松本清張のケルト紀行
﹃松本清張のケルト紀行﹄︵まつもとせいちょうのケルトきこう︶は、小説家の松本清張と考古学者の佐原真による著作。清張没後の2000年3月に日本放送出版協会から刊行された。編集は日本放送出版協会による。
1985年9 - 10月に行われたスコットランドなどの巨石文化踏査の記録であり、清張生前に構想されていた著作﹃スコットランドから日本へ﹄に関連する取材記録を編集した作品である[1]。前半は取材過程の写真集︵撮影は1985年9月17日 - 28日︶、後半は清張の取材ノートと、清張・佐原らの会話記録から構成されている。
内容[編集]
●以下の章立て・項目名は基本的に編者に拠る。 (一)ケルト文明の起源を求めて - スコットランド・シェトランド島とオークニー島 (二)カントリーサイドをゆく - 中部イングランドの旅 (三)ストーンヘンジと巨石墓 - イギリス南部の環状列石 (四)カルナックの列石群と南仏の巨石墓 - フランスの巨石記念物 (五)ドキュメント・ノベルの旅 - ボヘミアから南仏へ ケルト、巨石聖徒を追う旅 ●清張の取材ノート︵一九八五年九月十五日︵日︶ - 九月二十七日︵金︶︶[2]。 イングランドへ / 機上にて / ロンドンのパブ / シェトランド島へ / ヤールショフ遺跡へ / モウサの石塔 / ルナ・ハウスの老婦人 / オークニー島へ / スティンネスの立石群 / ドルメン文化 / ストーンサークル環状列石と石室墓 / エディンバラ城へ / ニューキャッスルの途上にて / ハドリアヌスの城壁遺跡 / スコットランドの石造物ブロッホのことなど / エイヴァリーにて / ストラトフォード・アポン・エーボン / グリン・ダニエル博士と共に / ケルト人・ケルト文化のこと / ストーンサークル・ストーンヘンジ考 / ﹁神殿﹂か﹁墓所﹂か / 巨石聖徒のケルト人 スコットランド 巨石文明の旅︵会話篇︶ ●清張、佐原、ジーナ・リー・バーンズ︵当時ケンブリッジ大学勤務︶・アラン・サヴィール︵当時チェルテンハイム博物館勤務︶による会話のテープ起こし。佐原が構成・補注している。 石の村 - スカラ・ブレー / 石の墓室 - メース・ホウにて / ウェスト・ケネット長丘墓 / 環状列石 - エイヴベリーとストーンヘンジ脚注・出典[編集]
(一)^ 取材に同行した日本放送出版協会の︵当時︶道川文夫の説明に拠る。道川﹁松本清張先生の﹁旅の章﹂﹂︵﹃松本清張研究﹄第9号︵2008年、北九州市立松本清張記念館︶収録︶参照。
(二)^ この部分の本文は、﹃松本清張全集 第65巻﹄︵1996年、文藝春秋︶の﹃清張日記﹄の項にも収録されている︵﹃清張日記﹄日本放送出版協会版︵1984年︶・朝日文庫版︵1989年︶は非収録︶。