人生における離合について 倉田百三

 今日は、倉田百三の「人生における離合について」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 江戸時代に主流であった近松の創作物があって、そのあとに近代小説があるわけで、こんかい倉田百三が、日本の愛別離苦について書いています。
 万葉集の大津皇子における離別の記載が興味深く、チェーホフの文学性や、レテ川のことについても記していました。
 江戸の情緒的な戯作から、近代の理知的な創作への変化のぶぶんを論考しています。
 この随筆は、人生訓のような箇所もあって離別や苦があっても『自然に率直に朗らかに「求めよさらば与えられん」という態度で立ち向かうことをすすめたい』と言うようなことも記しています。階級社会や家系社会が減退して、自由恋愛が一般的になっていった時代の、随筆に思いました。
 もう当時とは、かんぜんに変わってしまっているので、ちょっと逆立ちして世界をのぞき込んでいるような、奇妙な部分もあるんですけど、現代人の言わないことを書いているのでなんだか引き込まれるエッセーでした。戦争が終わる三年前の不穏な時代に、婦人公論に発表された随筆なのでした。終盤の「祈り」と鎮魂の文が印象に残りました。
  

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