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公開当時は「史上初の実写巨大ロボットムービー」を宣伝文句にしており<ref>{{Cite news|url=https://ascii.jp/elem/000/000/078/78958/2/|title=24年ぶりの「スコープドック」に18年ぶりの「ガンヘッド」! リアルロボット作品を堪能する!! (2/3)|newspaper=ASCII.jp|publisher=角川アスキー総合研究所|date=2007-10-26|accessdate=2021-04-04}}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://deagostini.jp/contents/ml/ttd120310/news120310.html|title=「隔週刊 東宝特撮映画DVDコレクション」 ご愛読の皆様へ 完全受注生産の限定グッズをウェブにて販売中!|publisher=デアゴスティーニ・ジャパン|date=2012-03-10|accessdate=2021-04-04}}</ref>{{efn|[[プロップ]]や原寸大モデルを用いた映画としては、翌年アメリカで公開された『[[ロボ・ジョックス]]』の制作発表がわずかに先行していた。}}、ポスターのタイトルロゴには「誰も見たことがない戦場」が添えられていた<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.sunrise-inc.co.jp/work/detail.php?cid=45|title=ガンヘッド|website=作品紹介|publisher=サンライズ|accessdate=2022-08-05}}</ref><!-- 「誰も見たことがない戦場」はサンライズで閲覧できるものとは別の2種にも添えられていたため、キャッチコピーとして捉えることもできますが、明言されていないので無難な表現に留めておきます。 -->。 |
公開当時は「史上初の実写巨大ロボットムービー」を宣伝文句にしており<ref>{{Cite news|url=https://ascii.jp/elem/000/000/078/78958/2/|title=24年ぶりの「スコープドック」に18年ぶりの「ガンヘッド」! リアルロボット作品を堪能する!! (2/3)|newspaper=ASCII.jp|publisher=角川アスキー総合研究所|date=2007-10-26|accessdate=2021-04-04}}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://deagostini.jp/contents/ml/ttd120310/news120310.html|title=「隔週刊 東宝特撮映画DVDコレクション」 ご愛読の皆様へ 完全受注生産の限定グッズをウェブにて販売中!|publisher=デアゴスティーニ・ジャパン|date=2012-03-10|accessdate=2021-04-04}}</ref>{{efn|[[プロップ]]や原寸大モデルを用いた映画としては、翌年アメリカで公開された『[[ロボ・ジョックス]]』の制作発表がわずかに先行していた。}}、ポスターのタイトルロゴには「誰も見たことがない戦場」が添えられていた<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.sunrise-inc.co.jp/work/detail.php?cid=45|title=ガンヘッド|website=作品紹介|publisher=サンライズ|accessdate=2022-08-05}}</ref><!-- 「誰も見たことがない戦場」はサンライズで閲覧できるものとは別の2種にも添えられていたため、キャッチコピーとして捉えることもできますが、明言されていないので無難な表現に留めておきます。 -->。 |
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キャストとして日本人俳優だけでなく外国人俳優も多数出演しており{{R|東宝特撮映画大全集217}}、劇中では登場人物がそれぞれキャストの自国語 |
キャストとして日本人俳優だけでなく外国人俳優も多数出演しており{{R|東宝特撮映画大全集217}}、劇中では登場人物がそれぞれキャストの自国語である日本語と英語のみを使って翻訳を介さず意思疎通を行い、英語の台詞には字幕スーパーが添えられていた。劇場上映の終了後、[[1992年]][[11月25日]]には[[TBSテレビ|TBS]]の『[[水曜ロードショー (TBS)|水曜ロードショー]]』枠にて92分への再編集を経て地上波初放送されたが、その制作の際には[[グロービジョン]]の吉田啓介のもと、前述の仕様が地上波の[[プライムタイム|ゴールデンタイム]]に馴染まないと判断された結果、ナレーションも含めたすべての台詞が日本語に吹き替えられ{{R|wnt_158331}}、ニムは[[戸田恵子]]が担当した{{R|fukikaeru_18296}}。音質を揃えるために日本人俳優の声もすべて再録されており{{R|wnt_158331|spice_304114}}、主演の[[髙嶋政宏]]の演技力が向上している、一部の台詞が変更されて明解になっている、放送時の画質が良好であったとの理由から、劇場公開版より地上波放送版を支持する声もある<ref>岩本克也「世界のB・ガールズ・コレクション」『映画秘宝vol.8 セクシー・ダイナマイト猛爆撃』洋泉社、1997年、p181</ref>{{R|wnt_158331}}。なお、台詞を変更したことは連絡の行き違いで原田に伝わっていなかったため、放送直前に吉田は原田から抗議の電話を受けて必死に意図を説明し、一応の了解を得たという{{R|fukikaeru_18296}}。 |
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== タイトル == |
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『正伝』の後には『完結編』が発売される予定だったが、映画版の興行成績の不振を受けて見送られた。『正伝』の會川の弁によると、『完結編』は『2』と『正伝』の間に位置するエピソードで、ガンヘッド大隊がカイロン5と戦うという、映画版における「ロボット戦争」に相当する物語だったそうである。 |
『正伝』の後には『完結編』が発売される予定だったが、映画版の興行成績の不振を受けて見送られた。『正伝』の會川の弁によると、『完結編』は『2』と『正伝』の間に位置するエピソードで、ガンヘッド大隊がカイロン5と戦うという、映画版における「ロボット戦争」に相当する物語だったそうである。 |
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発売から27年後の2016年9月16日には[[KADOKAWA]]から[[電子書籍]]化され、[[BOOK☆WALKER]]をはじめとする各所での配信が開始された<ref>[https://bookwalker.jp/series/83848/list/ ﹃ガンヘッド︵角川スニーカー文庫︶﹄の検索結果] - [[BOOK☆WALKER]]</ref><ref>[https://bookwalker.jp/de3f318178-5829-4a8a-8ba7-d65b2d0cd68e/ ︻合本版︼ガンヘッド 全3巻] - [[BOOK☆WALKER]] ※説明文では﹁三十五年の時を経て﹂と書かれているが、文庫版のISBNからもこれは間違いである。</ref>。合本版には、特典として﹁會川昇による長いあとがき﹂と﹁山田哲久・會川昇による初めての対談﹂が書き下ろされている<ref> |
発売から27年後の2016年9月16日には[[KADOKAWA]]から[[電子書籍]]化され、[[BOOK☆WALKER]]をはじめとする各所での配信が開始された<ref>[https://bookwalker.jp/series/83848/list/ ﹃ガンヘッド︵角川スニーカー文庫︶﹄の検索結果] - [[BOOK☆WALKER]]</ref><ref>[https://bookwalker.jp/de3f318178-5829-4a8a-8ba7-d65b2d0cd68e/ ︻合本版︼ガンヘッド 全3巻] - [[BOOK☆WALKER]] ※説明文では﹁三十五年の時を経て﹂と書かれているが、文庫版のISBNからもこれは間違いである。</ref>。合本版には、特典として﹁會川昇による長いあとがき﹂と﹁山田哲久・會川昇による初めての対談﹂が書き下ろされている<ref>{{Cite press release|和書|url=https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002658.000007006.html|title=世界初のSFX巨大ロボット・アクション・ムービーが、27年の時を経て蘇る!﹃ガンヘッド﹄関連電子書籍(4点)が配信開始!|publisher=KADOKAWA|date=2016-09-16|accessdate=2024-03-31}}</ref>。
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==== ガンヘッド1 銀光の狂獣/ガンヘッド2 朱き荒野の狩人 ==== |
==== ガンヘッド1 銀光の狂獣/ガンヘッド2 朱き荒野の狩人 ==== |
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<ref name="ALLMECHA203">{{Harvnb|オール東宝メカニック大図鑑|2018|p=203|loc=「『ガンヘッド』」}}</ref> |
<ref name="ALLMECHA203">{{Harvnb|オール東宝メカニック大図鑑|2018|p=203|loc=「『ガンヘッド』」}}</ref> |
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<ref name="U176">{{Harvnb|宇宙船176|2022|p=106|loc=「ガンヘッド Blu-ray」}}</ref> |
<ref name="U176">{{Harvnb|宇宙船176|2022|p=106|loc=「ガンヘッド Blu-ray」}}</ref> |
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<ref name="wnt_158330">{{Cite news|url=https://webnewtype.com/report/article/158330/|title=”筋肉こそが、「ガンヘッド」当時の自分の心のよりどころだった”髙嶋政宏 ロングインタビュー(前編)|newspaper=WebNewtype|publisher=KADOKAWA|date=2018-08-13|accessdate= |
<ref name="wnt_158330">{{Cite news|url=https://webnewtype.com/report/article/158330/|title=”筋肉こそが、「ガンヘッド」当時の自分の心のよりどころだった”髙嶋政宏 ロングインタビュー(前編)|newspaper=WebNewtype|publisher=KADOKAWA|date=2018-08-13|accessdate=2024-03-31|archiveurl=https://web.archive.org/web/20230302055325/https://webnewtype.com/report/article/158330/|archivedate=2023-03-02}}</ref><!-- WebNewtype公式サイトのリニューアル後はhttps://webnewtype.com/report/other/158330.htmlで読めますが、リニューアル前の方が髙嶋氏の写真つきであるうえにフォントも大きく読みやすいため、ウェイバックマシンによるキャッシュを優先しています。 --> |
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<ref name="wnt_158331">{{Cite news|url=https://webnewtype.com/report/article/158331/|title=“今の筋肉は「ガンヘッド」のころ以上のものになっているかもしれない”髙嶋政宏 ロングインタビュー(後編)|newspaper=WebNewtype|publisher=KADOKAWA|date=2018-08-13|accessdate=2022-08-03}}</ref> |
<ref name="wnt_158331">{{Cite news|url=https://webnewtype.com/report/article/158331/|title=“今の筋肉は「ガンヘッド」のころ以上のものになっているかもしれない”髙嶋政宏 ロングインタビュー(後編)|newspaper=WebNewtype|publisher=KADOKAWA|date=2018-08-13|accessdate=2024-03-31|archiveurl=https://web.archive.org/web/20220803134714/https://webnewtype.com/report/article/158331/|archivedate=2022-08-03}}</ref><!-- WebNewtype公式サイトのリニューアル後はhttps://webnewtype.com/report/other/158331.htmlで読めますが、リニューアル前の方が髙嶋氏の写真つきであるうえにフォントも大きく読みやすいため、ウェイバックマシンによるキャッシュを優先しています。 --> |
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<ref name="fukikaeru_18296">{{Cite web|url=https://www.fukikaeru.com/?p=18296|title=『Back to 80’s』|website=吉田Pのオススメふきカエルふきカエル大作戦|publisher=日本俳優連合・日本音声製作者連盟・日本芸能マネージメント事業者協会・日本声優事業社協議会|date=2022-06-01|accessdate= |
<ref name="fukikaeru_18296">{{Cite web|url=https://www.fukikaeru.com/?p=18296|title=『Back to 80’s』|website=吉田Pのオススメふきカエルふきカエル大作戦|publisher=日本俳優連合・日本音声製作者連盟・日本芸能マネージメント事業者協会・日本声優事業社協議会|date=2022-06-01|accessdate=2024-03-31|archiveurl=https://web.archive.org/web/20230404003109/https://www.fukikaeru.com/?p=18296|archivedate=2023-04-04}}</ref><!-- 吹替キングダムへの移行後はhttps://www.fukikaekingdom.com/%E5%90%89%E7%94%B0p%E3%81%AE%E3%82%AA%E3%82%B9%E3%82%B9%E3%83%A1%E3%81%B5%E3%81%8D%E3%82%AB%E3%82%A8%E3%83%AB-45/で読めますが、移行前の方が適度な横幅であるうえにフォントも大きく読みやすいため、ウェイバックマシンによるキャッシュを優先しています。 --> |
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<ref name="spice_304114">{{Cite news|url=https://spice.eplus.jp/articles/304114|title=『オワリカラ・タカハシヒョウリのサブカル風来坊!!』風来坊 伝説の男に出会う 髙嶋政宏『ガンヘッド』を語りつくす|newspaper=SPICE|publisher=イープラス|date=2022-06-15|accessdate=2022-06-17}}</ref> |
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<ref name="mynavi_2412386">{{Cite news|url=https://news.mynavi.jp/article/20220731-2412386/|title=「平成ゴジラ」特撮チームが作った実写巨大ロボット・バトルアクション映画『ガンヘッド』の魅力を美術監督・三池敏夫が語る|newspaper=マイナビニュース|publisher=マイナビ|date=2022-07-31|accessdate=2022-08-02}}</ref> |
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2024年3月31日 (日) 10:12時点における版
ガンヘッド | |
---|---|
GUNHED[1][2] | |
監督 | |
脚本 |
|
製作 |
|
製作総指揮 |
|
出演者 | |
音楽 | 本多俊之 |
主題歌 |
永井真理子 「TIME -Song for GUNHED-」 |
撮影 | |
編集 | 黒岩義民 |
製作会社 | |
配給 | 東宝 |
公開 |
![]() |
上映時間 | 100分[出典 1] |
製作国 |
![]() |
言語 | 日本語 |
製作費 | 15億円[5] |
概要
本作品は、﹃機動戦士ガンダム﹄などアニメによる巨大ロボットものを得意としたサンライズと、実写特撮ものにかけては長い歴史と経験を持つ東宝映画がタッグを組み、実写で巨大ロボットの活躍を描くという、公開当時は他に類を見なかった﹁巨大ロボットによる屋内劇﹂が展開するSF特撮映画作品である[1][5]。また、出資者によるメディアミックス展開が図られた。 公開当時は﹁史上初の実写巨大ロボットムービー﹂を宣伝文句にしており[6][7][注釈 1]、ポスターのタイトルロゴには﹁誰も見たことがない戦場﹂が添えられていた[8]。 キャストとして日本人俳優だけでなく外国人俳優も多数出演しており[5]、劇中では登場人物がそれぞれキャストの自国語である日本語と英語のみを使って翻訳を介さず意思疎通を行い、英語の台詞には字幕スーパーが添えられていた。劇場上映の終了後、1992年11月25日にはTBSの﹃水曜ロードショー﹄枠にて92分への再編集を経て地上波初放送されたが、その制作の際にはグロービジョンの吉田啓介のもと、前述の仕様が地上波のゴールデンタイムに馴染まないと判断された結果、ナレーションも含めたすべての台詞が日本語に吹き替えられ[9]、ニムは戸田恵子が担当した[10]。音質を揃えるために日本人俳優の声もすべて再録されており[9][11]、主演の髙嶋政宏の演技力が向上している、一部の台詞が変更されて明解になっている、放送時の画質が良好であったとの理由から、劇場公開版より地上波放送版を支持する声もある[12][9]。なお、台詞を変更したことは連絡の行き違いで原田に伝わっていなかったため、放送直前に吉田は原田から抗議の電話を受けて必死に意図を説明し、一応の了解を得たという[10]。タイトル
﹃ガンヘッド﹄の綴りは﹁GUNHED﹂であり、﹁GUN unit of Heavy Eliminate Device﹂の略称という設定になっている[13]。また、﹁ガンヘッド﹂という名称はメカニカル・デザインを担当した河森正治がデザイン画に書き込んでいた仮称が、そのまま採用されたものである。ただし、綴りは﹁GUN-HEAD﹂であり[14]、そのままだと直訳で﹁銃頭﹂と受け取られてしまうため、海外展開を考慮して﹁GUNHED﹂が代用されるようになった。こういった経緯から、映画公開以前は﹁GUNHEAD﹂、映画公開以降は﹁GUNHED﹂となっている。 河森は﹁GUN-HEAD﹂を名称未定メカの仮称としてたびたび使用しており、OVA﹃破邪大星ダンガイオー﹄の主役ロボットであるダンガイオーのデザイン画にも﹁GUN-HEAD﹂と書き込んでいた[15]。ストーリー
2025年、無人島8JOで全自動のロボット工場を司る巨大コンピュータ﹁カイロン5﹂が人類に宣戦を布告した。人類は鎮圧のために自動戦闘ロボット﹁ガンヘッド﹂の部隊を送り込むが、守護ロボット﹁エアロボット﹂の前に全滅し、島は封鎖された。 2039年、カイロン5のCPUを盗むべく島に侵入したトレジャーハンター﹁Bバンガー﹂の面々は、世界連邦政府の研究所から超電導物質﹁テキスメキシウム﹂を奪って逃亡していた生体ロボット﹁バイオドロイド﹂に襲撃される。生き残ったのはメカニックに強い青年のブルックリンと、バイオドロイドを追ってきた女性レンジャーのニムのみであり、彼らは島に生き残っていた子供2人︵セヴンとイレヴン︶に助けられる。やがてカイロン5の陰謀を知ったブルックリンは、ロボット墓場の中で廃棄されていたガンヘッド507号機を有人型に修復・改造し、カイロン5とエアロボットに戦いを挑む。登場人物
ブルックリン Bバンガーで最年少メンバーの日系人。メカに強く、Bバンガーではメカニックとして活躍していた。あだ名は﹁ブルックリン・ドジャース﹂のロゴ入りシャツを愛用していることに由来する︵ドジャースがロサンゼルスへ移ったのは1957年︶[注釈 2]。 日本・大阪に生まれたが、大阪が連邦政府の居住ゾーン指定から外れ、廃棄された都市﹁ドーム・プリズン﹂となったため、両親と共にビバリーヒルズに移住し、そこでハイスクールを卒業する。連邦政府とその政策に反対する勢力の抗争で両親を失った後、連邦政府軍海兵隊に入隊して特殊パイロットコースを進んで有人型ガンヘッドのパイロットとなるが、北海道攻防戦の際に行動不能となった自機のコックピットに10日間閉じ込められたことから、コックピット恐怖症︵=一種の閉所恐怖症︶を発症して不名誉除隊となる。その後、バンチョーに拾われてBバンガーに入った。手持ち無沙汰になったり切羽詰まったりすると銃を弄ぶ癖があり、バンチョーに﹁ツキが落ちるからやめろ﹂とたしなめられている。 身体は筋骨隆々であり、銃器の扱いにも長けている。基本的に陽気でタフな性格だが、追い込まれるとやや意固地になるところがある。好物は生のニンジン[注釈 3]。スティック状にカットしたニンジンを、バンチョーが愛飲している葉巻ブランドのシガレットケースに入れて持ち歩いている。 嫌煙家ではあるものの、そばで他人に喫煙されることについては特に気にしない様子。実際、バンチョーのタバコに火をつけることも多かったようで、ライターを持ち歩いていた。 休眠状態にあったガンヘッド507号機を有人型に改修し、カイロン5に立ち向かう。 漫画版では17歳くらいの少年[16]。母を亡くした後の幼少時、父と共に乗っていた海底探査艇が事故に遭って座礁したうえ、救援艇が到着するまでの残存酸素が2人分に足りていなかったことから、父はブルックリンを生存させようと、彼の就寝中に遺書を残して拳銃で自殺する[17]。その後、救助されたブルックリンはバンチョーに引き取られた[16][注釈 4]。また、左利きと設定されており[19]、前述の癖の際にも左手で銃を弄んでいる[20]。 小説版では幼少時に父を殺害したレンジャースの男性を射殺したことから、銃器恐怖症のトラウマを抱えているうえ、カイロン島へ侵入するまでそこが父の勤務先であることや、自分の生誕地であることを忘れていたという設定になっている[21]。 愛銃はカスタムバレルをつけたS&W M586、漫画版では父の形見でもあるS&W M645。 ●映画版の担当俳優の髙嶋政宏は、東宝からの指名で起用された[11]。ハリウッドスタイルの第一人者でもある監督の原田眞人からの指示で筋肉を鍛えて役に一体化したほか、撮影中には参考のために3回くらい見た﹃ダイ・ハード﹄だけでなく、彼からの指示で﹃駅馬車﹄、﹃サハラ戦車隊﹄、﹃ブレードランナー﹄、﹃エイリアン﹄、﹃エイリアン2﹄も見たという[22][11]。また、台詞については﹁日本語を英語みたいに喋ってくれ﹂﹁﹃アルタード・ステーツ/未知への挑戦﹄のウィリアム・ハートの感じなんだ﹂と言われた[22]ほか、コックピット内については特に厳しく指示されており、出撃する際の台詞﹁パーティーやろうか、ガンヘッド﹂も台本で強い感じの﹁パーティーやろうぜ、ガンヘッド﹂だったものが柔らかく自然な感じに直された結果である[11][注釈 5]。ガンヘッド507号機の頭部20mmチェーンガンを自分で構えて撃つ際の﹁ジェローニモ!﹂についても、﹁ニュアンスが違う﹂と言われ、何度もやり直したという[11]。 ●ガンヘッドのコックピット内の操縦シーンはブルックリンのアップが多いが、これは撮影中に髙嶋が操縦桿を壊してしまったためである︵壊してしまうシーンがそのまま収録されている︶。修復が試みられたものの完全なものは困難だったために操縦シーンは大幅にカットされ、その後は高嶋をアップで映しながらコックピット内の撮影が続行された。 ニム テキサス・エア・レンジャーズ (TAR)[注釈 6] 所属の女レンジャー。階級は軍曹だが、実質的には伍長。 連邦政府の首都ダラスにある研究所からテキスメキシウムを奪ったバイオドロイドを追い、8JOへやってきた。その際、搭乗していたヘリコプターを撃墜され、相棒のメイを失っている[注釈 7]。 上流階級の出で、Bバンガーのようなアウトローを侮蔑的な意味で﹁バンディッツ﹂︵無法者︶呼ばわりするなど、やや頭の固いところがあるが、ラストシーンでは﹁我らバンディッツが勝った﹂とつぶやくなど、砕けた様子も見せている。行動力に富み、目の前の困難は自力で打破する力強さを持つ。また、コックピット恐怖症を理由にガンヘッド507号機への搭乗を拒絶するブルックリンを﹁アマエンジャナイヨ!︵甘えんじゃないよ!︶﹂と叱咤激励するなど、優しい一面も見せる。愛煙者であり、バンチョーと同じ銘柄の細巻きタイプの葉巻︵シガリロ[注釈 8]︶を好む。 愛銃はステアーAUGとダットサイトつきのH&K VP70。前者は、登場時からはしごから転落して気絶するまで携行している。後者は、オリジナルにダットサイトが取り付けられないので、劇中のタイプは金属板を加工したマウントをビス止めなどで取り付けている。 漫画版では伍長にしてまだ20代前半であるがTARで一二を争う腕利きでもあるほか、ハイパー・ニュークリア施設にて同僚を殺害したバイオドロイドを追って8JOへやってきたとの設定が明記されている[26]。 小説版ではステーションの端末を次々に破壊していたTARの一員であり、自分だけが生き残った果てに最後の希望であるガンヘッドを求めてカイロン島へ侵入したという設定になっている[27]。 ●漫画版や小説版ではブルックリンの容姿や性格が映画版よりやや若く変更されたことに合わせてニムのそれらも同様に変更され、執筆当時の菊池通隆による典型的な美女として描かれている。また、漫画版のニムは愛煙者である様子が見受けられないほか、チューブトップを着てアーミーナイフと弾帯を携えた姿が﹃月刊ニュータイプ﹄1989年7月号の表紙を飾った後、漫画版の単行本に内表紙として収録されている。 ●髙嶋によれば、映画版の担当俳優のブレンダ・バーキは役に入り込んでおり、ハリウッドのメソッドアクターという感じだったという[11]。また、バラバの担当俳優のジェームズ・B・トンプソンと同じく契約書の時間縛りが凄かったうえ、食事もすべてホットミールを用意されていたが、日本のロケ弁については2人とも凄く感動して食べたいと希望し、食べていたという[11]。 セヴン 無人のはずだった8JOの生存者で、天真爛漫な11歳の少年。ロボット戦争の勃発後に誕生した。かつて8JOに滞在していた人間はカイロン5の保守整備を担当するサイボテック・コーポレーションのスタッフとその家族であり、ロボット戦争の勃発前後に全員が処刑されていた[注釈 9]が、セヴンとイレヴンだけはカイロン5の思惑によって生かされていた。幼少時にカイロン5の防衛システムに引っかかって負傷した左足がやや不自由となっており、顔にも傷が残っている。 愛銃はM3サブマシンガン、通称グリースガン。 漫画版ではセブンと表記されている[28]。 ●髙嶋によれば、映画版の担当俳優の原田遊人と交わす台詞は、髙嶋が原田家をプライベートで訪れた際の読み合わせを経て、親子のような和やかな感じで台本から変わっていったという[11]。 イレヴン セヴンと同じく生存していた17歳の少女。8JOにて最初に誕生した人間でもある。やや引っ込み思案な性格であり、言葉を失っているが、その理由はバイオドロイドに狙われることと関係がある。また、イレヴンだけはカイロン5の防衛システムに探知されない。 愛銃はVz 61 スコーピオン。お守り代わりに持っているだけという設定なので発砲シーンもないが、プレスシートなどのキャラクター紹介写真ではしっかり所持している。 漫画版ではイレブンと表記されている[29]。 セヴンとイレヴンの名前は、コンビニ﹁セブン-イレブン﹂の看板からセヴンが付けたらしい。 ●脚本第3稿では、13年前に人質にされた技術団リーダーの娘であるという設定が記されていた[18]。 バンチョー Bバンガーのリーダー。伸ばした白い顎鬚と飛行帽[注釈 10]がトレードマークの、根っからの自由人。バンチョーが愛飲する葉巻に火をつけるのは、ブルックリンの役割だった。 元々Bバンガーは軍用機を改装した愛機メリーアンで世界中を巡るサーキットレーサーの集団だったが、チームの面々が政府の方針に従って火星へ移住する中、リーダーのバンチョーだけは地球に残り、それ以後はトレジャーハンターとしてのBバンガーを結成して各地を駆け巡っていた。軍を除隊した後にあても無くさまよっていたブルックリンを拾ったうえ、コックピット恐怖症を強引にではあるが治そうとするなど、彼のことを息子のように可愛がっている。一方、漫画版では前述の経緯を経てブルックリンを引き取っていることから、彼の養父に近い立場でもある。 愛銃はピストルグリップ・折りたたみ銃床タイプのレミントンM31散弾銃。 8JOへ潜入した後、移動中のエレベーターでバイオドロイドの強襲に遭って死亡する。その場に残った飛行帽︵軍帽︶はブルックリンに受け継がれ、漫画版ではさらに物語終盤でガンヘッド507号機との別れに際して再会を約束するブルックリンからコックピットへ託されることとなった[31]。 ﹁銃で遊ぶと、ツキ︵運︶が落ちる﹂というポリシーを持っており、それに反するブルックリンを叱る。そのポリシーもまたブルックリンへ受け継がれ、カイロンドームへの進行中にマシンガンを打つ真似をするセヴンにブルックリンが﹁ツキが落ちるぞ﹂と語るシーンがある。 小説版ではブルックリンの父とは知り合いという設定になっている[21]。 ●髙嶋によれば、映画版の担当俳優のミッキー・カーチスは、原田から﹁ミッキーの芝居は最高﹂と絶賛されていたという[11]。 ●原田は、ブルックリンの属するトレジャーハンター集団の名称を映画﹃ワイルドバンチ﹄のタイトルにもなった無法者一味をイメージして﹁Bバンチ﹂ (B-Bunch) にしようと考えていたが、諸事情からその名称は使われなかった。結果的には、カーチスが歌手活動中にリーダーとして率いたバンド﹁バンガーズ﹂にちなみ、﹁Bバンガー﹂ (B-Banger) となっている。 ベベ Bバンガーのサブリーダー。20代の日本人と思われる、元傭兵の女傑。連邦政府機甲隊少尉というエリートだった当時に無能な上官を殴って伍長へ降格された後、軍を除隊して傭兵となった。この時代、おおよその外傷は痕を残さずに治療することが可能だが、戦闘時に負傷した右目を治さず、顔の半分を覆うほど大振りのマスク状の視力補強メカを装着している。メンバーの中では比較的ブルックリンに優しい方であり、よく面倒を見ていた。 愛銃は弾倉をL字型にセットしたワルサーMPLを2丁所持しており、1丁は背中に背負っている。 ブルックリンやニムと共にカイロンドームまでたどり着いてテキスメキシウムを一旦は奪った直後、カイロン5によって冷却水のプールへ叩き落とされてしまう。まもなく、破損して戻ってきたバイオドロイドに取り込まれてしまうが、その体内にてかろうじて自我を保ち続けてバイオドロイドに抵抗し、最終的にはブルックリンたちを危機から救うべく自爆する。 漫画版ではバイオドロイドに取り込まれた際に視力補強メカがその頭部に露出しており、これが元でブルックリンがベベと気づくこととなる[32]。物語終盤には8JOから脱出する途中のブルックリンの前に現れ、破損個所からベベとしての顔も露出して自我を取り戻していたが、バイオドロイドがガンヘッド507号機とエアロボットの戦闘に巻き込まれて押し潰されていたこともあってベベの生体部分もすでに満身創痍となっており、共に脱出を促すブルックリンに別れを告げて力尽きる[33]。 ●漫画版や小説版ではやや筋肉質な体格となっているが、容貌についてはニムと同様に執筆当時の菊池による典型的な美女として描かれている。 ●漫画版のみ視力補強メカを左目に装着しているが、これは漫画版の設定を菊池が作成した時点で映画版の衣装合わせが行われていなかったことから生じた混乱であるという[21]。 ボンベイ ブルックリンが参加するまではBバンガーの最年少だった、東洋系の青年。普段は兄貴風を吹かせてブルックリンに突っかかり、虚勢を張って英語で話すが、動揺した際や思わず本音を吐露する際には日本語が混じる小心者である。連邦政府海兵隊を不名誉除隊となった元兵士でもあり、ベレー帽と丸眼鏡がトレードマーク。ロレックスを収集しており、愛用のコートの中にずらりとぶら下げている。 愛銃はM203 グレネードランチャー付きM16で、チューリップ型フラッシュハイダーにA2タイプのハンドガードを装着という、撮影当時の日本映画にはよく登場していたプロップ銃である。 カイロンドームへの侵攻中にバイオドロイドと交戦し、死亡する。 漫画版では三白眼の青年で鷲鼻となっており、バイオドロイドと交戦した際には水中へ引きずり込まれて行方不明になる[34]。その惨状に直面したブルックリンは救助を提案するが、ニムとベベに却下される[35]。 小説版ではブーメランなど弱い立場の女性には乱暴に接する狂暴な性格を、丸眼鏡で隠している[36]。ブルックリンやニムとの同行中、ニムとは対立を繰り返した果てに絞殺を目論んだところをニムにナイフで刺殺される[27]。 バラバ バンチョーがトレジャーハンターとして活動を始めてまもない当時、ドーム・プリズンとなっていたマンハッタン島にメリーアンで不時着したところを助けた縁から、トレジャーハンター・チームとしてのBバンガー最初のメンバーとなった黒人の巨漢。正規の軍歴はないが、あらゆる武器を使いこなす。自作の大型マシンガンを所持してカイロンタワーへの着陸後は真っ先に降り立ち、周辺警戒に当たった際にはショートバレルモデルのM60E3を使用する。その後は自作マシンガンに持ち替え、弾帯と共に背中に背負っていた。 バンチョーが殺害された直後、エレベーターの外からバイオドロイドに鉄の棒で串刺しにされたうえ、そのまま高熱を流し込まれて焼殺される。 漫画版では色黒の青年で髪型は角刈りとなっており、バイオドロイドに殺害される際には串刺しにされて高圧電流を流し込まれる[37]。ブルックリンたちに逃げるよう吐血しながら言い残し、串刺しのままエレベーターの扉が閉まっていく最期は、彼らを驚愕させる[37]。 小説版では強化繊維を縫い込んだ服を押し上げるほどの筋骨隆々であり、後ろ姿のみが挿絵で描かれている[36]。 ●髙嶋によれば、映画版の担当俳優のジェームズ・B・トンプソンは多才なパフォーマーとして可愛らしく良い人であり、ハリウッド俳優という感じはあまりしなかったほか、一緒にトレーニングジムへ行ったりしたという[11]。 ボクサー 元傭兵であり、ベベとは幾多の戦場でパートナーとして一緒に戦ってきた縁から、Bバンガーに参加している。外見の特徴としては、サングラスとオールバックにした髪が挙げられる。クールかつ好戦的な性格であることから、コックピット恐怖症のブルックリンには良い感情を持っていないが、﹁No Smoking﹂と書かれたバッジを胸につけるほどの嫌煙家でもあり、その部分は唯一の共通点でもある。 愛銃はL字型にセットした弾倉にサプレッサー装備のイングラムM10︵通称マック10︶。 カイロンタワーへ着陸したメリーアンとブーメランの警護に残っていたところをバイオドロイドに襲撃され、最初の犠牲者となる。 漫画版ではメリーアン内に明色の短髪の後ろ姿が、8JOへ到着して同機とブーメランの警護に残った後も後述の死体がそれぞれ描かれる[38]のみで、詳細な設定は不明。バイオドロイドによる半ば肉塊の惨殺死体が、ブーメランを絶句させることとなる[39]。 小説版では臆病な性格であり、カイロンタワーの異様な気配に怯えてメリーアンでの留守番を志願している[36]。 ●映画版の担当俳優の斎藤洋介は、撮影に先駆けて出演者一同で銃火器の扱いの訓練を数日受けており、東宝撮影所に通って実物と同じ重さの小道具を着けたりしていたが、撮影が始まると銃を撃たない間に死んでしまったことから、その報われなさを後年に明かしている[40]。 ブーメラン 元連邦政府のコンピュータ技師。職にあぶれてドーム・プリズンに入れられていたがそこを脱出し、Bバンガーに助けられてそのままメンバーとなった。東洋系で、黒いロングヘアと褐色の肌の持ち主。 愛銃はS&W M36チーフススペシャルのステンレスモデル・M60。 8JOへ到着した後、カイロンタワーへ潜入するバンチョーたちのバックアップを担当するためにメリーアンのもとに残るが、バイオドロイドに襲撃されて死亡する。 漫画版では人種は不明だが、明色のセミロングヘアに色白の肌の持ち主[41]。バンチョーたちのバックアップを開始するが、まもなくボクサーの惨殺死体を目撃して絶句した直後、背後に現れたバイオドロイドに殺害されたことが示唆されている[42]。 小説版でも映画版や漫画版と同様の末路を辿るが、容姿は菊池が映画版担当俳優のドール・ヌィーンの容姿を気に入ったため、映画版と漫画版を足したようなもの︵黒いロングヘアと色白の肌の持ち主︶へ変更されている[36]。足が不自由な身体でメリーアンのパイロットを務めている一方、勤務外の時間にはBバンガーのセックスシンボルとしてボンベイやボクサーの性欲の捌け口も務めている[36]。登場メカ
ガンヘッド507号機 | |
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形式番号 | MBR-5RA2C[4] |
動力源 | MTU3804型ハイパーリキッド・ジェネレーター |
スタンディングモード | |
全高 | 5.3 m[4](5.28 m[18][43]) |
全長 | 6.1 m[4](6.12 m[出典 2]) |
全幅 | 5.8 m(5.76 m[43]) |
最高速度 | 140 km/h[43] |
タンクモード | |
全高 | 2.5 m(2.47 m[出典 3][注釈 11]) |
全長 | 8.7 m[4][43] |
全幅 | 5.4 m[43] |
全備重量 | 43.7 t[出典 4](標準装備) |
最高速度 | 180 km/h[出典 5] |
ガンヘッド508号機 | |
---|---|
スタンディングモード | |
全高 | 5.3 m[4] |
全長 | 6.1 m[4] |
タンクモード | |
全長 | 8.7 m[4] |
全備重量 | 43.7 t[4] |
- ガンヘッド508号機[注釈 24]
- ロボット戦争当時、ガンヘッド507号機の小隊に所属していた主力戦闘型ガンヘッド。エアロボットとの対戦で破壊されたが、その直前にエアロボットに向けて射出するもアームによって弾かれたノーズセンサーだけが天井部に食い込んで生き残っており、ブルックリンによる改造後のガンヘッド507号機がエアロボットを奇襲攻撃する際に利用された。
メリーアン | |
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全長 | 20.7 m |
全幅 | 33.8 m |
重量 | 32.5 t |
最高速度 | 912 km/h |
エアロ・ボット KV-3bis[72][18] | |
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全高 | 8.6 m[出典 9](アーム含まず) |
全長 | 16.3 m[出典 10] |
重量 | 189.7 t[出典 11] |
最高速度 | 67 km/h[72][74] |
キャスト
●ブルックリン[3][5]︵Bバンガー︶ - 髙嶋政宏 ●ニム[3][5] - ブレンダ・バーキ / 戸田恵子︵テレビ放送版日本語吹替︶ ●ベベ[3][5]︵Bバンガー︶ - 円城寺あや ●イレヴン[5][注釈 32] - 水島かおり ●セヴン[5][注釈 33] - 原田遊人 / 坂本千夏︵テレビ放送版日本語吹替︶ ●ボンベイ[3][5]︵Bバンガー︶ - 川平慈英 ●ボクサー[3][5]︵Bバンガー︶ - 斎藤洋介 ●ブーメラン[3][5]︵Bバンガー︶ - ドール・ヌィーン ●バラバ[3][5]︵Bバンガー︶/バイオドロイド[3][5] - ジェームズ・B・トンプソン[注釈 34] / 笹岡繁蔵︵テレビ放送版日本語吹替︶ ●バンチョー[3]︵Bバンガー︶ - ミッキー・カーチス ●ガンヘッド[3][注釈 35] - ランディー・レイス / 郷里大輔︵テレビ放送版日本語吹替︶ ●ナレーション[5] - マイケル・ヤンシー ●手話指導 - 米内山明宏スタッフ
●東宝株式会社・株式会社サンライズ提携作品 ●製作 - 東宝映画、サンライズ ●﹁ガンヘッド﹂製作委員会 ●東宝 ●サンライズ 伊藤昌典 ●バンダイ 山科誠 ●角川書店 角川歴彦 ●IMAGICA 一倉秀男 ●東宝映画 ●製作者 - 田中友幸、山浦栄二 ●プロデューサー - 島谷能成、山田哲久 ●脚本 - 原田眞人、ジェームズ・バノン ●脚本協力 - 柏原寛司[78][注釈 36] ●撮影 - 藤沢順一 ●美術 - 小川富美夫 ●録音 - 斉藤禎一 ●照明 - 粟木原毅 ●編集 - 黒岩義民 ●助監督 - 井上英之 ●製作担当者 - 森知貴秀 ●音楽 - 本多俊之 ●シンセサイザー - 鳥山敬治 ●主題歌 - 永井真理子﹁TIME -Song for GUNHED-﹂︵作詞‥亜伊林、作曲‥馬場孝幸、編曲‥根岸貴幸︶ ●サントラ盤 - ﹁ファンハウス﹂︵BMG JAPAN︶ ●音楽プロデューサー - 梶原浩史、岩瀬政雄、大場龍男 ●監督助手 - 久保裕 ●撮影助手 - 脇屋隆司 ●照明助手 - 渡辺保雄 ●照明助手 - 二見弘行[11][注釈 36] ●照明機材 - 大出忠昭 ●録音助手 - 宮内一男 ●特殊機械 - 宮川光男 ●美術助手 - 頓所修身 ●装置 - 鈴木和夫、加藤慶一 ●組付 - 笠原良樹 ●装飾 - 田代昭男 ●電飾 - 稲垣秀男 ●U・S・Aキャスティング - アルビン・キャッセル ●スチール - 石月美徳、中尾孝 ●編集助手 - 糸賀美保、東島左枝 ●ネガ編集 - 青木千恵 ●効果 - 倉橋静男 ●記録 - 原田良子 ●衣裳 - 千代田圭介[注釈 37] ●ヘアーメイク - 小沼みどり ●俳優係 - 田中忠雄 ●製作係 - 小川祥、瀬田一彦 ●企画 - サンライズ ●協力 - ハドソン ●メカニカル・デザイン - 河森正治 ●ノベライズ - 会川昇 ●コミック - 麻宮騎亜 ●設定協力 - 寺島優、今西隆志、会川昇、熊谷淳 ●銃火器指導 - 柘植久慶 ●銃器デザイン協力 - 鈴木雅久 ●兵器アドバイザー - 泉博道 ●衣裳デザイン - 吉田十紀人、田中直弘 ●バイオドロイドデザイン - 三上晴子、飴屋法水 ●モデリング - 小川正晴、上松盛明 ●S.Sスーパーバイザー - 瀬川徹夫 ●協力 - 東宝映像美術 ●特殊技術 ●撮影 - 江口憲一 ●特美 - 大澤哲三[59]、好村直行[59] ●照明 - 斉藤薫 ●操演 - 松本光司 ●特殊効果 - 渡辺忠昭 ●監督助手 - 松本清孝 ●監督助手 - 神谷誠[79][注釈 36] ●制作担当 - 膳師豊 ●協力撮影 - 大根田俊光 ●撮影助手 - 大川藤雄 ●照明助手 - 川越和見 ●照明機材 - 棚網恒夫 ●特美助手 - 寺井雄二[59]、清水剛[59][注釈 36]、高橋勲[59][注釈 36]、三池敏夫[79][59][注釈 36]、都築雄二[59][注釈 36]、稲付正人[59][注釈 36] ●装置 - 野村安雄 ●組付 - 鴨志田平造 ●操演助手 - 香取康修[59] ●特効助手 - 岩田安司 ●記録 - 加藤八千代 ●制作係 - 鈴木勇 ●特殊視覚効果 ●IMAGICAグループ ●CROWD ●3D ●SpFX STUDIO ●Qプロダクション ●ツドー工房 ●オプチカルエフェクト - 中村正視、関口正晴、平岡正明 ●スペシャルエフェクト - 渡辺登、高須一輔 ●モーションコントロール - 稲葉貞則、灰原光晴 ●ビデオエフェクト - 相沢眞人、石田延哉 ●レーザーシネマ - 福原康平 ●タイミング - 大見正晴 ●エフェクトアニメーション - 雨宮慶太、橋本満明 ●アニメーション - 升沢達也、津田輝王 ●コンピュータグラフィックス - 土屋裕、大塚竹男 ●マットペインティング - 古賀信明、金子雪生、各務修司 ●マットペインター - 開田裕治、松島洋 ●コーディネート - 山口博司、伏木秀明 ●プロデュース - 西康夫、市橋耕治 ●協力 ●ペプシコーラ、森永製菓、B-CLUB、ニュータイプ ●スタジオぬえ、ランドメイト、オガワモデリング、グループ イフ ●アーム工芸、BELL工芸、東京ファントム、戸井田工業 ●アップアート、スタジオOX、マーブリングファインアーツ、R'sHOUSE ●Goro's、大平特殊効果 ●東宝音楽出版、東宝録音センター、プロダクションゆりーか、京都衣裳、島田プロダクション ●特技監督 - 川北紘一 ●監督 - 原田眞人制作
評価・影響
興行は芳しくなく[84]、映画雑誌﹃キネマ旬報﹄では﹁惨敗﹂﹁企画の失敗﹂とまで酷評された[88]。また、髙嶋政宏によれば、本作品は1989年で最も売れなかった作品だといい、最も売れた作品である大森一樹監督の﹃花の降る午後﹄と両方に出演していたことを、東宝の上役から茶化されたという[22][11]。 内容についても﹁分かりづらい﹂﹁印象が薄い﹂﹁画面が暗くて何をやっているか分からない﹂と不評の声が挙がった[注釈 39]一方、特撮を評価する声も挙がった[出典 15]。 本作品公開当時、東宝はすでに1984年版﹃ゴジラ﹄に続くゴジラ映画の新作を製作中であり、公募されたストーリーの候補の一つには、ゴジラと巨大コンピュータと戦い、コンピュータが戦車もどきのメカになるという案があり、﹃ゴジラvsビオランテ﹄の制作が決定した後もその続編として検討されていたが、川北は本作品の興行不振が影響した不採用になったと証言している[94]。﹃vsビオランテ﹄には、川北をはじめとする本作品の特撮スタッフの多くがそのまま参加した[95][86]。川北は、本作品や﹃さよならジュピター﹄のチャレンジの延長線上に﹃vsビオランテ﹄は存在していると述べている[96]。 本多俊之による音楽︵#オリジナルサウンドトラックを参照︶は、公開終了後もニュースやワイドショー、ドキュメンタリー番組といった報道番組全般で使われ続けている。 上記のように公開当時の評価こそ低かったものの、2022年にはBD︵#映像ソフト化を参照︶が通販サイトの日本SF映画売上ランキングで第1位、コトブキヤ製プラモデル︵#その他を参照︶が10年ぶりに再販決定、同年7月8日に新文芸坐にて開催された35mmフィルム特別上映会の前売券が即完売といった評価を得ている[59]。また、髙嶋によれば、小学生当時に本作品を見ていた世代が成長後に現場スタッフとなっており、藤原カクセイは﹃キングダム2遥かなる大地へ﹄の撮影の合間に本作品への感動を伝えに来てくれたという[11]。ただ、その後もメディアによっては﹁サンライズにとって﹃G-SAVIOUR﹄と並ぶ黒歴史﹂との酷評が見られる[97]。一方、公開35周年を迎えた2024年には、後述のように各種書籍の増補改訂復刻が行われている。 アニメ監督のあおきえいは高校2年生当時、本作品の試写に何度も応募して劇場公開前の時点ですでに3回くらい見ており、上記のような不評を踏まえつつも見終えた瞬間には﹁何か新しくて面白いものを見た﹂との興奮を覚えたほか、ビデオで発売されてからも擦り切れるくらい見ており、黒岩義民による編集の素晴らしさもわかったという[98]。また、本作品から受けた影響として2006年のテレビアニメ﹃コヨーテ ラグタイムショー﹄にオマージュを盛り込んだが、当時は本作品がDVD化されていなかったこともあり、誰にも気づかれなかったという[98]。なお、本作品のリメイクについては、許可が出れば喜んで引き受ける旨も明かしている[98]。映像ソフト化
DVDが2007年2月23日に東宝より発売された。品番はTDV-17037D。片面2層の本編ディスクに映像がビスタサイズで収録されており、映像特典として予告編やメイキング、静止画資料集も収録されている。音声は劇場公開版のみ、字幕も公開時の手書きのもので、地上波放送版は収録されていない。封入特典はサウンドトラックCDの復刻版。解説書も付属している[99]。これを記念し、発売当日には新宿ロフトプラスワンにて川北特技監督らの登壇イベントが開催された[100]。 1990年代にアメリカでもVHSが発売されたが、アメリカ人のテイストに合わないと大幅に再編集されている。これに憤慨した原田は、監督のクレジットから自分の名前を除去し、DGA︵全米監督協会︶が定める偽名﹁アラン・スミシー﹂に変更している。2004年にはADVフィルムからアメリカ版DVDが発売されたが、その本編はタイトル・スタッフクレジットの違いと日本語字幕が無いこと以外は日本版と同一である。 BDは2022年6月15日に東宝より発売された[79]。品番はTBR-31316D。本編︵100分︶を2層に収録した本編ディスクと地上波放送版などの特典ディスクが付いた全2枚組。本編ディスクは音声がDolby TrueHD、字幕がバリアフリー日本語、特報や劇場予告編も特典映像として収録されている。特典ディスクは地上波放送版︵92分・テレビ用吹替音声に合わせてHD素材を編集︶のほか、﹃Making of GUNHEAD﹄やモニター内映像素材、スチールギャラリー、コトブキヤ製プラモデル︵#その他を参照︶のプロモーション映像﹃ガンヘッド2025﹄も収録されている[101][79]。オリジナルサウンドトラック
1989年7月22日に﹃ガンヘッド Soundtrack﹄のタイトルで発売され[102] その後廃盤となり、2007年2月23日に東宝より発売された映像DVD﹃ガンヘッド﹄に完全復刻盤として同梱されている[103]。全作曲: 本多俊之(後述する「TIME」を除き全編曲・全演奏も担当)。 | ||
# | タイトル | 時間 |
1. | 「TIME」(歌:永井真理子、作詞:亜伊林、作曲:馬場孝幸、編曲:根岸貴幸) | |
2. | 「ISLAND 8JO」 | |
3. | 「GUNHED #1」 | |
4. | 「INSIDE OF THE DOME #1」 | |
5. | 「HAVE A PARTY GUNHED」 | |
6. | 「DON'T GO AWAY」 | |
7. | 「CHARGE」 | |
8. | 「THE PARTY IS OVER」 | |
9. | 「GUNHED #2」 | |
10. | 「INSIDE OF THE DOME #2」 | |
11. | 「AFTER THE WAR」 | |
12. | 「SOMEWHERE BEFORE」 | |
13. | 「PRE PRODUCTION」 | |
14. | 「あなたを見てると」(歌:永井真理子、作詞:亜伊林) |