チャド
- チャド共和国
- République du Tchad (フランス語)
جمهوريّة تشاد (アラビア語) -
(国旗) (国章) - 国の標語:Unité - Travail - Progrès
(フランス語: 統一 - 労働 - 進歩) - 国歌:La Tchadienne(フランス語)
チャドの歌 -
公用語 フランス語、アラビア語 首都 ンジャメナ 最大の都市 ンジャメナ - 政府
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大統領 マハマト・デビ 首相 アラメー・ハリナ 副大統領 ジマドゥム・ティライナ - 面積
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総計 1,284,000km2(20位) 水面積率 1.9% - 人口
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総計(2020年) 1642万6000[1]人(70位) 人口密度 13[1]人/km2 - GDP(自国通貨表示)
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合計(2020年) 6兆2279億2500万(推計)[2]CFAフラン - GDP(MER)
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合計(2020年) 108億3600万(推計)[2]ドル(137位) 1人あたり 659.674(推計)[2]ドル - GDP(PPP)
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合計(2020年) 264億7600万(推計)[2]ドル(123位) 1人あたり 1,611.832(推計)[2]ドル
独立
- 日付フランスより
1960年8月11日通貨 CFAフラン(XAF) 時間帯 UTC(+1) (DST:なし) ISO 3166-1 TD / TCD ccTLD .td 国際電話番号 235
国名[編集]
正式名称はフランス語で République du Tchad︵レピュブリク・デュ・チャド︶。通称 Tchad ︵チャド︶。アラビア語で جمهورية تشاد ︵Jumhūriyyat Tshād︶。 公式の英語表記は Republic of Chad︵リパブリック・オヴ・チャド︶。通称 Chad ︵チャド︶。日本語の表記はチャド共和国[3]、通称チャド。国名の由来は、アフリカ大陸中央部の湖のチャド湖にちなんでいる。チャドは現地語で﹁大きな水域﹂という意味がある[4]。歴史[編集]
独立前[編集]
独立後[編集]
デビ政権[編集]
政治[編集]
元首[編集]
国家元首である大統領は、国民の直接選挙により選出される。1996年憲法では任期は5年だったが、2018年憲法によって6年に延長された[33]。また、1996年憲法では2期までの再選制限が存在したが、2004年にいったん撤廃され、2018年の新憲法によって再び再選制限が導入され、再選1回︵連続2期︶までと定められた[34]。これらの再選制限をめぐる動きは事実上、現職大統領の任期を継続させるためのものと見做されている[25]。先述の2021年4月のデビ大統領死亡により、軍事評議会がその任を担っている[28]。行政[編集]
1996年憲法ではチャドの首相は大統領により任命されることとなっていたが、2018年憲法によって廃止された[34]。2021年に発足したマハマト・デビ暫定政権下では役職が復活した[35]。立法[編集]
チャドの議会は一院制で、188議席の国民議会が置かれている。国民議会議員は国民の直接選挙で選出され、任期は4年である。先述の2021年4月のデビ大統領死亡により議会は解散され[28]、同年9月24日にマハマト・デビ議長より議員93名が指名され暫定議会が発足。2022年10月まで移行議会として機能する[35]。 チャドは制度上は複数政党制の民主主義国家である。主要政党にはイドリス・デビ率いる愛国救済運動があり、1990年以来の長期政権を維持している。ただし、デビ政権では国際選挙監視団から不正選挙を何度も指摘されている。このこともあって野党勢力は脆弱だが、比較的有力なものに民主進歩連合、共和国連邦運動がある。司法[編集]
最高司法機関は最高裁判所である。国際関係[編集]
外交[編集]
日本との関係[編集]
国家安全保障[編集]
陸軍(地上部隊)と空軍の2つに編成されている。また、国家憲兵隊が存在する。
地理[編集]
野生動物[編集]
2023年、チャド中部、カメルーンとの国境近くにあるセナオウラ国立公園では、絶滅したと考えられていたライオンが約20年ぶりに確認されている[43]。
地方行政区分[編集]
チャドは首都ンジャメナおよび22の州に分かれている。
主要都市[編集]
経済[編集]
農業[編集]
チャド北部は乾燥地域であり、農業は中部および南部に限られている。主に降水量の差によって、栽培作物は各地で異なっている。農耕可能限界に近いサヘル地帯においては、乾燥に強いトウジンビエが主に栽培され、農耕よりも牧畜が中心となっている[48]。また、チャド湖の周辺においては氾濫原を利用した集約的なトウモロコシ栽培が盛んである[49]。1980年代にチャド湖が急速に縮小すると、干上がった湖底に住民が定住するようになり、この地域では農業を中心に牧畜や漁業を組み合わせた開発が急速に進んで食料生産が増大した[50]。一方、南部のサバンナ地帯においてはソルガムが主に栽培される。穀倉地帯となっているのは肥沃な土壌の広がるシャリ川およびロゴンヌ川の中流域であり、ここではソルガムを中心に、トウジンビエ、落花生、さらに主に湿地帯を利用するイネなどが栽培されている。南東部においてはキャッサバとソルガムの栽培が主であり、それに落花生やトウジンビエが加わる[51]。商品作物としては南部のシャリ川以南で栽培される綿花が重要であり、原油の生産が始まるまでは輸出の70%程度を占める主力産品だった。2011年の輸出に占める割合は1.2%となっている[52]。 一方、北部においては、砂漠地帯ではラクダ、ステップやサバンナではウシの牧畜が行われており[53]、2011年には家畜の輸出が6.0%を占めて原油に次ぐ主力輸出商品となっていた[52]。それらから取れる食肉や皮革も輸出されている。ただし、これらが沙漠化の進行に拍車をかけている側面もある。また、シャリ・ロゴンヌ川流域の湿地帯農業を例外として、チャドの農耕の多くは天水農業であり、降水量の変化によってしばしば旱魃が引き起こされる[54]。石油・エネルギー産業[編集]
2003年に南部のロゴン・オリエンタル州にあるドバ油田から、大西洋に面したカメルーンのクリビ港までの全長1070 km に達するパイプラインが完成した。これによって、日量10万バーレルの原油の輸出が始まった。参考までに2008年時点においてチャドの電力は、ほぼ火力発電のみに頼っている[55]。また2011年には、チャドの輸出の86.7%は原油によって占められており[56]、以前の綿花に変わって原油輸出が経済の生命線となっている。このため原油価格が経済に直撃する構造となっており、2016年には経済成長率は-1.1%となった[45]。なお、ドバ油田から上がる収益は監視委員会によって管理されている[57]。この他、アオゾウ地帯にウラン鉱脈が発見されたものの、これを巡ってリビアと紛争が発生するなどしたこともあり、開発は遅れている。観光[編集]
同国随一の保護指定区であるザクマ国立公園の案内が主体となっている。
交通[編集]
鉄道[編集]
鉄道は2011年まで敷設されていなかったが、首都ンジャメナからスーダンとカメルーンへの2路線が計画されており、2016年2月から着工。4年後の2020年に完成予定となっている。
空港[編集]
空港は首都にあるンジャメナ国際空港をはじめとして国内各地に存在する。
国民[編集]
民族[編集]
言語[編集]
フランス語とアラビア語を公用語としている。その他の言語として南部のサラ諸語に属するンガムバイ語や、別系統のムンダン語、北部のトゥーブゥー語(Toubou)に属するテダ語やダザガ語、チャド湖周辺のカヌリ語や中部のアラビア語チャド方言、カネンブ語、マバ語など120以上の言葉が使われている。
宗教[編集]
宗教はイスラームが57%、キリスト教や伝統信仰が43%(2005年)である[60]。国土の大部分がイスラム教徒の多数派地域であり、キリスト教徒は南西部に集住するが、この地域は雨量が多いため人口密度が高く、人口比としてはそれほどの差はない。
教育[編集]
2009年時点での識字率は33.6%と[36]、極めて低い。
保健[編集]
治安[編集]
2010年代後半、隣国のリビアや中央アフリカ、スーダンの紛争地帯からチャドへ銃が流入するようになり、治安が悪化している。ワダイ州などの地方部では、しばしば死者を出す規模の武力衝突が起きている[62]。また、2015年ごろからはボコ・ハラムの襲撃がチャドでも起きるようになり、同年6月には首都ンジャメナで連続自爆テロが起き120人以上が死亡する[21]などテロが散発的に発生するようになった。その後もこうしたテロは継続しており、2019年6月にはボコ・ハラムの攻撃でチャド兵11人が死亡した[38]。 一方で、内戦の続くリビア(2014年リビア内戦)やスーダン(ダルフール紛争︶、中央アフリカ共和国と比較するとチャドの情勢はまだしも安定しているため、これらの国々から多くの難民が押し寄せ、国境付近の難民キャンプで生活している。2016年には、世界10位となる36万9500人の国外難民がチャド国内で生活していた[63]。2016年末には、中央アフリカからの70000人の難民がチャドに逃れてきていた[64]。人権[編集]
トランスペアレンシー・インターナショナルは、チャドを「世界で最も腐敗した国」の1つとしてランク付けしている。2007年時点においては、腐敗認識指数において10点満点中1.8点となっている(10点が指数で最も少ない)。
マスコミ[編集]
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文化[編集]
食文化[編集]
米やキスラと呼ばれるパン、インジェラが主食となっている。一般的に消費される穀物にはキビやソルガム、野菜にはオクラとキャッサバが挙げられる。また、肉類をはじめ、魚の燻製や塩漬けが食されており、他にも昆虫食の文化が確認されている。
文学[編集]
チャドは文学における著名人をそれほど輩出していないが、劇作家であるババ・ムスタファ、政治家でありながら作家として活動したアントワン・バンギやジョセフ・ブラヒム・セイド、詩人・小説家の活動の傍らで大学講師を務めるクールシー・ラムコら実力派文芸家の存在が知られている。
音楽[編集]
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映画[編集]
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世界遺産[編集]
祝祭日[編集]
日付 | 日本語表記 | 現地語表記 | 備考 |
---|---|---|---|
1月1日 | 元日 | ||
3月8日 | 国際女性デー | ||
4月13日 | 国民デー | ||
5月1日 | メーデー | ||
5月13日 | アフリカの日 | ||
8月11日 | 独立記念日 | ||
11月28日 | 共和国の日 |
スポーツ[編集]
サッカー[編集]
チャド国内でも他のアフリカ諸国同様に、サッカーが圧倒的に1番人気のスポーツとなっている。1988年にサッカーリーグのチャド・プレミアリーグが創設され、ルネッサンスFCが6連覇を含むリーグ最多7度の優勝を達成している。チャドサッカー連盟によって構成されるサッカーチャド代表は、FIFAワールドカップおよびアフリカネイションズカップへの出場歴はない。
著名な出身者[編集]
脚注[編集]
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 日本外務省 - チャド(日本語)
- チャドのウィキメディア地図(英語)
- チャドに関連する地理データ - オープンストリートマップ
- 地図 - Google マップ
- 『チャド』 - コトバンク