キルギス
- キルギス共和国
- Кыргыз Республикасы (キルギス語)
Киргизская Республика (ロシア語) -
(国旗) (国章) - 国の標語:なし
- 国歌:
Кыргыз Республикасынын Мамлекеттик Гимни(キルギス語)
キルギス共和国国歌 -
公用語 キルギス語、ロシア語 首都 ビシュケク 最大の都市 ビシュケク 独立
- 日付ソビエト連邦より
1991年8月31日通貨 ソム(KGS) 時間帯 UTC+6 (DST:なし) ISO 3166-1 KG / KGZ ccTLD .kg 国際電話番号 996
概要[編集]
キルギスは、旧ソビエト連邦の構成国であり、NIS諸国の一つに数え上げられる。独立国家共同体、ユーラシア経済連合、集団安全保障条約、上海協力機構、イスラム協力機構、テュルク評議会、テュルクソイ共同体およびテュルク語圏諸国議会、国連に加盟している。 人口600万人のうちキルギス人が過半数を占め、少数民族としてウズベク人とロシア人がこれに続いている。キルギス語は他のテュルク系言語と密接に関連しているが、ロシア語も公用語として話されており、これは1世紀にわたるロシア化の遺産である。人口の90%はイスラム教徒で、その大半はスンナ派である[3]。 また、同国の文化はそのテュルク系の起源に加えて、イラン、中央アジアをかつて支配したモンゴル帝国、ロシアの影響を受けている。 同国の歴史は、様々な文化や帝国に及んでいる。キルギスは山岳地帯にあり、地理的には孤立しているが、シルクロードやその他の商業ルートの一部として、いくつかの偉大な文明が交差してきた。キルギスにはいくつかの部族が住んでおり、大きな支配を受けたこともある。突厥、ウイグル帝国と契丹に支配され、13世紀にはモンゴル帝国に征服された。その後、独立を回復したが、カルムイク人、満州人、ウズベク人に侵略された。1876年にロシア帝国の一部となり、ロシア革命後はキルギス・ソビエト社会主義共和国としてソビエト連邦に残った。ミハイル・ゴルバチョフによるソ連の民主化改革を受けて、1990年に独立派のアスカル・アカエフがキルギスの大統領に選出された。1991年8月31日、キルギスはモスクワからの独立を宣言し、民主的な政府を樹立した。1991年のソ連崩壊後、キルギスは国民国家としての主権を獲得した。 独立後、キルギスは正式に単一議会制共和国となったが、民族紛争[4][5]、反乱[6]、経済問題[7][8]、移行期の政府[9]、政治的対立[10]などが続いている。 2010年キルギス騒乱後は、中央アジアでは珍しい民主的な政権運営が評価されてきたが、2020年キルギス反政府運動を機に政権を得たサディル・ジャパロフ大統領は貧困層への支援などで高い支持率を得ながら自らへの権力集中も進めていると指摘されている[11]。イギリスのエコノミスト・インテリジェンス・ユニット研究所によって発表されている﹁民主主義指数﹂では、キルギスは2020年までは﹁混合政治体制﹂と分類されてきたが、ジャパロフが就任した2021年以降は順位を落とし﹁独裁政治体制﹂と分類されている[12]。 人間開発指数120位の発展途上国であり、中央アジアでは2番目に貧しい国である。この国の移行経済は、金、石炭、ウランの鉱脈に加え、石油と天然ガスに大きく依存している。 2021年4月29日に生起したタジキスタンとの国境地帯での軍事衝突が発生[13]。さらに2022年9月にも死傷者が生じる衝突が発生した。この衝突は両国首脳が参加して行われた上海協力機構首脳会議の期間中に発生しており、互いに部隊を撤収させることで合意を見たが現地では戦闘は続いた[14]。 両国間の国境線は半分近くが確定しておらず、水資源の奪い合いなどの住民間のトラブルが軍事衝突に発展する危険性をはらんでいる[15][16]。国名[編集]
歴史[編集]
政治[編集]
政体[編集]
政治体制は共和制であり、国民による直接選挙で大統領と議員が選出される。
行政府[編集]
大統領の任期は6年で、再選は禁じられている。大統領は議会の承認に基づき首相を任命する。大統領は議会の承認があれば閣僚を任免できる。大統領が不在の場合は議会の議長が代行する。
立法府[編集]
政党[編集]
政党の活動は自由であり、祖国キルギスタン党︵アタ=ユルト・キルギスタン党︶、愛国党︵メケンチル党︶、人民党︵エルディク党︶などがある。近年の政情[編集]
国際関係[編集]
国家安全保障[編集]
地理[編集]
気候[編集]
隣国のカザフスタンや中国とは異なり、国内に砂漠は存在せず、この地方の中では気候に恵まれている。人の居住に適した東西に伸びる渓谷部分はケッペンの気候区分では、夏季に雨が少ない温帯の地中海性気候︵Cs︶に相当する。これは、イタリアのローマやアメリカ合衆国サンフランシスコと同じ気候区である。山地は亜寒帯湿潤気候 (Df) 、特に高地は高山気候 (H) となる。天山山脈を挟んで南方の中華人民共和国と、テスケイ・アラ・トー山脈を挟んで北方のカザフスタンには、ステップ気候 (BS) と砂漠気候 (BW) が広がる。 実際に降水量を比較すると、天山山脈の100km南方に位置する中国新疆ウイグル自治区喀什︵カシ、カシュガル︶の年降水量は60mmだが、ビシュケク︵北緯43度、標高800m︶の降水量は450mmに達する。これはローマやサンフランシスコと同水準である。ビシュケクの平均気温は、1月に-20度、7月に30度で2017年度は7月に最高気温43度、2月に最低気温-31度を記録している。環境[編集]
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地方行政区分[編集]
キルギスは7つの州 (oblast) と2つの特別市 (shaar) から成り立つ。州はさらに地方 (raion) に分かれる。地方長官は中央政府が任命する。aiyl okmotu と呼ばれる自治体は、最大で20程度の集落から構成されており、選挙で選ばれた村長のほか議会が設置されている。
主要都市[編集]
経済[編集]
交通[編集]
国内にはバスと航空網が敷かれている。外国との間にはフラッグキャリアのキルギスタン航空が、ビシュケクのマナス国際空港からアジアとヨーロッパ各国に就航しているほか、同空港には各国の航空会社が乗り入れている。
鉄道[編集]
道路[編集]
ビシュケク市内には複数の路線ボスのほかマルシュルートカという民営の乗り合いバン型バスが走る。マルシュルートカは、ビシュケク市内の移動であれば2023年時点で15ソム︵約24円︶で乗ることができるほか、キルギス国内の中・遠距離移動でも便利に使用されている。都市圏であればヤンデックスというアプリを利用するタクシーも走っており、日本と比較すると安価で乗ることが出来るため利便性は高めである。 更に、ビシュケクからはアルマトイ、タラズ、タシュケント、モスクワ、オムスク、クラスノヤルスク、チュメニといった国外の都市へ行くもの[28]も運行されている。科学技術[編集]
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国民[編集]
民族[編集]
言語[編集]
婚姻[編集]
宗教[編集]
宗教はイスラム教が75%、キリスト教正教会が20%、その他が5%である。
教育[編集]
義務教育は7歳から15歳までの9年間に制定されており、小学校は4年制、中学校は5年制となっている。一方で高等学校は2年制とされている。
また専門学校が多く創設されていて、これらは高等学校と同じく2年制となっている。
キルギスにおける識字率は全体的に高めであり、2004年時点で97.7%と高い数値が記録された。
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保健[編集]
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治安[編集]
人権[編集]
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マスコミ[編集]
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文化[編集]
食文化[編集]
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文学[編集]
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音楽[編集]
キルギス人の民族楽器は三弦の「コムズ」が知られる。「キュ」と呼ばれる器楽独奏曲ごとに伝説が残されており、伝統的な作法では、伝説を語った後「キュ」を演奏していた。
映画[編集]
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被服[編集]
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世界遺産[編集]
キルギス国内には、UNESCOの世界遺産リストに登録された文化遺産が2件存在する。
祝祭日[編集]
日付 | 日本語表記 | 現地語表記 | 備考 |
---|---|---|---|
1月1日 | 元日 | ||
1月7日 | クリスマス(正教会) | ||
2月1日 | 犠牲祭 | 移動祝日 | |
3月8日 | 国際女性デー | ||
3月21日 | ノールーズ | ||
5月1日 | メーデー | ||
5月5日 | 憲法記念日 | ||
5月9日 | 戦勝記念日 | ||
6月1日 | 子供の日 | ||
8月31日 | 独立記念日 | ||
11月7日 | 同意と和解の日 | ||
11月25日 | 断食明けの日 | 移動記念日 |
ミス・コンテスト[編集]
キルギスはミス・コンテストが国内地域に根付いており、『ミス・キルギス』と呼ばれるイベントが毎年開催されている。
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スポーツ[編集]
キルギスではサッカーやレスリング、バンディなどが人気のスポーツとなっている。また、伝統的なものとしては乗馬があり、その一つにキズ・クーと呼ばれる種目が存在する。さらにアジア冬季競技大会にも参加しており、2012年バンディ世界選手権では3位に輝いている。以後、キルギス国内では氷上スポーツに注目が集まっている。
サッカー[編集]
キルギスではサッカーが盛んであり、1992年にはサッカーリーグのキルギス・リーグが創設されている。FCドルドイ・ビシュケクがリーグ最多13度の優勝を達成しており、キルギス・カップにおいても最多優勝を数える。キルギスサッカー連盟(FFKR)によって構成されるサッカーキルギス代表は、これまでFIFAワールドカップには未出場となっている。しかしAFCアジアカップでは2019年大会で初出場を果たし、グループリーグを3位で突破しベスト16の成績を収めた[34]。
著名な出身者[編集]
- チンギス・アイトマートフ - 作家
- アスカル・アカエフ - 政治家
- フェリックス・クロフ - 政治家
- ボリス・パンキン - 政治家
- アクタン・アリム・クバト - 映画監督
- ミハイル・シュヴィドコイ - 演出家
- ビタリ・クリチコ - 元プロボクサー
- ウラジミール・クリチコ - 元プロボクサー
- オルズベック・ナザロフ - 元プロボクサー
- イゴール・パクリン - 元陸上選手
- ヴィタリ・ルクス - サッカー選手
- グルジギット・アリクロフ - サッカー選手
- ヴァレンティーナ・シェフチェンコ - 総合格闘家
- ラジャブアリ・シェイドゥラエフ - 総合格闘家
脚注[編集]
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 政府
- キルギス共和国政府(キルギス語)(ロシア語)
- キルギス共和国大統領府(キルギス語)(ロシア語)
- 駐日キルギス共和国大使館(日本語)(英語)
- 日本政府
- 日本外務省 - キルギス
- 駐キルギス共和国日本国大使館(日本語)(ロシア語)
- 観光
- その他
- 日本キルギス投資環境整備ネットワーク(日本語)
- 『キルギス(国)』 - コトバンク
- 『キルギス』 - コトバンク