クリーブランド・キャバリアーズ | CLE | シャーロット・ホーネッツ | CHA |
ニューヨーク・ニックス | NYK | デトロイト・ピストンズ | DET | マイアミ・ヒート | MIA |
フィラデルフィア・セブンティシクサーズ | PHI | インディアナ・ペイサーズ | IND | オーランド・マジック | ORL |
トロント・ラプターズ | TOR | ミルウォーキー・バックス | MIL | ワシントン・ウィザーズ | WAS |
ウェスタン・カンファレンス WEST | |||||
ノースウェスト・ディビジョン NORTHWEST | パシフィック・ディビジョン PACIFIC | サウスウェスト・ディビジョン SOUTHWEST | |||
デンバー・ナゲッツ | DEN | ゴールデンステート・ウォリアーズ | GSW | ダラス・マーベリックス | DAL |
ミネソタ・ティンバーウルブズ | MIN | ロサンゼルス・クリッパーズ | LAC | ヒューストン・ロケッツ | HOU |
オクラホマシティ・サンダー | OKC | ロサンゼルス・レイカーズ | LAL | メンフィス・グリズリーズ | MEM |
ポートランド・トレイルブレイザーズ | POR | フェニックス・サンズ | PHO | ニューオーリンズ・ペリカンズ | NOP |
ユタ・ジャズ | UTA | サクラメント・キングス | SAC | サンアントニオ・スパーズ | SAS |
サマーリーグ - レギュラーシーズン - プレーイン・トーナメント - プレーオフ - NBAファイナル(MVP) - ドラフト オールスターウィークエンド - ライジング・スターズ - シューティングスター - スリーポイントシュートアウト - スキルチャレンジ - スラムダンクコンテスト - オールスターゲーム(MVP) | |||||
MVP - ルーキー・オブ・ザ・イヤー - 最優秀守備選手賞 - シックスマン賞 - MIP - スポーツマンシップ賞 - 最優秀コーチ賞 - 最優秀役員賞 - J・ウォルター・ケネディ市民賞 オールNBAチーム - NBAオールディフェンシブチーム - NBAオールルーキーチーム | |||||
シーズンスタッツリーダー:得点 - リバウンド - アシスト - スティール - ブロック - フィールドゴール - フリースロー - 3ポイント / キャリアスタッツリーダー | |||||
NBPA - NBA TV - NBAリーグパス - サラリーキャップ - バイアウト - 10日間契約 - サイン・アンド・トレード - アリーナ - NBAゲータレード・リーグ - WNBA(ファイナル) NBA75周年記念チーム - NBA50周年記念オールタイムチーム - 35周年記念オールNBA - 25周年記念オールNBA - ミッドウェスト・ディビジョン - 記録 - ヘッドコーチ | |||||
北米4大プロスポーツリーグ |
ナショナルホッケーリーグ[編集]
ナショナルホッケーリーグ(NHL)はアイスホッケーの世界最高峰リーグであり、1917年にナショナルホッケーアソシエーション(NHA)から1チームを除いて脱退する形で、カナダ国内に設立された。カナダで最も人気のあるスポーツリーグであり、選手の約半分がカナダ出身者で占められている。一方で、アメリカ合衆国では特にカナダに近い北部の州に人気が偏っており、人気面ではMLBやNBAに大きく差を付けられているため、4大スポーツリーグとして数える事に対して否定的な意見も出ている。
1967年に勢力を拡大していたウェスタンホッケーリーグ(WHL)に対抗してチーム数を6チームから12チームに倍増させた(エクスパンション・シックスの加入)。1979年にライバルのワールドホッケーアソシエーション(WHA)が消滅すると、新たに4チームを加えるなど拡張路線を歩み、2000年には30チーム、2017年には31チーム、2021年には32チームにまで増加した。2021-2022シーズン現在ではアメリカ合衆国に25チーム、カナダに7チーム存在している。
ウェスタン・カンファレンス | イースタン・カンファレンス | ||
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パシフィック・ディビジョン | セントラル・ディビジョン | アトランティック・ディビジョン | メトロポリタン・ディビジョン |
アナハイム・ダックス | アリゾナ・コヨーテズ | ボストン・ブルーインズ | カロライナ・ハリケーンズ |
カルガリー・フレームス | シカゴ・ブラックホークス | バッファロー・セイバーズ | コロンバス・ブルージャケッツ |
エドモントン・オイラーズ | コロラド・アバランチ | デトロイト・レッドウィングス | ニュージャージー・デビルス |
ロサンゼルス・キングス | ダラス・スターズ | フロリダ・パンサーズ | ニューヨーク・アイランダース |
サンノゼ・シャークス | ミネソタ・ワイルド | モントリオール・カナディアンズ | ニューヨーク・レンジャース |
バンクーバー・カナックス | ナッシュビル・プレデターズ | オタワ・セネターズ | フィラデルフィア・フライヤーズ |
ベガス・ゴールデンナイツ | セントルイス・ブルース | タンパベイ・ライトニング | ピッツバーグ・ペンギンズ |
シアトル・クラーケン | ウィニペグ・ジェッツ | トロント・メープルリーフス | ワシントン・キャピタルズ |
シーズン - スタンレーカップ (プレーオフ–優勝チーム–ファイナル) - プレジデンツトロフィー - ドラフト - オールスターゲーム - 選手一覧 - オールスターチーム - 賞 - ウィンタークラシック - 北米4大プロスポーツリーグ |
年間収入と観客動員[編集]
年間収入[編集]
リーグ | スポーツ | 国名 | シーズン | チーム数 | 総収入 (10億ドル) |
1チーム換算 (100万ドル) |
出典 |
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ナショナルフットボールリーグ (NFL) | アメリカンフットボール | アメリカ合衆国 | 2018年 | 32 | 15 | 469 | [10] |
メジャーリーグベースボール (MLB) | ベースボール | アメリカ合衆国/カナダ | 2018年 | 30 | 10.6 | 300 | [11] |
ナショナルバスケットボールアソシエーション (NBA) | バスケットボール | アメリカ合衆国/カナダ | 2021-22年 | 30 | 10 | 300 | [12] |
ナショナルホッケーリーグ (NHL) | アイスホッケー | アメリカ合衆国/カナダ | 2013-14年 | 30 | 3.7 | 120 | [13] |
メジャーリーグサッカー (MLS) | サッカー | アメリカ合衆国/カナダ | 2018年 | 23 | 0.8 | 35 | [14] |
参考:英プレミアリーグ | サッカー | イングランド/ウェールズ | 2013-14年 | 20 | 5.01 | 250.5 | [15] |
参考:日本野球機構 | 野球 | 日本 | 2018年 | 12 | 1.8 | 150 | [16] |
観客動員[編集]
1試合平均の観客動員数はNFLが67,604人︵16試合制、2012年︶[21]、MLBが30,514人︵162試合制、2013年︶[22]、NHLが17,721人︵82試合制、2012-13年︶[23]、NBAが17,348人︵82試合制、2012-13年︶[23]である。人気格差[編集]
NFL | スーパーボウル | 41.6% |
大学アメフト | カレッジフットボール・プレーオフ決勝戦 | 14.3% |
MLB | ワールドシリーズ第6戦 | 6.8% |
NBA | NBAファイナル第5戦 | 4.8% |
NHL | スタンレーカップファイナル第7戦 | 1.4% |
選手の給与[編集]
順位 | スポーツ | 人数 |
---|---|---|
1 | アメリカンフットボール | 18 |
2 | バスケットボール | 13 |
3 | サッカー | 8 |
4 | テニス | 4 |
5 | ゴルフ | 3 |
6 | 自動車競技 | 2 |
7 |
総合格闘技 | 1 |
ボクシング | 1 |
フランチャイズの場所[編集]
4大プロスポーツチームのフランチャイズ分布[編集]
大都市圏。( )内は代表的な都市 | 国 | 順位 | 人口(2011 CA/2010) | 総数 | NFL | MLB | NBA | NHL |
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ニューヨーク (ニューヨーク) |
アメリカ合衆国 | 1 | 22,085,649 | 9 | ジャイアンツ ジェッツ |
ヤンキース メッツ |
ニックス ネッツ |
レンジャース アイランダース デビルス |
ロサンゼルス (ロサンゼルス、アナハイム) |
アメリカ合衆国 | 2 | 17,877,006 | 8 | ラムズ チャージャーズ |
ドジャース エンゼルス |
レイカーズ クリッパーズ |
キングス ダックス |
シカゴ (シカゴ) |
アメリカ合衆国 | 3 | 9,686,021 | 5 | ベアーズ | カブス ホワイトソックス |
ブルズ | ブラックホークス |
ワシントン・ボルチモア (ワシントンD.C.、ボルチモア) |
アメリカ合衆国 | 4 | 8,572,971 | 6 | コマンダース レイブンズ |
ナショナルズ オリオールズ |
ウィザーズ | キャピタルズ |
ボストン (ボストン) |
アメリカ合衆国 | 5 | 7,559,060 | 4 | ペイトリオッツ | レッドソックス | セルティックス | ブルーインズ |
サンフランシスコ (サンフランシスコ、オークランド、サンノゼ) |
アメリカ合衆国 | 6 | 7,468,390 | 5 | 49ers | ジャイアンツ アスレチックス |
ウォリアーズ | シャークス |
ダラス・フォートワース (ダラス、フォートワース) |
アメリカ合衆国 | 7 | 6,731,317 | 4 | カウボーイズ | レンジャーズ | マーベリックス | スターズ |
フィラデルフィア (フィラデルフィア) |
アメリカ合衆国 | 8 | 6,533,683 | 4 | イーグルス | フィリーズ | セブンティシクサーズ | フライヤーズ |
ヒューストン (ヒューストン) |
アメリカ合衆国 | 9 | 6,051,363 | 3 | テキサンズ | アストロズ | ロケッツ | — |
トロント (トロント) |
カナダ | 10 | 5,583,064 | 3 | — | ブルージェイズ | ラプターズ | メープルリーフス |
マイアミ (マイアミ) |
アメリカ合衆国 | 11 | 5,564,635 | 4 | ドルフィンズ | マーリンズ | ヒート | パンサーズ |
アトランタ (アトランタ) |
アメリカ合衆国 | 12 | 5,457,831 | 3 | ファルコンズ | ブレーブス | ホークス | — |
デトロイト (デトロイト) |
アメリカ合衆国 | 13 | 5,218,852 | 4 | ライオンズ | タイガース | ピストンズ | レッドウィングス |
シアトル (シアトル) |
アメリカ合衆国 | 14 | 4,199,312 | 2 | シーホークス | マリナーズ | — | クラーケン |
フェニックス (フェニックス) |
アメリカ合衆国 | 15 | 4,192,887 | 4 | カージナルス | ダイヤモンドバックス | サンズ | コヨーテズ |
モントリオール (モントリオール) |
カナダ | 16 | 3,824,221 | 1 | — | — | — | カナディアンズ |
ミネアポリス・セントポール (ミネアポリス、セントポール) |
アメリカ合衆国 | 17 | 3,615,902 | 4 | バイキングス | ツインズ | ティンバーウルブズ | ワイルド |
サンディエゴ (サンディエゴ) |
アメリカ合衆国 | 18 | 3,095,313 | 1 | — | パドレス | — | — |
デンバー (デンバー) |
アメリカ合衆国 | 19 | 3,090,874 | 4 | ブロンコス | ロッキーズ | ナゲッツ | アバランチ |
クリーブランド (クリーブランド) |
アメリカ合衆国 | 20 | 2,881,937 | 3 | ブラウンズ | ガーディアンズ | キャバリアーズ | — |
セントルイス (セントルイス) |
アメリカ合衆国 | 21 | 2,878,255 | 2 | — | カージナルス | — | ブルース |
オーランド (オーランド) |
アメリカ合衆国 | 22 | 2,818,120 | 1 | — | — | マジック | — |
タンパベイ (タンパ、セントピーターズバーグ) |
アメリカ合衆国 | 23 | 2,783,243 | 3 | バッカニアーズ | レイズ | — | ライトニング |
サクラメント (サクラメント) |
アメリカ合衆国 | 24 | 2,461,780 | 1 | — | — | キングス | — |
ピッツバーグ (ピッツバーグ) |
アメリカ合衆国 | 25 | 2,447,393 | 3 | スティーラーズ | パイレーツ | — | ペンギンズ |
シャーロット (シャーロット) |
アメリカ合衆国 | 26 | 2,402,623 | 2 | パンサーズ | — | ホーネッツ | — |
バンクーバー (バンクーバー) |
カナダ | 27 | 2,313,328 | 1 | — | — | — | カナックス |
ポートランド (ポートランド) |
アメリカ合衆国 | 28 | 2,226,009 | 1 | — | — | トレイルブレイザーズ | — |
シンシナティ (シンシナティ) |
アメリカ合衆国 | 29 | 2,172,191 | 2 | ベンガルズ | レッズ | — | — |
サンアントニオ (サンアントニオ) |
アメリカ合衆国 | 30 | 2,142,508 | 1 | — | — | スパーズ | — |
カンザスシティ (カンザスシティ) |
アメリカ合衆国 | 31 | 2,104,853 | 2 | チーフス | ロイヤルズ | — | — |
インディアナポリス (インディアナポリス) |
アメリカ合衆国 | 32 | 2,080,782 | 2 | コルツ | — | ペイサーズ | — |
コロンバス (コロンバス) |
アメリカ合衆国 | 33 | 2,071,052 | 1 | — | — | — | ブルージャケッツ |
ラスベガス (ラスベガス) |
アメリカ合衆国 | 34 | 2,036,338 | 2 | レイダース | — | — | ゴールデンナイツ |
ミルウォーキー (ミルウォーキー) |
アメリカ合衆国 | 36 | 1,751,316 | 2 | — | ブルワーズ | バックス | — |
ローリー (ローリー) |
アメリカ合衆国 | 37 | 1,749,525 | 1 | — | — | — | ハリケーンズ |
ソルトレイクシティ (ソルトレイクシティ) |
アメリカ合衆国 | 38 | 1,744,886 | 1 | — | — | ジャズ | — |
ナッシュビル (ナッシュビル) |
アメリカ合衆国 | 40 | 1,670,890 | 2 | タイタンズ | — | — | プレデターズ |
ジャクソンビル (ジャクソンビル) |
アメリカ合衆国 | 43 | 1,345,596 | 1 | ジャガーズ | — | — | — |
オクラホマシティ (オクラホマシティ) |
アメリカ合衆国 | 45 | 1,322,429 | 1 | — | — | サンダー | — |
メンフィス (メンフィス) |
アメリカ合衆国 | 47 | 1,316,100 | 1 | — | — | グリズリーズ | — |
オタワ (オタワ) |
カナダ | 50 | 1,236,324 | 1 | — | — | — | セネターズ |
バッファロー (バッファロー) |
アメリカ合衆国 | 51 | 1,215,826 | 2 | ビルズ | — | — | セイバーズ |
ニューオーリンズ (ニューオーリンズ) |
アメリカ合衆国 | 52 | 1,214,932 | 2 | セインツ | — | ペリカンズ | — |
カルガリー (カルガリー) |
カナダ | 53 | 1,214,839 | 1 | — | — | — | フレームス |
エドモントン (エドモントン) |
カナダ | 56 | 1,159,869 | 1 | — | — | — | オイラーズ |
ウィニペグ (ウィニペグ) |
カナダ | 76 | 730,018 | 1 | — | — | — | ジェッツ |
グリーンベイ (グリーンベイ) |
アメリカ合衆国 | 156 | 304,783 | 1 | パッカーズ | — | — | — |
アメリカ合衆国[編集]
カナダ[編集]
NHLは1917年にカナダの3都市︵ケベック州モントリオール、オンタリオ州トロント、オンタリオ州オタワ︶に4チームが設立されたのが始まりだった。長年カナダで最も人気のあるプロスポーツリーグであるが、市場規模の大きさから現在は31チーム中24チームがアメリカ合衆国国内にチームを置いている。 MLBではかつて2チームがカナダに本拠地を置いていた。1969年にはカナダにチームを置く最初のMLBチームとして、モントリオール・エクスポズがモントリオールに創設された。しかしエクスポズは2005年、アメリカ合衆国の首都ワシントンD.C.へ移転し、ワシントン・ナショナルズとなった。もう一つのチームのトロント・ブルージェイズは、トロントに拠点を置くチームとして1977年に創設され、1992年にはワールドシリーズに出場・優勝した最初のアメリカ合衆国外チームとなった。そして、翌1993年に2年連続ワールドチャンピオンに輝いた。 NBAではその創立時からトロント・ハスキーズがトロントに本拠地を置いていたが、初年の1946-47シーズンのみで終わった。1995年にトロントに拠点を置くチームとしてトロント・ラプターズがNBAに加入した。さらに同年には、ブリティッシュコロンビア州バンクーバーに拠点を置くバンクーバー・グリズリーズも創設されたが、こちらは2001年にはアメリカ合衆国のテネシー州メンフィスへ移転した。国際的地位[編集]
4大スポーツリーグはすべて、収益・選手のプレーの質・選手の給与面からそれぞれのスポーツで世界最高峰のリーグと考えられている。ナショナルフットボールリーグ[編集]
NFLは北アメリカに極端に人気が集中しており、1991年から海外進出を試みてヨーロッパでリーグ戦のNFLヨーロッパを主催していたものの、期待されていた収益を生み出せずに失敗に終わり、2007年に停止した。2012年は選手全体の96.9%をアメリカ合衆国の50州出身者が占めていた[31]。メジャーリーグベースボール[編集]
MLBは北アメリカ以外ではラテンアメリカと東アジアに大きな存在感を発揮している。特にドミニカ共和国やベネズエラはMLB各チームが運営する野球アカデミーなど貧しくても才能があれば野球に専念出来る環境が充実しており[32][33]、多くの野球少年がMLBでのプレーを夢見て猛練習に励んでいる。社会主義国であり、アメリカ合衆国と国交を断絶しているためにMLBでのプレーを国が認めていないキューバからも国内リーグ︵セリエ・ナシオナル・デ・ベイスボル︶に所属する多くの一流・期待の若手選手がプレーするためにこれまでに亡命している。世界第2位の年間総収入を稼ぎ、人気が非常に高い国内リーグ︵日本野球機構︶を有する日本からも野茂英雄、イチロー、松井秀喜、松坂大輔、ダルビッシュ有、大谷翔平などリーグを代表する多くの一流選手がこれまでにMLBでのプレーに挑戦している。韓国からは2012年オフに柳賢振が初めて国内リーグ︵韓国野球委員会︶から直接MLBでのプレーに挑戦した。2013年の試合出場選手の出身国・地域数は22。その割合はアメリカ合衆国50州72.1%、ドミニカ共和国10.2%、ベネズエラ7.5%、カナダ1.7%、プエルトリコ︵アメリカ合衆国自治領︶1.6%、キューバ1.6%、メキシコ1.2%、日本0.9%、キュラソー︵オランダ自治領︶0.6%、パナマ0.5%などだった[34]。ナショナルホッケーリーグ[編集]
NHLは北アメリカ以外では北ヨーロッパに大きな存在感を発揮している。かつて1976年から1991年までに開催されたスーパーシリーズではソビエト連邦国内リーグ︵ソビエト・チャンピオンシップリーグ︶のチームがNHLのチームと合計92試合対戦して51勝31敗10分けと圧倒する強さを見せていた。1989年の東欧革命以降は東ヨーロッパの多くの一流選手が主に給与面の魅力からNHLへ流出するようになったが、ロシアを中心に東ヨーロッパ諸国で構成されるコンチネンタルホッケーリーグ︵KHL︶はNHLに次ぐ世界第2位レベルのアイスホッケーリーグとして一般的に考えられている。2012-13年の試合出場選手の出身国は19。その割合はカナダ52.9%、アメリカ合衆国23.8%、スウェーデン6.5%、チェコ5.1%、ロシア3.2%、フィンランド2.5%、スロバキア1.3%、デンマーク1.0%、スイス0.9%、ドイツ0.9%などだった[35]。ナショナルバスケットボールアソシエーション[編集]
NBAは比較的多くの国で人気を獲得しており、4大スポーツの中で最も世界的に人気の高いスポーツリーグである︵2013-14年の開幕ロースター入り選手の出身国・地域数は42だった[36]︶。近年はヨーロッパ最上位のユーロリーグとの協力関係も強化している。選手の育成制度[編集]
メジャーリーグベースボール[編集]
MLBチームと契約を交わした選手の大半は直後に厳格なフランチャイズ契約を交わしている球団傘下のマイナーリーグ︵MiLB︶チームに配属される。そして、マイナーリーグ所属の選手全員がMLBチームとの契約下に置かれている。MiLBは7段階︵AAA、AA、アドバンスドA、クラスA、ショートシーズンA、ルーキー・アドバンスド、ルーキーリーグ︶に階層分けされており、MLB各チームは7から9の傘下チームを所有している。セントルイス・カージナルスのブランチ・リッキーGMが選手を育成するファームとするために1920年代にMiLB組織の拡充に努め、﹁既存のマイナーリーグチームの独自性を失わせることにより、野球の試合を台無しにする﹂と主張するケネソー・マウンテン・ランディスコミッショナーと激しく対立した。ナショナルフットボールリーグ[編集]
カレッジフットボール︵大学アメフト︶はアメリカ合衆国の学生スポーツの中で抜群の人気を誇り、MLBやNBAにも迫るほどだが、現在では組織化されたファームシステムを保持していない。そのためにほぼすべての選手が全米大学体育協会︵NCAA︶に在籍した後にNFLドラフトの指名を受けている。かつて1970年代までセミプロチームやマイナーチームが存在しており、2007年まで存在したNFLヨーロッパはヨーロッパにおける普及と育成組織としての役割を担っていた。ナショナルバスケットボールアソシエーション[編集]
NBAゲータレードリーグ︵NBAGL︶がNBA傘下のプロリーグとして運営されている。2005年3月にデビッド・スターンコミッショナーが同リーグを﹁真のNBA傘下のファームシステム﹂としていく計画を発表したが、現状ではまだほとんどの新人がNCAAからNBAドラフトの指名を受けている。ナショナルホッケーリーグ[編集]
NHLの下部組織リーグは5つ存在しており、アメリカンホッケーリーグ︵AHL︶が最もレベルが高く、野球のMiLBで例えるとAAA級相当のリーグである。AHL所属の30チームすべてがNHLのチームと選手育成契約を結んでいるため、独立採算制で運営しているが、選手は提携しているNHLチームから供給される。更にECHLとセントラルホッケーリーグ︵CHL︶とフェデラルホッケーリーグ︵FHL︶がAA級相当のリーグであり、サザンプロフェッショナルホッケーリーグ︵SPHL︶がA級相当のプロリーグとして存在している。その他の主なプロスポーツリーグ[編集]
メジャーリーグサッカー[編集]
メジャーリーグサッカー︵MLS︶はアメリカ合衆国とカナダにおけるサッカーの最上位リーグである。2022年シーズンはアメリカ合衆国に25チーム、カナダに3チーム存在しており、球技のプロリーグとしてNHLに次ぐ北米5番目の規模である。1994年のFIFAワールドカップ開催国がアメリカ合衆国に決定したことを契機にプロサッカーリーグを設立しようとする機運が高まり、2年後の1996年に10チームで設立された。2007年にサラリーキャップの除外対象となる特別指定選手制度が導入され、デビッド・ベッカム、ティエリ・アンリ、ズラタン・イブラヒモビッチのような海外リーグのスター選手を獲得出来るようになった。 2014年のESPNの世論調査によると、アメリカの子供の間でのMLSの人気がMLBに並んだという結果が出ており、若年層を中心に関心が高まりつつある[37]。2015年シーズンでは、レギュラーシーズンの1試合平均観客動員数が2万1546人であり、NBAやNHLを大きく上回った[38]。2015年時点での平均年俸は28万2499ドルであり[39]、最高年俸はオーランド・シティSCに所属しているカカの716万7500ドルである[40]。カナディアンフットボールリーグ[編集]
カナディアンフットボールリーグ︵CFL︶はカナディアンフットボールの唯一のプロリーグである。起源は1860年代に確認出来るが、公式には1958年に開始されたとされている。2013年はカナダに9チーム存在している。カナダ国内ではNHLに次いで2番目に人気があるスポーツリーグである。カナダの世論調査会社﹁アンガス・レイド﹂によると、2013年の人気スポーツ調査ではNHLが46%、CFLが26%、NFLが21%、MLBが20%、NBAが7%だった[41]。 現在はカナダのチームのみで構成されているリーグであるが、1993年から1995年のシーズンはアメリカ合衆国にもチームがあった('95シーズンは5チーム)。メジャーリーグクリケット[編集]
メジャーリーグクリケット︵MLC︶はアメリカ合衆国で行われているトゥエンティ20形式のプロクリケットリーグである。2023年に開始され、6チームが所属している。下位リーグのマイナーリーグクリケットは2021年に開始しており、2023年シーズンでは26チームが所属している。クリケットは1709年の英領アメリカ時代から始まり、アメリカで300年以上の歴史がある[42]。1861年に起きた南北戦争以前はクリケットがアメリカで一番人気スポーツであったが、野球がアメリカのスポーツとしての地位を確立した19世紀後半以降は長期に渡って低迷していた[42]。近年はクリケットが一番人気の地域である南アジアや西インド諸島からの移民の流入もあり、クリケット人気が徐々に復活し、新プロリーグの創設に繋がった。2024年にはトゥエンティ20方式のワールドカップがアメリカで初開催され[43]、ニューヨーク都市圏に34,000人収容のクリケット専用スタジアムが建設されることで合意した[44]。また、2028年ロサンゼルスオリンピックでクリケットが実施されることが決定した[45]。LA28大会組織委員会のディレクターであるカンプリアーニはクリケットに関するプレゼンテーションをIOC総会で行い、﹁世界中に推定25億人のファンがいる世界で2番目に人気のあるスポーツを歓迎できることに興奮している﹂と語った[46]。LA28大会組織委員会のワッサーマン委員長は、クリケット採用に関し、﹁25億人のファンを有するスポーツを我々の都市にもたらす好機﹂と述べた[47]。MLCには、インドの大富豪であるリライアンス・インダストリーズ会長のムケシュ・アンバニ、マイクロソフトCEO兼会長のサティア・ナデラ、アドビCEO兼会長のシャンタヌ・ナラヤンなど実力者が後援者となっている[48]。アリーナフットボールリーグ[編集]
アリーナフットボールリーグ︵AFL︶はアリーナフットボール︵屋内アメリカンフットボール︶の唯一のプロリーグである。アメリカンフットボールよりもはるかに小さな室内のフィールド上でプレーされている。世界的な不況の煽りを受けて2009年8月に無期限の運営停止が発表されたが[49]、2010年にリーグが再開された。2013年はアメリカ合衆国に14チーム存在していたが、2019年11月27日に破産申請した。レジェンズ・フットボール・リーグ[編集]
レジェンズ・フットボール・リーグ︵LFL︶はアメリカ合衆国で行われている女性による7人制のインドア・アメリカンフットボールリーグである。ブラジャーとパンティーに似た下着風のユニフォームから以前は﹁ランジェリー・フットボール・リーグ︵Lingerie Football League︶﹂と言う名称だったが、2013年シーズンから﹁レジェンズ・フットボール・リーグ﹂に変更された。ウィメンズ・ナショナルバスケットボールアソシエーション[編集]
ウィメンズ・ナショナルバスケットボールアソシエーション︵WNBA︶は女子バスケットボールの世界最高峰リーグであり、1996年に設立された。アメリカ合衆国の歴史上で最も長く続いている女子スポーツリーグである。2013年はアメリカ合衆国に12チーム存在している。ウィメンズ・プロフェッショナル・ファストピッチ[編集]
ウィメンズ・プロフェッショナル・ファストピッチ︵WPF︶はアメリカ合衆国における女子ソフトボールリーグである。2023年に4チームで開始された。プレミア・バレーボール・リーグ[編集]
プレミア・バレーボール・リーグ︵PVL︶はアメリカ合衆国におけるバレーボールリーグである。2012年に女子のみのリーグとして設立され、翌2013年からは男子も開幕。2017年は女子13チーム、男子15チームが参加している。脚注[編集]
関連項目[編集]
- アメリカ合衆国のスポーツ
- メジャーリーグベースボールとナショナルフットボールリーグの両方の試合に出場した選手の一覧
- メジャーリーグベースボールとナショナルバスケットボールアソシエーションの両方の試合に出場した選手の一覧
アメリカン・フットボール・カンファレンス(AFC) | ||||||||||||||||||
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西地区 | 北地区 | 南地区 | 東地区 | |||||||||||||||
デンバー・ブロンコス | ボルチモア・レイブンズ | ヒューストン・テキサンズ | バッファロー・ビルズ | |||||||||||||||
カンザスシティ・チーフス | シンシナティ・ベンガルズ | インディアナポリス・コルツ | マイアミ・ドルフィンズ | |||||||||||||||
ラスベガス・レイダース | クリーブランド・ブラウンズ | ジャクソンビル・ジャガーズ | ニューイングランド・ペイトリオッツ | |||||||||||||||
ロサンゼルス・チャージャーズ | ピッツバーグ・スティーラーズ | テネシー・タイタンズ | ニューヨーク・ジェッツ | |||||||||||||||
ナショナル・フットボール・カンファレンス(NFC) | ||||||||||||||||||
西地区 | 北地区 | 南地区 | 東地区 | |||||||||||||||
アリゾナ・カージナルス | シカゴ・ベアーズ | アトランタ・ファルコンズ | ダラス・カウボーイズ | |||||||||||||||
ロサンゼルス・ラムズ | デトロイト・ライオンズ | カロライナ・パンサーズ | ニューヨーク・ジャイアンツ | |||||||||||||||
サンフランシスコ・49ers | グリーンベイ・パッカーズ | ニューオーリンズ・セインツ | フィラデルフィア・イーグルス | |||||||||||||||
シアトル・シーホークス | ミネソタ・バイキングス | タンパベイ・バッカニアーズ | ワシントン・コマンダース | |||||||||||||||
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イースタン・カンファレンス EAST | |||||
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アトランティック・ディビジョン ATLANTIC | セントラル・ディビジョン CENTRAL | サウスイースト・ディビジョン SOUTHEAST | |||
ボストン・セルティックス | BOS | シカゴ・ブルズ | CHI | アトランタ・ホークス | ATL |
ブルックリン・ネッツ | BKN | クリーブランド・キャバリアーズ | CLE | シャーロット・ホーネッツ | CHA |
ニューヨーク・ニックス | NYK | デトロイト・ピストンズ | DET | マイアミ・ヒート | MIA |
フィラデルフィア・セブンティシクサーズ | PHI | インディアナ・ペイサーズ | IND | オーランド・マジック | ORL |
トロント・ラプターズ | TOR | ミルウォーキー・バックス | MIL | ワシントン・ウィザーズ | WAS |
ウェスタン・カンファレンス WEST | |||||
ノースウェスト・ディビジョン NORTHWEST | パシフィック・ディビジョン PACIFIC | サウスウェスト・ディビジョン SOUTHWEST | |||
デンバー・ナゲッツ | DEN | ゴールデンステート・ウォリアーズ | GSW | ダラス・マーベリックス | DAL |
ミネソタ・ティンバーウルブズ | MIN | ロサンゼルス・クリッパーズ | LAC | ヒューストン・ロケッツ | HOU |
オクラホマシティ・サンダー | OKC | ロサンゼルス・レイカーズ | LAL | メンフィス・グリズリーズ | MEM |
ポートランド・トレイルブレイザーズ | POR | フェニックス・サンズ | PHO | ニューオーリンズ・ペリカンズ | NOP |
ユタ・ジャズ | UTA | サクラメント・キングス | SAC | サンアントニオ・スパーズ | SAS |
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カルガリー・フレームス | シカゴ・ブラックホークス | バッファロー・セイバーズ | コロンバス・ブルージャケッツ |
エドモントン・オイラーズ | コロラド・アバランチ | デトロイト・レッドウィングス | ニュージャージー・デビルス |
ロサンゼルス・キングス | ダラス・スターズ | フロリダ・パンサーズ | ニューヨーク・アイランダース |
サンノゼ・シャークス | ミネソタ・ワイルド | モントリオール・カナディアンズ | ニューヨーク・レンジャース |
バンクーバー・カナックス | ナッシュビル・プレデターズ | オタワ・セネターズ | フィラデルフィア・フライヤーズ |
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