汪士秀 蒲松齢

 今日は、蒲松齢の「汪士秀」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 17世紀の蒲松齢の記した中国の志怪小説を読んでみました。洞庭湖で見た深夜の怪異について雅な筆致で描いた小説でした。
  

0000 - 汪士秀 蒲松齢

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追記  汪の父親は銭塘江で若いころに亡くなってしまっていて、数十年後になぜか900キロは離れた洞庭湖の闇の中に現れるのでした。「怪しい物」たちが、湖のうえを歩いてやってきます。魚の精が人間の姿に化けたもので、主人公の汪に襲いかかるのでした。この湖のうえで怪しげなことをするものたちの正体は「銭塘の神に罪を犯したから、この洞庭へ逃げている」魚の精なのでした。
 その怪異を蹴散らした汪士秀おうししゅうは、「わしはまだ死んではいない。」と告げる父との遭遇を喜ぶのでした。ただそのあとの然るべき記載が無く、先祖と主人公が、一緒になったまま終わってしまいます。ふつう西洋の幽霊や日本の幽霊だったら、夜明けとともに日常に帰った主人公の目の前から、霊体は消えていって、それで先祖の鎮魂のために墓参りをするといった終わりかただと思うんですが、古い中国の志怪小説では、不滅の先祖というのが現れてふつうに生きているように描かれるのが、不思議な印象を残すように思いました。