今日は、フィオナ・マクラウドの「漁師」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
山あいにある「青々した草原」を通り「楊の谷」の「河ふち」に至ると、そこには、なぜか悲しげな眼をした「猟師」がいて、おばあさんと出会い、すぐに去ってゆきます。作中で、この地について、印象深い記載があります。
山々のかげのくらい沢水に寂しく潜んでる鮭は深い海の音をききつけて、塩のこいしさに舌をあえがし、鰭ひれをふるわし、時が来て海が呼んでるのを悟る……
おばあさんは、この地で、不思議なものをみたと、息子のアラスデルに語るのでした。ケルト神話と太古の世界を描きだす、静謐な短編小説でした。
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(総ページ数/約10頁 ロード時間/約5秒)
追記 以降、ネタバレとなりますので、数日以内に読み終える予定の方は本文を先に読むことを推奨します。天寿をまっとうするときに魂をもらい受けに来る、天界への案内人のような「漁師」というのが描かれた物語で、おばあさんはこの、悲しげな眼をした、たましいの猟師と偶然のように出会うのでした。そのすぐあとに、自宅の炉ばたの椅子に座ったまま、おばあさんは痛みもなく身罷ります。これを見届けた息子のアラスデルのもとへ、「猟師」がやってきてこう告げるのでした。
「別れに言う、平和におくらしなさい、善良なたましいよ、平和におくらしなさい……」







