黄金機会 若松賤子

 今日は、若松賤子の「黄金機会」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 本に記されていたgolden opportunityについて、母親に質問している女の子の話で、読んでいて普通におもしろい母子の会話からはじまり、それから「私」の誕生日に「絶好の機会」が訪れるんです。これは10代の女性に向けて書かれた小説だと思います。おじいさんが誕生日の祝いに、びっくりするような高価な金貨をくれる。これがあれば、しっかり勉強することもできる。「私」はいろいろ思案して……。
  

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追記  はじめての財産を手に入れて、浮かれてしまって、使えない楽器を買ってしまって、大金を無駄にしてしまう幼子なんでした。お金は得ることだけじゃなくて、どう使うかも重要な問題になるんだなあ、とか思いました。レンブラントが描いた「放蕩息子の帰還」を連想させる、なんだかリアルで気になる物語でした。手もとに残った、ほんのわずかな一銭銅貨の、すてきな使いかたを見つけて喜んでいる「私」の姿がけなげで印象に残りました。ぐうぜんまのあたりにした貧しい人に寄付をした少女なんですが、このちょっとした善意が、妙に上手く展開して、おばあさんは一銭でロウソクを買って、そのおかげでちょうど忘れかけていた手紙が手に入って、そこから生活費と借金の問題が解決していったという、何の役にも立たないはずのごく少ない一銭銅貨が、ちゃんと人の役に立ったということがあとから明らかになるのでした。