「滋賀県」の版間の差分
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交通利便の良さは人材の流出をもたらし、戦前まで滋賀県は流入人口よりも流出人口の方が多かった。中世から近代にかけては多くの出身者が[[近江商人]]として[[大阪|大坂]]や[[江戸]]など全国各地に進出し、「琵琶湖の鮎は外に出て大きくなる」という諺まで生まれた<ref group="注釈">[[アユ#亜種|琵琶湖の鮎]]は琵琶湖に留まったままでは大きく成長しない。近江の商人もそれと同様に、近江から出ていった方が大成できるという意味。</ref>。[[太平洋戦争]]後、[[高速道路]]の整備やトラック流通の興隆に伴って交通利便のよさが再認識され、流通拠点や工場・研究開発施設が相次いで進出。近年は[[西日本旅客鉄道|JR西日本]]の看板列車である[[新快速]]の拡大に伴って、[[琵琶湖線]]([[東海道本線]])沿いの[[大津市]]や[[草津市]]といった湖南地域は、[[京都市]]や[[大阪市]]といった大都市の[[ベッドタウン]]・[[衛星都市]]としても注目されるようになり、[[首都圏 (日本)|首都圏]]以外の地方では数少ない人口増加県へと転じた<ref group=注釈>総務省の[[2010年]](平成22年)[[国勢調査 (日本)|国勢調査]]によると、[[2005年]](平成17年)から[[2010年]](平成22年)の人口増減率が47都道府県中5位(首都圏を除くと[[沖縄県]]に次いで2番目)</ref>。なお、開発が進むのは京都や大阪に近い南部であり、北部とは経済格差が起こっている。南部では新興住宅地が広がり、[[南草津駅]]などの駅前にはマンションが林立するなど賑わいがある一方で、北部や西部は田園風景が広がり、地域によって人口動態の開きが大きい。ただ人口が停滞している湖北・湖東地域であっても[[地域おこし|地域再生]]の議論や実践が活発である<ref>新評論「地域再生 滋賀の挑戦」(森川稔編集)より。</ref>。また、滋賀県は[[西日本]]有数の工業県でもあり、県内総生産の48%を[[第二次産業]]が占める(全国1位)<ref name="なんでも一番">{{Cite web|和書|title=滋賀県なんでも一番|滋賀県ホームページ|url=https://www.pref.shiga.lg.jp/kensei/tokei/nandemo/22107.html |website=滋賀県 |access-date=2023-01-15|language=ja}}</ref>。 |
交通利便の良さは人材の流出をもたらし、戦前まで滋賀県は流入人口よりも流出人口の方が多かった。中世から近代にかけては多くの出身者が[[近江商人]]として[[大阪|大坂]]や[[江戸]]など全国各地に進出し、「琵琶湖の鮎は外に出て大きくなる」という諺まで生まれた<ref group="注釈">[[アユ#亜種|琵琶湖の鮎]]は琵琶湖に留まったままでは大きく成長しない。近江の商人もそれと同様に、近江から出ていった方が大成できるという意味。</ref>。[[太平洋戦争]]後、[[高速道路]]の整備やトラック流通の興隆に伴って交通利便のよさが再認識され、流通拠点や工場・研究開発施設が相次いで進出。近年は[[西日本旅客鉄道|JR西日本]]の看板列車である[[新快速]]の拡大に伴って、[[琵琶湖線]]([[東海道本線]])沿いの[[大津市]]や[[草津市]]といった湖南地域は、[[京都市]]や[[大阪市]]といった大都市の[[ベッドタウン]]・[[衛星都市]]としても注目されるようになり、[[首都圏 (日本)|首都圏]]以外の地方では数少ない人口増加県へと転じた<ref group=注釈>総務省の[[2010年]](平成22年)[[国勢調査 (日本)|国勢調査]]によると、[[2005年]](平成17年)から[[2010年]](平成22年)の人口増減率が47都道府県中5位(首都圏を除くと[[沖縄県]]に次いで2番目)</ref>。なお、開発が進むのは京都や大阪に近い南部であり、北部とは経済格差が起こっている。南部では新興住宅地が広がり、[[南草津駅]]などの駅前にはマンションが林立するなど賑わいがある一方で、北部や西部は田園風景が広がり、地域によって人口動態の開きが大きい。ただ人口が停滞している湖北・湖東地域であっても[[地域おこし|地域再生]]の議論や実践が活発である<ref>新評論「地域再生 滋賀の挑戦」(森川稔編集)より。</ref>。また、滋賀県は[[西日本]]有数の工業県でもあり、県内総生産の48%を[[第二次産業]]が占める(全国1位)<ref name="なんでも一番">{{Cite web|和書|title=滋賀県なんでも一番|滋賀県ホームページ|url=https://www.pref.shiga.lg.jp/kensei/tokei/nandemo/22107.html |website=滋賀県 |access-date=2023-01-15|language=ja}}</ref>。 |
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滋賀県は[[近畿地方]]に分類され、文化的・経済的に[[関西]]2府 |
滋賀県は[[近畿地方]]に分類され、文化的・経済的に[[関西]]2府4県の一つとして、京都や大阪との結び付きが強い。特に隣接する京都とは﹁[[京滋]]﹂と呼ばれるほど古くから密接なつながりを持ち、草津市や大津市など県内の主要都市が[[京都都市圏]]やより広義の[[京阪神|京阪神大都市圏]]︵近畿圏︶に含まれている。県庁所在地である大津市と京都市は隣接しており、[[大津駅]]と[[京都駅]]はJRの在来線で10分程度の近さである。県南部を中心に[[京都府]]・[[大阪府]]に通勤通学する、いわゆる﹁[[滋賀府民]]﹂が多い。
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また、地理的な立ち位置から[[中部地方]]との交流も盛んである。[[近畿圏整備法]]で定める「近畿圏」と[[中部圏開発整備法]]で定める「中部圏」の両方に含まれ、滋賀県知事は[[近畿ブロック知事会]]と[[中部圏知事会議]]の両方に出席している(福井県と三重県も同様)。また福井県・岐阜県・三重県とともに「[[日本まんなか共和国]]」を設立し、知事サミットや文化交流事業などを行っている。[[2005年日本国際博覧会|愛知万博]]では中部8県とともに「[[愛知万博の施設#日本ゾーン|中部千年共生村]]」を共同出展した。北部は近畿・中京・北陸の交点であり、[[工場]]や物流センターの設置計画が進む。なお、[[NHK名古屋放送局]]で制作する[[東海3県]]([[愛知県]]・[[岐阜県]]・[[三重県]])向けの天気予報には常時滋賀県の予報が表示される。また、かつて[[テレビ東京]]系列で放送され滋賀の[[びわ湖放送]]でも放送された「[[メガTONニュースTODAY]]」の最後の天気予報<ref group="注釈">ただし、びわ湖放送が当該天気予報コーナーをネットしたかどうかは不明。</ref> では、少なくとも1985年10月以降は、全国の天気予報の後各地の天気を報じる際「滋賀・東海地方」の区分で報じられ、次の「近畿・せとうち地方」には京都府・奈良県以西のみが表示されていた。 |
また、地理的な立ち位置から[[中部地方]]との交流も盛んである。[[近畿圏整備法]]で定める「近畿圏」と[[中部圏開発整備法]]で定める「中部圏」の両方に含まれ、滋賀県知事は[[近畿ブロック知事会]]と[[中部圏知事会議]]の両方に出席している(福井県と三重県も同様)。また福井県・岐阜県・三重県とともに「[[日本まんなか共和国]]」を設立し、知事サミットや文化交流事業などを行っている。[[2005年日本国際博覧会|愛知万博]]では中部8県とともに「[[愛知万博の施設#日本ゾーン|中部千年共生村]]」を共同出展した。北部は近畿・中京・北陸の交点であり、[[工場]]や物流センターの設置計画が進む。なお、[[NHK名古屋放送局]]で制作する[[東海3県]]([[愛知県]]・[[岐阜県]]・[[三重県]])向けの天気予報には常時滋賀県の予報が表示される。また、かつて[[テレビ東京]]系列で放送され滋賀の[[びわ湖放送]]でも放送された「[[メガTONニュースTODAY]]」の最後の天気予報<ref group="注釈">ただし、びわ湖放送が当該天気予報コーナーをネットしたかどうかは不明。</ref> では、少なくとも1985年10月以降は、全国の天気予報の後各地の天気を報じる際「滋賀・東海地方」の区分で報じられ、次の「近畿・せとうち地方」には京都府・奈良県以西のみが表示されていた。 |
2024年5月16日 (木) 10:25時点における版
しがけん 滋賀県 | |||||
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国 | 日本 | ||||
地方 | 近畿地方 | ||||
団体コード | 25000-7 | ||||
ISO 3166-2:JP | JP-25 | ||||
面積 |
4,017.38km2 (境界未定部分あり) | ||||
総人口 |
1,402,084人[編集] (推計人口、2024年5月1日) | ||||
人口密度 | 349人/km2 | ||||
隣接都道府県 |
福井県 岐阜県 三重県 京都府 | ||||
県の木 | モミジ | ||||
県の花 | シャクナゲ | ||||
県の鳥 | カイツブリ | ||||
他のシンボル |
県民の歌 - 滋賀県民の歌 シンボルマーク - Mother Lake イメージキャラクター - うぉーたん、キャッフィー びわ湖の日 - 7月1日 | ||||
滋賀県庁 | |||||
知事 | 三日月大造 | ||||
法人番号 | 7000020250007 | ||||
所在地 |
〒520-8577 滋賀県大津市京町四丁目1番1号 北緯35度00分16秒 東経135度52分07秒 / 北緯35.00436度 東経135.8685度座標: 北緯35度00分16秒 東経135度52分07秒 / 北緯35.00436度 東経135.8685度 | ||||
外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
ウィキポータル | 日本の都道府県/滋賀県 | ||||
ウィキプロジェクト |
概要
令制国の近江国︵江州︶と完全に一致する。県名は大津が属していた郡名﹁滋賀郡﹂から採用された。﹁滋賀﹂の発音は、共通語では﹁し﹂にアクセントを置く︵頭高型アクセント︶が、地元では﹁が﹂にアクセントを置く︵尾高型アクセント︶ことが多い。地理・地域
周囲を山脈・山地が取り囲み、中央部に琵琶湖と近江盆地が広がる。面積は全国で10番目に狭い。面積の半分以上は山地、およそ6分の1は琵琶湖が占めており、可住地面積は大阪府よりも狭い。地形
●山地‥比良山地、野坂山地、伊吹山地、鈴鹿山脈、丹波高地 ●山‥伊吹山、比叡山、比良山、三上山︵近江富士︶ ●盆地‥近江盆地 ●丘‥水口丘陵、饗庭野台地 ●湖‥琵琶湖、余呉湖、西の湖、伊庭内湖、大中湖︵1957年︵昭和32年︶ - 1967年︵昭和42年︶に干拓された内湖。諏訪湖に匹敵する面積であった︶ ●島‥沖島、竹生島、多景島、沖の白石、矢橋帰帆島︵人工島︶ ●川[注釈 4]‥北川、安曇川、姉川、犬上川、愛知川、日野川、野洲川、瀬田川、藤古川気候
平年値 (月単位) |
湖北 | 湖東 | 近江西部 | 近江南部 | 東近江 | 甲賀 | ||||||
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長浜市 | 米原市 朝日 |
彦根 | 高島市 今津 |
大津市 | 近江八幡 | 東近江市 桜川東 |
甲賀市 | |||||
余呉町柳ヶ瀬 | 唐国 | 南小松 | 萱野浦 | 信楽 | 土山 | |||||||
平均 気温 (℃) |
最暖月 | 26.3 (8月) |
25.8 (8月) |
27.1 (8月) |
25.9 (8月) |
26.6 (8月) |
27.1 (8月) |
26.1 (8月) |
24.3 (8月) |
25.0 (8月) | ||
最寒月 | 2.6 (1月) |
2.0 (1月) |
3.7 (1月) |
2.5 (1月) |
3.6 (1月) |
3.9 (1月) |
2.8 (1月) |
1.4 (1月) |
1.9 (1月) | |||
降水量 (mm) |
最多月 | 320.1 (12月) |
189.9 (6月) |
260.1 (7月) |
217.7 (7月) |
208.6 (7月) |
242.1 (6月) |
229.2 (6月) |
204.2 (6月) |
194.4 (7月) |
207.7 (6月) |
212.1 (7月) |
最少月 | 159.1 (5月) |
96.1 (11月) |
94.2 (10月) |
84.5 (11月) |
112.3 (11月) |
100.9 (11月) |
50.4 (12月) |
70.5 (12月) |
64.1 (12月) |
53.6 (12月) |
56.7 (12月) | |
降水 日数 (日) |
最多月 | 21.8 (1月) |
17.6 (1月) |
17.4 (12月) |
14.1 (1月) |
19.2 (1月) |
15.8 (2月) |
12.6 (6月) |
12.4 (2月) |
12.7 (3月) |
13.1 (3月) |
13.7 (7月) |
最少月 | 10.0 (8月) |
8.0 (8月) |
9.2 (10月) |
8.7 (8月) |
8.8 (8月) |
9.0 (8月) |
7.1 (1月) |
7.8 (8月) |
8.4 (8月) |
8.2 (12月) |
8.4 (11月) |
平年値 (月単位) |
湖北 | 湖東 | 近江西部 | 近江南部 | 東近江 | 甲賀 | ||||||
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余呉町 柳ヶ瀬 |
虎姫町 唐国 |
伊吹山 | 彦根市 | 今津町 | 志賀町 南小松 |
大津市 萱野浦 |
近江八幡市 | 蒲生町 桜川東 |
信楽町 | 土山町 | ||
平均 気温 (℃) |
最暖月 | 25.9 (8月) |
18.1 (8月) |
26.7 (8月) |
25.6 (8月) |
26.3 (8月) |
26.9 (8月) |
25.8 (8月) |
24.0 (8月) |
24.7 (8月) | ||
最寒月 | 2.6 (1月) |
−5.2 (2月) |
3.6 (1・2月) |
2.5 (2月) |
3.5 (2月) |
4.0 (1・2月) |
2.8 (1・2月) |
1.3 (1月) |
1.9 (1・2月) | |||
降水量 (mm) |
最多月 | 299.8 (12月) |
189.9 (6月) |
204.5 (6月) |
215.8 (6月) |
259.2 (6月) |
244.5 (6月) |
218.0 (6月) |
205.9 (6月) |
223.4 (6月) |
221.4 (6月) | |
最少月 | 161.2 (8月) |
96.2 (2月) |
83.1 (12月) |
106.0 (11月) |
97.3 (12月) |
41.1 (12月) |
58.2 (12月) |
51.9 (12月) |
42.9 (12月) |
46.2 (12月) | ||
降水 日数 (日) |
最多月 | 21.7 (1月) |
17.2 (1月) |
13.5 (1月) |
19.1 (1月) |
16.4 (2月) |
12.9 (6月) |
12.6 (6月) |
12.6 (6月) |
13.5 (6月) |
14.0 (6月) | |
最少月 | 9.7 (8月) |
7.8 (8月) |
8.2 (8月) |
8.7 (8月) |
9.0 (8月) |
6.8 (12月) |
7.6 (8月) |
8.5 (8月) |
7.5 (12月) |
9.0 (12月) |
猛暑日 | 真夏日 | 夏日 | 熱帯夜 | 冬日 | 真冬日 | |
---|---|---|---|---|---|---|
長浜 | 3.6 | 45.9 | 109.1 | 4.4 | 59.5 | 0.4 |
今津 | 0.6 | 37.0 | 100.4 | 2.9 | 57.4 | 0.4 |
南小松 | 2.2 | 43.7 | 107.6 | 4.9 | 40.4 | 0.2 |
彦根 | 2.0 | 48.3 | 110.4 | 11.8 | 29.7 | 0.1 |
東近江 | 6.2 | 53.6 | 117.6 | 1.4 | 72.1 | 0.3 |
大津 | 5.9 | 56.8 | 121.8 | 5.9 | 38.6 | 0.0 |
信楽 | 0.2 | 33.8 | 99.9 | 0.0 | 117.0 | 0.6 |
土山 | 0.5 | 32.6 | 95.0 | 0.2 | 88.6 | 1.1 |
自然公園
総面積に対する自然公園面積の割合が37.6 %で(平均14.5 %)であり、2007年(平成19年)時点で第1位である。
- 三上・田上・信楽県立自然公園
- 朽木・葛川県立自然公園
- 湖東県立自然公園
地域区分
■:大津地域
■:南部地域
■:甲賀地域 |
湖南
畿内に隣接する交通の要衝であり平野部も多く、天智天皇のころには大津に都が置かれるなど、古くから開発が進んだ。京都市と事実上の双子都市を形成している大津市や、大津の伝統的な衛星都市であった草津市をはじめ、現在では通勤・通学圏として京阪との繋がりが強く、いわゆる﹁滋賀府民﹂の多い地域となっている。甲賀は、県境を挟んで接する三重県伊賀地域と並んで忍者︵傭兵︶と製薬の町として知られる。甲賀市信楽は古代に短期間ながら紫香楽宮が置かれた地であり、中世以降は信楽焼の産地として長い歴史を持つ。 ●大津地域[注釈 6] - 345,085人 ●大津市︵本庁舎所在地︶ ●南部地域[注釈 7] - 352,040人 ●草津市 ●守山市 ●栗東市 ●野洲市 ●甲賀地域 - 139,780人 ●甲賀市 ●湖南市湖東
湖南地方とともに平野部が大きく開けており、穀倉地帯や交通の要衝として栄え、肉牛の飼育が盛ん。近江商人を最も多く輩出した地域でもある。 ●東近江地域[注釈 8] - 223,208人 ●東近江市 ●近江八幡市 ●蒲生郡 ●日野町 ●竜王町 ●湖東地域[注釈 9] - 152,501人 ●彦根市 ●愛知郡 ●愛荘町 ●犬上郡 ●甲良町 ●多賀町 ●豊郷町湖北
京阪から最も遠い地方であり、関西文化圏の東端であるとともに北陸地方や東海地方との緩衝地帯である。近代には養蚕業が盛んであったが、現在では湖南地方や湖東地方に比べて宅地やオフィスの開発や工場進出が遅れている︵いわゆる﹁南北格差﹂︶。しかし、そのために伝統的な文化や景観が保たれている。 ●湖北地域 - 145,499人 ●長浜市 ●米原市湖西
畿内と若狭湾・北陸地方を結ぶ街道筋で、湖南地方とともに京都との繋がりが強い。近代に幹線交通網から外れたため、開発から取り残されていた。安曇川扇状地と石田川扇状地を除いて平野部が少なく、琵琶湖近くまで山地が迫る自然豊かな地方である。歴史・文化的には大津市北部も湖西に含まれる。廃止自治体
歴史
滋賀県はその地理的特性から、奈良・京・大坂への物資や人材の供給源および中継地、あるいは畿内と東国・北国とを結ぶ要衝として発展し、日本の中央史に大きく関わってきた。 白洲正子は随筆﹃近江山河抄﹄の中で﹁近江は日本の楽屋裏﹂と評した。また歴史学者の今谷明は著書﹃近江から日本史を読み直す﹄の中で﹁近江の歴史を書くことは、日本通史を著すのと同じこと﹂と語り、近江の歴史的価値と重要性を奈良・京と同等かそれ以上に高く評価している。古代
弥生時代から多くの渡来人が入植し、都に近いために早い時期から開発が進められた。 伝承の時代ではあるが、記紀の記事によれば、第12代景行天皇、第13代成務天皇、第14代仲哀天皇が志賀高穴穂宮︵大津市︶で天下を治めたとあり、古代から政治的に重要な地域であったことを示唆している。 国造が分立した時代には、滋賀県は淡海国造と安国造の領域であった。その他、犬上県主や息長氏、蒲生稲置、三上祝など有力豪族が多く存在した。 古墳時代の5世紀中葉に現皇室の直系の皇祖に当たる継体天皇が近江で生誕し、仁徳朝の25代目武烈天皇が断絶したため、507年に第26代天皇として即位している。飛鳥時代には近江大津宮︵天智天皇︶、奈良時代には紫香楽宮︵聖武天皇︶や保良宮︵淳仁天皇︶が置かれた。壬申の乱や藤原仲麻呂の乱といった戦乱の舞台となることがたびたびあった。 奈良時代に藤原仲麻呂が編纂した藤原氏の﹁家伝﹂には、﹁近江国は宇宙︵あめのした︶に名の有る地なり。地広くして人衆︵おお︶くして、国富み家給︵そな︶う。﹂[13] と書かれており、古代近江は琵琶湖の淡水を介在し、広い平野に多くの人達が住んでおり、豊かな地であった。 近江は延喜式内社の総数が近畿圏では、大和に次いで2番目、全国でも大和、伊勢、出雲に次いで4番目に多く、古代から近江は日本の重要な地位を担っていたといえる。︵近江国の式内社一覧︶中世
平安時代初期に近江出身の僧最澄は比叡山に延暦寺を開創した。延暦寺は数々の名僧を輩出し、現代に続く日本の仏教文化を大きく発展させた。 平安中期より佐々木氏が近江に起こった。佐々木氏は源頼朝が関東地方で勃興するとこれに積極的に加わり、近江一国の守護職を得た。以降、六角氏や京極氏に分かれながら、佐々木一族は戦国時代に至るまで近江国を支配した。南北朝期にはばさら大名で有名な佐々木道誉︵高氏︶が出て京極家の勢威を伸ばした。 本願寺蓮如の大布教が始まると、大津付近は一向宗色が強くなった。このため、これを喜ばない比叡山がたびたび攻撃を仕掛けた。比叡山東麓の坂本は一向宗の堅田と経済的にも対立していたことから、両者の抗争は頻繁であった。この後に蓮如は大津に一向宗拠点を構えた。戦国時代
戦国時代に入ると、北部に浅井氏が台頭する。形の上で京極氏を奉じた浅井氏は南部を領する六角氏と抗争する。織田信長と結んだ浅井長政に至って六角氏を駆逐するが、後に将軍の信長包囲網に加わって信長に抵抗、小谷城の戦いにより、1573年︵天正元年︶に滅んだ。 近江国を支配圏に入れた信長は、根拠地として近江盆地に安土城を築城する。信長の死後は畿内を地盤とする羽柴秀吉と、越前国北の庄を地盤とする柴田勝家の係争地となり、北部で行われた賤ヶ岳の戦いにおける秀吉の勝利で決着がつけられた。秀吉は初めての領地が長浜であった関係で、多数の近江国住民を主に事務方として登用した。石田三成はその1人である。また秀吉の甥豊臣秀次は八幡山城およびその城下町を築き、琵琶湖につながる運河八幡堀を整備し、商業を振興させた。 その他、近江からは蒲生氏郷・藤堂高虎・大谷吉継など数々の名武将を輩出した。戦国時代から江戸時代にかけての甲賀郡では甲賀流忍者が活動していた。近世
徳川家康は、徳川氏における精鋭軍を率いる井伊氏を関ヶ原に近い彦根に入封させて西国の抑えとし、北部の大部分は彦根藩の領土となった。まとまった大藩は彦根藩のみであり、その他は膳所藩、水口藩、大溝藩、西大路藩、宮川藩、山上藩、三上藩といった小藩、交代寄合の最上家の大森陣屋、交代寄合の朽木家の朽木陣屋、さらに他国の諸藩領や天領などが入り交じり、江戸時代の近江国の領地区分は複雑な様相を呈していた。江戸時代初期には将軍上洛用御殿が水口城、永原御殿、伊庭御殿、柏原御殿とあったが、3代将軍家光以降は上洛が途切れ御殿が次第に老朽化して、廃れていった。 文化面において特筆すべきは、江戸初期の人物で近江聖人とも称された儒教学者中江藤樹が活躍し、日本の陽明学を発展させた。松尾芭蕉︵義仲寺に眠る︶は近江を旧里と呼ぶほど好んで訪れ俳諧を高めたとともに、近江蕉門と呼ばれる数多くの門人を輩出した。 また江戸時代には、鎌倉時代から続く商工業が飛躍的に発達し、犬上・愛知・神崎・蒲生・高島の各郡、特に八幡・日野・五個荘などから近江商人を多く輩出した。一部の商人は幕末から明治維新の混乱で没落したものの、近代以降も多くの近江商人が活躍し、今日に至る日本経済の発展に寄与した。近代
明治維新により幕府領・旗本領に大津県が設置された後、廃藩置県によって各藩は各県に移行し、1871年11月22日、新たな大津県︵滋賀郡・蒲生郡以南︶と長浜県︵高島郡・神崎郡以北︶に統合された。翌1872年1月19日に大津県が滋賀県に[14]、2月27日に長浜県が犬上県にそれぞれ改称され、9月28日に両県が合併し、近江国、並びに現在と領域を同じくする新たな滋賀県が成立した。その後、1876年8月21日から1881年2月7日までの4年半には、現在の福井県嶺南地方︵敦賀市以西︶を編入した[15]。この間、滋賀県は若狭湾に面していたことになる[16]。敦賀市以西を分離する際、地元では反対運動がおこり、時の滋賀県令、籠手田安定が1881年2月、反対文書︵若狭・越前四郡離脱に対する建議書[17]︶を、太政大臣三条実美と内務卿松方正義宛に送った。本庁舎は大津に置かれたが、南西に偏在しているため、近江国最大の城下町であった彦根も候補に上がっていた。1891年と1936年の2度、大津から彦根への本庁舎移転運動が起こったことがある[18]。人口
京都や大阪に近いながらも自然豊かで地価も比較的安いため、京都・大阪の通勤通学圏として住宅需要が高く、住宅開発が活発である。交通利便性の向上を下地にしたモノづくり拠点の整備や商業施設の開業・増設が続き、地方にあって人口増加が続いてきた。2020年に実施した国勢調査によると滋賀県の人口増加率は+0.05 %で、47都道府県の中で第8位[19]。近畿地方では滋賀県だけが増加した[19]。草津市の+4.86%、守山市の+4.23 %、栗東市の+3.10%は全国の市町村トップ100に入っている。 国立社会保障・人口問題研究所の将来推計︵2018年3月公表︶によると、2015年〜2045年の人口指数︵2015年時点の人口を100としたときの2045年の人口︶は89.4になり、全国的には東京都・沖縄県・愛知県・神奈川県・埼玉県に次いで減少率が緩やかになると見込まれている。特に草津市、守山市、栗東市の3市は2015年〜2045年の人口指数が105を超える高水準である[20]。 湖南地方で人口増加する自治体が多い一方、県北部や郡部では人口減少率の大きな地域もあり二極化が進んでいる。2020年国勢調査によると甲良町では9.62%、高島市では7.29%の人口減となった[19]。 増加 2.5 - 4.99 % 0.0 - 2.49 % | 減少 0.0 - 2.49 % 2.5 - 4.99 % 5.0 - 7.49 % 7.5 - 9.99 % |
滋賀県の人口の推移 | |||
総務省統計局 国勢調査より |
現在、技術上の問題で一時的にグラフが表示されなくなっています。 |
自治体別統計
市区町村 | 団体コード | 郡 | 法定人口 (人) |
推計人口 (人) |
面積[注釈 11] (km2) |
人口密度 (人/km2) |
増減率 (%) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
大津市 | 25201-8 | 市 | 345,070 | 345,085 | 464.51 | 743 | 0.00 |
彦根市 | 25202-6 | 市 | 113,647 | 111,985 | 196.87 | 569 | -1.46 |
長浜市 | 25203-4 | 市 | 113,636 | 109,716 | 681.02 | 161 | -3.45 |
近江八幡市 | 25204-2 | 市 | 81,122 | 80,836 | 177.45 | 456 | -0.35 |
草津市 | 25206-9 | 市 | 143,913 | 148,122 | 67.82 | 2,184 | +2.92 |
守山市 | 25207-7 | 市 | 83,236 | 84,852 | 55.73 | 1,523 | +1.94 |
栗東市 | 25208-5 | 市 | 68,820 | 68,900 | 52.69 | 1,308 | +0.12 |
甲賀市 | 25209-3 | 市 | 88,358 | 86,267 | 481.62 | 179 | -2.37 |
野洲市 | 25210-7 | 市 | 50,513 | 50,166 | 80.15 | 626 | -0.69 |
湖南市 | 25211-5 | 市 | 54,460 | 53,513 | 70.40 | 760 | -1.74 |
高島市 | 25212-3 | 市 | 46,377 | 43,971 | 693.05 | 63 | -5.19 |
東近江市 | 25213-1 | 市 | 112,819 | 110,730 | 388.37 | 285 | -1.85 |
米原市 | 25214-0 | 市 | 37,225 | 35,783 | 250.39 | 143 | -3.87 |
日野町 | 25383-9 | 蒲生郡 | 20,964 | 20,361 | 117.60 | 173 | -2.88 |
竜王町 | 25384-7 | 蒲生郡 | 11,789 | 11,281 | 44.55 | 253 | -4.31 |
愛荘町 | 25425-8 | 愛知郡 | 20,893 | 20,518 | 37.97 | 540 | -1.79 |
豊郷町 | 25441-0 | 犬上郡 | 7,132 | 6,916 | 7.80 | 887 | -3.03 |
甲良町 | 25442-8 | 犬上郡 | 6,362 | 6,023 | 13.63 | 442 | -5.33 |
多賀町 | 25443-6 | 犬上郡 | 7,274 | 7,059 | 135.77 | 52 | -2.96 |
滋賀県 | 25000-7 | 県 | 1,413,610 | 1,402,084 | 4017.38 | 349 | -0.82 |
政治
県政
歴代知事
歴代知事︵公選︶を以下に抜粋 ●初代 服部岩吉 ︵1947年4月12日 - 1954年11月8日、2期︶ ●2代 森幸太郎 ︵1954年12月7日 - 1958年12月6日、1期︶後に農林大臣 ●3代 谷口久次郎 ︵1958年12月7日 - 1966年12月6日、2期︶ ●4代 野崎欣一郎 ︵1966年12月7日 - 1974年12月6日、2期︶ ●5代 武村正義 ︵1974年12月7日 - 1986年6月16日、3期︶後に大蔵大臣など ●6代 稲葉稔 ︵1986年7月20日 - 1998年7月19日、3期︶ ●7代 國松善次 ︵1998年7月20日 - 2006年7月19日、2期︶ ●8代 嘉田由紀子 ︵2006年7月20日 - 2014年7月19日、2期︶滋賀県初の女性知事。全国では、2006年の初当選時で5人目。 ●9代 三日月大造︵2014年7月20日 - 、2期目︶財政
●2011年度 ●財政力指数 0.54 - Iグループ︵財政力指数0.5以上、1.0未満︶全国都道府県16位 ●2010年度 ●財政力指数 0.58 - Iグループ︵財政力指数0.5以上、1.0未満︶全国都道府県13位 ●2009年度 ●財政力指数 0.62 - Iグループ︵財政力指数0.5以上、1.0未満︶全国都道府県14位[21] ●2008年度 ●財政力指数 0.61 - Iグループ︵財政力指数0.5以上、1.0未満︶全国都道府県15位 ●2007年度 ●財政力指数 0.56 - Iグループ︵財政力指数0.5以上、1.0未満︶17自治体中14位 ●2006年度 ●財政力指数 0.51 - Iグループ︵財政力指数0.5以上、1.0未満︶16自治体中15位 ●標準財政規模 - 2798億9600万円 ●経常収支比率 - 91.8 % ︵都道府県平均は92.6 %︶ ●実質収支比率 - 0.38 % わずかに黒字である ●人口1人当たり人件費・物件費等決算額 - 13万5,324円 ︵都道府県平均は12万4,759円であり、やや多い︶ ●人口100,000人当たり職員数 - 1,285.89人 ︵都道府県平均は1,173.11人であり、やや多い︶ ●職員数の定数全体のうち教職員・警察官で約75 %を占める ●ラスパイレス指数 - 98.6 ●実質公債費比率 - 13.6 % ︵都道府県平均は14.7 %︶ ●人口1人当たり地方債現在高 - 65万7,797円 ︵都道府県平均は62万2,416円︶ ●普通会計分の地方債残高のみである ●地方債の残高 ●普通会計分の地方債現在高 - 9022億2,000万円 ●上記以外の特別会計分の地方債現在高 - 1057億3,300万円 ●主な内訳 流域下水道会計分 - 585億円 病院事業分 246億円 上水道供給事業分 182億円 ●第三セクター等の債務状況︵債務保証にかかわる債務残高等︶ - 616億6,700万円 ●主な内訳 社団法人滋賀県造林公社分 106億円 財団法人びわ湖造林公社 - 337億円 ●滋賀県の債務残高 - 1兆0696億2,000万円︵連結会計︶ ●滋賀県民1人あたり債務残高 - 76万4,279円 ●2005年度 ●財政力指数 0.45 - IIグループ︵財政力指数0.4以上、0.5未満︶8自治体中6位 ●2004年度 ●財政力指数 0.44 - IIグループ︵財政力指数0.4以上、0.5未満︶10自治体中8位国政
経済・産業
﹁環境先進県﹂としても知られており、県内には新エネ・省エネ・蓄電池・水処理・バイオなどの環境関連企業・技術・人材・教育機関が集積している他、﹁医工連携﹂プロジェクトによる医療・健康機器分野の成長が期待されている[28]。また第3次産業を主体に、県内の就業者数は一貫して増加している。 2012年の滋賀県の GDP︵県内総生産︶は、人口で上回る鹿児島県・熊本県のそれよりも大きい[29]。一人当たりの県民所得︵県民経済計算︶についても2013年度で第4位となっており、全国トップクラスとなっている[30]。 今後の中期経済成長率については民間シンクタンクによれば、﹁堅調な人口動態と若年人口比率の高さ﹂・﹁京阪神と名古屋の中間経済圏としての立地と交通利便性﹂・﹁産業集積度や産学官連携推進﹂などにより、全国上位と予測されている[31]。 また厚生労働省の報告書﹁平成27年版 労働経済の分析﹂によると、2012年時点における滋賀県の有業者数あたりの専門職人材︵研究者・技術者・医師・会計士・教員などの専門的職業従業者︶比率は、東京都・神奈川県・京都府に次ぐ高さとなっており、当県に専門的・技術的職業の人材が集積している[32]。完全失業率は全国平均未満[33] であり、比較的堅実である。 滋賀県内の第3次産業活動については、県庁所在地である大津市や人口が密集している草津市を中心とした湖南地域にやや偏っている。またびわ湖環境ビジネスメッセや滋賀ビジネスパートナーといった経済イベントが開催されているほか、滋賀経済同好会では近江商人の哲学・精神を守り、広げていく活動が行われている。
本店を置く企業
滋賀県ゆかりの企業
- 日本旅行(創業地が草津市)
- オーミケンシ(創業地が彦根市)
- 東レ(創業地)
- タカタ(創業地が彦根市)
- トヨタ自動車(初代社長が彦根市出身)
- 西武グループ(創業者が愛荘町出身)
- ワコール(創業者が東近江市出身)
- 髙島屋(創業者が高島市出身)
- 住友財閥(初代総理事、2代目が野洲市出身)
- 伊藤忠商事・丸紅(創業者が豊郷町出身)
- 日本生命保険(創業者が彦根市出身)
- ヤンマー(創業者が長浜市出身)
- 旭化成(社名が大津市の寺院に由来)
- 綾羽(アヤハグループ)
他多数。
生活・交通
警察
交通
空港
鉄道路線
バス
一般路線バスを運行する事業者 ●近江鉄道 - 県内の広範囲に路線がある ●湖国バス - 近江鉄道の子会社 ●帝産湖南交通 - 大津市・草津市など湖南地域 ●滋賀交通・滋賀バス - 甲賀市・湖南市など ●京阪バス - 大津市内と比叡山、京都方面 ●江若交通 - 湖西地域。かつての江若鉄道 ●西日本ジェイアールバス - 若江線。かつては亀草線、柳ヶ瀬線などもあった ●京都バス - 京都市内から大津市や高島市へ乗入れ ●名阪近鉄バス - 現在は伊吹山ドライブウェイの路線︵季節運行︶のみだが、かつては彦根などへ乗り入れていた道路
航路
ナンバープレート
滋賀県で登録された自動車ナンバープレートは全て﹁滋賀﹂で、守山市の滋賀運輸支局で交付される。他府県民から﹁ゲジナン﹂や﹁ゲジゲジ﹂、または﹁イナズマナンバー﹂と揶揄されることがあるが、これは﹁滋﹂の﹁幺幺﹂の部分から連想されたものである。野洲市出身の西川貴教の呼びかけで2009年︵平成21年︶より草津市で開催されている大型野外音楽ライブ﹁イナズマロックフェス﹂の﹁イナズマ﹂は、ナンバープレートの俗称から命名された[34]。医療・福祉
マスメディア
放送
滋賀県域を放送対象地域とする放送局の親局は、地上デジタルテレビは大津市の宇佐山、FMラジオは湖南市の十二坊で分かれている。また京都府との1府1県を放送対象地域とするKBS京都のFM補完中継局の送信所は府県境である比叡山に置かれている。
新聞
●地方紙・ブロック紙 2012年︵平成24年︶現在、日本新聞協会や全国地方新聞社連合会などに所属する地方紙はなく、京都新聞と中日新聞滋賀版が事実上の県紙となっている。 ●近江同盟新聞 - 彦根市に所在。頒布エリアは彦根市周辺。 ●滋賀夕刊新聞 - 長浜市に所在。頒布エリアは湖北・湖東地方。 ●滋賀彦根新聞 - 彦根市に所在する滋賀夕刊新聞の姉妹紙。頒布エリアは彦根市周辺。 ●近江毎夕新聞 - 長浜市に所在。頒布エリアは長浜市。 ●滋賀報知新聞 - 本店を東近江市に置き、大津市、栗東市と東京に支局を設置。頒布エリアはほぼ全域。 ●京都新聞 - 大津市に滋賀本社を設置。実質的な滋賀県のローカル紙の一つ。特に湖西・湖南・甲賀においてシェアが高い。 ●中日新聞 - 大津市と彦根市に支局を設置。びわこ版を﹁滋賀中日﹂の題字で発行。実質的な滋賀県のローカル紙の一つ。特に湖北・湖東・東近江においてシェアが高く、米原市でのシェアは6割強である。 ●かつて存在した新聞 ●滋賀日日新聞 - 1922年︵大正11年︶に﹁江州日日新聞﹂として創刊。京都新聞の僚紙となった後、1978年︵昭和53年︶ごろに休刊。休刊後は京都新聞滋賀本社に引き継がれた。 ●みんなの滋賀新聞 - 2005年︵平成17年︶4月にみんなで作る新聞社が創刊したが、同年9月に休刊。復刊の目途が立たないまま12月に自己破産を申請し、倒産。 ●全国紙 ●朝日新聞 - 大津市に総局を設置 ●産業経済新聞︵産経新聞︶ - 大津市に支局を設置 ●日本経済新聞︵日経新聞︶ - 大津市に支局を設置 ●毎日新聞 - 大津市と彦根市に取材拠点を設置 ●読売新聞 - 大津市と彦根市に支局を設置教育
文化・スポーツ
京都・大阪の文化圏に属し、とりわけ京都方面からの影響が大きい。岐阜県関ケ原町から滋賀県米原市にかけては東西文化の境界線をなす︵アホかタワケか、雑煮が丸餅か角餅かなど︶。湖北地方は北陸や東海の文化との緩衝地帯でもあり、例えば雑煮の味付けが北陸風の澄まし汁だったり︵湖北地方以外は味噌仕立てが主流︶、東海3県のブロック紙である中日新聞が広く配達されていたりする︵米原市では6割強のシェアを占める[40]︶。県民性
﹃角川日本地名大辞典﹄では﹁温和で、一徹ではなく、計数に明るく利害に敏感で、蓄財に長じている。文にたけるが武はそれほどでもない。﹂﹁地味で着実、おとなしく粘り強く努力する。﹂としている[41]。社寺︵滋賀県には浄土真宗門徒が多い︶を中心とする伝統的な地縁社会であることから、保守的・閉鎖的であるとの指摘もある[42]。祖父江孝男は、滋賀県の県民性イメージは近江商人に関するステレオタイプから生み出された部分が大きいとしている[43]。方言
滋賀県内で話される方言は近畿方言(いわゆる関西弁)に分類され、京言葉と共通する特徴が多い。近世の近江国は、中央に琵琶湖がある地理的要因と小藩が乱立する政治的要因によって国内の交流が制限された一方、街道の発達によって地域それぞれに周辺諸国(美濃や若狭など)と交流を持っていたため、狭い面積でありながら細かな地域差があり、特に湖北地方の方言は独自性が強い。滋賀県の方言の特徴としては、第三者待遇表現の多用や、「そ」で始まる指示語のハ行音化(例:それ→ほれ)、終助詞「ほん」(湖東・湖北)などが挙げられる。
食文化
- 郷土料理詳細は「日本の郷土料理一覧#滋賀県」を参照
- ご当地グルメ
伝統工芸
- 経済産業大臣指定伝統的工芸品
- 伝統工芸品詳細は「日本の伝統工芸品の一覧#滋賀県」を参照
伝統芸能・祭礼・その他主な催事
- 長浜曳山祭(長浜市) - 日本三大山車祭
- 大津曳山祭(大津市)
- 水口曳山祭(甲賀市水口町)
- 日野祭(日野町)
- 篠田の花火(近江八幡市)
- 左義長(近江八幡市など)
- 鍋冠祭(米原市)
- 江州音頭(各地)
- オコナイ(湖北地方・甲賀地方)
- イナズマロックフェス(草津市) - 来場者2日間でライヴエリア・フリーエリア込みで約10万人(2014年)
- びわ湖大花火大会(大津市) - 来場者約35万人(2012年)
- ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンびわ湖「熱狂の日」音楽祭(大津市) - 来場者3万人超(2012年)
- びわ湖環境ビジネスメッセ(長浜市) - 来場者3日間で約4万人
- 鳥人間コンテスト選手権大会(彦根市)
- ゆるキャラまつり(彦根市) - 来場者約8.8万人(2012年)
- 大津ジャズフェスティバル(大津市) - 来場者約4万人(2012年)
- びわこJAZZフェスティバル(東近江市)
- 草津宿場まつり(草津市) - 来場者約7万人(2012年)
- 小江戸彦根の城まつり(彦根市)
- 滋賀B級グルメバトル(大津市) - 来場者2日間で約15万人(2012年)
- 牛肉サミット(大津市) - 来場者2日間で約10万人(2012年)
- 信楽陶器まつり(甲賀市信楽町) - 来場者約7万人(2011年)
スポーツ
観光
文化財
対外関係
友好都市は以下の通り。滋賀県を舞台とした作品
漫画
- 手塚治虫『火の鳥太陽編』『火の鳥異形編』
- 高山路爛原作、山田哲太画『メスよ輝け!!』
- 目黒三吉『びわこでチュッ!』
- ゴツボ×リュウジ『ササメケ』『もののけもの』など
- 唐々煙『曇天に笑う』
- さかなこうじ『三成さんは京都を許さない ―琵琶湖ノ水ヲ止メヨ―』
古典
文学
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エッセイ
- 饗庭孝男『故郷の廃家』
- 井上靖 『美しきものとの出会い』
- 司馬遼太郎『街道をゆく・湖西のみち』『街道をゆく・近江散歩、奈良散歩』『街道をゆく・叡山の諸道』『街道をゆく・甲賀と伊賀のみち』
- 白洲正子『近江山河抄』『十一面観音巡礼』『かくれ里』など
- 志村ふくみ『ちよう、はたり』
- 瀬戸内寂聴『寂聴 古寺巡礼』
- 寿岳章子『湖北の光』
- 横光利一『琵琶湖』
テレビドラマ
- 鮎のうた(1979年度後期、NHK・連続テレビ小説)
- はっさい先生(1987年度後期、同上)
- スカーレット(2019年度後期、同上)
- 花の生涯(1963年、NHK・大河ドラマ)
- おんな太閤記(1981年、同上)
- 功名が辻(2006年、同上)
- 江〜姫たちの戦国〜(2011年、同上)
- ぼてじゃこ物語(1971年、よみうりテレビ)
- 戦国自衛隊・関ケ原の戦い(2006年、日本テレビ)
- 西部警察 PART-III 「爆発5秒前! 琵琶湖の対決―大阪・大津篇―」(1984年、テレビ朝日)
- 誘惑(1990年、TBS・金曜ドラマ)
- 石坂線物語(2012年、NHK大津放送局・地域発ドラマ)
- 田上トパーズ!(2013年、同上)
テレビアニメ
- けいおん!シリーズ ※アニメ版で豊郷町立豊郷小学校をモデルにした校舎が登場した事がきっかけで、聖地巡礼者が今でも多く訪れる。
- 中二病でも恋がしたい!
- ちはやふる
映画
- 男はつらいよ 拝啓車寅次郎様
- 大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン
- 幻の湖
- 火火(ひび) - 高橋伴明監督、田中裕子主演
- 火天の城
- ゴジラvsメカゴジラ
- てんびんの詩
- SHINOBI-HEART UNDER BLADE-
- 偉大なる、しゅららぼん
- 柘榴坂の仇討
- ちはやふる
- マザーレイク
音楽
滋賀県出身の人物
脚注
注釈
出典
関連項目
- 京滋
- 京滋奈
- 滋賀県の観光地
- 琵琶湖の水止めたろか - 滋賀県に関するジョーク。
外部リンク
- 行政
- 観光
- 滋賀びわ湖観光情報 - びわこビジターズビューロー
- 地図 - Google マップ
- 歴史
先代 大津県・犬上県 敦賀県の一部(嶺南) |
行政区の変遷 1872年 - (※正確には大津県を改称) |
次代 ----- 福井県(嶺南) |