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'''アカデミー監督賞'''(アカデミーかんとくしょう、{{en|Academy Award for Directing}})は、[[アカデミー賞]]の一部門で、その年アメリカで公開された[[映画]]における、最も優れた[[映画監督]]にあたえられる。 |
'''アカデミー監督賞'''(アカデミーかんとくしょう、{{en|Academy Award for Directing}})は、[[アカデミー賞]]の一部門で、その年アメリカで公開された[[映画]]における、最も優れた[[映画監督]]にあたえられる。 |
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この賞を受賞した |
この賞を受賞した96作品中69作品が、[[アカデミー作品賞]]を獲得している他、1928-1929年度を除く全ての作品が作品賞に同時ノミネートを受けていたりと、最も作品賞とのつながりを持つ賞ともいえる。 |
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逆に作品賞を受賞しながら、監督賞にノミネートされなかった作品は『[[つばさ (映画)|つばさ]]』(1927年)、『[[グランド・ホテル (映画)|グランド・ホテル]]』(1932年)、『[[ドライビング Miss デイジー]]』(1989年)、『[[アルゴ (映画)|アルゴ]]』(2012年)、『[[グリーンブック (映画)|グリーンブック]]』(2018年)『[[コーダ あいのうた]]』(2021年)の6作品のみである。 |
逆に作品賞を受賞しながら、監督賞にノミネートされなかった作品は『[[つばさ (映画)|つばさ]]』(1927年)、『[[グランド・ホテル (映画)|グランド・ホテル]]』(1932年)、『[[ドライビング Miss デイジー]]』(1989年)、『[[アルゴ (映画)|アルゴ]]』(2012年)、『[[グリーンブック (映画)|グリーンブック]]』(2018年)『[[コーダ あいのうた]]』(2021年)の6作品のみである。 |
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また、他部門にノミネートされながらも、監督賞のみの受賞となったのは『[[情炎の美姫]]』(1928年)、『[[スキピイ]]』(1930年)、『[[オペラハット]]』(1936年)、『[[新婚道中記]]』(1937年)、『[[ジャイアンツ (映画)|ジャイアンツ]]』(1956年)、『[[卒業 (1967年の映画)|卒業]]』(1967年)、『[[パワー・オブ・ザ・ドッグ]]』(2021年)の7作品。監督賞が唯一のノミネートだった『[[美人国二人行脚]]』(1927年)を含めると8作品のみとなる。 |
また、他部門にノミネートされながらも、監督賞のみの受賞となったのは『[[情炎の美姫]]』(1928年)、『[[スキピイ]]』(1930年)、『[[オペラハット]]』(1936年)、『[[新婚道中記]]』(1937年)、『[[ジャイアンツ (映画)|ジャイアンツ]]』(1956年)、『[[卒業 (1967年の映画)|卒業]]』(1967年)、『[[パワー・オブ・ザ・ドッグ]]』(2021年)の7作品。監督賞が唯一のノミネートだった『[[美人国二人行脚]]』(1927年)を含めると8作品のみとなる。 |
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==歴史 == |
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[[第1回アカデミー賞|第1回]]は「ドラマ(Dramatic Picture)」と「コメディ(Comedy Picture)」の2部門に分かれており、前者は[[フランク・ボーゼイギ]]([[第七天国 (1927年の映画)|第七天国]])が、後者は[[ルイス・マイルストン]]([[美人国二人行脚]]が )が受賞した。翌年の[[第2回アカデミー賞|第2回]]には、ひとつの部門に統一されている。 |
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== 各年の受賞者と候補者 == |
== 各年の受賞者と候補者 == |
2024年4月26日 (金) 05:38時点における版
アカデミー賞監督賞 Academy Award for Best Director | |
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![]() 最新の受賞者:クリストファー・ノーラン | |
受賞対象 | 映画の指揮の達成における卓越性 |
国 | ![]() |
主催 | 映画芸術科学アカデミー (AMPAS) |
初回 | 1929年 |
最新受賞者 | クリストファー・ノーラン『オッペンハイマー』 (2023年) |
公式サイト | oscars |
歴史
第1回は﹁ドラマ︵Dramatic Picture︶﹂と﹁コメディ︵Comedy Picture︶﹂の2部門に分かれており、前者はフランク・ボーゼイギ︵第七天国︶が、後者はルイス・マイルストン︵美人国二人行脚が ︶が受賞した。翌年の第2回には、ひとつの部門に統一されている。各年の受賞者と候補者
1920年代
第1回に限り、ドラマ映画監督とコメディ映画監督がそれぞれ選ばれた。年 | 受賞者 | 候補者 |
---|---|---|
1927/1928 (ドラマ) |
フランク・ボーゼージ – 『第七天国』 |
ハーバート・ブレノン – 『ソレルと其の子』 キング・ヴィダー – 『群衆』 |
1927/1928 (コメディ) |
ルイス・マイルストン – 『美人国二人行脚』 |
テッド・ワイルド – 『ロイドのスピーディー』 |
1928/1929 | フランク・ロイド – 『情炎の美姫』 |
ライオネル・バリモア – 『マダムX』 ハリー・ボーモント – 『ブロードウェイ・メロディー』 アーヴィング・カミングス – 『懐しのアリゾナ』 フランク・ロイド - 『愛の曳網』 エルンスト・ルビッチ – The Patriot |
1929/1930 | ルイス・マイルストン – 『西部戦線異状なし』 |
クラレンス・ブラウン – 『アンナ・クリスティ』、『ロマンス』 ロバート・Z・レナード – 『結婚双紙』 エルンスト・ルビッチ – 『ラヴ・パレイド』 キング・ヴィダー – 『ハレルヤ』 |
1930年代
年 | 受賞者 | 候補者 |
---|---|---|
1930/1931 | ノーマン・タウログ – 『スキピイ』 |
クラレンス・ブラウン – 『自由の魂』 ルイス・マイルストン – 『犯罪都市』 ウェズリー・ラッグルス – 『シマロン』 ジョセフ・フォン・スタンバーグ – 『モロッコ』 |
1931/1932 | フランク・ボーゼイジ – 『バッド・ガール』 |
キング・ヴィダー – 『チャンプ』 ジョセフ・フォン・スタンバーグ – 『上海特急』 |
1932/1933 | フランク・ロイド – 『カヴァルケード』 |
フランク・キャプラ – 『一日だけの淑女』 ジョージ・キューカー – 『若草物語』 |
1934 | フランク・キャプラ – 『或る夜の出来事』 |
ヴィクター・シャーツィンガー – 『恋の一夜』 W・S・ヴァン・ダイク – 『影なき男』 |
1935 | ジョン・フォード – 『男の敵』 |
ヘンリー・ハサウェイ – 『ベンガルの槍騎兵』 フランク・ロイド – 『戦艦バウンティ号の叛乱』 |
1936 | フランク・キャプラ – 『オペラ・ハット』 |
グレゴリー・ラ・カーヴァ – 『襤褸と宝石』 ロバート・Z・レナード – 『巨星ジーグフェルド』 W・S・ヴァン・ダイク – 『桑港』 ウィリアム・ワイラー – 『孔雀夫人』 |
1937 | レオ・マッケリー – 『新婚道中記』 |
ウィリアム・ディターレ – 『ゾラの生涯』 シドニー・フランクリン – 『大地』 グレゴリー・ラ・カーヴァ – 『ステージ・ドア』 ウィリアム・A・ウェルマン – 『スタア誕生』 |
1938 | フランク・キャプラ – 『我が家の楽園』 |
マイケル・カーティス – 『汚れた顔の天使』 マイケル・カーティス – 『四人の姉妹』 ノーマン・タウログ – 『少年の町』 キング・ヴィダー – 『城砦』 |
1939 | ヴィクター・フレミング – 『風と共に去りぬ』 |
フランク・キャプラ – 『スミス都へ行く』 ジョン・フォード – 『駅馬車』 サム・ウッド – 『チップス先生さようなら』 ウィリアム・ワイラー – 『嵐が丘』 |
1940年代
1950年代
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
年 | 受賞者 | 候補者 |
---|---|---|
2020/21 | クロエ・ジャオ – 『ノマドランド』 |
トマス・ヴィンターベア – 『アナザーラウンド』 デヴィッド・フィンチャー – 『Mank/マンク』 リー・アイザック・チョン – 『ミナリ』 エメラルド・フェネル – 『プロミシング・ヤング・ウーマン』 |
2021 | ジェーン・カンピオン – 『パワー・オブ・ザ・ドッグ』 |
ポール・トーマス・アンダーソン – 『リコリス・ピザ』 ケネス・ブラナー – 『ベルファスト』 濱口竜介 – 『ドライブ・マイ・カー』 スティーヴン・スピルバーグ – 『ウエスト・サイド・ストーリー』 |
2022 | ダニエル・クワン&ダニエル・シャイナート – 『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』 |
トッド・フィールド - 『TAR/ター』 マーティン・マクドナー - 『イニシェリン島の精霊』 リューベン・オストルンド - 『逆転のトライアングル』 スティーブン・スピルバーグ - 『フェイブルマンズ』 |
2023 | クリストファー・ノーラン – 『オッペンハイマー』 |
ジュスティーヌ・トリエ - 『落下の解剖学』 マーティン・スコセッシ - 『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』 ヨルゴス・ランティモス - 『哀れなるものたち』 ジョナサン・グレイザー - 『関心領域』 |
記録
複数回受賞・ノミネート者
最年長・最年少の受賞・ノミネート者
記録 | 監督 | 映画 | 年齢 |
---|---|---|---|
最年長受賞者 | クリント・イーストウッド | ミリオンダラー・ベイビー | 74歳 |
最年長ノミネート者 | マーティン・スコセッシ | キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン | 81歳 |
最年少受賞者 | デイミアン・チャゼル | ラ・ラ・ランド | 32歳 |
最年少ノミネート者 | ジョン・シングルトン | ボーイズ'ン・ザ・フッド | 24歳 |
受賞・ノミネート者の多様性
●創設以来、463組のノミネート、74組の監督に授与されているが、6人の黒人監督︵ジョン・シングルトン、リー・ダニエルズ、スティーヴ・マックイーン、バリー・ジェンキンス、ジョーダン・ピール、スパイク・リー︶が合計6回ノミネートしているが、いずれも受賞はしていない[2]。 ●8人の女性監督︵リナ・ウェルトミューラー、ジェーン・カンピオン(2回)、ソフィア・コッポラ、キャスリン・ビグロー、グレタ・ガーウィグ、エメラルド・フェネル、クロエ・ジャオ、ジュスティーヌ・トリエ︶が合計8回ノミネートされ、3人︵キャスリン・ビグロー、クロエ・ジャオ、ジェーン・カンピオン︶が受賞している[3]。 ●9人のアジア系監督︵M・ナイト・シャマラン、クロエ・ジャオ、リー・アイザック・チョン、濱口竜介、ポン・ジュノ、アン・リー(3回)、勅使河原宏、黒澤明、ダニエル・クワン︶が合計11回ノミネートされ、4回︵アン・リー(2回)、ポン・ジュノ、クロエ・ジャオ︶受賞している[4]。 ●5人のラテンアメリカ系監督︵エクトール・バベンコ、フェルナンド・メイレレス、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ(3回)、アルフォンソ・キュアロン(2回)、ギレルモ・デル・トロ︶が合計8回ノミネートされ、5回︵アルフォンソ・キュアロン(2回)、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ(2回)、ギレルモ・デル・トロ︶受賞している[5]。その他
●クラレンス・ブラウンが無冠ながら最多6回のノミネートを果たしている。 ●これまでの歴史上、共同でノミネートされているのが、ロバート・ワイズ&ジェローム・ロビンズ(﹃ウエスト・サイド物語﹄)、ウォーレン・ベイティ&バック・ヘンリー(﹃天国から来たチャンピオン﹄)、ジョエル&イーサン・コーエン(﹃ノーカントリー﹄、﹃トゥルー・グリット﹄)、ダニエル・クワン&ダニエル・シャイナート﹃エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス﹄)であり、そのうち、受賞しているのはロバート・ワイズ&ジェローム・ロビンズとコーエン兄弟(﹃ノーカントリー﹄)とダニエル・クワン&ダニエル・シャイナートである。また、コーエン兄弟はこの部門で唯一の兄弟での共同受賞である。 ●フランシス・フォード・コッポラは﹃ゴッドファーザー﹄シリーズ各作品でノミネートされ、そのうち、﹃PART II﹄で受賞を果たしている。 ●ジョン・フォード(1940年・1941年)、ジョセフ・L・マンキーウィッツ(1949年・1950年)、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ(2014年・2015年)はこの部門で連覇した監督である。 ●ジョージ・スティーヴンス(1951・1956︶、アン・リー(2005・2012)、アルフォンソ・キュアロン(2013・2018)はこの部門を二度受賞しているが、一度も作品賞を受賞していない。 ●日本人では﹃砂の女﹄の勅使河原宏、﹃乱﹄の黒澤明、﹃ドライブ・マイ・カー﹄の濱口竜介がノミネートを果たしている。 ●スティーヴン・スピルバーグは、1970年代、1980年代、1990年代、2000年代、2010年代、2020年代と6つの世代に渡ってノミネートを果たした初めての監督である。参考文献
外部リンク
- Academy of Motion Picture Arts and Sciences - 映画芸術科学アカデミー公式サイト
- The Oscars - アカデミー賞授賞式公式サイト
- Oscar Legacy - アカデミー賞各年の概要(公式サイト)
- The Official Academy Awards Database - アカデミー賞公式データベース
- Academy Awards - インターネット・ムービー・データベース
- アカデミー賞 - allcinema