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「アルプス (列車)」はかつて日本国有鉄道・JR東日本が運行していた急行列車について解説しているこの項目へ転送されています。かつて日本国有鉄道が運行していた臨時急行列車「アルペン」、JR東日本が運行していた臨時急行列車「アルペン号」、富山地方鉄道が運行している特急列車「アルペン特急」とは異なります。 |
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あずさは、東日本旅客鉄道(JR東日本)が主に新宿駅 - 松本駅間を中央本線・篠ノ井線経由で運行する特急列車である。
なお本項では、主に甲府駅発着で運転される「かいじ」や、かつて同一経路で運転されていた「スーパーあずさ」とともに、中央本線の東京駅 - 塩尻駅間(中央東線)で運転されていた優等列車の沿革(歴史)についても記述する。
概要
1966年12月12日に新宿駅 - 松本駅間で「あずさ」が1日2往復で運転を開始した。
1977年3月25日に発売された狩人の楽曲『あずさ2号』が大ヒットしたことで一時的に「あずさ」の利用客が増えるなど、沿線利用者や鉄道ファン以外でも知名度は高い。
1988年には甲府駅・竜王駅といった山梨県内止まりの列車を「かいじ」として「あずさ」から分離した。また、1994年から2019年までの間、一部の列車は「スーパーあずさ」の名称で運行されていた。
列車名の由来
運行概況
2023年3月18日現在、定期列車は﹁あずさ﹂は16往復、﹁かいじ﹂は14往復運転されている。号数は下りは新宿駅発、上りは新宿駅着順に通し番号となっている。
●あずさ‥16往復
●新宿駅 - 松本駅間︵下り13本/上り10本︶‥下記以外
●東京駅 - 松本駅間︵下り1本/上り4本︶‥下り41号/上り4・8・12・16号
●新宿駅 - 南小谷駅間︵上下1往復︶‥下り5号/上り46号
●千葉駅 - 松本駅間︵上下1往復︶‥下り3号/上り50号
●かいじ‥14往復
●新宿駅 - 甲府駅間︵下り7本/上り10本︶‥下記以外
●東京駅 - 甲府駅間︵下り5本/上り2本︶‥下り35・39・43・57・59号/上り10・14号
●新宿駅 - 竜王駅間︵下り1本︶‥下り47号
●東京駅 - 竜王駅間︵下り1本/上り2本︶‥下り51号/上り2・6号
新宿駅 - 甲府駅間では﹁あずさ﹂と﹁かいじ﹂を合わせて毎時2本が運行されている。午前の上り列車の一部と午後の下り列車の一部は東京駅発着で運転されるほか、﹁あずさ﹂に総武本線千葉駅や大糸線南小谷駅を発着する列車、﹁かいじ﹂に竜王駅を発着する列車が存在する。
2020年3月13日までは、千葉駅と南小谷駅の間を直通する﹁あずさ﹂が下り1本のみ設定されていた。この列車は千葉 - 南小谷間341.6kmを5時間4分かけて運転されており、全国有数の長距離特急列車であった[注釈 1]。
停車駅
新宿駅では基本的に中央線特急専用ホームである9・10番線に発着するが、一部列車は快速列車のホームである7・11番線に到着する。甲府駅では原則として下りは1番線、上りは2番線から発車するが、ごく稀に上り臨時列車で3番線から発車する場合がある。松本駅では1 - 4番線が使用される。
2023年3月18日現在。
●●‥全列車が停車
●数字‥一部停車︵数字は停車本数︶
●-、→‥通過
●=‥経由なし
列車名
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運行本数\駅名
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千葉駅
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船橋駅
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錦糸町駅
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東京駅
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新宿駅
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立川駅
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八王子駅
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大月駅
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塩山駅
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山梨市駅
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石和温泉駅
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甲府駅
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竜王駅
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韮崎駅
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小淵沢駅
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富士見駅
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茅野駅
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上諏訪駅
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下諏訪駅
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岡谷駅
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塩尻駅
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松本駅
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豊科駅
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穂高駅
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信濃大町駅
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白馬駅
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南小谷駅
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あずさ
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下り1本
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= |
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上り1本
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下り1本
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上り4本
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1 |
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3 |
3 |
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3 |
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下り11本
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2 |
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6 |
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2 |
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上り9本
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下り2本/上り1本
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下り1本/上り1本
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かいじ
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下り5本/上り2本
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下り1本/上り2本
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下り7本/上り10本
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下り1本
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臨時停車等
使用車両・編成
あずさ かいじ
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2024年3月16日現在
← 千葉・東京・新宿 甲府・竜王・松本・南小谷 →
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E353系
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12
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指 |
指 |
指 |
指 |
指 |
指 |
指 |
指 |
G |
指 |
指 |
指
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付属編成
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基本編成
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- 全車禁煙
- 1 - 3号車を連結しない列車がある[注釈 2]。
- 「あずさ」3・44号、「かいじ」7・11・15・32・36・48号の
1 - 3号車は特急「富士回遊」で、千葉・新宿 - 大月間で連結される。
- 5号(南小谷行き)の1 - 3号車は
新宿 - 松本間で連結される。
- 凡例
- G=グリーン車座席指定席
- 指=普通車座席指定席
|
E353系電車
●松本車両センター配置のE353系電車で運行される[5]。
●﹁あずさ﹂は16往復中4往復が基本編成9両に付属編成3両を併結した12両編成で運転され、残りの12往復は基本編成のみの9両編成で運転されている。12両編成で運転される列車のうち下り列車1本︵5号︶は大糸線南小谷駅まで乗り入れるが、大糸線に乗り入れる車両は基本編成9両のみで、松本駅で付属編成3両の分割を行う。南小谷発の列車︵46号︶は全区間基本編成9両で運転される。2022年3月12日改正以前は、南小谷発の列車︵46号︶は松本駅で3両の増結を行っていた。なお2022年8月には、多客が見込まれる日に46号︵と新宿折返し後の53号︶が12両編成で運転された︵2022年3月12日改正以前と同じ運用︶。﹁かいじ﹂は全列車基本編成9両のみで運転される。
●﹁あずさ﹂は16往復中1往復︵3・44号︶は千葉・新宿 - 大月間で、﹁かいじ﹂は14往復中3往復︵7・11・15・32・36・48号︶は新宿駅 - 大月駅間で付属編成3両の富士急行線に直通する特急﹁富士回遊﹂と連結して12両編成で運転している。
●2019年春のダイヤ改正以降、中央東線の特急︵﹁あずさ﹂﹁かいじ﹂︶の定期列車は全てE353系に統一された[6]。また、全車指定席になり座席未指定券を購入の場合は普通車指定席のみ空席を利用することができるようになった。
E257系5000番台
- 2021年12月30日から、一部の臨時列車にて大宮総合車両センター東大宮センターのE257系5000番台9両編成が使用されている[7]。0番台時代と異なり、付属編成が廃車されたため、11両編成への増結は行われていない。
過去の使用車両
181系
183系
183系グレードアップ車
183系あずさ色
189系
189系あさま色
E351系
E257系0番台
運転速度と所要時間
区間
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最短所要時間
|
最長所要時間
|
新宿 - 松本 |
2時間23分 |
2時間54分
|
新宿 - 甲府 |
1時間22分 |
1時間38分
|
新宿 - 八王子 |
28分 |
38分
|
千葉 - 松本 |
3時間32分 |
3時間45分
|
甲府 - 松本 |
1時間 |
1時間20分
|
2022年3月現在のダイヤでは、新宿駅 - 松本駅間の約225.1kmを最も速い﹁あずさ﹂37号は2時間29分で走行している。この区間の表定速度は約90km/hと、在来線特急列車としては比較的速い部類に入る。しかし、中央本線の高尾駅 - 塩尻駅間は全体の運行本数は少ないものの、大部分が山間部を縫って走る路線のためにカーブや勾配が多く、さらに茅野駅と上諏訪駅の間にある普門寺信号所から岡谷駅までの間は単線であることから対向列車の待ち合わせが発生する。また、高尾駅 - 東京駅間は線形は比較的良いが、通勤路線で本数が非常に多い快速電車と同じ線路を走行するため、それらの電車の間を縫って走行しなければならず、速度向上の妨げになっている。
181系で運行されていた時代は、旧線を走行したことから最高速度が95km/hに留まり[疑問点 – ノート]、新宿 ‐ 松本間の所要時間は4時間近くに上った。183系に置き換わり最高速度が120km/hまで向上したことや、塩嶺トンネルの開通による新線への切り替えにより、同区間の所要時間は最短で2時間40分にまで短縮したが、最高速度で走行可能な区間は塩嶺トンネルなど全区間の5%程度に過ぎなかった。一部がE351系に置き換わり、半径400m以上の曲線で本則+25km/hでの走行が可能となったものの、全列車を置き換えるには至らなかった。残った183系を置き換える目的で投入されたE257系は低重心化が図られたものの、半径400m以上の曲線の通過速度は本則+15km/hまでに留まっていた。
臨時列車
近年運行された中央東線の主な臨時特急列車には、以下の2つがある。このほかにも、2003年12月31日には松本駅から東京臨海高速鉄道りんかい線新木場駅へ向かう臨時特急「カウントダウンあずさ94号」がE257系を使用して運行された(りんかい線内は快速として運行)[9]。
甲信エクスプレス
189系 甲信エクスプレス
坂北駅 - 聖高原駅間(2016年6月25日)
﹁甲信エクスプレス﹂は山梨・諏訪エリアから長野駅経由で北陸新幹線へ接続し、北陸方面へのアクセスを便利にする目的で塩山駅 - 長野駅間で運転された臨時特急列車である[報道 1]。
設定当初は下り甲府駅発が7時台と始発﹁あずさ﹂より約1時間早く、上りも甲府駅着が最終﹁あずさ﹂より遅く設定されていた。また、甲府駅から長野駅へ向かう定期直通特急列車は1997年9月30日を最後に途絶えており[注釈 3]、現在は塩尻駅または松本駅で﹁あずさ﹂と﹁しなの﹂を乗り換える必要があるが、臨時ながらもこの列車の設定により乗り換えなしで行くことができた。また長野駅では、北陸新幹線﹁かがやき﹂﹁はくたか﹂と接続していた。2016年秋以降は設定されていない。
停車駅
●塩山駅 - 山梨市駅 - 石和温泉駅 - 甲府駅 -︵竜王駅︶- 韮崎駅 - 小淵沢駅 - 上諏訪駅 - 下諏訪駅 - 岡谷駅 - 塩尻駅 - 松本駅 - 篠ノ井駅 - 長野駅
※2015年秋まで竜王駅にも停車していた。
使用車両
木曽あずさ
はまかいじ
183・189系 「はまかいじ」
臨時かいじ(信州かいじ)
﹁信州かいじ﹂は、かつて新宿駅 - 松本駅間を中央本線・篠ノ井線経由で運転していた臨時特急列車である[17]。
﹁はまかいじ﹂の八王子駅以西のダイヤをほぼ踏襲する臨時特急として﹁あずさ﹂54号・55号があったが、2019年3月のダイヤ改正で山梨県内の塩山駅・山梨市駅・石和温泉駅が﹁あずさ﹂の停車駅から外れたため、これらの駅に停車する臨時特急列車については﹁かいじ﹂として運転されることとなり、その副列車名として﹁信州かいじ﹂の名称が用いられた[17]。
しかし翌2020年3月のダイヤ改正で、塩山駅・山梨市駅・石和温泉駅に停車する﹁あずさ﹂が復活したことから、以降は臨時列車についても再び﹁あずさ﹂として運転されることとなり、﹁かいじ﹂としての運転は1年で終了することなった。
なお、当列車は2019年2月22日に運行開始が発表されたことから、JR時刻表2019年3月号とJR時刻表を情報元としているJR東日本公式ホームページの時刻表には2019年2月26日時点では掲載が見送られていた[注釈 6]。
停車駅
新宿駅 - 立川駅 - 八王子駅 - 大月駅 - 塩山駅 - 山梨市駅 - 石和温泉駅 - 甲府駅 - 韮崎駅 - 小淵沢駅 - 富士見駅 - 茅野駅 - 上諏訪駅 - 下諏訪駅 - 岡谷駅 - 塩尻駅 - 松本駅
●2019年3月16日のダイヤ改正により特急列車の停車本数が減少し、JR東日本及び同社八王子支社、同社長野支社に対し要望書が提出されていた山梨県峡東地域や長野県諏訪地域への停車を行っていた。
●ホームドア設置に伴い廃止された前述の﹁はまかいじ﹂と八王子 - 松本間の停車駅が同一︵2019年春時点では勝沼ぶどう郷駅への停車を行っていない︶となっていた。
使用車両・編成
- 松本車両センター配置のE353系9両編成で運行されていた。
むさしのかいじ
253系 「むさしのかいじ」
「むさしのかいじ」は、大宮駅 - 甲府駅間を東北本線(東北貨物線)・武蔵野線・中央本線経由で運転されていた臨時特急列車である。2014年9月27日から運転を開始した。
停車駅(むさしのかいじ)
- 大宮駅 - 北朝霞駅 - 新秋津駅 - 立川駅 - 八王子駅 - 大月駅 - 勝沼ぶどう郷駅 - 塩山駅 - 山梨市駅 - 石和温泉駅 - 甲府駅
使用車両・編成(むさしのかいじ)
ちばかいじ
「ちばかいじ」は、千葉駅 - 甲府駅間を総武本線・中央本線経由で運転されていた臨時特急列車である。2016年6月4日から運転を開始した。
停車駅
- 千葉駅 - 津田沼駅 - 船橋駅 - 錦糸町駅 - 新宿駅 - 三鷹駅 - 立川駅 - 八王子駅 - 大月駅 -(勝沼ぶどう郷駅)- 塩山駅 - 山梨市駅 - 石和温泉駅 - 甲府駅
- 総武本線内は千葉駅発着の「あずさ」の停車駅に津田沼駅を追加した形であった。
- 中央線内は一般的な「かいじ」と同じ停車駅であった。
使用車両
山かいじ
﹁山かいじ﹂は、立川駅 - 小淵沢駅間で運転されていた臨時特急列車。下り列車のみの設定で上り列車の設定はなかった。2018年は7月28日、8月4日、11日、12日に運転された。立川駅を早朝の5時台に出発するためJRは日帰り登山に便利な特急だとしていた[18]。なお、塩山駅にある﹁NewDays KIOSK 塩山駅店﹂は﹁山かいじ﹂運転日のみ到着時刻と同時に開店していた。
停車駅
●立川駅 - 八王子駅 - 大月駅 - 塩山駅 - 山梨市駅 - 石和温泉駅 - 甲府駅 - 韮崎駅 - 小淵沢駅
使用車両
●幕張車両センター所属のE257系500番台5両編成で運転された︵全車普通車指定席︶。
この他にもかつて千葉駅 - 甲府駅間で幕張車両センター所属の255系を使用した臨時特急﹁ビューかいじ﹂が運行されていた。
特別企画乗車券
中央高速バスとの対抗上、千葉・新宿(東京都区内)駅 - 甲府駅以西の主要駅間を対象に、2019年3月改正までは、通年発売の特別企画乗車券「あずさ回数券」が設定されていた。
以降はえきねっと利用者に対して乗車券と特急券が最大で35%割引される「トクだ値」が一部列車・区間で設定されている[19]。
中央東線優等列車沿革
中央東線での有料優等列車の歴史は太平洋戦争後の1948年(昭和23年)からである。しかし昭和前期に運転された同線の臨時普通列車・準急列車には、「高嶺」「アルプス」など地方鉄道管理局が独自に設けた列車愛称が付けられていたこともあった。
戦後の展開
●1948年︵昭和23年︶7月1日‥中央東線初の優等列車として、新宿駅 - 松本駅間に臨時夜行準急2403・2404列車を新設。
2005年︵平成17年︶時点のダイヤでは快速﹁ムーンライト信州﹂がこの列車に相当する。
●1949年︵昭和24年︶9月15日‥2403・2404列車は定期列車に格上げされ、列車番号も403・402列車となる。
●1952年︵昭和26年︶4月15日‥403・402列車から改められた407・408列車に﹁アルプス﹂と命名。またこの時、同区間に昼行準急列車も1往復設定される。
●1954年︵昭和29年︶
●この年、準急﹁きそ﹂の一部車両が名古屋駅 - 新宿駅間を直通運転。
●10月1日‥新宿駅 - 松本駅間に臨時の昼行準急列車を1往復設定。
●1955年︵昭和30年︶
●2月1日‥定期の昼行準急列車を﹁穂高﹂、臨時列車を﹁白馬﹂と命名。
●8月20日‥﹁白馬﹂を定期列車に格上げ。
●1957年︵昭和32年︶10月1日‥新宿駅 - 松本駅間に臨時夜行準急を1本設定。
●1960年︵昭和35年︶
●1月1日‥臨時夜行準急に﹁あずさ﹂の名称が与えられる。
●4月25日‥﹁あずさ﹂は﹁白馬﹂に改称されて定期列車となり、﹁白馬﹂は2往復となる。﹁アルプス﹂は急行列車に格上げされ、55系気動車を導入し昼行2往復の気動車列車となった。また﹁白馬﹂にもキハ55系を導入。﹁穂高﹂は客車列車として残った列車の愛称になり、従来﹁アルプス﹂として走っていた夜行列車や臨時列車を組み入れて3往復体制となった。﹁アルプス﹂の運転開始により、従来の中央線﹁急行電車﹂の種別呼称を快速電車に変更する。
●1961年︵昭和36年︶10月1日‥サンロクトオのダイヤ改正により次のように変更。
(一)﹁白馬﹂を急行列車に格上げし、使用車両を﹁アルプス﹂とともに58系気動車に置き換え。同時に、﹁白馬﹂のうち1往復を松本駅以北を準急扱いにして大糸線の信濃森上駅まで直通とした。
(二)同車両を使用した昼行急行列車として﹁上高地﹂も新設。
(三)準急﹁きそ﹂の名古屋駅 - 新宿駅間直通運転を終了。
(四)新宿駅 - 甲府駅間で準急﹁かいじ﹂が運転開始。
●1962年︵昭和37年︶12月1日
(一)﹁穂高﹂のうち昼行列車を気動車急行化して﹁アルプス﹂に編入し、﹁アルプス﹂は昼行3往復、﹁穂高﹂は夜行1往復となる。﹁白馬﹂は2往復とも大糸線直通となり、うち1往復は糸魚川駅へ乗り入れることとなった。
(二)﹁かいじ﹂に富士急行線河口湖駅発着の準急﹁かわぐち﹂が新宿駅 - 大月駅で併結開始。
●1963年︵昭和38年︶5月21日‥新宿駅 - 飯田駅間を中央本線・飯田線経由で運行する準急﹁赤石﹂を新設。新宿駅 - 辰野駅間は﹁アルプス﹂に併結。
●1964年︵昭和39年︶10月1日‥新宿駅 - 上諏訪駅間に165系電車による急行列車﹁たてしな﹂が運転開始。
●1965年︵昭和40年︶
●1月‥上り﹁たてしな﹂が岡谷駅まで臨時延長。
●3月‥下り﹁たてしな﹂が岡谷駅まで臨時延長。
●これらの列車は、上諏訪駅 - 岡谷駅間を普通列車として運行した。
●7月‥臨時列車として、名古屋駅 - 茅野駅・小淵沢駅間の東西直通ダイヤが設定される︵しかし、1966年・1972年には設定されなかった︶。その中には小海線・飯田線直通列車もあった。
●10月1日‥電化区間の延長に伴うこのときのダイヤ改正により、以下のように変更。
(一)当時9往復存在した急行のうち、非電化区間に直通する2往復を除いた7往復を165系を導入して電車化。
(二)列車愛称の整理を行う
(一)﹁かいじ﹂が一旦廃止となる。
(二)大糸線直通急行のうち、夜行列車を﹁白馬﹂から﹁穂高﹂に改称。
(三)従来の﹁穂高﹂は﹁上高地﹂に改称。
(四)それまでの﹁上高地﹂は﹁アルプス﹂に統合。
(三)﹁たてしな﹂は急行﹁アルプス﹂に編入。以後は臨時・季節列車として存続した。
●12月‥新宿駅 - 松本駅間に電車急行﹁かいじ﹂新設。
●基本的には、上り・下りとも甲府駅周辺と東京とを結ぶようにダイヤ設定されていた。
特急「あずさ」の登場とその後の展開
●1966年︵昭和41年︶
●3月15日‥準急﹁赤石﹂を急行に格上げ。
●12月12日‥新宿駅 - 松本駅間に特急﹁あずさ﹂を2往復新設。
本来は信越本線特急﹁あさま﹂とともに10月1日改正から運行を開始する予定であったが、複線化工事が遅れた関係で12月12日にずれ込んだ[20]。
田町電車区︵→田町車両センター→現在の東京総合車両センター田町センター︶配置の181系電車10両編成が充当され、上越線特急﹁とき﹂と共通運用であった。
途中停車駅は、甲府駅と上諏訪駅のみであった。
運転初日、下り﹁第1あずさ﹂が甲府駅を出発してすぐに、耕耘機と衝突する踏切事故を起こし、運転不能になった。この事故の影響で、上り急行﹁第2アルプス﹂の編成の一部を切り離して松本駅まで運転、上り﹁第2あずさ﹂も165系電車で代走した[20]。運転開始初日から急行形車両で代走する事態に陥った特急は珍しい。
運転開始当初、新宿 - 松本間の所要時間は最速で3時間57分、表定速度は61 km/hであった[21]。
●1967年︵昭和42年︶10月1日‥﹁赤石﹂の臨時便として臨時急行﹁こまがね﹂が運転される。
●1968年︵昭和43年︶10月1日‥ヨンサントオのダイヤ改正により次のように変更。
(一)列車愛称の整理が行われ、急行﹁赤石﹂﹁天竜﹂の名称を﹁こまがね﹂に統合。
(二)﹁かいじ﹂は新宿駅 - 甲府駅間を中央本線経由で運行する急行列車になる。
●定期列車は2往復、臨時列車として3往復を運行する︵臨時列車のうち2往復は毎日運行︶。また、毎日運行される列車は新宿駅 - 大月駅で急行﹁かわぐち﹂を併結していた。
●1969年︵昭和44年︶
●4月25日‥臨時列車を含むすべての﹁あずさ﹂が八王子駅に停車となる。
●7月1日‥181系の運用移管が行われ、新潟運転所︵現在の新潟車両センター︶の配置となる。
●1970年︵昭和45年︶
●﹁こまがね﹂が天竜峡駅まで延長運転される。
●10月‥夜間の小淵沢行急行を近郊形電車である115系電車に165系グリーン車を組み込んだ専用編成により﹁かいじ5号﹂として下り1本増発。
●1971年︵昭和46年︶4月‥﹁あずさ﹂の大糸線信濃大町駅まで季節延長運転開始。
●1972年︵昭和47年︶
●3月15日‥定期﹁あずさ﹂の大糸線への季節延長区間を、白馬駅まで延長。
●10月2日‥身延線身延駅まで運行する季節急行列車﹁みのぶ﹂運行開始。また、下りは最終の、上りは始発の﹁あずさ﹂として、初めて﹁かいじ﹂の源流ともいえる甲府駅発着の列車が1往復設定される。
●12月28日‥臨時特急﹁あずさ銀嶺﹂運転開始︵全車指定席︶。年末年始の毎日と1、2月の金・土・休日︵下り発駅基準。上りはそれぞれの翌日︶運転。下りの53号︵9003M︶は新宿 - 白馬間の夜行、上りの52号︵9004M︶は松本 - 新宿間で、松本を夕方に出るダイヤとした。
●1973年︵昭和48年︶10月1日‥この時のダイヤ改正により、以下のように変更。
(一)﹁あずさ﹂の一部に幕張電車区︵現在の幕張車両センター︶配置の183系電車0番台を使用開始︵1972年10月改正時、増発列車用181系電車の向日町運転所からの転用と耐雪耐寒工事、中央東線対応改造の都合で、12月16日まで2往復に幕張電車区の183系を暫定的に使用している︶[22]。自由席が設置されてエル特急となる一方で、東京駅 - 上野駅間の東北回送線が廃止になった関係で﹁とき﹂と運用が分離され、新潟運転所から長野運転所︵現在の長野総合車両センター︶に移管され、食堂車が廃止となる。
(二)﹁たてしな﹂が季節列車化。﹁みのぶ﹂と併結運転になる。
●1975年︵昭和50年︶
●3月10日‥この時のダイヤ改正より﹁アルプス﹂を電車に統一。これに伴い糸魚川駅発着系統と、小海線直通の﹁八ヶ岳﹂は廃止。
●この年の夏ダイヤ以後、臨時列車として運行された名古屋駅 - 茅野駅・小淵沢駅間の東西直通列車の設定がなくなる。
●12月6日‥﹁あずさ﹂に投入されていた181系電車の置換えで189系電車を使用開始。
●1976年︵昭和51年︶11月30日
(一)この日限りで﹁アルプス﹂のビュフェ車の営業を休止。
(二)近郊形電車が使用された﹁かいじ﹂下り1本を快速列車に変更。
●1978年︵昭和53年︶10月2日‥この日実施されたダイヤ改正により次のように変更。
(一)﹁下りは奇数・上りは偶数﹂に号数番号を統一。﹁たてしな﹂は、急行﹁アルプス﹂に名称が吸収される。
(二)﹁かいじ﹂季節列車3往復を快速に変更し、定期列車2往復の運転になる。
●1982年︵昭和57年︶11月15日‥ダイヤ改正により、以下のように変更された。
(一)﹁あずさ﹂の大糸線乗り入れを定期化し、運転区間を南小谷駅までに変更。
(二)上越新幹線開業により﹁とき﹂が廃止され、183系1000番台の一部が長野運転所に転属して﹁あずさ﹂に転用された。
●1983年︵昭和58年︶7月5日‥中央本線のルートが﹁大八回り﹂と呼ばれた辰野駅経由から塩嶺トンネルの開通によりみどり湖駅経由の新線に切り替わったことにより、優等列車を中心に以下のように変更された。
(一)﹁あずさ﹂は全列車新線を経由することになり、スピードアップが図られる。
(二)﹁アルプス﹂は、﹁こまがね﹂併結列車など、一部の列車を除いて、新線経由になる。
(三)﹁こまがね﹂は、飯田線唯一の急行として全列車存続︵﹁伊那﹂が廃止され、﹁天竜﹂が松本以南で快速化されたことによる︶。﹁こまがね5号﹂は、平岡駅行︵飯田駅から普通︶に運行区間を変更し、天竜峡以南に新宿駅発列車が初めて乗り入れる。
(四)﹁かいじ﹂・﹁かわぐち﹂が定期列車1往復の運転になる。
●1985年︵昭和60年︶3月14日‥この時のダイヤ改正により、以下のように変更された。
(一)幕張電車区の183系基本番台が運用から撤退し、長野運転所の183系1000番台・189系が全列車を担当するようになった。この時、田町電車区からも183系1000番台が長野運転所に転入している。
(二)﹁アルプス﹂﹁こまがね﹂の分併駅を辰野駅から岡谷駅に変更し、昼行﹁アルプス﹂全列車がみどり湖駅経由に運行区間を変更。
(三)﹁かいじ﹂を臨時列車に格下げ[23]。
(四)﹁アルプス﹂﹁こまがね﹂と甲府﹁あずさ﹂の停車駅に立川駅が追加。
●1986年︵昭和61年︶3月3日‥ダイヤ改正により次のように変更。
(一)﹁あずさ﹂23号・2号が三鷹駅に停車。また、甲府駅 - 松本駅の臨時延長を開始。
総特急化および「スーパーあずさ」運行開始
165系による急行「アルプス」3号(1986年、岡谷駅)
●1986年︵昭和61年︶11月1日‥ダイヤ改正により、以下のように変更された。
(一)急行列車﹁アルプス﹂昼行列車と﹁こまがね﹂﹁みのぶ﹂﹁かいじ﹂を廃止し、特急﹁あずさ﹂に格上げ[23]。これにより、﹁あずさ﹂は改正前の12往復から22.5往復に増発され、東京駅・総武本線千葉駅発着列車も新設される[新聞 2]。なお﹁アルプス﹂は夜行列車のみとなり、同時に183系電車に置換え[23]。
(二)東京駅発着便の﹁あずさ﹂が四ツ谷駅に、千葉駅発着便の﹁あずさ﹂が錦糸町駅に停車開始。
(三)運用移管が行われ、長野運転所配置車は松本運転所︵→松本電車区→現在の松本車両センター︶に転属。また全列車9両編成での運転となる[24]。
(四)松本駅方面の﹁あずさ﹂の立川駅停車開始。
(五)﹁あずさ﹂停車駅に長坂駅、富士見駅が追加。
(六)甲府﹁あずさ﹂の三鷹駅停車が本格開始。
(七)甲府﹁あずさ﹂の停車駅に上野原駅・勝沼駅︵現‥勝沼ぶどう郷駅︶が追加。
●﹁かいじ﹂・﹁かわぐち﹂は廃止されたが、列車自体は臨時快速列車として運転された。新宿駅発着の﹁ホリデー快速富士山﹂は﹁かわぐち﹂の名残である。
●1987年︵昭和62年︶12月‥﹁あずさ﹂に183系電車のグレードアップ仕様の車両を使用開始。車内放送用チャイムは、あずさ・後のかいじ用に数種類のメロディを用意してあり、季節や駅によって異なるものを流した。
●1988年︵昭和63年︶3月13日‥﹁あずさ﹂の甲府駅発着列車を﹁かいじ﹂に分離。指定席券発券時の誤記や誤乗車防止のため、列車の号数を﹁あずさ﹂は1号、﹁かいじ﹂は101号からとした。
●千葉駅発着便の﹁あずさ﹂が船橋駅と秋葉原駅と四ツ谷駅に停車開始。
●大糸線乗り入れの定期便の﹁あずさ﹂は、信濃大町駅 - 南小谷駅間は快速に格下げ。不定期で南小谷駅乗り入れについては、特急として運行。
●夏‥﹁あずさ﹂6号・23号を海水浴客輸送のため千葉駅 - 千倉駅間を延長運転。内房線に直通した。その他臨時﹁かいじ﹂のダイヤを使用した甲府駅発安房鴨川駅行き臨時特急﹁わかしお﹂87号も運転。
●1990年︵平成2年︶‥﹁あずさ﹂の内房線直通がこの夏を最後に消滅。
●1991年︵平成3年︶3月21日‥成田空港駅開業により千葉駅発着の﹁あずさ﹂1往復を成田空港駅まで多客期の臨時列車として延長運転。列車名を﹁ウィングあずさ﹂として運転。1993年︵平成5年︶秋期まで運転された。
●1993年︵平成5年︶12月23日‥﹁あずさ﹂2往復に振り子式車両のE351系電車を使用開始[新聞 3]。
ただし当初、E351系は2編成のみの配属だったため、閑散期等は183系で代走する。
●1994年︵平成6年︶12月3日‥E351系による﹁スーパーあずさ﹂運行開始[新聞 4]。
また、このときより﹁スーパーあずさ﹂は1号から、﹁あずさ﹂は51号から号数が割り当てられた。
●1997年︵平成9年︶10月12日‥大月駅列車衝突事故によりE351系が破損し、翌年7月まで﹁スーパーあずさ﹂用の車両が不足。﹁スーパーあずさ﹂の一部列車が183系による代走となる。
●2000年︵平成12年︶12月31日
(一)松本駅 - 新宿駅間の最終列車﹁スーパーあずさ16号﹂が列車名を﹁ミレナリオスーパーあずさ16号﹂に変更した上で新宿駅 - 東京駅間を延長運転。
(二)東京駅発甲府行きの最終列車﹁かいじ119号﹂は列車名を﹁20世紀かいじ119号﹂に変更して運転。
●2001年︵平成13年︶
●1月1日‥長野駅 - 新宿駅間の上り﹁アルプス﹂は列車名を﹁アルプス21世紀号﹂に変更し、長野駅の発車時刻を所定の前日23時25分から21世紀を迎えた直後の0時01分に繰り下げ。甲府駅から先は所定ダイヤで運転。
●9月8日・9日・15日・16日‥臨時特急列車﹁あずさ木曽﹂が東京駅︵8時18分発︶ - 上松駅︵12時46分着︶間を183系9両編成で運転。
中央本線の特急列車として、また国鉄分割民営化後初の中央東西線間直通運転を行った。
●12月1日‥ダイヤ改正。
(一)﹁あずさ﹂の車両を183系・189系からE257系に置き換え開始[25]。上りの急行﹁アルプス﹂を臨時列車化。
(二)竜王駅改良工事完成に伴い、﹁かいじ﹂の上り始発列車と下り最終列車を竜王駅発着に延長。特別企画乗車券﹁かいじきっぷ﹂廃止。
●2002年︵平成14年︶
●2月2日‥新宿駅 - 松本駅間で﹁あずさ2号﹂を復活運行[25]。
辰野駅経由の旧線を経由したが、新宿駅の発車時刻は8時に﹁スーパーあずさ﹂3号が発車する関係で8時2分となった。この時のセレモニーでは狩人の2人も来場し﹃あずさ2号﹄を歌い、出発合図を送った。
●3月23日‥﹁かいじ﹂5往復にE257系を投入。
●7月1日‥﹁かいじ﹂全列車がE257系に置き換えられた[8]。
●12月1日‥このときのダイヤ改正により、以下のように変更。
(一)JR東日本ではエル特急の呼称を廃止し、﹁スーパーあずさ﹂﹁あずさ﹂﹁かいじ﹂もエル特急の冠を廃止[26]。
(二)7月の﹁かいじ﹂に続き﹁あずさ﹂の車両もE257系に統一[26]。千葉駅発着の﹁あずさ﹂は11両編成となり、ホーム有効長が10両編成分の秋葉原駅は通過となった。同時に、﹁あずさ﹂63号が廃止され、2本あった千葉駅発列車は1本へ減少した。
(三)下りの急行﹁アルプス﹂を廃止[27][28]。これの代替として臨時快速﹁ムーンライト信州﹂が週末などに運行開始。
●2003年︵平成15年︶
●10月1日‥定期乗車券と自由席特急券との併用を解禁[注釈 7]。
●12月31日:松本駅から東京臨海高速鉄道りんかい線新木場駅へ向かう臨時特急﹁カウントダウンあずさ94号﹂を運行[9]。
●2004年︵平成16年︶3月13日‥ダイヤ改正。﹁スーパーあずさ﹂﹁あずさ﹂の号数の振り方を区別せず、発車の早い順に通し番号とする。また﹁スーパーあずさ﹂の東京駅乗り入れ廃止。
●2005年︵平成17年︶12月10日
(一)﹁スーパーあずさ﹂11号・28号の松本駅 - 白馬駅間を臨時化し、多客時のみの運転となった。同時に﹁あずさ﹂の全列車が立川駅に停車となる。
(二)﹁かいじ﹂を東京駅発22時台に1本増発︵新宿駅発甲府行きを延長︶。
●2006年︵平成18年︶4月28日‥﹁スーパーあずさ﹂﹁あずさ﹂﹁かいじ﹂﹁はまかいじ﹂の指定席での車内改札が原則省略となった。
●2007年︵平成19年︶
●3月18日‥﹁スーパーあずさ﹂﹁あずさ﹂﹁かいじ﹂の全列車・全席禁煙を実施。
●4月7日‥NHK大河ドラマ﹃風林火山﹄放映に合わせ、新宿駅・甲府駅 - 長野駅間を運行する臨時特急﹁風林火山﹂運行開始。
●5月3日‥一部の臨時﹁あずさ﹂号で189系あさま色の使用を開始。
●2008年︵平成20年︶3月15日‥一部時間帯を除き﹁スーパーあずさ﹂﹁あずさ﹂号が交互に運転されるようになる。
●2010年︵平成22年︶3月13日‥﹁スーパーあずさ﹂の大糸線直通︵信濃大町発︶を廃止、﹁スーパーあずさ﹂は全列車が新宿駅 - 松本駅間のみの運行となる。
●2013年︵平成25年︶3月16日‥﹁スーパーあずさ﹂の東京駅乗り入れを再開する。
●2014年︵平成26年︶
●2月14日 - 18日‥山梨県内の記録的な大雪の影響により5日間運休となる。
●11月23日 - 12月7日‥長野県北部で起きた地震︵長野県神城断層地震︶の影響により、大糸線が一部不通となり、23日は松本駅以北で[29]、25日以降は白馬駅以北で運休。
●2015年︵平成27年︶
●3月14日‥﹁あずさ8号﹂が新宿駅行きから東京駅行きに延長[報道 4]。
●7月25日‥新型車両E353系電車の量産先行車が総合車両製作所横浜事業所を出場する[報道 5][30]。塩山駅 - 長野駅間に臨時特急﹁甲信エクスプレス﹂運行開始。
●2016年︵平成28年︶3月26日‥東京駅発16時台に﹁あずさ﹂を増発︵新宿駅発17時の特急﹁あずさ25号﹂を延長︶
●2017年︵平成29年︶
●3月4日‥﹁あずさ﹂2・27号について、長坂駅を通過に変更。﹁かいじ﹂102・104・121号について、上野原駅を通過に変更。これにより、全ての特急列車が上野原駅・長坂駅を通過する[報道 6]。
●7月1日﹁信州ディスティネーションキャンペーン﹂の一環として新宿駅 - 南木曽駅間に臨時特急﹁木曽あずさ﹂運行開始[報道 7][報道 8]。
●12月23日‥E351系﹁スーパーあずさ﹂の一部を置き換え、4往復8本でE353系の営業運転開始[報道 9]。
●2018年︵平成30年︶
●3月16日‥E351系による﹁スーパーあずさ﹂運転終了。
●3月17日‥﹁スーパーあずさ﹂全列車をE353系に統一[報道 10]。
●7月1日‥﹁あずさ﹂10往復中3往復、﹁かいじ﹂12往復中9往復にE353系を投入[報道 11]。
全車指定席化とその後の展開
●2019年︵平成31年/令和元年︶
●3月16日‥ダイヤ改正により、以下のように変更される[報道 12]。
(一)定期列車をE353系に統一し、全列車車体傾斜装置を使用することで時分短縮︵一部の臨時便は車体傾斜装置未搭載のE257系を使用︶。﹁スーパーあずさ﹂の愛称廃止。
(二)新たな着席サービス︵全車指定席︶が導入され、座席未指定券を発売開始。
(三)﹁あずさ﹂の全列車が三鷹駅・塩山駅・山梨市駅・石和温泉駅を通過し[注釈 8]、これまで全停車していた上諏訪駅を通過する定期列車が設定される[注釈 9]。﹁かいじ﹂は全列車四ツ谷駅を通過する。新宿駅 - 松本駅間の平均所要時間は上りで4分、下りで6分短縮されたものの、下諏訪駅などを含めて5駅で停車が2 - 12本減少[注釈 10]。
(四)これまで定期列車の﹁あずさ﹂の号数は1 - 2桁、﹁かいじ﹂の号数は3桁としていたがこれをやめ、それぞれ下り1号、上り2号からの愛称毎の通し番号とする。
(五)車内販売を飲料・菓子類・つまみ類のみ販売に縮小する[報道 13]。
●10月12日 - 10月27日‥令和元年東日本台風︵台風19号︶に伴う大雨により梁川駅 - 四方津駅間で土砂が流入し一部区間が運休となった影響で、﹁かいじ﹂・﹁富士回遊﹂と共に運休となる[報道 14]。
●2020年︵令和2年︶
●3月14日‥ダイヤ改正により、以下のように変更される[報道 15]。
(一)一部列車の塩山駅・山梨市駅・石和温泉駅への停車を再開︵朝夕2往復︶[31]。その他大月駅・韮崎駅・富士見駅・下諏訪駅・岡谷駅・塩尻駅についても停車駅増加[新聞 6]。
(二)1往復が千葉・新宿 - 大月間﹁富士回遊﹂と併結。これにより、﹁あずさ﹂3号が千葉発南小谷行きから松本行きに短縮され、代わりに新宿発の﹁あずさ﹂5号が南小谷行きになる。
(三)号数が﹁あずさ﹂﹁かいじ﹂を含めた通し番号となる。
●2022年︵令和4年︶
●3月12日‥ダイヤ改正により、以下のように変更される[報道 16]。
(一)運行本数を見直し︵下り19・43号、上り14・58号は甲府駅発着に見直して﹁かいじ﹂での運行とする︶。
(二)上記列車の代替として﹁あずさ﹂17・18・21・54号の途中停車駅を追加し、全列車が立川駅と上諏訪駅に停車する。
(三)﹁あずさ﹂6・10号について1本後の﹁かいじ﹂8・12号と運転区間・途中停車駅を入れ替え、﹁あずさ﹂8・12号、﹁かいじ﹂6・10号として運転する。
(四)﹁あずさ﹂12号の運転区間が東京駅行きに延長される。
(五)﹁かいじ﹂43号が東京駅発、6号が東京駅行きに延長される。
(六)﹁かいじ﹂2号の運転時刻が繰り上げられ、新宿駅の到着が8時台となる。
●2023年︵令和5年︶
●8月15日 - 16日‥臨時特急﹁諏訪湖花火大会号﹂を運転[報道 17]。上諏訪駅を15日の23時59分に発車、途中八王子駅、立川駅に停車し、新宿駅には翌16日の早朝5時に到着[注釈 11]。
●2024年︵令和6年︶
●7月12日、8月9日、9月13日、9月20日‥臨時特急﹁アルプス﹂を運転︵予定︶[報道 18]。新宿駅を金曜日の23時58分に発車し、白馬駅には翌土曜日の早朝6時22分に到着。
臨時「かいじ」
列車名の由来
︵五十音順︶
●﹁赤石﹂︵あかいし︶ - 南アルプスといわれる﹁赤石山脈﹂にちなむ。
●﹁あずさ木曽﹂﹁木曽あずさ﹂ - あずさ+木曽︵木曽地域︶。木曽地域まで運転を行っていたことから。
●﹁アルプス﹂ - ﹁日本アルプス﹂と総称される飛騨山脈︵北アルプス︶・木曽山脈︵中央アルプス︶・赤石山脈︵南アルプス︶にちなむ。
●﹁ウィングあずさ﹂ - ウィング(翼)+あずさ。成田空港に乗り入れを行っていたことから。
●﹁上高地﹂︵かみこうち︶ - 長野県の景勝地﹁上高地﹂にちなむ。
●﹁こまがね﹂ - 木曽駒ヶ岳の麓にある﹁駒ヶ根市﹂にちなむ。
●﹁湘南かいじ﹂ - 従来から運転されていた﹁かいじ﹂に発着地の平塚を含む、相模湾沿岸地方を指す名称の﹁湘南﹂を冠する。
●﹁信州かいじ﹂ - 従来から運行されていた﹁かいじ﹂に長野県の別称と長野県発着の意味合いである﹁信州﹂を冠する。
●﹁たてしな﹂ - 茅野市付近の﹁蓼科高原﹂﹁蓼科山﹂にちなむ。
●﹁ちばかいじ﹂ - 従来から運転されていた﹁かいじ﹂に千葉発着であることを示す﹁ちば﹂を冠する。
●﹁白馬﹂︵はくば︶ - ﹁白馬三山﹂と称される白馬岳︵しろうまだけ︶・杓子岳・鑓ヶ岳にちなむ。
●﹁はまかいじ﹂ - 従来から運行されていた﹁かいじ﹂に横浜発着の意味合いである﹁はま﹂を冠する。
●﹁ビューかいじ﹂ - 従来から運行されていた﹁かいじ﹂に使用車両の255系の愛称である﹁Boso View Express﹂の﹁ビュー﹂を冠する。
●﹁風林火山﹂︵ふうりんかざん︶ - 甲斐の戦国大名武田信玄の軍旗に記された﹃孫子﹄の﹁疾如風、徐如林、侵掠如火、不動如山 / 疾︵はや︶きこと風の如く、徐︵しず︶かなること林の如く、侵掠︵しんりゃく︶すること火の如く、動かざること山の如し﹂の通称にちなむ。
●﹁穂高﹂︵ほたか︶ - 飛騨山脈最高峰の奥穂高岳や前穂高岳などの総称名である﹁穂高岳﹂にちなむ。
●﹁みのぶ﹂ - 目的地の身延線身延駅のある山梨県身延町にある﹁身延山﹂にちなむ。
●﹁むさしのかいじ﹂ - 従来から運行されていた﹁かいじ﹂に武蔵野線経由を意味する﹁むさしの号﹂を冠する。
●﹁山かいじ﹂ - 従来から運行されていた﹁かいじ﹂に登山者向け列車であることを意味する﹁山﹂を冠する。
脚注
注釈
(一)^ 運行距離を基準とすると、在来線昼行特急列車としてJR東日本管内で1位、本州で2位、全国で7位の長さであった。
(二)^ ﹁あずさ﹂下り9・13・17・21・25・29・37・41・45・55号、上り4・8・12・16・18・22・30・34・38・42号、﹁かいじ﹂全列車
(三)^ ただし、2007年︵平成19年︶に期間限定で甲府駅 - 長野駅間を結ぶ臨時特急列車﹁風林火山号﹂が運行されている。
(四)^ 2021年5月27日改正の旅客営業規則から第70条の2として当規定が明記されており、当列車運行時には旅客営業規則には記載されておらず旅客営業取扱基準規定でのみ定義されていた[11]。
(五)^ ﹁岡谷駅以遠︵下諏訪方面︶から辰野支線を経由し、塩尻駅以遠︵広丘方面または洗馬方面︶に直通する急行列車の料金および特別車両料金は辰野支線内で途中下車しない場合、みどり湖駅経由で料金計算され、運賃および乗車券の券面の経由表示もみどり湖駅経由となる場合がある。﹂というもの
(六)^ 当初あずさ54号は3月17日 - 4月7日までの日曜日、あずさ55号は3月16日 - 4月7日までの土休日の列車として設定されていたため4月6日のあずさ55号の信州かいじへの変更、4月7日のあずさ54号・55号の信州かいじへの変更がJR時刻表2019年3月号などに反映されない事態となった。
(七)^ それまでは、他の特急で認められるようになっていた定期乗車券と自由席特急券の併用が、﹁あずさ﹂﹁スーパーあずさ﹂の富士見駅以東では長らく認められず、別途普通乗車券を購入しなくてはならなかった。
(八)^ 塩山・山梨市・石和温泉の各駅は﹁かいじ﹂全列車停車が継続されるが、三鷹駅は同日新設の﹁富士回遊﹂﹁はちおうじ﹂﹁おうめ﹂を含め中央線特急系統全列車通過となり、停車する特急列車は﹁成田エクスプレス﹂のみとなった。
(九)^ これにより特急化以降、新宿駅‐松本駅間で通過実績のない途中停車駅は甲府駅のみとなる︵八王子駅・茅野駅は過去に通過実績あり︶。
(十)^ 沿線との事前協議無く途中駅での停車数が減便されることになったため、諏訪地域の各自治体や長野県庁は強く反発。2019年2月1日にJR東日本本社にダイヤ改正見直しを要望した[新聞 5]。
(11)^ この列車は甲府駅を通過するとしているが、甲府駅を通過するとされている列車が設定されるのは1990年代に運行されていた急行﹁シュプール白馬﹂以来。諏訪湖花火大会号・シュプール号双方とも臨時列車のため、前述のとおり特急﹁あずさ﹂運転開始の1966年以降定期列車が甲府駅を通過した事例はない。
出典
報道発表資料
新聞記事
関連項目
外部リンク
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中央東線 (東京駅 - 塩尻駅間) |
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中央西線 (名古屋駅 - 塩尻駅間) |
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