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{{Redirect|大震災|小惑星|大震災 (小惑星)}}
{{出典の明記|date=2011年4月}}
{{国際化|date=2023年5月}}
'''震災'''(しんさい)は、[[地震]]によって引き起こされた[[災害]]のこと。大規模なものを'''大震災'''(だいしんさい)という。
 
== 概要 ==
7 ⟶ 8行目:
[[]]21
 
== 現象地震の名称と震災の名称 ==
日本では、大規模な地震が発生した場合に、自然現象としての「地震」と、それにより引き起こされた「震災」を、それぞれ別の名称で呼ぶことがある。以下に例を示す。
日本では、[[気象庁]]が大地震と見なした場合に、その[[地震]]の「'''[[現象]]'''」に対して命名がなされる<ref>[https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/faq/faq7.html#18 地震の命名基準を教えてください。] よくある質問集、地震について、気象庁</ref>。これに対して、被害の程度が大きい場合には、政府がその'''[[災害]]'''に対して命名をする。
 
{| class="wikitable"
気象庁は次の問答により、'''現象'''の名称と'''災害'''の名称との違いに注意を喚起している<ref>[https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/faq/faq7.html#17 2011年3月11日の「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」は「東日本大震災」と同じですか?] 地震について、よくある質問集、気象庁</ref>。
{{Quotation|'''質問''':「東北地方太平洋沖地震」は「東日本大震災」と同じですか?  <br />'''回答''':違います。「(前略)東北地方太平洋沖地震」は、気象庁が定めた'''地震の名称'''です。「東日本大震災」は、この地震によって引き起こされた災害に対して政府として名付けた'''災害の名称'''です。}}
 
{|class="wikitable"
|+ 地震の現象の名称と災害の名称(例)
|-
! 発生年月日 !! 「地震の「現象」の名称(気象庁の命名) !! の「」の名称(政府の命名 !! 発生年月日
|-
| 1923年(大正12年)9月1日 || [[関東地震]](公的機関による命名ではない) || [[関東大震災]] || 1923年9月1日(公的機関による命名ではない)
|-
| 1995年(平成7年)1月17日 || [[兵庫県南部地震]] {{efn|正式には年号を含めた「平成7年(1995年)兵庫県南部地震」。}}(気象庁) || [[阪神・淡路大震災]] || 1995年1月17本政府)
|-
| 2004161023 || [[]]{{efn|162004}} || [[]]<ref>[http://www.pref.niigata.lg.jp/bosai/1201626029355.html ] 20041129</ref>使
| [[東北地方太平洋沖地震]] || [[東日本大震災]] || 2011年3月11日
|-
| 2011年(平成23年)3月11日 || [[東北地方太平洋沖地震]]{{efn|正式には年号を含めた「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」。}}(気象庁) || [[東日本大震災]](日本政府)
|}
# 正式には、「平成7年(1995年)兵庫県南部地震」のように、それぞれの現象名の前に年が付加される。
# the 1995 Southern Hyogo Prefecture Earthquake のように、英語名称も同時に決定される。
 
=== 現象の名称を定める基準 ===
気象庁は、1)災害発生後の応急・復旧活動の円滑化を図る、2)災害における経験や貴重な教訓を後世に伝承することを期待する、の2つの目的で、顕著な災害を起こした自然現象について名称を定めているが、地震についての基準は次のようになっている<ref>[https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/meishou/meishou.html 顕著な災害を起こした自然現象の名称について(2018年7月9日)] </ref>。
 
[[]]122<ref>[https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/meishou/meishou.html 201879] </ref>
* (ア)地震の規模が大きい場合
**    陸域: M7:M7.0以上(深さ100 km以浅)かつ最大震度5強以上
**    海域: M7:M7.5以上(深さ100 km以浅)であり、かつ最大震度5強以上または津波の高さ2 m以上
*  (イ)顕著な被害が発生した場合(全壊家屋100棟程度以上の家屋被害、相当の人的被害など)
*  (ウ)群発地震で被害が大きかった場合等
 
''''''''''''<ref>[https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/faq/faq7.html#17 2011311232011] </ref>
=== 震災の名称を定める基準 ===
{{Quotation|''''''  <br />''''''''''''''''''}}
気象庁とは別に日本政府がその'''災害'''に対して命名をする基準は明確ではないが、地震動による被害が「国難」をもたらしている場合に「大震災」との命名がなされており、上記の「地震の現象の名称と災害の名称(例)」の表のとおりである。ただし[[福井地震]]については、上記の3つとほぼ並ぶ被害規模であるが、大震災の名で呼ばれることはほとんどない。
 
一方、日本政府が震災に対して命名をする基準は明確に定められていない。
なお、日本国政府とは無関係に、新潟県庁が[[新潟県中越地震]](2004年)の被害に対して「新潟県中越大震災」と命名し<ref>[http://www.pref.niigata.lg.jp/bosai/1201626029355.html 新潟県中越大震災関連情報:「新潟県中越大震災」の呼称について](新潟県 2004年11月29日)</ref>、県の関連文書に使用している例がある。
 
== 揺れによる災害 ==
地震の強い揺れによって引き起こされる災害。強い振動によって崖や斜面が崩壊したり、人為的建造物が破壊される。
 
=== 揺れの大きさ ===
[[ファイル:Earthquake info by Ja Cabinet office01.png|410px400px|thumb|right|「表層地盤のゆれやすさ全国マップ」内閣府 地震・火山対策担当作成 2005年10月19日発表]]
8'''[[]]'''km7
 
1923[[]]7.961995[[]][[]]7.372011[[]][[]]9.07<ref>[http://www.kuriharacity.jp/kuriharacity/contents/emergency/saigai/110311_jisin.html  91130]</ref>6<ref>[http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110829ddm010040015000c.html M9 ]</ref><ref>[https://web.archive.org/web/20110318221239/http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110317-OYT1T00173.htm ]</ref>[[#|]]
 
 - mkm2調[[]]1
54 ⟶ 50行目:
 
=== 山崩れ、崖崩れ ===
沿'''''''''[[]]'''[[]]1847[[]]西65m<ref name="1847-zenkoJISHIN">[http://www.bousai.go.jp/kyoiku/kyokun/kyoukunnokeishou/rep/1847-zenkoJISHIN/index.html 調 1  193 -1847 -] </ref>[[]]119
 
=== 地割れ液状化現象 ===
地震の揺れによって地面に亀裂が入るのが地割れである。
 
93 ⟶ 89行目:
 
== ライフラインが破壊されたことによる災害 ==
[[ファイル:Hanshin-Awaji_earthquake_1995_338.jpg|thumbnail|220pxthumb|[[阪神・淡路大震災]]当日の阪急会館([[三宮駅|阪急三宮駅]]の[[神戸阪急ビル]] 1995年1月17日)]]
大地震が起こった場合、上記の直接的な被害に加えて様々な災害が長期間続く。
 
=== 地震直後 ===
調
 
=== 中・長期的な影響 ===
[[File:阪神・淡路大震災PICT0215.jpg|thumb|[[灘区]]内にあった[[大丸]]神戸配送センターの1階部分が完全に押し潰された様子。<br />この崩壊で、駐車中のトラックの後部を、1階部分の張り出した屋根のひさし部位が直撃し、運転席が跳ね上がった。(写真中央のトラック)<br />[[1995年]][[1月25日]]撮影。]]
阪神・淡路大震災の際は、道路や鉄道の被害が大きかったので被災地では生鮮食料品の供給がほとんどなくなった。この状況は2週間以上継続した。避難所での生活が長引くと心理的にも疲労が溜まり、病気になる人が出てくる。居住地の早期復旧が困難と判断された市民は仮設住宅に移動することになる。旧来の地域コミュニティーから断絶した生活が続くので、特に高齢者にとって辛いものがある。
阪神・淡路大震災の際は、[[阪神高速道路]]の倒壊を始めとして多くの道路や、鉄道用[[高架]]の崩落の被害が甚大で通行不能箇所が多発した。また大型商業施設などの配送センターでは、建物の崩壊や配送トラックの大破などの表には中々目に見えない影の被害も大きかったので、被災地では生鮮食料品の供給がほとんどなくなった。この状況は、[[自衛隊]]やボランティアなどによる主要道路網の[[瓦礫]]撤去や、被災した配送車両に代わる各地から駆けつけた物流の応援体制がようやく整うまで、約2週間以上継続した。
 
2[[]][[]]
 
== 安全対策 ==
111行目:
 
== 脚注 ==
=== 注釈 ===
{{Notelist}}
 
=== 出典 ===
{{Reflist|2}}
 
129 ⟶ 133行目:
 
== 外部リンク ==
* [httphttps://www.bousai.go.jp/ 内閣府 防災情報のページ]
* [https://www.gsi.go.jp/ 国土地理院]
* [https://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/ 気象庁 地震の活動状況]
** [https://www.jma.go.jp/jp/quake/ 気象庁 地震情報]
* [https://www.gsj.jp/HomePageJP.html 独立行政法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター]
** [httphttps://riodb02gbank.ibase.aist.gogsj.jp/activefault/ 活断層データベース]
* [http://www.real-time.jp/ リアルタイム地震・防災情報利用協議会]
 

2024年2月29日 (木) 13:12時点における最新版



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21

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発生年月日 「地震」の名称(命名者) 「震災」の名称(命名者)
1923年(大正12年)9月1日 関東地震(公的機関による命名ではない) 関東大震災(公的機関による命名ではない)
1995年(平成7年)1月17日 兵庫県南部地震[注釈 1](気象庁) 阪神・淡路大震災(日本政府)
2004年(平成16年)10月23日 新潟県中越地震[注釈 2](気象庁) 新潟県中越大震災[1](新潟県庁)
2011年(平成23年)3月11日 東北地方太平洋沖地震[注釈 3](気象庁) 東日本大震災(日本政府)

122[2]


M7.0100 km5

M7.5100 km52 m

100



[3]





[]



[]

  20051019

8km7

19237.9619957.3720119.07[4]6[5][6]

 - mkm2調1

1996[7]

[]


沿1847西65m[8]19

[]






1923[9]

194837[9]

196425[9]

1995使使

[]


調



[10]7[11]

[7]












[12][7]


[]


沿調

[]


20119.0沿17926.42004

[]


1662沿84ha18042m

[]

 1995117


[]


調

[]

1
1
1995125

2


[]


[13]

[]



関連書籍[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 正式には年号を含めた「平成7年(1995年)兵庫県南部地震」。
  2. ^ 正式には年号を含めた「平成16年(2004年)新潟県中越地震」。
  3. ^ 正式には年号を含めた「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」。

出典[編集]

  1. ^ 新潟県中越大震災関連情報:「新潟県中越大震災」の呼称について(新潟県 2004年11月29日)
  2. ^ 顕著な災害を起こした自然現象の名称について(2018年7月9日)
  3. ^ 2011年3月11日の「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」は「東日本大震災」と同じですか? 地震について、よくある質問集、気象庁
  4. ^ 栗原市公式ウェブサイト:東日本大震災 被害状況〔9月1日(木曜日)午後1時30分現在〕
  5. ^ 東日本大震災:定説覆したM9地震 高密度観測網すり抜け
  6. ^ 揺れによる建物被害少ない可能性…地震波分析
  7. ^ a b c 伯野元彦、最近の地震被害の特徴 地学雑誌 Vol.115 (2006) No.4 P.466-469, doi:10.5026/jgeography.115.4_466
  8. ^ 災害教訓の継承に関する専門調査会報告書 第1章 災害の概要 平成19年3月 -1847 善光寺地震- 内閣府中央防災会議
  9. ^ a b c 佐藤富男, 若松加寿江 (2003). “過去の地震における液状化による人的被害”. 土木学会地震工学論文集 (土木学会) 27: 3. http://library.jsce.or.jp/jsce/open/00578/2003/27-0049.pdf. 
  10. ^ 細野透 【熊本地震】東海大の学生アパートを倒壊させた「地域係数Zの悲劇」、SAFETY JAPAN セーフティー・ジャパン 日経BP社 2016年4月18日
  11. ^ 住宅倒壊、新耐震後でも明暗分かれる 日経ホームビルダー 2016/04/22
  12. ^ 発酵による発熱を原因とした瓦礫類の火災危険性について 日本火災学会論文集 2012年 62巻 2_3号 p.49-57, doi:10.11196/kasai.62.49
  13. ^ 2011年4月26日 衆議院予算委員会

関連項目[編集]

外部リンク[編集]