実語教

 今日は、「実語教」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 実語教は平安のころに書かれ、江戸時代の寺子屋で読まれていた、子どものための道徳の本で、修身について書いてあります。孔子や経書の教えを要約した本が、実語教なんだそうです。ぼくはこれを読むのは3回目で、初回は漢文の書き下し文でむずかしそうに思えるんですが、内容は優しくて分かりやすいものになっています。繰り返し記されているのは、財宝は消え去ることがあっても、学びは消え去ることが無い、という教えでこれが本文に5回くらい書かれているんです。
「山高きがゆえたっとからず。木るをもってて貴しとす」という一文がなんだか妙に記憶に残りました。
 「悪を見たら、すぐさま去れ」という教えも書いてありました。八正道や三学などの仏教の教えも少し記されています。江戸時代には、いちばんはじめに書を学ぶ時にこれをまず読んだそうです。裕福になっても貧しい環境について忘れることの無いように注意しなさい、と書いていました。いちばんはじめの学びを忘れてはならない、と記されていました。憂いあるときは共に憂い「他人のよろこびを聞いては、即ち自ら共によろこぶべし。」というのが印象に残りました。
   

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