夏の花 原民喜

 今日は、原民喜の「夏の花」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 原民喜は、被爆する以前に児童文学を書いていた作家で、その小説家が原爆の直撃を受けて生き残り、その被害を正確に記していったのがこの「夏の花」の内容です。原民喜は戦争の被害の事実を克明に記しているので、中盤であまりにも凄惨な描写が続くのですが、行方不明だった中学生の甥が帰ってきた、そのあとの描写を読んでいて唸りました。冒頭では、主人公「私」が、まるで戦争の被害を受けていないころに、亡くなっていった妻の墓を訪れる場面が描かれます。この最初の描写が美しいんです。これが終盤の「N」の彷徨と共鳴していて、読み終えた時に、平和と戦時が二重写しに描きだされて、唐突に現実世界に引き戻されたように思いました。wikipediaの解説が詳細で、参考になりました。また原民喜の小説を読むのなら、広島文学資料室webサイトを併せて閲覧することをお勧めします。
quomark03 - 夏の花 原民喜
  香はしき山々の上にありて獐の
ごとく小鹿のごとくあれquomark end - 夏の花 原民喜
 
 という冒頭の詩の言葉が印象に残りました。
 

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生活の美しさについて 岸田國士

 今日は、岸田國士の「生活の美しさについて」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 岸田國士はこう記します。
quomark03 - 生活の美しさについて 岸田國士
 衣食住の問題が、もはや個人限りの問題ではなく、日本の社会を蔽ふ国民全体の問題になつてをり、その解決は、一人一人ではもちろん、一家を単位とした生活のなかではもはや解決がつかなくなつてゐるといふ事態なのである。quomark end - 生活の美しさについて 岸田國士
 
 これは戦後すぐの随筆で、「ぜいたくは敵だ」というような戦中の間違った標語を解体する必要があって、このあたりの考察が、現代にも深い共通項があるように思いました。岸田國士はまた、生活と美についても論じていて……興味深い内容でした。
 

0000 - 生活の美しさについて 岸田國士

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晶子詩篇全集拾遺(37)

 今日は、与謝野晶子の「晶子詩篇全集拾遺」その(37)を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 「光る栗の実」という詩がすてきで、小学校の高学年になるまえに習う言葉をつかって、こんなに美しい詩が書ける、というのがすごいと思うんですが……与謝野晶子の見ている世界に価値があるのであって、言葉づかいについてはじつはこのような詩では問題になっていないのかもしれない、この詩の文を文学と無関係なAIがこう自動生成しても、感心をするのだろうか、もし感心してしまった場合は、いったいなにに感応しているのか、どうなんだろうか、と思いました。
 

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十八番料理集 宮本百合子

 今日は、宮本百合子の「十八番料理集」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 これは、第二次大戦が始まったころの1939年のエッセーなんです。日本はまだ食べることには困らない人が多かった、ように思いました。そばの実の殼を捨てずに料理に使ってみる話しがおもしろかったです。
 

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森の神 夢野久作

 今日は、夢野久作の「森の神」を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 これは十秒で読める掌編小説なんですけれども……こんなに短くても、やっぱり夢野久作の不気味さと迫力があるように思いました。旅人……。ぼくは古くからある自然信仰の神道に興味があって、関連書籍を読んでみたいと思うことが多いんですけど、夢野久作の奇妙な自然観は、他に類をみない独特さがあると思います。神社にねずみの石像が祀ってあるような、ギョッとする感じがあっておもしろいんです。
 

0000 - 森の神 夢野久作

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論語物語(7) 下村湖人

 今日は、下村湖人の「論語物語」その7を公開します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 宰予は、昼寝をしてしまって授業に遅れた。失敗をしたときに口先でごまかす、というのを孔子はかなり問題視して、こんかい弟子を大声で怒鳴りつけているんです。……これはどういうことなんだろうと、かなり読んでいて分かりにくい。遅れたことよりも、言語や学問に対する不徹底さを、孔子は憂慮しているようです。
 孔子が言う「学問は自分のためにするので、他人のためにするのではない」という……世間から隔絶されたところに学問がありうる、という話しは、腑に落ちました。ランボオは二十歳をすぎたら文学の世界から出ていった。美術はまさに、島に一人で篭もって音信不通となって楽園を描きつづける人こそがすごいわけで、そういえば孔子がいちばん重大視した顔回は、けっきょく学問を政務に役立てる人生では無かったし、学究は、世間と結びつかないところにあるように思いました。
 

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『論語』はこちら(※論語の原文に近い日本語訳です)