今日は、太宰治の「おさん」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
これは戦中戦後に生きることの困難さを書いた物語なのかなと思って読みすすめていったのですが、それは最初の数頁だけで、妻子のいる男が、ひそかな恋にのめり込んでゆくところを仔細に記した小説でした。
太宰治はじっさいに多くの異性と深く関わりをもった人なので、今回の作中に書いてあることの要点は、当人の事実のことを中心に書いているように思います。フランス革命と、背徳の情愛のことを2つ対比して描いてるところが印象に残りました。
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(総ページ数/約10頁 ロード時間/約5秒)
追記 GHQや新しい世相との兼ね合いもあるのかもしれないですが、戦争が終わってもう自由に書けるということになった時代に、フランス革命直後に生きるパリの作家であるかのように、作者の心境が大きく変化していった、という感覚が描かれているのかなあと思いました。実直さと自由の2つの意識が、戦後になってぶつかっていって、こういう物語になったのだろうかというように思いながら読みました。


