東武50000系電車
東武50000系電車 (50000型・50050型・50070型・50090型) | |
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基本情報 | |
運用者 | 東武鉄道 |
製造所 | 日立製作所笠戸事業所 |
製造年 | 2004年 - 2012年 |
製造数 | 400両 |
運用開始 | 2005年3月16日 |
主要諸元 | |
編成 | 10両編成 |
軌間 | 1,067 mm |
電気方式 | 直流1,500 V(架空電車線方式) |
最高運転速度 | 110 km/h |
設計最高速度 | 120 km/h |
起動加速度 | 3.3 km/h/s |
減速度(常用) | 3.5 km/h/s |
減速度(非常) | 4.5 km/h/s |
車両定員 | 本文参照 |
全長 |
20,000 mm 20,130 mm(50070型・50090型先頭車) |
全幅 |
2,876 mm 2,846 mm(50050型及び51003F・51076F以降)[1][2] |
車体幅 |
2,800 mm[1][2] 2,770 mm(50050型及び51003F・51076F以降) |
全高 |
4,080 mm(パンタ畳み高さ) 4,050 mm(空調上面) |
車体高 | 3,620 mm(屋根上面) |
車体 | アルミニウム合金(A-train) |
台車 |
モノリンク式ボルスタレス台車 SS-167形・SS-067形 |
主電動機 | かご形三相誘導電動機 TM-03形 |
主電動機出力 | 165 kW |
駆動方式 | CFRP製TD継手式平行カルダン |
歯車比 | 98:15=6.53 |
制御方式 | IGBT素子VVVFインバータ制御 |
制動装置 | 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ・全電気ブレーキ |
保安装置 |
50000型(51001F~51007F)・50090型:東武形ATS・T-DATC 50000型(51008F・51009F)・50050型:東武形ATS・新CS-ATC・ATC-P 50070型:東武形ATS・T-DATC・新CS-ATC・ATO・ATC-P |
備考 | 座席は全形式とも住江工業製 |
概要[編集]
本系列は﹁人と環境にやさしい次世代車両﹂をコンセプト[3]に、従来車両よりもバリアフリー・省エネルギー・メンテナンスフリー化を目指し、また通勤・近郊電車の標準仕様ガイドライン仕様を考慮して設計された[3]。 東武の通勤車では初めて[注 1]アルミ車体を採用し[3]、以降新造される通勤車は全てアルミ製。製造は日立製作所が担当したが、東武における日立製の鉄道車両は78系7860形の製造以来、46年ぶり。 有料座席指定列車の﹁TJライナー﹂として使用されている50090型電車は運用に応じてクロスシートとロングシートに転換出来るデュアルシートを採用しており、TJライナー運行時はクロスシート、通常時はロングシートで運行される。西武鉄道の﹁S-TRAIN﹂・﹁拝島ライナー﹂用の西武40000系電車や、京王電鉄の﹁京王ライナー﹂用の京王5000系電車 (2代)、自社の﹁THライナー﹂で運用する70090型電車など、50090型電車はその後のデュアルシート機構を備えた首都圏の通勤ライナー用車両の走りとなった[4][5]。車両概説[編集]
この節では特記なき限り共通事項及び登場時の形態について記述する。車体[編集]
車内[編集]
室内もモジュール工法により組み立てられており、車内の部材は基本的にアルミニウムを多用︵単一合金化︶することでリサイクル性を考慮。 内張りにはアルミ基盤の高硬度アートテックを使用し、艶消しの白色とすることで清潔感のあるデザインとした。床敷物は火災対策・安全対策から滑りにくいゴム製のグレーの床敷物を採用し、座席前と中央部で濃淡をつけてフットラインを表した。特に出入口部は黄色として目立たせた[3]。なお床敷物について、本来アルミ材の上に貼り付けて使用する製品がゴム材だけで使用されていたことが後に判明、難燃性規格を満たさないことから2010年に国土交通省より改善指示が出された[6][7]。これに対し東武鉄道は、他系列を含めて2014年︵平成26年︶度上期までの交換を予定していると回答[6][7]。 座席は住江工業製の片持ち式ロングシートを採用、セミバケット式で1人分の掛け幅は460mm[3]。モケットは、一般席がフジの花をイメージした紫色の﹁ウイステリアパープル﹂、優先席部では安心感と優しさを感じさせる色調として青緑色の﹁コンフォートグリーン﹂となっている。座席端には大形の袖仕切りを設け、また7人掛け座席にはスタンションポール︵縦握り棒︶が1本設置されている。形式 | 先頭車 | 中間車 | 車椅子スペース付 中間車 |
---|---|---|---|
50000型 (51002F迄) |
139人 (座席48人) |
153人 (座席54人) |
154人 (座席51人) |
50050型(全車) 50000型(51003F以降) 50070型(51076F以降) |
137人 (座席48人) |
151人 (座席54人) |
152人 (座席51人) |
50070型 (51075F迄) |
140人 (座席48人) |
153人 (座席54人) |
154人 (座席51人) |
50090型(全車) | ロング時124人 クロス時118人 (座席42人) |
ロング時135人 クロス時129人 (座席48人) |
ロング時136人 クロス時131人 (座席45人) |
乗務員室[編集]
主要機器[編集]
制御装置は、日立製作所製の2レベルIGBT素子使用のVVVFインバータ制御 (3300 V- 600 Aを3並列接続[8]) で、スペクトラム拡散方式・ベクトル制御による全電気ブレーキ方式を採用している[8]。制御方式は1C4M2群および1群制御方式で、10両固定編成中のMT比は5M5Tとしている。主電動機は165kW出力のかご形三相誘導電動機︵TM03形︶を採用。 集電装置はシングアーム式パンタグラフ︵PT7112-A︶を採用し、制御装置を搭載する電動車に各1基︵1編成3台︶を設置する。-
VFI-HR2820F VVVFインバータ装置(1C4M2群)
-
VFI-HR1420L VVVFインバータ装置(1C4M1群)
-
AR1644-RWS20A 電動空気圧縮機
-
SS167 電動台車
-
床下の非常ハシゴ
ATI装置[編集]
30000系に引き続き車両情報制御装置を採用。本系列には日立製作所が開発した﹁ATI装置︵Autonomous decentralized Train Integrated system︶﹂を採用。 車両搭載の主要機器はATI装置を通したRS-485によるインタフェースを行い、状態を常時監視しており、運転台モニターでの車上検査機能や故障時には乗務員への報知とガイダンスを行う。力行や常用ブレーキの指令についてもATIの制御伝送機能を経由しており、車両内配線や引き通し線の大幅な削減を図ることで車両軽量化や省メンテナンス化を実現している。この他、検修時の支援機能として自動検修機能や試運転支援機能等を有する。システムの伝送速度は3.2 kbpsと高速伝送性能を備えている[9]。空調設備[編集]
系列別概説[編集]
50000型[編集]
概説[編集]
最初に落成した51001Fのみ前面が非貫通式で、大形1枚窓を備えるほか前灯/尾灯ケースが下部に寄せられているのが特徴。 51002Fでは将来の地下鉄直通運用などを考慮し、非常用貫通扉を左側に設置。これに伴い前灯/尾灯が約100 mm高い位置に変更された。細部では運行番号の表示窓や、非常用ハシゴ︵乗務員室内︶の設置もなされている。以後このデザインが本系列の標準となった[11]。 当初は池袋方のクハ51000形を1号車と表示していたが、2007年12月から小川町方のクハ50000形を1号車に変更した。編成組成[編集]
← 池袋・中央林間・渋谷・押上 小川町・久喜・南栗橋 → | ||||||||||
組成 | クハ51000 (Tc1) |
モハ52000 (M1) |
モハ53000 (M2) |
サハ54000 (T1) |
モハ55000 (M3) |
サハ56000 (T2) |
サハ57000 (T3) |
モハ58000 (M1') |
モハ59000 (M2') |
クハ50000 (Tc2) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
搭載機器 | VVVF2・PT | SIV・CP | VVVF1・PT | VVVF2・PT | SIV・CP | |||||
自重 | 27.0 t | 33.0 t | 32.5 t | 23.0 t | 31.5 t | 23.0 t | 23.0 t | 33.0 t | 32.5 t | 27.0 t |
定員 | 139 | 154 | 153 | 153 | 153 | 153 | 153 | 153 | 154 | 139 |
車両番号 | 51001 : 51009 |
52001 : 52009 |
53001 : 53009 |
54001 : 54009 |
55001 : 55009 |
56001 : 56009 |
57001 : 57009 |
58001 : 58009 |
59001 : 59009 |
50001 : 50009 |
- 凡例
- VVVF2 : 主制御器(1C4M2群)、VVVF1 : 主制御器(1C4M1群)、SIV : 補助電源装置(静止形インバータ)、CP : 空気圧縮機、PT : 集電装置
50050型[編集]
概説[編集]
外観と仕様は50000型第2編成に準じているが、以下の変更点がある[9][10]。(写真は30000系に搭載の同形品)
側面と床下に各2つ備えられている。
誘導無線送受信機
半蔵門線直通の上り列車は東武線内において、側面表示器に「半蔵門線直通」を追加した3パターンを交互表示する。
半蔵門線・東急線に合わせて浅草・押上方のクハ51050形を10号車としている。
本系列の増備と50000型2編成の東上線からの転属により、2021年中に30000系を直通運用から置き換えており、一部編成[注 3]を除いて直通運転に必要な各種保安装置を同系列から転用している。増備と転属完了時点で直通対応編成は50000系2編成(51008編成・51009編成)と50050型18編成の計20編成となった。
編成組成[編集]
← 中央林間・渋谷・押上 久喜・南栗橋 → | ||||||||||
組成 | クハ51050 (Tc1) |
モハ52050 (M1) |
モハ53050 (M2) |
サハ54050 (T1) |
モハ55050 (M3) |
サハ56050 (T2) |
サハ57050 (T3) |
モハ58050 (M1') |
モハ59050 (M2') |
クハ50050 (Tc2) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
搭載機器 | VVVF2・PT | SIV・CP | VVVF1・PT | VVVF2・PT | SIV・CP | |||||
自重 | 27.5 t | 33.0 t | 32.5 t | 23.0 t | 31.5 t | 23.0 t | 23.0 t | 33.0 t | 32.5 t | 27.5 t |
定員 | 137 | 152 | 151 | 151 | 151 | 151 | 151 | 151 | 152 | 137 |
車両番号 | 51051 : 51068 |
52051 : 52068 |
53051 : 53068 |
54051 : 54068 |
55051 : 55068 |
56051 : 56068 |
57051 : 57068 |
58051 : 58068 |
59051 : 59068 |
50051 : 50068 |
- 凡例
- VVVF2 : 主制御器(1C4M2群)、VVVF1 : 主制御器(1C4M1群)、SIV : 補助電源装置(静止形インバータ)、CP : 空気圧縮機、PT : 集電装置
50070型[編集]
概説[編集]
外観や仕様は放送設備なども含めて50050型に準じたものであるが、随所に変更が加えられた。編成組成[編集]
← 新木場、元町・中華街、渋谷、池袋 森林公園、小川町 → | ||||||||||
組成 | クハ51070 (Tc1) |
モハ52070 (M1) |
モハ53070 (M2) |
サハ54070 (T1) |
モハ55070 (M3) |
サハ56070 (T2) |
サハ57070 (T3) |
モハ58070 (M1') |
モハ59070 (M2') |
クハ50070 (Tc2) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
搭載機器 | VVVF2・PT | SIV・CP | VVVF1・PT | VVVF2・PT | SIV・CP | |||||
自重 | 27.8 t | 32.7 t | 31.9 t | 24.4 t | 31.1 t | 24.4 t | 24.4 t | 32.7 t | 31.9 t | 28.7 t |
定員 | 140 | 154 | 153 | 153 | 153 | 153 | 153 | 153 | 154 | 140 |
車両番号 | 51071 : 51077 |
52071 : 52077 |
53071 : 53077 |
54071 : 54077 |
55071 : 55077 |
56071 : 56077 |
57071 : 57077 |
58071 : 58077 |
59071 : 59077 |
50071 : 50077 |
- 凡例
- VVVF2 : 主制御器(1C4M2群)、VVVF1 : 主制御器(1C4M1群)、SIV : 補助電源装置(静止形インバータ)、CP : 空気圧縮機、PT : 集電装置
50090型[編集]
概説[編集]
デュアルシートを装備するなど、接客設備に大幅な変更が加えられた。このほかは概ね50000型に準じた仕様であるが、先頭車の全長は50070型と同じ。 外装には従来のシャイニーオレンジに加えて東上線のイメージカラーであるロイヤルブルーⅡの帯を前面・側面に新たに追加し、側面には﹁TOJO LINE﹂︵斜字体︶の文字を入れて一般車との識別性やスピード感を表現[14]。 側窓についても大きな変更があり、扉間は2連ユニットの一段下降窓とし、寸法は天地が1,009 mm、左右が1,840 mm︵60 mmの縦桟を含む︶と若干小さくなっている。車端部は全て固定窓で、寸法や支持方式が変更された[15]。またこれに伴い非常換気装置が省略されている。 行先表示器はフルカラーLEDで、これまで分割されていた前面の種別・行先表示器が一体化された[注 5]。 座席には関東の鉄道事業者で初めて、クロスシートとロングシートに転換出来るマルチシートを搭載した。座席の掛け幅は455mmで、クロスシート時のシートピッチは1,000mmとなっている。一般席には青色系で濃淡を組合せてハイグレード感を、優先席には従来の青緑色系で安心感を演出した。車端部は片持ち式の3人掛けロングシートであり、座席指定時には定員外となるが[15]、座席形状はマルチシートと揃えられ[14]、肘掛も備えている。 座席の転換は運転台にあるATI画面から行う。クロスシート状態では、乗客がペダルを踏むことで自由に座席を回転することが可能となっている。なおロングシート状態ではペダルが収納される。 このほか車内ではクロスシート運用時を考慮して、袖仕切の大形化や、妻面貫通扉上部への案内表示器の追加が行われた[15]ほか、天井部の中吊り広告を省略、また側面・妻面の内装材を艶あり・模様入りの化粧板に変更[15]。 床下では座席を制御する﹁座席制御箱﹂が各車両に設置されている[15]他、先頭車には戸閉制御切換装置が設置されている。-
車内(クロスシート状態)
-
マルチシート(クロスシート状態)
-
マルチシート(ロングシート状態)
-
車端部の優先席
第1編成は2008年2月2日から4日にかけて、第2編成は同月16日から18日にかけて、第3編成は3月1日から3日にかけて、第4編成は同月16日から18日にかけてそれぞれ森林公園検修区へ甲種輸送され、2008年3月21日に報道公開された。また、同月23日に森林公園検修区で「TJライナー愛称決定記念イベント」が開催され、第1・2編成が池袋発森林公園行の臨時列車に充当された。先頭車の前面には「TJライナー」のデビュー告知ステッカーが貼付され、車内には東上線の歴代特急の写真などが展示された。さらに同年4月20日には第1編成が臨時急行「七峰号」に充当され、6月14日から本格的な営業運転を開始した。
その後、2010年9月に51095F、同年11月に51096Fが増備され、50090型は全6編成の陣容となった。
編成組成[編集]
← 池袋 小川町 → | ||||||||||
組成 | クハ51090 (Tc1) |
モハ52090 (M1) |
モハ53090 (M2) |
サハ54090 (T1) |
モハ55090 (M3) |
サハ56090 (T2) |
サハ57090 (T3) |
モハ58090 (M1') |
モハ59090 (M2') |
クハ50090 (Tc2) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
搭載機器 | VVVF2・PT | SIV・CP | VVVF1・PT | VVVF2・PT | SIV・CP | |||||
自重 | 28.2 t | 33.9 t | 33.4 t | 25.5 t | 32.3 t | 25.5 t | 25.5 t | 33.9 t | 33.4 t | 28.2 t |
定員 ロング/クロス | 124/118 | 136/131 | 135/129 | 135/129 | 135/129 | 135/129 | 135/129 | 135/129 | 136/131 | 124/118 |
車両番号 | 51091 : 51096 |
52091 : 52096 |
53091 : 53096 |
54091 : 54096 |
55091 : 55096 |
56091 : 56096 |
57091 : 57096 |
58091 : 58096 |
59091 : 59096 |
50091 : 50096 |
導入後の変化[編集]
製造時期による差異[編集]
●2004年度製︵51001F︶ ●唯一の非貫通車。 ●2005年度製︵51002F・51051F - 51052F︶・2006年度製︵51053F - 51060F︶ ●50000型の前面デザインを変更[15]。 ●優先席付近の吊手を黄色化︵既存車も実施︶[15]。 ●2007年度製︵51071F - 51074F・51091F - 51094F︶ ●一般席部の座席モケットをTBマトリックスからTBキュービック︵キュービックブルー︶に変更[15]。既存車も2011年より交換を実施[15]。 ●空気圧縮機を除湿装置一体型のパッケージコンプレッサ︵AR1644-RWS20C︶に変更[15]。後に一部既存車も実施。 ●TE装置を搭載[15]。運転台にTEスイッチが追加。 ●51073F︵51091F︶以降、前面貫通扉の蝶番が露出している[15]。(50070型)
(50070型)
扉間の窓が変更されている。
非常換気装置も省略。
改造工事[編集]
前照灯のLED化[編集]
側面固定窓の開閉化[編集]
扉間の窓が全て固定式となっていた車両に対して、同部分が51075Fに類似した開閉窓となるよう改造を実施[15][注 8]。2012年の51052Fを皮切りに開始され[15]、2016年に完了。-
固定窓の改造が実施された車両。
51075Fとは分割位置に差異がみられる。
旅客案内装置の交換[編集]
2018年度以降、50050型・50070型を対象に旅客案内装置のLED式からLCD式への交換が実施されている[19]。改造によって取り付けられたLCDディスプレイは51076F・51077Fと異なり左右2画面一体型のものとなっている。50070型への取り付けは2023年6月の51072Fへの設置を以て完了した。
-
改造によって取り付けられた2画面LCD
LED表示器の交換[編集]
2023年1月、51001Fの行先表示器が従来の3色LEDから種別・行先一体型のフルカラーLEDへ交換された。交換されたフルカラーLEDは50070型・50090型と異なり書体がゴシック体となっている。 以降、同年6月までに51002F〜51004F・51075Fの計5本がゴシック体フルカラーLEDに交換されている。
50090型の座席交換[編集]
2023年3月より、従来の座席の老朽化対策と快適性の維持を目的に、51095Fの座席が70090型の座席に準じたものへ交換されている。なお、モケットは従来の柄のものを継続使用しており、70090型に取り付けられているドリンクホルダーとコンセントは設置が省略された[20]。同年10月には51094Fも同様の座席交換工事を施工されている。
運用・特別装飾[編集]
50000型[編集]
50050型[編集]
自社線は押上 - 久喜・南栗橋間で原則として準急・急行のみで運用される。東京メトロ半蔵門線、東急田園都市線全線へ乗り入れる。クレヨンしんちゃん25周年記念ラッピング編成[編集]
2016年11月3日から2017年8月までの間、東武鉄道・埼玉県・春日部市との共同企画として、﹃クレヨンしんちゃん﹄の25周年を記念したラッピング編成が計5編成運行された[23]。当初は1編成のみだったが、好評のためかすかべ防衛隊の4人を追加した5編成を追加導入[24]。当初は2017年5月中旬頃までの運行予定だったが、好評のため延長された[25]。-
しんちゃんデザイン(51055F)
(久喜駅) -
風間くんデザイン(51056F)
(田奈駅) -
ネネちゃんデザイン(51057F)
(田奈駅) -
ボーちゃんデザイン(51058F)
(たまプラーザ駅) -
マサオくんデザイン(51059F)
(すずかけ台駅)
編成 | メインキャラクター | ベースカラー | 運行開始日 |
---|---|---|---|
51055F | 野原しんのすけ | レモンイエロー | 11月3日 |
51056F | 風間トオル | スカイブルー | 11月25日 |
51057F | 桜田ネネ | バーミリオン | 11月29日 |
51058F | ボーちゃん | オレンジ | 12月12日 |
51059F | 佐藤マサオ | エメラルドグリーン | 12月19日 |
50070型[編集]
50090型[編集]
川越特急・深夜の池袋行快速急行はクロスシートの状態で運用される。川越特急・TJライナーは当形式のみが限定使用される[26]。 本系列では唯一、他線区への乗り入れ運用が存在しない。 2015年11月28日から2019年2月7日まで、東上線全線開業90周年を記念し、51092Fにかつての﹁フライング東上号﹂のラッピングを施して運用していた[27]。 2019年2月14日から2022年9月2日まで、51092Fが川越のPR施策とした﹁池袋・川越アートトレイン﹂として運行された[26]。-
「フライング東上号」カラーの51092F
(2016年10月12日 大山駅 - 下板橋駅) -
「池袋・川越アートトレイン」ラッピングの51092F
(2020年4月11日 大山駅 - 下板橋駅)
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
参考文献[編集]
- 根岸徹 (2005-03-01), “東武鉄道50000系”, 鉄道ファン 45 (3)
- 倉持直樹 (2007-07-01), “東武鉄道50070系”, 鉄道ファン 47 (7)
- 岸直樹 (2008-06-01), “東武鉄道50090系”, 鉄道ファン 48 (6)
- 鉄道ジャーナル社「鉄道ジャーナル」
- 2005年3月号 新型車両プロフィールガイド「東武鉄道新型通勤車両50000系の概要」
- 2006年3月号 新型車両プロフィールガイド「東武鉄道50050系の概要」
- 鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」
- 2005年3月号 New model「東武鉄道50000系」
- 2005年10月臨時増刊号 鉄道車両年鑑2005年版「東武鉄道50000系」
- 2007年10月臨時増刊号 鉄道車両年鑑2007年版「東武鉄道50070系」
- 2008年1月臨時増刊号 特集「東武鉄道」
- 2008年10月臨時増刊号 鉄道車両年鑑2008年版「東武鉄道50090系」
- 2010年10月臨時増刊号 鉄道車両年鑑「東武鉄道50000系 (3・4次車)」
- 2018年8月臨時増刊号 特集「東武鉄道」
- ネコ・パブリッシング「Rail Magazine」
- 2005年3月号 NEW COMER GUIDE「東武鉄道50000系」
- 2006年2月号 NEW COMER GUIDE「東武鉄道50050系/東上線50000系2次車」
- 2007年7月号 NEW COMER GUIDE「東武鉄道50070系」
- 2008年6月号 NEW COMER GUIDE「東武鉄道50090系」
- 日本鉄道運転協会「運転協会誌」2006年2月号新型車両プロフィールガイド「地下鉄11号線相互直通50050系車両」
- 和嶋武典; 松本雅一; 関野眞一 (2005-09), “新しい鉄道車両システム技術”, 日立評論 87 (9): 15-20
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 東武鉄道ニュースリリース
- 「人と環境にやさしい次世代型車両」が東武東上線に登場!! 新型車両50000系がデビューします(東武鉄道ニュースリリース・インターネットアーカイブ)
- 新型50000系車両デビュー記念各種イベント開催・携帯ストラップを発売します (PDF) (東武鉄道ニュースリリース・インターネットアーカイブ・イベントは竹ノ塚駅踏切死傷事故により中止)
- 伊勢崎線・日光線に新型車両を導入!新型500050型車両がデビューします (PDF) (東武鉄道ニュースリリース・インターネットアーカイブ)
- 「2008年6月 東武東上線に新ライナー登場」 (PDF) (東武鉄道ニュースリリース・インターネットアーカイブ)
- 「2008年度設備投資計画」 (PDF) (東武鉄道ニュースリリース・インターネットアーカイブ)
- 「2009年度設備投資計画」 (PDF) (東武鉄道ニュースリリース・インターネットアーカイブ)
- 「2010年度設備投資計画」 (PDF) (東武鉄道ニュースリリース・インターネットアーカイブ)
- その他記事
- HITACHI 日立評論 最近の鉄道車両“A-train”
- 編集長敬白:副都心線乗り入れ用東武50070系・9000系改造車誕生。(インターネットアーカイブ)
- 編集長敬白:東武東上線「TJライナー」がお披露目。動画付(インターネットアーカイブ)
- 東芝レビュー「地下鉄向け自動列車運転システム」 (PDF) (50070系のATOシステムについて記載)
- 朝日新聞 コミミ口コミ フォトギャラリー 東武東上線の新型車両50090型・TJライナー(インターネットアーカイブ)