ウマ

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ウマ

尾花栗毛のウマ(ハフリンガー種)

分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: 奇蹄目 Perissodactyla
: ウマ科 Equidae
: ウマ属 Equus
: ウマ E. caballus / ノウマ E. ferus
亜種 : なし / ウマ E. f. caballus(※ノウマの亜種とする場合)
学名
Equus caballus Linnaeus1758[1]
シノニム
Equus ferus caballus
和名
ウマ[2]
英名
Domestic horse[3]

: Horse, : Equus caballus

[ 1]

使

equus  caballus [ 2]

Equus ferusEquus ferus caballus


生物学的特徴


2.43m300800kg1

3退

3738湿[4]

1.2 m  carrot and stick 

350[5][6]





寿25403-15/18335宿

体毛

毛色

鹿鹿鹿14

鹿



使







調

--



英語名 日本語名 備考
forelock 前髪
poll うなじ
withers 鬐甲きこう
back
loin
croup
dock 尾根
point of shoulder 肩先
shoulder
forearm 前膊ぜんはく
elbow
knee 手根関節(前膝) 人間の手首に相当
fetlock(ankle) 球節 人間の手で言うところの指の付け根の部分の関節に相当
flank ひばら、脇腹
stifle 後膝
quarter 後躯
gaskin けい
hock 飛節 人間の足首に相当
cannon 人間の手で言うところの掌部分に相当
pastern つなぎ
coronet (coronary band) 蹄冠
hoof(foot)

骨格

図に基づき説明する。

英語名 日本語名 備考
cervical(neck) vertebrae 頚椎
coccygeal(tail) vertebrae 尾椎
scapla (shoulder blade) 肩甲骨
ulna 尺骨
radius 橈骨
carpus (knee) 副手根骨
metacarpal Bone 中手骨
patella (knee cap) 膝蓋骨
tibia 脛骨
fibula 腓骨
long pastern bone 繋骨 基節骨、第1指骨
short pastern bone 冠骨 基節骨、第2指骨
coffin bone(pedal bone) 蹄骨 末節骨、第3指骨
cannon bone 管骨 第3中手骨および第3中足骨


[7][7]使[8]


退7324退15退3112333[9]

退3[10]

進化


[11]

6,500[12][12]115退

[11]1,000-2

400241





31XY3264172006

18200722721000Y

200923224315027



歩法

疾走するサラブレッドを連続撮影し、それをスローモーションぎみに再現した動画。(マイブリッジ撮影『動く馬』)
疾走中の馬の脚の動きは速すぎて人の目では理解できず、高速連続撮影が発明されるまで解明されなかった。

ジャンプ

リアリング

「後脚立ち」すること、つまり後ろ脚だけを地につけて前脚を宙に向かって上げることを英語では「rearing リアリング」と言う。ウマはさまざまな時にこのリアリングを行うが、たとえば驚いた時、興奮した時、攻撃的になっている時、人間に従いたくない時、背中に乗っている人間を振り落としたい時などに行う。野生のウマ(家畜でないウマ)で、自由に行動しているウマもこれをすることがある。飼われている馬では、訓練次第でこれを意図的にさせることができる。だが乗り手が望まないのに乗馬中に突然この動作をされると、落馬や大怪我などの結果になりがちである。

後ろ蹴り


姿350[13][14][]調

噛み付く

ウマどうしが喧嘩する時にとるもうひとつ行動が「かみつく」ことである。

食べる

リラックス時の動作

フレーメン

ウマのフレーメン

[]


60km/h87 km/h87 km/h90 km/h2005調302 m101 m92.6 km/h[15]100 km/h - 110 km/h

440(402 m)20.274[16]71.4 km/h

1000 m53.0768 km3200 m312560 km

2005調330(302 m)101 m92.6 km/h440(402 m)92.4 km[15]402 m83.9 km[15]2005調調1006 m59.6 km2002(1000 m)200 m75.0 km9.6[17]

30 - 5016028 km使使

Always B Miki11609 m14655 km[18]


2018

20186[19]


 



西



[ 3][ 4][ 5][20] - 使沿[20]

 - 
[ 6][ 7][ 8][20] - [20]

[ 9][ 10][20] - [20][20]

[ 11][ 12][20] - [20][20][20]1937[20]

 - 

 - 

 - 1899148[20][20]


在来種と改良種


250








 Equus ferus




[ 13][21]1968200


































1

15[ 14]

ポニー

シェトランドポニー

ポニーは、鬐甲(きこう)までの高さが147 cm以下の馬の総称である。かつては、14ハンド2インチ(14.2ハンドと表記する)=約147センチ(1ハンドは4インチ=10.16センチメートル)に満たないウマをポニーと称し、それ以上のものを馬として機械的に分類していた。近現代になって血統登録による品種の分類が確立するまでは、例えば下に示すシェトランドポニーでも大柄であれば「馬」と考えられていた。今でも日常的には、品種に関わらず小柄な馬をポニーと称することが多い。

日本在来種

北海道和種(道産子)

現存する日本在来種は以下の8種。北海道和種以外は非常に飼育頭数が少ない。在来馬はファラベラのような小型ポニーや、シェトランドポニーのような中型ポニーではなく、蒙古馬系に属する比較的大型のポニーに含まれる。また、大型在来馬である南部馬等は近代化による西洋種との交雑により多数の大型在来馬は絶滅した。

現存する小型在来馬は西洋種との交雑に用いられたものは少なく、当時の使役馬・駄馬の範疇に含まれるものが多く遺る。

人間とウマ

ウマと関連する職業


  







 [22]

  [23]



  






馬はスポーツでも使用されている。写真はポロの試合。

Equus200100

姿

400030004,000[ 15]

使3500使2000

使 30[25][25]

100084西

1516



20使2使


[26]

28415使2[27]

45[28] 5[29]5[30][31]4862[32]
古墳時代の埋葬馬
大阪府四條畷市出土。大阪府立近つ飛鳥博物館展示。

5554





646[33]

7使[34][35]4675417[36][37]

6687  [38]

[39]()

10
 

[40]使[41]





88200 - 3002000 - 3000[42]

160 cm[ 16]140 cm150 cm[ 17][ 18]10-15 cm[ 19]

15[][43][ 20]1863(3)143[ 21]16[44][ 22][ 23]

西

4651871722[45][46] ()150

1945

1950100196030197542,000200110618,000

200582,000



[47]


使





40150kg[48]使使(135kg)[49]60kg

1,000[50]


カナダ、ユーコン、ドーソンで荷物を運ぶウマ(1899年)
カナダ、ユーコン、ドーソンで荷物を運ぶウマ(1899年
  • カナダで橇を引くウマ(1900年ころ)
    カナダでを引くウマ(1900年ころ)
  • 二頭のウマに2本の丸太を背負わせストレッチャー状にして負傷者を運ばせているところ(1876年)
    二頭のウマに2本の丸太を背負わせストレッチャー状にして負傷者を運ばせているところ(1876年
  • 米軍の通信隊が無線テレグラフ装置をウマに運ばせる時の背負わせ方の例。軍隊で荷役に使う場合は「軍用馬」にも分類される。
    米軍の通信隊が無線テレグラフ装置をウマに運ばせる時の背負わせ方の例。軍隊で荷役に使う場合は「軍用馬」にも分類される。
  • pac saddleとpac bagを組み合わせて荷物を背負わせ運ばせている様子(1980年ころ、オーストラリア)
    pac saddleとpac bagを組み合わせて荷物を背負わせ運ばせている様子(1980年ころ、オーストラリア
  • エンジンが無かった時代、運河では狭すぎてセイリング(帆による航行)が無理なので、船はウマ(やロバ)などに引かれて進んだ。この写真はイギリスのen:Grand Western Canal(現代)。フランスで17世紀に建設されたミディ運河でもかつては同様にウマに船を引かせた。
    エンジンが無かった時代、運河では狭すぎてセイリング(帆による航行)が無理なので、船はウマ(やロバ)などに引かれて進んだ。この写真はイギリスのen:Grand Western Canal(現代)。フランスで17世紀に建設されたミディ運河でもかつては同様にウマに船を引かせた。
  • インド、カシミールで芋を背負い運ぶウマ(現代)
    インド、カシミールで芋を背負い運ぶウマ(現代)
  • チベットのガイドのウマが荷物を運ぶ様子(現代)
    チベットのガイドのウマが荷物を運ぶ様子(現代)
  • 荷を背負いつり橋を渡るウマ(現代)
    荷を背負いつり橋を渡るウマ(現代)
  • 丸太を運ぶウマ(現代)。動画。
  • 馬車をひく(馬車馬、ばしゃうま)

    馬車を引かせるためにも使う。ただし古代にチャリオットを引いていた場合は「軍用馬」(後述)と分類するほうが適切であろう。

    農業馬(農耕馬など)

    主に畑などを耕す時にプラウ馬鍬をひかせるために用いる。他にも動力源としても。たとえばプレス圧搾機)の動力源としても用いた。

    乗用(乗用馬)

    馬の背に乗る、つまり乗馬に使うということは、おそらく紀元前4000年ころか紀元前4500年ころに始まったのだろうと推察されている。さらに近代以降は馬術と言う競技スポーツが派生している。

    遊牧・牧畜で家畜を導く

    家畜を率いて移動するのは、一応は 徒歩(と牧羊犬、牧畜犬などと)でもできるが、馬に乗ると移動が楽であり、馬は大きく家畜を威圧できるので(牧畜犬同様に)家畜類の移動方向をコントロールしやすい。カウボーイは牛の群れなどを、馬に乗って誘導する。

    軍用(軍用馬)


    使使使8[51]使

    20kg35 kg17姿(1805-1815)19

    (1775-1783)(1861-1865)(1904-1905)1939-1945

    19454327[ 24]

    使197850

    1793


    湿使

    使[52]使[53][54]


    [55][55][55][55]

    尾毛


    使

    警察馬

    バッキンガム宮殿前を通るロンドン市騎馬警官

    使使

    姿1961612001994210使

    使

    Royal Canadian Mounted Police

     






    [56][56][56]

    [56][56]

    伝承

    有名な馬

    慣用句

    日本語

    日本語で馬の鳴くのを特に「嘶くいななく」(動詞)ということがあり、古くは「嘶ゆいなゆ」(下二段動詞)といった。特定の家畜や動物の鳴き声に、特定の動詞をあてるのは、ニワトリの「ときを告げる」とこの馬の「嘶く」程度にしか例がなく、日本社会において他の動物、家畜にもまして古くから深いつながりを持っていたことが推論される。

    あ行
    • 当て馬
    • 意馬心猿いばしんえん
    • 生き馬の目を抜く
    • 牛は牛づれ馬は馬づれ
    • 馬が合う
    • 馬並み
    • 馬に経文きょうもん
    • 馬には乗ってみよ、人には添うてみよ
    • 馬の背を分ける
    • 馬面うまづら - 縦に長い顔の人を悪く言う言い方。落語家の5代目三遊亭圓楽は出演していた『笑点』でしばしばその馬面をネタにされた。
    • 馬の耳に風
    • 馬の耳に念仏
    • 馬乗りになる
    • 馬を牛に乗り換える
    • 馬を水辺に連れて行くことは出来るが水を飲ませることは出来ない
    • 焉馬えんばの誤まり
    • 老いたる馬は路を忘れず
    か行
    • 牛飲馬食ぎゅういんばしょく
    • 癖ある馬に乗りあり
    • 鞍掛けくらかけ馬の稽古
    • 犬馬けんばの労
    さ行
    • 鹿を指して馬となす(馬鹿)
    • じゃじゃ馬(駻馬かんば
    • 将を射んと欲すれば先ず馬を射よ
    • 尻馬しりうまに乗る
    • 寸馬豆人すんばとうじん
    • 千里の駒
    た行
    • 天高く馬肥ゆる秋
    • 駑馬十駕どばじゅうが
    な行
    • 南船北馬なんせんほくば
    • 人間万事ばんじ塞翁さいおうが馬
    • 寝牛起馬ねうしおきうま
    は行
    • 馬脚ばきゃくを現す
    • 馬耳東風ばじとうふう
    • 馬車馬ばしゃうまのよう
    • 馬首人身ばしゅじんしん
    • 人を射るには先に馬を射よ
    • 肥馬ひばの塵を望む
    • ひま過ぐる駒
    • 瓢箪ひょうたんから駒(駒=子馬)
    ま行
    • 馬子まごにも衣装
    • 名馬に癖(難)あり
    や行
    • 痩せやせ馬の先走り(道急ぎ)
    ら行
    • 老馬の智用うべし

    英語

    • go to the dogs - 「落ちぶれる」という意味。往時にどんなに愛された名馬も最後にはイヌの餌にされたことから生まれた慣用句[57]

    祭事

    宗教

    企業

    作品











    脚注

    注釈



    (一)^ 

    (二)^  : cavallo : caballo : cheval 

    (三)^ : riding horse

    (四)^ : draft horse

    (五)^ : park horse

    (六)^ : walking horsewalker

    (七)^ : trotter

    (八)^ : galloperrunner

    (九)^ : hot-blood horse

    (十)^ : cold-blood horse

    (11)^ : light horse

    (12)^ : heavy horse

    (13)^ Equus ferus przewalskii

    (14)^ 201331 - 2014430

    (15)^ 6000[24]

    (16)^ 

    (17)^ 120 cm141 cm

    (18)^ 160-170 cm100 cm使

    (19)^ 便

    (20)^ 貿

    (21)^ 

    (22)^ 使

    (23)^ 32618673

    (24)^ 1942

    出典



    (一)^ Deb Bennett, Robert S. Hoffmann, Equus caballus, Mammalian Species, No. 628, American Society of Mammalogists, 1999, Pages 114.

    (二)^  58 20181-53

    (三)^ Anthea Gentry, Juliet Clutton-Brock, Colin P. Groves, The naming of wild animal species and their domestic derivates, Journal of Archaeological Science, Volume 31, Issue 5, Elsevier, 2004, Pages 645-651

    (四)^ . (2018731). 2022226

    (五)^ Umas!  350

    (六)^ Umas! 

    (七)^ ab 2014, p. 109.

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    (十)^  1986, p. 51.

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    (14)^ Umas! 350

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    (18)^ Always B Miki. Diamond Creek Farm. 201913

    (19)^   . Yahoo!. https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180621-00010004-doshin-hok 2018621 []

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    (40)^   

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    (43)^ ,,3[]

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     - 

     - 

      



      

      

     - 

     - 

     - 



















     - 尿使



     - 
    1. ^ 帝国競馬協会 1981.