帝國の南進政策の
露拂ひと述べる。 戸川吉郎監修、佐藤進・濱口富士雄編﹃漢辞海﹄2版、三省堂、2006.1。 先週の金曜から 滝浦真人﹃日本の敬語論 ポライトネス理論からの再検討﹄大修館書店、2005.6。 を借覽。敬語論の歴史的展開とFTAの復習としてよくまとまつた本であるが、時枝や三上の記述をはじめてまともに讀んだ氣もする。タカマサのきまぐれ時評で山下仁﹁敬語研究におけるイデオロギー批判﹂︵野呂香代子・山下仁編﹃﹁正しさ﹂への問い 批判的社会言語学の試み﹄︵三元社、2001.3︶への言及を缺くのは不當としてある。山下を讀んでゐないのであるが、同氏のウェブサイトを見てゐると、院生にポライトネス理論研究をまとめさせてゐたりするので、本書と強く關係すると考へていいのだらう。菊池康人の言及への批判であるが、結局全否定してゐるわりに美辭が少ないのではないかと思つた。よほど山下で強く批判されてゐたのだらう。いづれにせよ、その人に敬意を示してといふ漠然とした使用基準や人稱のやうな文法的存在ではないことは誰でも學べることであらう。本書の價値はそこではないにしろ︵敬語論史は枕であるわけで、イデオローグ性を攻撃するのでもなければ、III章のほうが重要であらうが、こちらは非常に淡白で、結局、枕のはうが長い︶。 註釋のまねごと。﹁昔の世﹂が前世をいふとあからしむるには? 23:55
——貪欲と嫌惡と迷妄とを捨て、結び目を破り、命を失ふのを恐れることなく、犀の角のやうにただ獨り歩め
(中村元譯『ブッダの言葉 スッタニパータ』74詩、岩波書店、1984)
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