生みの力 片上伸

 今日は、片上伸の「生みの力」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
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 ロマンティシズムが創造の藝術であつたのに對して、リアリズムは新しい批評的精神の發露した藝術であつた。quomark end - 生みの力 片上伸
 という記載が印象にのこる、近代文学論です。イプセンの文学性について書いています。「イブセンは」「リアリストであつた。偶像破壞の精神に充ちた勇者であつた。」「彼の破壞や暴露は、將來の可能の爲めに、現存の假面を剥ぎ取ることであつた。」
 イプセンは「将来の可能を切望しつつ現在の仮面を剥ぎ取つた」という書き方が、なんだかかっこいい随筆で、ドストエフスキーに関しても論じていました。
   

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追記   批評と芸術の関係性が分からないと思っていたんですが、片上伸の本論を読むと、ドストエフスキーをはじめとした批評精神のゆたかな写実主義の文学の、歴史的な重要性が見えてくるように思いました……。