スリナム
- スリナム共和国
- Republiek Suriname
-
(国旗) (国章) - 国の標語:Justitia - Pietas - Fides
(ラテン語: 正義 - 忠誠 - 敬虔な言行) - 国歌:God zij met ons Suriname(オランダ語)
神よ我らのスリナムと共に在ませ -
公用語 オランダ語(スラナン・トンゴ語) 首都 パラマリボ 最大の都市 パラマリボ 独立 オランダより
1975年11月25日通貨 スリナム・ドル ($)(SRD) 時間帯 UTC-3 (DST:なし) ISO 3166-1 SR / SUR ccTLD .sr 国際電話番号 597
国名[ソースを編集]
正式名称はオランダ語で Republiek Suriname オランダ語発音: [ˌrepyˈbliːk ˌsyriˈnaːmə]。通称、Suriname スリナーメ。 公式の英語表記は、Republic of Suriname。通称、Suriname, Surinam 英語発音: [ˈsʊərɨnæm,-nɑːm, -nəm]。国民はSurinamer、形容詞はSurinamese。 オランダ語名の Suriname の -na- に強勢がおかれ、英語名の Suriname の場合は Su- に強勢がおかれている。 日本語の表記は、スリナム共和国。通称、スリナム。 国名は先住民のスリネン人に由来している。歴史[ソースを編集]
先コロンブス期[ソースを編集]
ヨーロッパ人が訪れる前、この地には先住民のスリネン人が居住しており、彼らの名前から今日のスリナム共和国の国名が取られた。しかし、16世紀にスリネン人はカリブ族の攻撃によって追い立てられた。
植民地時代[ソースを編集]
独立以降[ソースを編集]
1980年に陸軍曹長のデシ・ボーターセによる軍部のクーデター︵1980年スリナムクーデター︶が起き、スリナムの社会主義化が国家軍事評議会のもとで進められソ連、キューバと親密な関係を築いた。1982年には民主化運動の指導者15名が処刑されたため︵12月殺人事件︶、オランダは援助を停止した。1986年にはボスネイハーなどからなるゲリラとの内戦が勃発した。 1987年11月の総選挙で軍部が敗退すると、1988年には新憲法のもとでシャンカル大統領が選出され民政復帰を果たした。オランダが再び援助を再開したが、1990年にボーターセによる軍事クーデター︵1990年スリナムクーデター、別名電話クーデター︶が再び勃発した。クーデターによりオランダは再び援助を停止。シャンカルは退陣した。1991年の総選挙ではフェネティアーン大統領が選出され、アメリカ合衆国およびオランダとの関係を回復した。1992年にはオランダによる人道的援助が再開され、ボーターセ軍司令官が辞任︵2010年、民選大統領として復権︶した。エコツーリズムが発達し、2000年に中部スリナム自然保護区が、国際連合教育科学文化機関の世界遺産となった。政治[ソースを編集]
国家安全保障[ソースを編集]
2009年時点で総員2,200人の規模を有する。
1975年の独立でオランダ軍部隊から独立し、1980年にはクーデターを引き起こす。民政移管後は政軍関係の再構築をアメリカ合衆国の援助下で行っている。
地方行政区分[ソースを編集]
スリナムは10の地方(蘭: district)に分かれ、地方はさらに62の ressort に分かれる。
- ブロコポンド (Brokopondo)
- コメワイネ (Commewijne)
- コローニー (Coronie)
- マロワイネ (Marowijne)
- ニッケーリー (Nickerie)
- パラ (Para)
- パラマリボ (Paramaribo)
- サラマッカ (Saramacca)
- シパリウィニ (Sipaliwini)
- ワニカ (Wanica)
主要都市[ソースを編集]
パラマリボ(首都)中心に首都圏が形成されている。
地理[ソースを編集]
気候[ソースを編集]
スリナムは熱帯気候であり、国土が赤道直下に近く、赤道から2~5度北に位置するスリナムは、非常に暑く湿った熱帯気候に属し、年間を通じて気温の変化があまりありません。4月から8月までと、11月から2月まで、1年に2回の雨季がある。また、乾季も8月から11月までと、2月から4月までの2回ある。 平均相対湿度は 80% ~ 90% です。平均気温は29~ 34 °C (84~ 93 °F) です。湿度が高いため、実際の温度は歪んでおり、記録された温度よりも最大 6 °C (11 °F) 高く感じる場合があります。 スリナムの気候変動は気温の上昇と異常気象の増加につながっています。比較的貧しい国として、世界的な気候変動への貢献は限られています。森林面積が広いため、この国は2014 年以来カーボンネガティブ経済を運営しています。経済[ソースを編集]
鉱業[ソースを編集]
スリナムの経済は強く鉱業に依存している。総輸出額に占める鉱物資源の割合は2000年時点で8割に達した。輸出の上位4品目はボーキサイトを精製したアルミナ ︵62.1%︶、金 ︵11.4%︶、魚介類、原油 ︵4.3%︶である。 2007年時点の採掘量は、ボーキサイト︵500万トン︶、アルミナ︵220万トン︶、金 ︵11トン︶、原油︵日量15千バレル︶。交通[ソースを編集]
道路網は沿岸部とその隣接地に向かって東西に伸びている。南北を結ぶおもな手段は川である。内陸部へは水路または空路により結ばれている。空路はヨハン・ペンゲル国際空港︵ザンデリー国際空港︶から利用され、ガイアナ・仏領ギアナ両国との間はフェリーによって結ばれている。 自動車の通行区分は日本などと同じ左側通行である。南アメリカでは他に隣国のガイアナと英領フォークランド諸島が左側通行を採用している。 鉄道は、過去に使用されていたものは存在するが、現在運用されている鉄道路線は存在しない。スリナムの鉄道も参照。国民[ソースを編集]
民族[ソースを編集]
言語[ソースを編集]
およそ14の現地言語がありますが、オランダ語( Nederlands ) が唯一の公用語であり、教育、政府、ビジネス、メディアで使用される言語です。人口の 60% 以上がオランダ語を母語話者であり、約 20% ~ 30% が第二言語としてオランダ語を話します。 スリナムは、世界で3つのオランダ語を話す主権国家のうちの1つです (他はオランダとベルギー)。また、アメリカ大陸で人口の大多数がオランダ語を話している唯一の地域でもあります︵オランダ王国のカリブ海地域はすべて他の多数派言語を持っているため︶。2004 年に、スリナムはオランダ語連合の準加盟国になりました。 スリナムと英語を話すガイアナは、英語を話すイギリスの属領であるフォークランド諸島と並んで、ロマンス語が優勢ではない 南米唯一の国です。 公用語はオランダ語だが、クレオール[要曖昧さ回避]が使うタキタキ語とも呼ばれるスリナム語︵Sranang Tongo︶が共通語として使われる。また、英語やジャワ語やヒンディ語など、それぞれの民族はしばしば自分達が元々使っていた言語を使っており、ポルトガル語やスペイン語を話すコミュニティも存在する。 英語、ガイアナ語、英語クレオール語、ポルトガル語、スペイン語、フランス語、フランス語 ギアナ語クレオール語は、近隣諸国からの移民が多く、それぞれの言語を話す国境近くの地域で話されています。宗教[ソースを編集]
ローマ・カトリックとプロテスタントのキリスト教が40%、ヒンドゥー教20%、イスラム教が14%、不明16%、その他10%となっている。スポーツ[ソースを編集]
総合格闘技団体のUFC・ヘビー級で活躍する、ジャルジーニョ・ホーゼンストライクはスリナム人ファイターとして非常に有名である[5]。RIZIN.10にも出場しており、アンドレイ・コヴァレフと対戦して、2-1の判定勝ちを収めた[6]。
サッカー[ソースを編集]
スリナム国内でも他のラテンアメリカ諸国同様に、サッカーが圧倒的に1番人気のスポーツとなっている。オランダ代表を選択する選手が非常に多く、サッカー選手の人材の宝庫でもある。例えば「スリナム出身」としては、ユヴェントスなどで活躍したダーヴィッツやセードルフなどが挙げられ、「スリナム移民」としては、リヴァプールなどで活躍したファン・ダイクやワイナルドゥムなどが挙げられる。そのため、スリナム代表としてはFIFAワールドカップへの出場歴はない。しかし、CONCACAFゴールドカップには2021年大会でようやく初出場を果たした。
文化[ソースを編集]
オランダ東インド会社の政策により多種多様な民族がスリナムに流入し、現在のスリナム文化はそのような多様で複雑な文化的影響を下敷きにして育まれている。
パラマリボ市内にはヒンドゥー寺院・キリスト教会・イスラムモスクが混在しており、聖ピーター・ポール教会は南米一の木造建築で、EUの支援により2010年に修復された。
世界遺産[ソースを編集]
スリナム国内には、ユネスコの世界遺産リストに登録された文化遺産が1件、自然遺産が1件存在する。
祝日[ソースを編集]
- 1月1日 – 元旦
- 1月/2月 – 旧正月
- 3月(変動あり) – ファグワー
- 3月/4月 – 聖金曜日
- 3月/4月 – イースター
- 3月/4月 – イースターマンデー
- 5月1日 – レイバーデー
- 7月1日 – Keti Koti (奴隷解放の日– 奴隷制度の終焉)
- 8月9日 – 先住民の日
- 10月10日 – マルーンの日
- 10月/11月 – ディワリ祭
- 11 月 25 日 – 独立記念日
- 12月25日 – クリスマス
- 12月26日 – ボクシングデー
- さまざま – イード・アル・アドハー
- さまざま – イード・アル・フィトル
- さまざま – サトゥ・スロ/イスラム正月
著名な出身者[ソースを編集]
脚注[ソースを編集]
注釈[ソースを編集]
出典[ソースを編集]
- ^ a b “UNdata”. 国連. 2021年10月11日閲覧。
- ^ a b c d e IMF Data and Statistics 2021年10月23日閲覧([1])
- ^ (英語) Rigzone Staatsolie Launches Tender for 3 Offshore Blocks
- ^ (英語) Cambior Development of the Gross Rosebel Mine in Suriname
- ^ Suriname’s undefeated MMA fighter Jairzinho Rozenstruik to face Andrei Arlovski of Belarus at ‘UFC 244’ in New York CONAN Daily 2019年11月3日
- ^ #RIZIN10 results: Jairzinho Rozenstruik def. Andrey Kovalev via split decision MMA Junkie 公式Twitter 2018年5月6日
参考文献[ソースを編集]
- 増田義郎 編『ラテンアメリカ史II』山川出版社、東京〈新版世界各国史26〉、2000年7月。ISBN 4-634-41560-7。
関連項目[ソースを編集]
外部リンク[ソースを編集]
- 政府
- スリナム共和国大統領府 (オランダ語)
- 日本政府
- 日本外務省 - スリナム (日本語)
- 在トリニダード・トバゴ日本国大使館 - 在スリナム大使館を兼轄 (日本語)
- その他