春日権現

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10182鹿[1]
旧称 本地
春日大明神 一殿 不空羂索観音
二殿 薬師如来
三殿 地蔵菩薩
四殿 十一面観音

但し、貞慶は、一殿を釈迦如来と見なしていた。

本殿以外の摂社・末社にも本地垂迹は適用された。

旧称 本地
若宮 文殊菩薩
三十八所 弥勒菩薩
榎本 毘沙門天
紀社 虚空蔵菩薩
一言主 不動明王
祓戸 阿弥陀如来

春日権現霊験記では、法相宗の教学である唯識論を学ぶ者は、春日権現によって守護されると説かれた。春日曼荼羅も盛んに作られ、その多くに本殿(一殿から四殿)や若宮等の本地仏が描かれた。

神仏習合と分離[編集]

明治維新による神仏分離・廃仏毀釈によって、春日権現は廃された。経済状況の悪化から、興福寺の僧侶の多くは還俗して春日社の神職に移るとともに、興福寺の寺領は明治政府によって没収され、春日社は興福寺から分離して春日神社(現在の春日大社)となった。

脚注[編集]

  1. ^ 春日大明神事

関連項目[編集]