断片 寺田寅彦

 今日は、寺田寅彦の「断片」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 馬車が倒れて、馬が怪我をしてしまったのを見た、というところからこの随筆の描写がはじまります。動物虐待防止という言葉そのものは嫌いなのだが、じっさいに馬が苦におちいっている様子を見ると感情移入をしてしまう、というように書いていました。「馬の方は物を云わないから」かえって「余計に心をひかれ」てこの馬のことが忘れられなくなる。
 断片、と書いているようにこんかいの3つの随筆にはあまり関連性が無いんです。
 寺田寅彦は、趣味で風景画を描いているときも、地形を科学的に分析していて、なんだかすごいんです。友人に贈りものをするときにも、どうも哲学的なことを考えている、寺田寅彦なのでした。
 

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