今日は、谷崎潤一郎の「細雪」その79を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
お見合いが終わって、そのあともう一度逢う予定が組まれて、お互いの状況がちょっと描かれます。今までとはかなり異なっていて、これは……ついに婚約相手が決まったのではというように思える展開でした。
雪子の相手の寺橋は「亡くなった細君」と「遺れ形見であるところの娘」の想いを尊重していて、急ぎ足の再婚ではちょっと困るとはいえ、良い相手をさがし求めているところなのでした。
お互いに遠慮がちに交流が始まるのですが、どうも問題がなさそうに思えます。さらに戦中に中座しかけてから戦後になって書き継がれた箇所ですし、地味ではあっても戦後らしい、安定感のある家庭が生じそうな印象に思いました。作中では戦中そのものの時代なんですが……本章が書かれたのは終わったあとというねじれた構造なんです。これが大長編のひとつの結末なのか、それともなにか違う展開になるのか、次章から明らかになってゆくかと思います。
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当サイトでは『細雪 中巻一』を通し番号で『細雪 三十』と記載しています。下巻の最終章は通し番号で『細雪 百一』と表記しています。
「細雪」の上中下巻、全巻を読む。(原稿用紙換算1683枚)
谷崎潤一郎『卍』を全文読む。 『陰翳礼賛』を読む。
■登場人物
蒔岡4姉妹 鶴子(長女)・幸子(娘は悦ちゃん)・雪子(きやんちゃん)・妙子(こいさん)


