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タイムトラベル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
未来人から転送)
バック・トゥ・ザ・フューチャー』に登場するタイムマシン・デロリアンの、行先を設定する部分の模型

: time travelSF

概要

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タイムトラベルという概念は、科学的な立場からみると様々な問題点[注 1]が指摘され、今の科学力では実現できないとされている。

タイムトラベルの類は、「過去-未来の非対称性」や、「時間の流れ」という概念を前提としているが、これらの前提をどう扱うかで「タイムトラベル」は様々に描かれる。視聴者を楽しませてくれる反面、作者には、視聴者に論理破綻を感じさせないようにストーリーを構築する、夢があるように描く、などの課題を突きつける。

空想物語(フィクション)としては一般的なもので、タイムトラベルを扱った作品も国内外多く発表されている。

タイムトラベルの位置づけ

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SF

使20SF

SF


タイムトラベル物語の類型

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A. 


(一)18871895

(二)

(三)

(四)

B. 


(一)

(二)

(三)

(四)

タイムトラベル物語の起源

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広義のタイムトラベルと見なせる要素を持つ多数の初期作品が存在するため、タイムトラベル物の最初の実例と認められる作品について、全面的に同意された定義は存在しない。古代に創作されたいくつかの神話や寓話などには未来へタイムスリップする話が含まれている。また、知られている作品は未来へのタイムトラベルものよりも近年になるが、過去へのタイムトラベルものの起源もはっきりとは知られていない。

未来へのタイムトラベル

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[ 2][1]

29en:Payasi[2]

8224787

325

3300

3097200姿

59

1820 (Looking backward)188818872000

西  (L'An 2440, rêve s'il en fut jamais)[ 3]1770西2440177125西[3]

過去へのタイムトラベル

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物理学の未解決問題
過去へのタイムトラベルは可能か。

20 Memoirs of the Twentieth Century 1733使19971998[4]1728使 Origins of Futuristic Fiction 19981728使[5]使[4]

SF Far Boundaries 19511838:  Missing One's Coach: An Anachronism [6]818378[7]

1843[8]

1861 Paris avant les hommes [9]

SF使1881 The Clock That Went Backward 

1889

初期のタイムマシン

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使1887 El Anacronópete [10]

1895HG1888 en:The Chronic Argonauts SF


タイムトラベル物語の歴史といくつかの構造

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SF




タイムパラドックス

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Time Paradox / 

SFSF

3

(一)[ 4][ 5]

(二)[ 6]

(三)

SFGurdians of Time1960

タイムパラドックスと矛盾

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The Legion of Time1938

[]



ABy His Bootstraps1941

SFThe Theory and Practice of Time Travel1971


【例】『マイナス・ゼロ』(広瀬正)より

現代で買った新品のライターを持つ男がタイムトラベルし、過去へそのライターを忘れてくる。実はそのライターは第三者により時を経て現代に存在する忘れてきたライターとすり替えられており、新品で買ったライターはタイムトラベルをせず現代に存在する。タイムトラベルをするライターは現代と過去を無限ループとして往来する存在であるが、現代に新品がある限りそのライターはどこで買ったものでもない。

1960P19441990

タイムトラベル活劇

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SFIf

LJIN--vs1991[11]

J



SF使

情報タイムトラベル

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'

SF


タイムトラベルの可能性と不可能性

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ファインマンの考え

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リチャード・P・ファインマンは、「反粒子は時間を逆行している正の素粒子だ」と考えた。この考え方は「ディラックの海」の持つ問題点を解決するものだったが、「ディラックの海」という考え方は後に物理学者らによって(別の方法で)修正された。

ホーキングの時間順序保護説

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スティーヴン・ホーキングは「タイムマシンは不可能である」と述べた。彼は「過去に行くことを許容する時間的閉曲線が存在するためには、場のエネルギー無限大でなくてはならない[要出典]」と述べた。

未来へのタイムトラベル

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タイムマシンの開発

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タイムマシンを開発しようとした人々の話や、その困難、可能性・不可能性に関する諸見解については「タイムマシンの研究」を参照。

タイムトラベルが登場する作品

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脚注

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注釈

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(一)^ 

(二)^ 44

(三)^ 1 1982

(四)^ T-800T-1000T-X

(五)^ 83 (TV1)13

(六)^ 

出典

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  1. ^ Dowson, John (1879), A classical dictionary of Hindu mythology and religion, geography, history, and literature, Routledge 
  2. ^ Debiprasad Chattopadhyaya (1964), Indian Philosophy (7 ed.), People's Publishing House, New Delhi 
  3. ^ Robert Darnton, The Forbidden Best-Sellers of Pre-Revolutionary France (New York: W.W. Norton, 1996), 120.
  4. ^ a b Alkon, Paul K. (1987). Origins of Futuristic Fiction. The University of Georgia Press, 95-96. ISBN 0-8203-0932-X.
  5. ^ Alkon, Paul K. (1987). Origins of Futuristic Fiction. The University of Georgia Press, 85. ISBN 0-8203-0932-X.
  6. ^ Derleth, August (1951). Far Boundaries. Pellegrini & Cudahy, 3.
  7. ^ Derleth, August (1951). Far Boundaries. Pellegrini & Cudahy, 11-38.
  8. ^ Flynn, John L.. Time Travel Literature. Retrieved on 2006-10-28.
  9. ^ Rudwick, Martin J. S. (1992). Scenes From Deep Time. The University of Chicago Press, 166-169. ISBN 0-226-73105-7.
  10. ^ Uribe, Augusto (June 1999). "The First Time Machine: Enrique Gaspar's Anacronópete". The New York Review of Science Fiction Vol. 11, No. 10 (130): 12.
  11. ^ 「富山省吾インタビュー」『ゴジラVSキングギドラ コンプリーション』ホビージャパン、2020年3月31日、66頁。ISBN 978-4-7986-2176-0 

参考文献

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  • クリフォード・A・ピックオーバー(著)、青木薫(翻訳)『2063年、時空の旅』(講談社、2000年)ISBN 4062572907
  • ポール・デイヴィス(著)、林一(翻訳)『タイムマシンをつくろう!』(草思社、2003年)ISBN 4794212232
  • 金子隆一『新世紀未来科学』(八幡書店、2001年)ISBN 4893503952
  • キップ・ソーン(著)、林一(翻訳)『ブラックホールと時空の歪み アインシュタインのとんでもない遺産』(白揚社、1997年)ISBN 4826900775
  • ラリー・ニーヴン(著)、山高昭(翻訳)「タイム・トラベルの理論と実際」(ハヤカワ文庫『無常の月』収録)ISBN 4-15-010327-5
  • ミチオ・カク(著)、斉藤隆央(翻訳)『パラレルワールド 11次元の宇宙から超空間へ』(NHK出版、2006年)ISBN 4140810866

関連項目

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外部リンク

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