緑川
緑川 | |
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水系 | 一級水系 緑川 |
種別 | 一級河川 |
延長 | 74 km |
平均流量 |
29.7 m³/s (城南観測所 2000年) |
流域面積 | 1,213 km² |
水源 | 向坂山(熊本県) |
水源の標高 | 1,684 m |
河口・合流先 | 有明海(熊本県) |
流域 | 日本 熊本県 |
緑川︵みどりかわ︶は、熊本県中部を流れ有明海の島原湾に注ぐ緑川水系の本流で、一級河川である。
地理[編集]
宮崎県境の向坂山︵むこうざかやま、標高1684m︶及び小川岳︵標高1542m︶の西麓に発し西流。上流に緑川ダム。甲佐町で北西流、嘉島町南部で熊本平野に出て再び西流へと転じ、宇土半島の北側基部から有明海に注ぐ。急峻な地形[編集]
●深くえぐられた谷 水源から美里町あたりまでは、谷が深く、滝が多く見られる。特に山都町には﹁矢部四十八滝﹂とも呼ばれるくらい滝が多い。 谷が深いため架橋数が少ない。台地から谷を越えて架かる橋は内大臣橋と鮎の瀬大橋であり、橋から遠い集落に住む人たちは、谷を渡るにはかなり迂回しなければならない。語源[編集]
﹃肥後国誌﹄等の古文献によると、﹁紺碧の水面が美しい川﹂と清らかな水の流れのイメージから命名された[1]。植生[編集]
●源流部は九州では珍しく降雪量が多い場所。地形が険しいことから営林署による伐採があまり行われずに、広葉樹林がわずかに残った。 ●秋には見事な紅葉になり、冬場には樹氷も見られる。流域の自治体[編集]
熊本県 上益城郡山都町、下益城郡美里町、上益城郡甲佐町、御船町、嘉島町、熊本市︵南区︶、宇土市支流[編集]
●御船川︵みふねがわ︶ ●八勢川︵やせがわ︶ ●加勢川︵かせがわ︶、江津湖︵えづこ︶、緑川と加勢川が並行して流れている熊本市と嘉島町の境付近(熊本県道50号熊本嘉島線の周辺)には、捷水路の開削に伴い、旧河道が三日月湖状に残っている。 ●浜戸川︵はまどがわ︶ ●天明新川︵てんめいしんかわ︶ ●笹原川︵ささわらかわ/ささわらがわ︶、山都町の阿蘇南外輪山・朝日地区川口を水源とする。緑川と合流する手前に、鵜の子の滝群があり、河原には甌穴が発達している。 ●五老ヶ滝川︵ごろうがたきがわ︶、山都町の阿蘇南外輪山・御所地区を水源とする。浜町市街を流れるため水質が落ちる。通潤橋の下に流れる川であるが、放水される水は上流から採取した笹原川の水である。その後、五老ヶ滝にそそぎ、聖滝下流の笹原川と合流する。 ●千滝川︵せんだきがわ︶、山都町の阿蘇南外輪山を水源とする。流域は浜町市街を流れ千滝に流れている。並行する交通[編集]
鉄道[編集]
かつて緑川中流域、嘉島町から美里町砥用︵当時は砥用町︶まで熊延鉄道が並行していたが、1964年︵昭和39年︶3月31日限りで廃止となった。道路[編集]
国道 ●国道218号 ●国道443号 主要地方道
●熊本県道50号熊本嘉島線
●熊本県道153号清和砥用線
●熊本県道220号三本松甲佐線
●熊本県道242号走潟廻江線
橋梁[編集]
●霊台橋 - 江戸時代に架けられた石橋で、国の重要文化財。 ●明神橋 - 熊本県道321号囲砥用線の橋である。 ●日和瀬橋 - 国道443号の橋である。 ●甲佐大橋 ●乙女橋 - 熊本県道38号宇土甲佐線の橋である。 ●緑川橋 - 九州自動車道の橋である。 ●蓍町橋 - 国道266号の橋である。 ●釈迦堂橋 - 熊本県道182号田迎木原線の橋である。 ●緑川橋 - 国道3号の橋である。 ●平木橋 - 国道501号の橋である。周辺の施設[編集]
●甲佐町立甲佐小学校 ●熊本県立甲佐高等学校 ●甲佐町立甲佐中学校 ●甲佐町立龍野小学校 ●イオンモール熊本 ●嘉島町立嘉島西小学校 ●熊本市立杉上小学校流域の観光地[編集]
●通潤橋︵山都町、笹原川の支流︶ 重要文化財 ●霊台橋︵美里町︶ 重要文化財 ●鮎のやな場︵甲佐町︶ ●石段の郷佐俣の湯︵美里町、温泉施設︶ ●九州自然遊歩道︵山都町・清水峠~長谷峠~崩土峠~中坂峠~高森町・高森峠︶ ●中無田閘門(なかむたこうもん)(熊本市南区)脚注[編集]
- ^ “【緑川】の概要/国土交通省九州地方整備局河川部”. www.qsr.mlit.go.jp. 2019年9月8日閲覧。